名古屋市民オンブズマン

タイアップグループNEWS


第49号 1998年05月01日



愛知県会議員報償費不正支出事件

やはり金は返還させ,請求棄却狙う

 3月27日の判決で,愛知県知事は110万円,元県会議長・副議長は各々20万円,10万円を支払うよう命じられましたが,まず県会議長と副議長が返還し,次いで,祝い金などを受け取った議員らに返還させたようです。一審判決を認め,間違いであったとしてのことなら評価できますが,一方では判決を不服として控訴しているわけですから,形式的に裁判で負けることを避けようとするものでしょう。
 公訴権の濫用ではないかと思われます。

愛知県知事の非常識答弁

 先月15日に行われた「万博懇談会費非公開取消請求訴訟」の愛知県知事側が提出した答弁書で,次のような主張がなされました。
 懇談会を開いた店名を明らかにしないのは,「県が使っている店と一般にわかれば,他の客が減り,営業に影響する」からだとのこと。そして,口座番号を明らかにすると「ハッカーが侵入して,不正にお金を引き出したり,銀行員が不正を働く」からだそうです。本気で真面目に言っているとしたら,なんという非常識でしょう。愛知県の取引銀行は,恐るべきです。

疑惑のタクシーチケット事件 調査すると回答

 衆議院の決算行政監視委員会から,私たちが提出した「疑惑のタクシーチケット事件」について,「調査する」と回答がありました。
 どこまで踏み込んでくれるかわかりませんが,調査結果を知らせてもらえるのかなど,わかりませんが,何らかの行動はあるものと期待しましょう。

名古屋市民オンブズマンの歩み

名古屋市民オンブズマン・弁護士 滝田誠一

 名古屋市で市民オンブズマンが結成されたのは,1990年1月,市民オンブズマン活動を行ってきた大阪の井上善雄弁護士の講演が名古屋弁護士会で開かれたのがきっかけでした。この講演を聞いて共感を持った弁護士数名と,その勧誘を受けた税理士の倉橋さんを原始メンバーとして,1月30日に1回目の会合を持っています。当時は気心の知れた弁護士と税理士だけの小さなグループで,ここの会員の興味の赴くまま,違法駐車問題,税金問題などを取り上げていました。
 こんな趣味サークル的なオンブズマンが大きく変わったのは,1995年7月に名古屋で第2回全国市民オンブズマン大会を開催し,それを機に一般市民の方々に呼びかけ,タイアップグループを結成したときでした。これによって,多彩な人材と財政的な支援を得ることができ,一気にオンブズマン活動が充実しました。
 それから3年間,当初の勢いのママ活動を続けてきましたが,それに組織の整備がついていけないのが課題のひとつです。
 私は,将来的には,情報公開請求や行政監視が特殊な活動ではなく,市民一般の日常的な権利行使と位置づけられ,オンブズマンは,それを補佐する組織になるのが理想だと考えます。
 




オンブズマン・タイアップグループ日程
内       容 場    所
05月08日(金) 18:30 作業:                           リブレ法律事務所
05月09日(土) 18:00 豊橋の情報公開をすすめる会結成1周年記念集会        愛知大学記念会館
05月11日(月) 15:00 愛知県東京事務所カラ接待疑惑訴訟      公判:口頭弁論 名古屋地裁1103号法廷
05月11日(月) 15:00 愛知県監査事務局カラ出張疑惑訴訟      公判:口頭弁論 名古屋地裁1103号法廷
05月14日(木) 10:00 デザイン博10億円返還請求訴訟 控訴審   公判:口頭弁論 名古屋高裁1001号法廷
05月15日(金) 18:30 オンブズマン・タイアップグループ例会    News第50号発行 産業貿易館
05月18日(月) 16:00 万博懇談会費非公開処分取消請求訴訟     進行協議    非公開
05月20日(水) 10:00 愛知県税カラ雇用損害賠償請求訴訟      公判:口頭弁論 名古屋地裁1103号法廷
05月20日(水) 10:30 「タクシーチケットは公文書だ」訴訟(12:00まで)公判:証人尋問 名古屋地裁1103号法廷
05月22日(金) 午後 意見陳述:情報公開審査会・部分非公開異議申立        場所未定
05月22日(金) 18:30 作業:                           リブレ法律事務所
05月25日(月) 10:15 名古屋市行政委員ヤミボーナス損害賠償請求訴訟公判:口頭弁論 名古屋地裁1103号法廷
05月27日(水) 13:10 名古屋港管理組合損害賠償請求訴訟 控訴審  判決      名古屋地裁1001号法廷


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