08/10/24 愛知県議議員派遣 住民監査請求 棄却も、監査委員は手続き見直しを要望

愛知県議会の「議員からの申し出に基づく議員派遣」は規則違反として 名古屋市民オンブズマンが住民監査請求を行った件で、 愛知県監査委員は08/10/24づけで棄却しました。
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/haken/081024.pdf

愛知県議会会議規則118条では、「議員派遣は議会の議決でこれを 決定する」とあるにもかかわらず、愛知県ではあらかじめ将来1年分、抽象的 内容(目的:議案・請願の審査に関する調査 等 派遣場所:国内)  で議決を行っておき、その後議員が議長に申請を出し、 議長が派遣を決定し、後に議会運営委員会に報告するという運用を していたことが名古屋市民オンブズマンの調査で明らかになりました。

今回、平成19年5月〜平成20年3月に行われた 「議員からの申し出に基づく議員派遣」(84名192件、総額 11,74,782円)に関し、議員84名にそれぞれ費用を県に 返還するよう求める住民監査請求を08/9/4付けで行いました。

愛知県監査委員は棄却決定の中で、「議員派遣の実効性を高めるために 議長に決定を委ねることは、議会の判断として行っていることであり、 議会の裁量の範囲内と解することができる」としました。

しかしながら、県監査委員は「要望」の中で、「趣旨からすると 議決された内容は、明確性といった点では十分とは言い難い面がある」とし、 議員派遣の一連の手続きについて見直しの検討を進められたいとしています。

提訴については、監査委員の判断を精査して、後日正式決定いたします。
08/9/4 愛知県議の「議員派遣」1178万円 住民監査請求

愛知県議会の「議員からの申し出に基づく議員派遣」は、愛知県 議会会議規則118条に反しているとして、名古屋市民オンブズマンの メンバー7名が、平成19年5月〜平成20年3月に行われた 「議員からの申し出に基づく議員派遣」(86名182件、総額 11,780,527円)に関し、議員86名にそれぞれ費用を県に 返還するよう求める住民監査請求を08/9/4付けで行いました。

なお、各都道府県・政令市調査の結果、「愛知県方式」はどこもありませんでした。
愛知県職員措置請求書
2008年9月4日
愛知県監査委員 御中

請求人  別紙請求人目録記載の通り

代表連絡先 請求人内田隆 代理人 弁護士 新海聡 
名古屋市中区丸の内3丁目6番4号弁護士法人リブレ
電話番号052-953-7885 FAX052-953-7884


第1 請求の要旨

1 議員派遣についての規定

(1)地方自治法100条12項は「議会は、議案の審査又は当該普通地方公共団体の事務に関する調査のためその他議会において必要があると認めるときは、会議規則の定めるところにより、議員を派遣することができる。」と規定している。
(2)上記の地方自治法の条項を受け、愛知県議会では議員規則118条で次の通り定めている。

2 愛知県議会での議決

ところが、愛知県議会では、平成19年5月21日の議会において「議員からの申し出に基づく議員派遣について」との議案が提案されたが、その議案に記載された事項は次の通りであった。


この議案は、これらの目的等に該当する派遣の申請が出された場合には、議長において議員の派遣を決定することとし、その状況については議会運営委員会に報告することとして、議決により、承認された。

3 議員派遣の実施

 上記議決に基づき、愛知県議会では少なくとも平成19年5月から20年3月までの11ヶ月間に別表記載の通り86名182件の出張がなされ、これに対して合計11,780,527円が支出された。

