新しい世紀の始まりに、新年のご挨拶を申し上げます。
１９９０年春に名古屋市民ｵﾝﾌﾞｽﾞﾏﾝが発足して１０年、１９９５年夏にﾀｲｱｯﾌﾟｸﾞﾙｰﾌﾟが結成されてから５年が経ちました。
その間に、情報公開を主な武器として、数々の成果をあげてきました。
初めの５年間はｵﾝﾌﾞｽﾞﾏﾝの弁護士を中心として、議員定数問題やカラ出張・カラ支給問題を取り上げ、裁判で是非を明らかにしようとする活動を行ってきました。
’９５年に市民ｵﾝﾌﾞｽﾞﾏﾝの第３回全国大会が名古屋で開催されたことをきっかけに、ﾀｲｱｯﾌﾟｸﾞﾙｰﾌﾟが結成され、その働きもあって、運動は大きく進展しました。
官官接待というコトバが流行語になるなど、世間の注目を集め、ｵﾝﾌﾞｽﾞﾏﾝ組織も草の根のように拡がっていきました。
今２００１年４月には国の情報公開法が施行されます。
愛知県だけ見ても、県下自治体の約半数が情報公開条例を持つようになりましてた。
昔、徳川家康は「百姓は知らしむべからず、依らしむべし」といったそうですが、これが封建主義の一つの特徴であるならば、民主主義の根幹は「情報公開」にあるといえましょう。
このキリのよい年に、「ﾀｲｱｯﾌﾟｸﾞﾙｰﾌﾟﾆｭｰｽ」は１００号を迎えます。
そこでオンブズマン１０年、ﾀｲｱｯﾌﾟ５年の活動をまとめた１００号のﾆｭｰｽ全号縮刷版と併せて、記念誌を作ろうという話が出ています。
ご期待ください。
このニュースは本号発刊後の特報です。
１月１２日、名古屋市土地開発公社が先行投資で取得し、利用されずに５年以上経過した土地に関する「情報非公開決定取消請求訴訟」で、名古屋地裁野田裁判長は名古屋市民オンブズマンの主張を全面的に認める判決を下しました。
名古屋市は、同公社が市の委託で購入した土地の購入価格などを「個人情報等に当たり行政運営に支障が生じる」等と非公開にしていました。
判決では、和歌山県や北海道など他の自治体の状況をも含めて詳細に市の主張を否定しました。
同公社の保有土地は１３７ﾍｸﾀｰﾙで、購入後５年以上利用されていない（ｵﾝﾌﾞｽﾞﾏﾝのいう塩付け）土地はその約６０％にもなります。
同公社は購入資金の利息だけで９９年度に６６億円（日額１８００万円！）を支払っていますが、この額は全国の土地開発公社中最高額です。
なお、判決文は整理でき次第本ＨＰの「訴訟報告」に掲載します。
名古屋市の元市長・元助役・１２年以上在籍した元市会議員で組織されている「名古屋市市政功労者クラブ」に、昨年度５２４万円強の補助金が支出されています。
一方、約６０名の会員の拠出した金額は、会費２８万円（１人５千円）、県外視察参加費２０万円（１人１万円）、の合計４８万円に過ぎません。
これを監査請求すれば支出責任の市職員が対象になり、功労者クラブ員には何も及びません。
そこで、会員各人に補助金を返還する気はないかを聞く申入書を、市の秘書室にあるクラブ事務局を経由して全員に送りました。
会員住所が非公開なために直送できず、事務局に依頼したわけです。事務局では昨年中に到着するよう送付すると約束しました。
回答はクラブ（会長）名で１月中に文書で届くよう申し入れてあります。
回答の内容次第で監査請求など次の手を打ちます。また、申入書と回答はＨＰに公開します。