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名古屋市民オンブズマンタイアップグループ機関誌 1995年10月25日第1号発行
 タイアップ NEWS 
 
         第148号 2005年1月11日発行         
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新年のご挨拶  2005年1月
 
名古屋市民オンブズマン       代表 弁護士 佐久間信司
 新年明けましておめでとうございます。
 今年も名古屋市政、愛知県政のウオッチングをして、これはおかしいと思ったら皆で議論して、是正向け一石を投じる活動を気軽にやってゆきましょう。
 さて、今年は1月早々に岐阜県知事選、4月には名古屋市長選と、近場で2つの首長選挙があります。両自治体とも情報公開や税金の使い方では問題自治体です。
 岐阜の引退する現知事は4期16年も知事をやり巨額な箱物を一杯作って県の財政を逼迫させた張本人ですが、その知事が後継知事を指名し、旧外務官僚候補者に与党3会派が相乗りするという異例な選挙になっています。
 知事を選ぶのは県民のはずであって、前知事が後継指名するなどあってはならないことだと思いますが、皆さんどう思われますか。
 また片や名古屋市長選挙。民主党の現職国会議員が立候補に名乗りをあげていたが、この正月明けに急遽、不出馬宣言。松原現市長はきっと胸をなで下ろして年始の挨拶回りをしていることでしょう。
 名古屋でも民主党市議団は早くから松原支持を打ち出しており、民主党の分裂選挙を避けるため党中央からの圧力でK候補は立候補を見送ったとのこと。ここにも市民不在の首長選びがあります。
 自治体の透明度を高めるには首長の政治姿勢が決定的に重要であることは、全国オンブズマンの情報公開度ランキング調査で明らかになっています。
 岐阜県、名古屋市のこの間の選挙をめぐる動向は残念な展開だと思います。
 こうして自治体内部からの改革の見通しが暗い状況ですから、今年もオンブズマン活動は忙しくなると思います。
 お役所に対して市民の目線での意見をぶっつけ、改革を迫る活動が引き続き重要だと思います。
 愛知県議一人当たり月50万もの政務調査費は貰いすぎだ、選挙の月にそんなに使えるはずがない返せという裁判では、1月26日に自民・民主・公明3会派の経理責任者の証人尋問があり、それを踏まえて春頃には名地裁で判決の見通しです。
 過大な政務調査費の支給に風穴を開ける判決が取れるよう最後まで努力したいと思います。
 また情報公開訴訟でも同じ日に愛知万博やめたらどうなる訴訟の弁論が名高裁であります。
 その他訴訟関連では、名古屋市の部会訴訟に関連した弁護士費用請求訴訟の3月最高裁弁論への対応、デザイン博覧会住民訴訟の名古屋高裁差戻審の対応、半田市のPCB処理施設の設置許可取消訴訟など、重要案件が目白押しです。
 また、昨年来取り組んできた警察の裏金作りの暴露・追及問題、赤い羽根の募金方法への異議申し立てや名古屋高速道路公社の料金徴収業務の入札制度の是正なども引き続き創意工夫をして取り組みましょう。
 2月には中部空港が開港、3月には愛知万博が開幕予定です。これら二つの巨大プロジェクトは今後愛知県、名古屋市に大きな財政負担をもたらす可能性大ですので、空港・万博関連の税金の使い方には注意してゆきましょう。
 幸い去年10月に名古屋市民オンブズマンに新たに4名の弁護士の参加を得ました。今年はこれら新しく加わった弁護士に大いに力を発揮して貰って、市民オンブズマン活動の飛躍をはかりたいと思います。今年も情報公開の拡大による自治体の透明度アップ、税金の無駄遣いを是正して自治体財政を健全化することをめざし、一緒に楽しく活動しましょう。
 
 
 
スマトラ島東部大災害
遭難者に心からの弔意を捧げ、被災された方々にお見舞い申し上げます
名古屋市民オンブズマン・タイアップグループ
タイアップ会員への呼びかけ
われわれは救援組織ではないが、個々に出来るだけの対応を

