名古屋市民オンブズマン                   第106号 2001年9月3日   
      
 
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愛知県二重支給のへき地手当を廃止の方針
へき地・特地手当はぜひ継続を 都会地手当の見直しこそ

 8月7・8日の各紙報道によれば、愛知県は都会手当との二重支給が違法だとして、へき地手当や特地手当を廃止するという。

 これは筋違いであり、県の全職員を対象として支給されている都会手当の見直しが必要。
 へき地に勤務する教員や職員は本来の公務員の職責を果たすために苦労しており、これらの手当を廃止してはならない。
 愛知県の処置には、二つの問題がある。
 まず、へき地手当は「へき地教育振興法」で支給が義務づけられ、廃止には法的に疑問がある。
 第二に、民間の賃金、物価、生計費が特に高い地域に支給することになっている都会手当を県下全職員に一律支給しているのは、都会手当本来の趣旨に反している。
 愛知県の二重支給の違法状態を是正するには、都会手当の一律支給を地区に応じた都会手当支給率に改めて支給すれば、へき地には当然都会手当が支給されず、違法状態は解消される。
 報道に依れば、県幹部もこのことを承知の上「本来は都会手当を全面的に見なおすことが筋。見直した場合、給与システムを根本的に作り直す必要が生ずるため、来年度の適正化は不可能。見直した後も人事管理が複雑になる」ため、へき地手当を廃止するのだと言っているそうだが、違法行為を糺すために、違法の上塗りをして次善の策でもあるまい。
 へき地にいる仲間が割を見るのを黙って認める組合の態度も不可解。
 本来、国家公務員より高いという愛知県の基本給に、さらに10%上積みされて全職員に支給されている都会手当こそ不当なのではないか。
 県財政の危機を理由に給与カットを行うよりも、この問題の解決の方がはるかに重要と思う。

万博地を止めた場合のペナルティーは?
 明石市の歩道橋事故絡みで、万博の空中回廊も沙汰止みになるとかの噂が流れ、愛知万博は八方塞がり。回廊ならぬ空中分解か? いまだに「絵」さえ出ないで、やれるとはどうにも思えない。
 やりたがっているのは誰なんだろう?公務員を含め、止めたい声しか聞こえてこない。
 市民は「今更止められないのでは?」と、なげやり感。このモヤモヤも不景気な話である。
 ある推進派識者(?)の意見。
 「ココまで来たらやるっきゃない。みんながその気になれば成功する。反対派は県民こぞっての大事業の足を引っ張るだけ。まことに不謹慎である。」
 戦争反対を唱えると「憲兵が来るよ」と家族間でもひそひそ声になった忌まわしい開戦前夜を思い出させる。万博も戦争並みか?
 さて、万博を止めるとどうなるか?BIEとの契約では、数億円のペナルティーを払えばよいらしい。これまでの出費を捨てても、今後の傷と将来県民に掛かる負担をなくせるなら、安いものではないか。
 中止の法的負担について研究することになった。請うご期待である。

名古屋市「行財政改革計画」「財政健全化計画」を発表
どうなったオンブズマンの提言
 名古屋市は8月17日、「行財政改革計画」「財政健全化計画」素案を発表し、市税の徴収率アップ・人件費削減・投資経費の20%削減・等を発表した。
 ところで名古屋市民オンブズマンは、市民の提言を受け付けるとした財政健全化検討会議に、提言第一号として、1.塩漬け土地の借入金利引き下げ 2.ゴミ焼却炉談合問題に絡み、入札制度の改善3.無駄な黒塗り公用車の削減を提言した。
 これらの提言はどの様に扱われたのか、提言を求めながらその扱いを公表しないのでは、江戸時代の目安箱と同じ。
 金利の改定交渉や、公用車削減などは即時実行出来る施策だが、現況の報告を求めたい。検討中ならば検討結果を何時知らせてくれるのか。



