名古屋市民オンブズマン

タイアップグループNEWS


第50号 1998年05月15日



愛知県東京事務所カラ接待疑惑事件

名地裁 料亭に請求書提出命令

 愛知県東京事務所のカラ接待疑惑事件で,名古屋地方裁判所は,オンブズマン側の申立を認め,10店に対し文書の提出を命じました。残る8店については,「廃棄した」「東京地検の捜索で差し押さえられた」「閉店した」などと答えたため,今回は命令が出ませんでした。保管していないのは,税法上も違反ですし,問題です。
 これは,新しい民事訴訟法で定められた,第三者に対する文書提出命令の制度を,いちはやく活用したもので,それを裁判所が適用するのは珍しいことだそうです。被告の愛知県側は,今回の申立に対して「飲食は実際に存在しており,却下されるべきだ」との意見書を提出していましたが,実際に飲食が存在していれば,料亭の請求書が提出されたとしても,かえって,県側に有利になるはずですから,矛盾もはなはだしいといわざるをえません。ますますカラ接待の疑いが濃厚になったと言えましょう。

議会情報は相変らず非公開

 全国一斉情報公開請求の一環として,愛知県と名古屋市に対し,議員の調査研究費・海外視察・野球大会などに関する情報公開請求をしましたが,このほど,そのほとんどの「非公開通知」が送付されてきました。愛知県については,支出金調書だけは公開するとのことです。
 議会情報を公開することは,市民・県民に選ばれた議員の活動を知る上でも,非常に大切なことです。今後の運動の大事な柱の一つになる問題でしょう。

愛知県下14市町への公開質問状 回答出そろう

基本理念の欠如と強い横並び意識

 情報公開条例を持つ愛知県下19市町のうち14市町の情報公開度調査結果を送付した上,4月14日付けで提出した公開質問状に対する回答が出そろいました。
 さすがに,調査結果を全く見ていない首長はいなかったようでしたが,名古屋・豊橋の両市長は,部下から要旨を聞いただけでした。
 回答をまとめたタイアップグループのメンバーの感想では,中央に顔を向けるのか,市民に向けるのかという基本的な理念が欠如しているとのことです。国の情報公開法に準拠するとか,整合性を調整するという回答が多かったことから,そう判断できます。また,情報公開は市民の権利,つまり,行政の側に説明する責任があるのだと考えるのか,それとも,行政側のサービスに過ぎないのかという点でも,理解が悪いようです。この点はコピー代についての考え方で,如実に現れました。30円以上の6市町のうち,変えるつもりのないのは知立市だけで,50円の半田市,40円の豊明市をはじめ,30円の東浦町も,安くする方向で検討するとのことです。残る30円の名古屋市と稲沢市は,方向を示さずに検討すると答えました。それぞれの市町について,内容に関して再質問の予定です。





オンブズマン・タイアップグループ日程
内       容 場    所
05月18日(月) 16:00 万博懇談会費非公開処分取消請求訴訟      進行協議    非公開
05月20日(水) 10:00 愛知県税カラ雇用損害賠償請求訴訟       公判:口頭弁論 名古屋地1103号法廷
05月20日(水) 10:30 「タクシーチケットは公文書だ」訴訟(12:00まで) 公判:証人尋問 名古屋地裁1103号法廷
05月22日(金) 10:00 訪問調査:全国建築技術者協会講習会の件            豊田土木事務所
05月22日(金) 13:30 意見陳述:情報公開審査会・部分非公開異議申立         県自治センター1階集合
05月22日(金) 18:30 討議・作業:全建技術者協会講習会・各市町への再質問状     リブレ法律事務所
05月25日(月) 10:15 名古屋市行政委員ヤミボーナス損害賠償請求訴訟 公判:口頭弁論 名古屋地裁1103号法廷
05月27日(水) 13:10 名古屋港管理組合損害賠償請求訴訟 控訴審   判  決    名古屋高裁1001号法廷
05月29日(金) 18:30 討議・作業:各市町への再質問状     リブレ法律事務所
06月01日(月) 10:00 名古屋市部会ヤミ手当損害賠償訴訟       公判:口頭弁論 名古屋地裁1103号法廷
06月01日(月) 13:00 上下水道談合訴訟               公判:口頭弁論 名古屋地裁1103号法廷
06月05日(金) 18:30 作業:                    News第51号発行 リブレ法律事務所
07月11日(土) 18:30 オンブズマン・タイアップグループ総会       


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