遺体のDNA鑑定より緊急な仕事があるのでは?
政治家やマスコミは勇気ある発言をすべきだ

 大災害は戦争と同じ非常事態だ。対応は平常時の救急医療と違う非情さが必須である。死者への配慮はもとよりだが、あえて言えば生者の救済を優先しなければならない。残念ながら相当数に上るの行方不明者はインド洋に流されたと見なければならないだろう。
 犠牲者の身内の方には言いにくいことだが、このようななかで身元不明者のDNA鑑定に時間を割いていて良いのかとおもう。
 死者を蘇えらせることは出来ないのだから。
 今時点で生命の危険にさらされている人たちの命を守る救援、あるいは当然予想され、さらに多くの犠牲者の発生が危惧される防疫活動などを最優先にして、これ以上惨事を広げない努力をしなければならない。
政治家やマスコミは広い視野に立って、今一番必要なことを呼びかける勇気を持つべきではないか。
                                             
「明るい警察を実現する全国ネットワーク」へのカンパ呼びかけ
 昨年10月に、警察官OBと弁護士が中心となって「明るい警察を実現する全国ネットワーク」を設立しました。内部告発した警察官をバックアップしたり、警察内部情報の受け皿として着実に活動しています。
 これまで活動費0円、すべて自費で行なってきましたが、カンパ口座ができました。
 今後一層活発な活動を行うために、資金のンパをお願いします。
 当面の使途は、事務費と交通費・宿泊費です。目標額は200万円です。領収証が必要な方はご連絡いただければ、郵送します。FAX(03-5363-9856)まで。
*みずほ銀行四谷駅前支店 普通口座 2012388
 名義:明るい警察を実現する全国ネットワーク
(アカルイケイサツオジツゲンスルゼンコクネットワーク)
 
またまた信任投票を強いられるのか名古屋市長選挙
=残念!だけではすまされぬ河村氏の立候補断念=
 久しぶりに実質的な首長選び、と思っていた矢先の河村氏脱落。立候補表明も唐突なら、思っていたように盛り上がらないと言う程度のことが撤退理由とは。あまりにも甘ったるい感覚ではないか。
 マニフェストを掲げての熾烈な選挙を期待していた市民を愚弄すると言っても過言ではあるまい。
 中央政治に見放され、改革は地方から、とわずかな期待を寄せる市民が、みごとに裏切られた茶番劇としか言いようがない。
 党派活動はしないオンブズではあっても、総与党体制での行政には大いに疑問を持っている。まして首長の長期政権にはなおさらである。
 今更河村氏についてとやかく言っても始まらないが、汚職・談合など市を巡る不祥事をはじめ、財政赤字を顧みない高額退職金、市議への政務調査費・費用弁償支給など、総与党態勢による議会と行政一致団結した市政は今後も市民を置き去りにして存続を保証されるのだろうか。
 
