第57号 1998年10月06日                           

公開された公文書が書きなおされていた!?

 前のニュースにも少し書いたように,現在,名古屋地裁で裁判を行っている,愛知県東京事務所のカラ接待疑惑事件について,この度同じ公文書を再度請求し,一枚ずつ対照して点検しました。
 その結果,95年4月に請求し公開された資料と今回98年5月に請求し公開された資料とでは,次のような違いがありました。
 (1)前回公開され,今回公開されなかった資料が2枚ある。
 (2)前回は,請求書内訳の室料という項目が公開されたが,今回は公開されなかった。
 (3)支出金調書の摘要欄に,前回は「経費」と書かれていたものが,今回は「昼食会」と記載されていたものが,数枚あった。

改竄の疑い濃厚

 上の(3)のことは,前回は昼食会でビールやワインを飲んだのがわかるとまずいと判断し,「昼食会」と書いたものを消し,空白では困るので,「経費」と書きなおしたものと思われます。これを改竄と言います。とすると,他の公開された公文書も,書きなおしていないという保証はどこにもありません。
 また,公開された情報が全てであるという保証もなく,「昼食会」という記載を消したのは,非公開の事由に当たらないわけですから,違法です。

愛知県知事に対し申し入れ

 このことは,呆れ,笑っているだけではすまされる問題ではありません。そこで,9月25日,県知事に申し入れをし,1ヶ月以内に回答するように求めました。
 回答の内容によっては,次の手を打つ必要が出てくるかも知れません。また,このことは,裁判では県側に不利が働くと思われます。

県・市議会の委員会に傍聴申し入れ

愛知県の企業商工委員会は認め,名古屋市は不許可

 愛知県,名古屋市ともに,議会の委員会の傍聴は,「委員長の許可で傍聴を認めることが条例で定められています。前回の議会情報公開度調査の折に,愛知県の傍聴の申し込み方法がわかりましたので,早速,総務企画委員会の傍聴を申し込みましたが,その時は不許可となりました。
 今回,愛知県の企業商工委員会は傍聴を許可され,タイアップのメンバーが2名傍聴しました。(9月29・30日)愛知県の委員会は,委員長が自民党の場合は不許可になり,他の政党の場合は許可されることがあると言われていましたが,それが裏書きされました。
 一方,名古屋市の委員会については,9月16日の経済教育委員会,9月21日の環境水道委員会の2つを申し入れしましたが,共に不許可になりました。名古屋市では,年度初めに各委員会で申し合わせ,認めないことにしていると口頭で回答がありました。報道機関の傍聴を認めているので,それで十分だとのことです。しかし,申請用紙すらなく,事前に申し合わせで不許可を決めてるのは,条例の趣旨を逸脱していると思われます。

活動活性化アンケートお願いします

 オンブズマン活動に対する社会の理解も広がり,期待も高まっています。一段と活性化するために,アンケートをすることになりました。同封のアンケートにお答えくださり,FAXか郵便でお送りください。

作業日を火曜会と改称します

 このところ,作業だけでなく,討議や情報交換の時間も多くなりましたので,名前を変更します。