名古屋市民オンブズマン   HP=www.ombnagoya.gr.jp  第118号 2002年8月6日
          
名古屋市中区丸ノ内3-6-19 ライオンズシティ久屋滝田法律事務所内Tel.052-961-1600Fax.052-961-1615

談合住民訴訟最高裁判決 件いずれもオンブズマン勝訴
7月2日に続き、18日の午前10時30分、最高裁第1小法廷で3件の住民訴訟の判決言渡しがあった。
 まず町田市下水道判決。東京地裁の却下判決を東京高裁が差戻した判決に対し被告企業が上告していた。判決は上告棄却。これにより東京地裁で本案審理が始まる。
 次いで大阪下水道判決。原審大阪高裁は、訴えを適法と認めながら、本案で損害の立証が無いと請求を棄却していた。判決は損害を認めるべきとして、大阪高裁に差戻し。最後に榛原総合病院組合談合判決。静岡地裁に差戻し。
 いずれも裁判官の全員一致である。
 
最高裁判決を改めて考える 政官財の暗部まで抉る秘剣となるか?
 
 談合の損害請求に対する住民訴訟で、最高裁が下した「原判決破棄一審差し戻し」 判決は、当然の正義が認められたとはいえ、じつに歴史的な意義深いものといえよう。
談合認定・即・損害請求 行政は今後談合が確認されれば必ず、談合企業に損害額の返還を求めなければならない。「怠る行為」 に一年の壁はなく、いつまでも住民訴訟の対象になるのである。
談合の摘発を進めよう 談合の確認は公正取引委員会による摘発はもちろん、贈収賄事件の捜査過程や法廷での証言などからも現れてくる。「談合はあったが自治体に損害は無かった」 といういいわけは通らなくなった。
 われわれが現在調査中の、県下の自治体公共工事に関する談合疑惑も、さらに資料を充実させて、摘発に弾みをつけねばならぬ。
談合あるところ損害あり これまで談合で摘発されても「課徴金を払ってでも談合をした方が良い」と嘯いていた企業側も、そうはいかなくなる。裁判所による談合の損害額認定も次第に高率になってきているから、尚更である。
談合は諸悪の根元 政官業を巻き込んだ談合はまさに諸悪の根元。鈴木宗男事件は、この鉄のトライアングルの象徴であって、決して特殊な問題ではなく、現れ方があまりに直截であったにすぎない。 公正な入札が行われれば、巨額な税金が節減出来、同時に政官の浄化も進む。 この流れを絶やさないように、
オンブズマンも忙しくなる 愛知県・名古屋市周辺でみても、県芸術センター、市ごみ焼却炉、県下舗装工事等々々、過去の談合事件の掘り起こしが忙しくなる。
楽しみな名地裁民事9部法廷 最高裁差し戻し審の嚆矢として、9月17日名地裁9部で下水道談合訴訟の最高裁差戻審が開かれる。裁判は昨年9月、名古屋市民オンブズマンの提訴に対して、今回の最高裁判決同様の判断を下した裁判長の下で開かれる。じつに楽しみなことである。
 
愛知県上水道談合訴訟控訴審 7月18日午後3時30分から、名古屋高裁民事第4部で口頭弁論。 オンブズマン側から、7月2日の最高裁判決で監査請求期間に関する争点は決着したと述べ、さらに、当日午前に最高裁で言い渡された3件の判決を資料として提出。 裁判所は、今後言い渡される判決も含めて参考にしたい旨を述べ、弁論が続行された。 次回弁論期日は、9月26日午後2時。1003号法廷。
 
                                市政調査会訴訟の弁護士費用請求訴訟は、一審敗訴した
市政調査会弁護士報酬訴訟控訴審 訴した名古屋市側の控訴で、7月18日午後3時20分、名古屋高裁民事第4部で控訴審口頭弁論を開催。双方から控訴理由等を提出し、即日結審した。 判決は、10月10日午後1時、1003号法廷で言い渡される。
 
名古屋市・個人情報アクセスログ保存へ
    オンブズマンの申入書に対応か
 
 
 名古屋市民オンブズマンでは名古屋市へ開示請求などの経緯を経て、7月23日市長宛アクセスログの記録を残すよう運用の改善を求める申入書を提出した。
 当日の市側の説明では、アクセスは限られた職員にしか認められていないので情報漏れは無いはずというもので、のぞき見を防止する機能をもたぬ、説得力にかけるものであったが、申し入れには真摯に対応したいとのことであった。
 31日の報道によれば、市は議会での質問に対して、アクセスログを残すようシステムの改善を検討していると回答した模様である。申し入れを受けて問題の重要性をようやく認識したものなのか。ともあれ早急に実現すれば一応の評価に値しよう。 なお申し入れ時の対応によれば、アクセス用IDカードの使用状況は記録されているとのことなので、当23日直ちにその記録の公開を請求した。万一その記録がなければ、あるいは無くなっていれば、アクセスは事実上野放しということになる。
8月13日の火曜会はお盆休みです
 