今年は補助金に注目
 補助金行政などと言われて久しいが、周囲を見渡せばなにもかも補助金絡みのように見える。その一方、最近では財政難を口実に教育や福祉の補助金がカットされるという非難も聞かれる。いずれにしても国から地方まで、支出されている補助金は想像を絶する額であろう。
 とりあえず身近なところで愛知県には「補助金等交付規則」があって補助金の使途になどについて規定している。名古屋市には補助金に関しての条例や規則はない。必要に応じその都度「要綱」「要領」などをつくって対応、従って補助金の設定や金額の増減などは行政の判断のみで、議会を気にせず出来るようだ。
補助金等適正化に関する法律 国にも補助金に関するまとまった法律はないもよう。 そしていわゆる補助金適正化法があるということは、いかにも補助金が跋扈しているのでせめて適正化を望んだということか。
 一体補助金とは何か?どのような根拠によって支出されているのだろうか。そんな素朴な疑問からまず最も身近な町内会への補助金について調べてみた。
学区区政協力委員会運営補助金 名古屋市内には殆どの町内に町内会があるが、これはあくまで住民による自治組織で市の行政とは関係がないことになっている。
 しかし、市には区政協力委員と言う制度があって、各町内単位に一人の割合で区政協力委員が選ばれ、市長から依嘱されている。つまり、現実には町内会長が区政協力委員に依嘱されている。
 町内の区政協力委員は各学区で委員会を組織し、さらに区内の学区区政協力委員会をまとめて学区連絡協議会という組織がある。
 前置きが長くなったが、この学区区政協力委員長の申請によって、「学区区政協力委員会運営補助金」が支給されている。
 この補助金は市内総計で02(H14)年度1億4、400万円、03年度は1億4、100万円に上る。
補助金は何に使われているか 各学区から市へ提出されている決算報告書には、補助金のみによる活動を記載している学区から、町内からの収入を含めた学区費と合わせて膨大な予算を組んで活動している学区まで、使われ方は学区ごと町内ごとに多様であり、その内容は市から示されている使途基準のようなモノでは到底掴みきれない。
使われ方は適正か もちろん補助金は公金だから使われ方は適正に監査されなければならない。学区区政協力委員会は年度終了後報告書と決算書を市へ提出することになっている。
 ところが02年度と03年度の決算書で見る限り、02年度の次年度繰越金が03年度の前年度繰越金と一致しない学区が23にも上っている(学区名は下記)。
 その他にも毎年の前後期繰越金がいずれも0とされているなど、一見して決算書としてはとうてい認められない数字が並んでいる。
 このような決算書がまかり通っていて、なお毎年補助金が支給されているということは、市側でのチェックがまったく行われていないことを示している。
 なお、区政協力委員には月額2,262〜3,156円が支給されている。
疑問だらけの補助金決算書 とりあえず眺めてみただけけでもこのように疑問だらけ。
 これでは補助金について更につっこんで見なければなるまい。
学区補助金の情報を求めます どんな情報でも提供して下さい 
年度間の繰越金が合わない学区
千種区 大和・自由ヶ丘学区  東区山吹・筒井学区  北区大杉学区  昭和区伊勝・御器所学区 港区小碓・高木学区  守山区天子田・森孝西・本地丘・苗代学区  緑区滝ノ水・平子・徳重学区 名東区猪高・藤ガ丘・上社学区  天白区平針北・植田・八事東・野並学区
 
PCB施設設置許可無効訴訟意見陳述
 日本車輌製造のPCB処理施設建設許可に対する「半田市PCB処理を考える市民会議」の建設許可無効確認訴訟第一回弁論は12月22日名古屋地裁で開廷、松村薫原告が意見陳述を行った。
 陳述後裁判長は同被告による「許可取消し」と「無効確認」の提訴を同時審理することの了解を求めた。
 
日車、PCB施設着工
 日本車輌製造は上記のPCB処理施設を04年12月20日着工した。竣工は05年10月の見込み。完成後は同社の保有するPCB以外に他社分も処理する。
 日車は半田市との間に公害防止協定が未締結で、締結前の着工というのは異例の事態になった。施設許可取り消し等の訴訟も進行中で多くのハードルを残している。
 
日程:名古屋市民オンブスマン・タイアップグループ    2005年1月以降  
時間 行 事 ・ 裁 判 ・ 催 し 場    所
20 18:30 オンブズ講座「情報公開」 リブレ法律事務所
1 26 10:00 愛知県政務調査費返還訴訟証人尋問 名古屋地裁民事9部(11F)
26 13:10 万博やめたらどうなる訴訟弁論 名古屋高裁ラウンド法廷(10F)
13:30 県内オンブズ会議 リブレ法律事務所
24 15:10 情報公開訴訟の差し戻し審 名古屋高裁民事1部
24 18:30 オンブズ講座「個人情報保護」 リブレ法律事務所
17 18:30 オンブズ講座「住民訴訟」 リブレ法律事務所
18 午後 第9回全国情報公開度ランキンク発表(予定)  
毎週火曜日に例会としての火曜会をリブレ法律事務所(大津橋近く)で開いています
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