塩漬け土地問題追求

情報の全面公開を求める

　今年３月に、全国の市民オンブズマンと共同して、各地の土地開発公社が保有する土地について、情報公開を請求しました。その結果、名古屋市の土地開発公社は全国１２の政令都市の中で、保有地の金額、そのための支払利息で、横浜に次いで第２位であることが判明しました。

塩漬け土地とは

　公共事業を行う時に必要になる土地の先行取得は、法律で許されています。しかし、土地は取得したものの、何らかの理由で利用されず、そのまま放置されている場合もかなりあるようです。取得後５年以上経過した土地をオンブズマンでは「塩漬け土地」としたのです。塩漬け土地の保有についても、名古屋市は面積・総額とも政令都市では第２位でした。

費用は誰が負担？

　土地を先行取得するため、自治体の予算は付かないので、自治体が直接購入することは出来ず、土地開発公社に取得を依頼します。購入の資金は自治体が保証して銀行等から借り入れます。名古屋市の場合、利息負担額は全体で４３０億円弱、塩漬け土地はそのうち３５３億円強です。この問題の解決が遅れれば遅れるほど、利子負担は増え、市の財政を圧迫します。
　保有している個々の土地について、解決策を採らねばならないと考えますが、先回の情報公開では個々の土地についての地番、取得価格、利息を含んだ累積価格などの情報を非公開にしました。そこで、９月３日に改めて情報公開請求を行いました。非公開の場合は訴訟を起こすことを念頭においています。

地域でのオンブズマン活動が広がってきました

　豊橋の情報公開をすすめる会・岡崎の情報公開を求める市民の会は、かねてから名古屋市民オンブズマン・タイアップグループと密接な連携を以て活動してきました。清洲市民オンブズマン柊会もすでに１年以上の活動をし、代表がタイアップグループに参加しています。今年の春からは、甚目寺市民オンブズマンも参加してきています。
　県下の地方自治体の情報公開度ランキング調査をきっかけに、網の目のようにオンブズマンの組織が出来ていけば良いと思いますが、そのきざしも現れかけています。多治見市・恵那市でも、オンブズマン活動を始めたいという人が、タイアップグループに連絡をとって来られました。お手伝いできることがあれば、出来るだけ応援していきたいものです。

１０月は裁判がおもしろい！？

　１０月には判決が２つあります。万博の懇談会費の情報非公開処分の取り消しを求める訴訟と、タクシーチケットの公開を求める訴訟です。注目しましょう。
　県税事務所カラ雇用事件は、いよいよ証人尋問です。裁判は全て公開が原則ですから、誰でも自由に傍聴できます。地裁は１１階、高裁は１０階に法廷があります。開始時間の少し前に傍聴席に入って下さい。
　デザイン博の１０億円返還請求訴訟は、地裁で完全勝訴し、名古屋市側が控訴していますが、９月１４日控訴審が終結し、１２月２７日に高裁で判決言い渡しが予定されています。

会費納入をよろしく

*オンブズマン・タイアップグループ日程*
日	時	内　　　　　　　容		場　　　　所
09月28日(火)	18:30	火曜会		リブレ法律事務所
10月01日(金)	13:00	万博懇談会費非公開処分取消請求訴訟	判決	名古屋地裁１１０１号法廷
10月05日(火)	18:30	火曜会		リブレ法律事務所
10月08日(金)	13:30	愛知県税カラ雇用損害賠償請求訴訟	公判：証人尋問	名古屋地裁１１０１号法廷
10月12日(火)	18:30	火曜会		リブレ法律事務所
10月14日(木)	13:00	愛知県「タクシーチケットは公文書だ」訴訟	判決	名古屋地裁１１０４号法廷
10月19日(火)	13:00	上水道談合訴訟部分判決控訴審	公判：口頭弁論	名古屋高裁１００４号法廷
10月19日(火)	18:30	オンブズマンタイアップグループ合同例会		産業貿易館

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タイアップグループＮＥＷＳ

第７３号 １９９９年０９月２１日