第61号 1998年12月26日                           

「タクシーチケットは公文書だ」訴訟

完 全 勝 訴

本年度成績4勝0敗

 12月1日「タクシーチケットは公文書だ」訴訟の判決が,名古屋地裁で言い渡され,私たちオンブズマン側の主張が完全に認められました。
 そもそもこの事件は,愛知県の財政課の96年12月分のタクシーチケット代金が940万円もあったのは異常であり,そこにメスを入れようとしたのが発端です。ところが,公開された請求書では,具体的なことが何もわからず,タクシーチケットの公開を求めたところ,不受理となったため訴訟を提起しました。
 ところが,県では支払いが済んだ段階でチケットを廃棄していると判明しましたので,この第1次訴訟は取り下げ,監査意見に従って,チケットを1年保存することになった本年3月以降の分について,再度提訴をしたものです。なお,この一連の取り組みの中で,タクシーチケットの支出が大幅に減少しました。
 なお,付随的に主張した,チケットの公開を求める点については,「行政の判断」であるとして認められませんでした。三権分立の基本から言って当然の判決です。

地裁での裁判は通算13勝4敗2分

 今年1年間の地裁での判決は,4勝0敗(名古屋市側の返還による取り下げ=不戦勝1を含む)でした。現在地裁で審理を続けている事件は,6件です。高裁には2件かかっています。
 今までオンブズマン関係の訴訟は27件。古いもので一審の結果を把握できていない2件と現在審理中の6件を除き,13勝4敗2分の成績です。いかに愛知県・名古屋市の行政がいいかげんかを如実に物語っています。

情報公開法 前国会で審議せず 継続

東京での緊急集会に全国から40名参加

 前回の臨時国会が始まる段階では「情報公開法」は成立する見通しでしたが,終わってみれば,審議時間0で,次回に継続審議となりました。

天下り先の情報公開を求めてツアー

 12月2日,東京で情報公開法緊急集会が開かれ,名古屋のタイアップグループからも4名が参加しました。
 午前中に,大蔵省・防衛庁・文部省・自治省・厚生省・総務庁・通産省・環境庁に,全国から集まった約40名の人が,手分けして,情報公開請求を行いました。請求した内容は,各省庁の退職者(課長補佐以上)の再就職先−−−つまり天下り先−−−の情報でした。参加者の印象は,数年前の地方自治体の対応ぶり並のひどいものだったとのことです。
 午後は「情報公開法を求める市民運動」の主催による「情報公開法の早期制定と政府案の修正を求める市民集会が行われ,江田五月・堂本暎子など約10人の国会議員も出席しました。
 夜は,日弁連主催の「情報公開法緊急集会」が開催されました。
 朝早くから夜遅くまでの活躍で,大変だったと思います。参加された4名の方々,本当にごくろうさまでした。

新春の活動は12日の火曜会から 19日は例会

 1月5日の火曜会は休みます。全国情報公開度ランキングのまとめ作業を引き続き行います。3月に発表予定です。
 では,皆様,よいお年を!!

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