第63号 1999年01月09日
あけましておめでとうございます
名古屋市民オンブズマン 弁護士 新海 聡
95年7月末,官官接待の根絶を目指そうと,全国から市民が名古屋に集った第2回市民オンブズマン大会で結成されたタイアップグループは,今年早くも結成5年を迎えます。と言っても当時は市民オンブズマンといえばほとんどが弁護士。弁護士による行政監視活動の限界が見え始めていた時期でもありました。
こうした中で,仕事も年齢も性別も,ものの考え方も違うことを当然としながら,誰に言われるのでもなく,自分たちに出来る範囲で,行政の監視活動に参加していこう−−−。タイアップグループはこういう目的で生まれました。そして今や情報公開活動を中心に,次々と愛知県や名古屋市の問題点を指摘し,これを受けた弁護士グループの市民オンブズマンが訴訟代理人として勝訴判決を勝ちとって来ました。オンブズマンとタイアップグループの理想的な形での運動ができているのではないでしょうか。おそらく全国から見ても最も力強く,楽しく,経済的にもよく支えられた市民オンブズマングループではないかと思います。
もっとも,その一方で,オンブズ「マン」と言う名称をオンブズ「パーソン」などの性別に関係ない名前に代えたほうはいいのではないか,市民オンブズマンの弁護士をもっと増やすべきではないか,など結成5年目だからこそ考えなければならない問題も出ています。
しかし,タイアップグループやオンブズマンの活動の本質は変わりません。政治団体一切から自由に,各自が自分の考えで,自分に出来る範囲と方法で,具体的な問題について具体的に考えていく。市民オンブズマンの本質であるこれらのことを,この5年目の初めに確認したいと思います。
今年も楽しく,いっしょにやりましょう。今年もよろしくお願いします。
名古屋市の部会の支出 この支出は適法?
2年間で2,500万円余
名古屋市の部会にかかわるヤミ手当ての返還を求める訴訟は,10月30日完全勝訴の判決を受けた後,97年度と98年度の部会関係の支出について情報公開を請求しました。
97年度
98年度
費用弁償
6,870,000
4,245,000
懇談会
1,719,031
0
食糧費
187,530
141,380
旅 費
6,494,499
204,750
需要費
2,930,575
2,899,990
合 計
18,201,920
7,491,170
判決では,部会の存在自体が違法であると言及していますので,これらの支出は果たして適法と言えるでしょうか。98年度分については,12月までですから,少ないのは当然ですが,懇談会費がないことが目を惹きます。
なお,この情報が公開される前日,名古屋市議会は,95年度10月分からの費用弁償の全額2700万円返還すると決めたと発表しました。何故,費用弁償分だけなのか,理由を明らかにしてほしいところです。
なお,この件について,オンブズマン,タイアップグループとしてどう対処するか,例会で検討します。
明日から通常国会 情報公開法(案)の審議を注目しよう!
自・自連立という新しい体制が「情報公開法」案に吉と出るか凶と出るか,注目しましょう。再度,行動提起も予想されます。
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