オンブズマン & タイアップグルプ の総会終わる 7月27日
 
 名古屋市民オンブズマン と 同タイアップグループの総会は、7月27日中区の冨士屋において21名が参加して開催され、会計報告および会則変更案(下記)を承認し無事終了。
 議事終了後竹内弁護士から、先日来話題になっている最高裁判決と、実質勝訴した名古屋市部会訴訟の弁護士費用請求についての解説があったのち、懇親会に入った。
 懇親会と後の二次会も大いに盛り上がり、いずれも今後の活動を予感させる盛会だった。
 なお、「タイアップグループ1年の活動報告」は担当新海弁護士急用のため、タイアップニュースとホームページ上で報告します。

名古屋市民オンブズマンタイアップグループ収支報告書     名古屋市民オンブズマンを支援する会会計報告
                 (01.07.01〜02.06.30)    (情報公開のためのカンパ会計 : 01.07.01〜02.06.30)
収入の部 支出の部      収入の部     支出の分
前年度繰越金 1,182,470     前年度繰越 878,462    
過年度分会費   63,000 通信費(ニュース発送)  110,950 本年度カンパ 35,800 情報公開費用(愛知県) 23,070
年度会費(72.8名)   437,000 通信費(FAXパソコン)   14,543 受取利息   76 〃 (名古屋市) 5,160
協賛金(匿名を含む)   37,000 通信費(アンケート他)  115,545     〃  (その他) 31,250
受取利息    270 事務消耗品  136,921     〃 (国の機関) 71,880
    図書費(含HP電話)   22,890     郵送料(ランキング等) 36,130
      調査費(登記簿等)   3,072     公開コピー代等 31,860
    ブロバイダ料金   58,322 収入小計 35,876 支出小計 199,350
    オンブズマン分担金  218,500     次年度繰越金 714,988
 収入小計*1   537,270 支出小計 *2  680,743 収入合計 914,338 支出合計 91,338
    次年度繰越 1,038,997  
収入合計 1,719,740 支出合計 1,719,740
 単年度赤字=*2-*1=143,480                 

 *会計は、滝田弁護士、会計担当者前田、ニュース担当者柴田が立ち会い検証しました。
   収入支出出納簿および各書証は、事務局が保管しています。
    閲覧ご希望の方はお申し越し下さい。


名古屋市民オンブズマン・タイアップグループ会則     2002年7月改正
 
1 会員ならびに加入資格
(1)本会は,名古屋市民オンブズマンの活動の趣旨に賛 同し,支援する意志のある人によって構成する。
(2)本会への入会には,名古屋市民オンブズマンのメンバ
ーの紹介を必要とする。
2 活動内容
(1)情報公開請求などによる行政の監視活動。
(2)情報公開の推進ならびに市民への情報提供に関する 活動。
(3)名古屋市民オンブズマンの活動の支援活動。
3 総 会
 年1回,7月に開催する。
4 役 員
 幹事若干名を置く。
5 例会・幹事会
(1)例会を月1回開催する。
(2)必要に応じて幹事会を開催する。
6 事務局
当分の間,名古屋市民オンブズマンの事務局に置く。
(〒460-0002 名古屋市中区丸の内3-6-19 ライオンズ シティ久屋503号 滝田法律事務所内)
7 会 計
(1)本会は,年会費および任意の協賛金で運営する。
(2)会費は,年一口 6000円,一口以上とする。
   2.年度中の入会は月額500円で計算する。
  3.協賛金については,随時受付ける。
(3)会計年度は毎年7月から翌年6月までとする。
(4)名古屋市民オンブズマンへの拠出金および協賛金からの特別拠出については,必要に応じて幹事会において決定のうえ支出する。
(5)会計および拠出金,特別拠出金の会計処理内容については,総会の際に報告をうける。

 日程:名古屋市民オンブズマン・タイアップグループ             2002年8月以降
時間   行 事 ・ 裁 判 ・ 催 し     場     所
30 13:15 包括外部監査住民訴訟弁論 名地裁民事9部
10:00 市会議員費用弁償住民訴訟 名古屋地裁民事第9部1103号法廷
13:15 上水道談合差戻審 名古屋地裁民事
14:00 万博情報公開控訴審弁論 名高裁民事第3部 1003号法廷
14・15 土・日   第6回オンブズマン全国大会 宇都宮市
17 10:30 県知事交際費情報公開差戻審 名古屋高裁民事第4部 1003号法廷
17 11:00 名市長交差費公開準備手続 名高裁民事第3部 1005号法廷
17 13:15 下水道談合訴訟弁論 (最高裁差戻審) 名地裁民事9部
25 11:00 万博中止情報公開訴訟弁論 名地裁民事9部
10  1 11:00 塩漬け土地公開準備手続 名高裁民事第3部
10 21 11:00 市長交際費差戻控訴審 名高裁民事第3部
10 21 11:00 万博情報公開控訴審弁論・結審予定 名高裁民事第3部 1003号法廷
 
 *以上の他、毎週火曜日に例会としての火曜会をリブレ法律事務所で開いています
  ◇ 郵便振替口座:名古屋市民オンブズマン・タイアップグループ 00870-9-105687 (会費振り込み用)
     タイアップニュースホームページ WWW.ombnagoya.gr.jp