タイアップグループ自身のニュース
会則改正などを議論
 
 6月の総会でタイアップの会費値上げ(年額5000円→月額500円)が決まったが、会則が変更されていない。
 グループも発足6年、会則にも実情とのずれが出てきたので、会費部分の変更を機に見直しすることになった。
 改正提案の第一点は、会費運用の変更である。
 グループ発足当初は、自治体の情報公開費用も高く、反面公開活動は活発で、それまですべて自前で賄っていたオンブズマンの負担も大変。
 タイアップグループも、独自の活動をすると共に、それらの一部でも負担しようとしたのが、結成の大きな動機であった。
 その後、情報公開費用の低下、公開活動や訴訟活動の沈静化、などで運動費用は以前に比べれば減少してきた。
 一方、タイアップグループは結成以来「リブレ法律事務所」に居候しているが、活動の活発化に伴い、同事務所の事業に支障を来すほどになり、同事務所がやむを得ず拡張した部分まで占領するほどのあつかましい状態である。
 現在は「全国市民オンブズマン連絡協議会」の事務局も併置されているが、無料占拠の状態に変わりはない。
 オンブズマンを支援することを大きな目的とするはずのタイアップGが、オンブズマンの事務所に居候しているとは?
 オンブズマン側の財政状態は緊迫していない現状をふまえ、「年会費のうち,50%については名古屋市民オンブズマンへの拠出金とする。」としたグループ会則を変更し、事務所費用などの一部に転用してはどうだろうか。
 幸い市民オンブズマンの佐久間代表も、この件に付き,オンブズマンの会合には諮るが内容については大筋了解とのことである。
 とは言え事務所経費の一部でも賄うほどの金額には到底達しないが、貧者の一灯というところ。
 改正第二点は、これまで公開費用と郵送料などに限定してきたグループ活動費の使途を拡げ、あまり自腹を切らせないようにして、今後の運動参入を容易にしようとするものである。 具体的には、グループの合意による出張旅費、事務費などへの支出を認めるようにしたい。支出の条件は事前に幹事の合意があることとする。
 その他見直しの素案を得次第、ニュースに掲載し会員のご意見を得たいと思う。

ニュースの体裁を変えました
B5からA4に片面印刷を両面に
 市中からB版サイズが次第に姿を消す中、いつかはA版にと考えていたが、ワープロ化を機にA4版両面印刷化を実施することにした。
 印刷濃度の加減が悪く読みにくかったり、いろいろ不具合もありご迷惑をかけていますが、しばらくご辛抱を。
 なお、内容・体裁その他についての活発なご教示・ご意見を期待しています。
−送付先ごとの部数再確認にご協力下さい−    
 ニュースは会員に一部ずつ送付していますが、同一家族や企業で複数加盟しておいでの方には、お申し出に甘えて一部だけ送付している場合や、グループで加入の方には代表の方に複数部お送りしている場合もあります。
 送付手順の変更に伴い、原則として一部送付としますので、複数送付の方は改めて会員名をお知らせ下さい。

日程名古屋市民オンブズマン・タイアップグループ           9月以降
時間   行 事 ・ 裁 判 ・ 催 し     場   所
18:30 火曜会・ニュース106号発行・発送 リブレ法律事務所
  10:00 上下水道談合事件判決 名古屋地裁 1101号法廷
  17 13:10 万博収支見通し非公開取消訴訟・弁論 名古屋地裁 1101号法廷
10 15 13:10 塩漬け土地公開請求訴訟・弁論 名古屋高裁 1003号法廷
10 12 11:00 万博収支見通し非公開取消訴訟・第2回弁論 名古屋地裁 1101号法廷
 
  ◇郵便振替口座:名古屋市民オンブズマン・タイアップグループ 00870-9-105687 (会費振り込み用)
  ◇ホームページアドレス:http://www.ombnagoya.gr.jp 全国のオンブズとリンク

 記事はほとんどホームページに掲載し、「ニュース」より先行します、出来るだけHPをご覧ください。