4 議員派遣の違法

(1)決議が愛知県議会議員規則118条2項に違反すること
 地方自治法100条12項を受けた愛知県議会議員規則118条2項は、地方自治法100条12項の議員派遣を議会で議決するにあたっては、「派遣の目的、場所、期間その他必要な事項を明らかにしなければならない」と定めている。ここで「明らかにしなければならない」とする趣旨は、派遣の目的や場所、期間その他について具体的に定めることを求めるものである。
 ところが、愛知県議会において平成19年5月21日になされた決議は平成19年5月から平成20年5月までに行う議員の国内への職務上の出張すべてが含まれる包括的な承認であり、規則118条2項に違反する違法な決議であることは明らかである。
(2)決議が愛知県議会議員規則118条1項に違反すること
 また、上記決議は、議長において議員の派遣をその都度決定する、とし、派遣の判断を議長に一任する体裁となっているが、別添資料4番の「議員の派遣状況」、資料9番の「行政文書不開示決定通知書」から明らかなように、本件の各議員派遣は緊急を要するものは皆無であり、議長に対するかかる包括的な判断の委任は規則118条1項が「緊急を要する場合」に限定して議長において議員の派遣を決定することができる、と定めている点にも反する。
(3)以上の点から、平成19年5月21日の議会の決議は議会規則118条1項、同2項、地方自治法100条12項に違反する違法な決定であることは明らかである。

5 議員の損害賠償義務

 よって、違法な手続によってなされた別表記載の出張(議員からの申し出に基づく議員派遣)に対する費用の弁償は違法な決議に基づいて実施された出張に対する費用の弁償であり、愛知県に費用相当額の損害を与えるものである。よって、違法な決議に参加し、費用弁償を受けた別表記載の86名の議員は民法709条に基づいて議員派遣に関して受領した費用弁償金を愛知県に賠償する義務がある。

第2 求める措置

 以上の通り、別紙記載の86名の議員は民法709条に基づき、受領した議員派遣にかかる費用(旅費)を愛知県に賠償する義務があるから、監査委員は知事に対し、次の措置を講ずるよう、勧告することを求める。


愛知県知事は別表記載の愛知県議会議員に対し、各別表記載の旅費相当額を愛知県に賠償させるための必要な措置をとること。

以上の通り、地方自治法242条1項に基づき、事実証明書を付して監査委員に対し、本請求をする次第である。

08/8/7 全国で1番海外視察に金をかけてる愛知県議は何を見てきたのか?

2007年度の都道府県議の海外視察の額を調査した08/7/28付けの 朝日新聞によれば、47都道府県中愛知県議会が4241万円と、 2位の東京都議会2808万円を大きく引き離してダントツの1位でした。 15県議会は海外視察費がゼロでした。
名古屋市民オンブズマンは愛知県議の07年度海外視察報告書を 情報公開請求して入手しました。 報告書を有権者が読み、その是非を判断すべきではないでしょうか。

・平成19年度愛知県議会海外調査団報告書〜北米〜
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/haken/H19hokubei.pdf
平成19年10月28日(日)〜11月4日(日)(8日間)
参加者氏名    所属会派 選挙区
団長   日高 昇  自由民主党 知多郡第一
副団長 波形 昌洋 民主党 日進市
副団長 米田 展之 公明党 春日井市
副団長 横井 五六 自由民主党 海部郡
団員   山田 幸洋 民主党 千種区
団員   伊藤 勝人 自由民主党 春日井市
団員  渡辺 まさし 民主党 西区
団員  山下 史守朗 自由民主党 小牧市
団員  峰野 修 自由民主党 新城市及び北設楽郡
団員  坂田 憲治 自由民主党 豊明市
団員  安藤 としき 民主党西 春日井郡
団員  鈴木 あきのり 民主党 豊川市
随行員 大嶋 正人 議会事務局議事課 課長補佐

費用:12,379,000円
 (議員1名当たり約99万円)

【1名分内訳】
 航空賃 730,000円
 (中部国際空港〜サンフランシスコ国際空港〜シアトル・タコマ国際空港
  シアトル・タコマ国際空港〜ロサンゼルス国際空港
  ロサンゼルス国際空港〜サンフランシスコ国際空港
  サンフランシスコ国際空港〜中部国際空港)
 ■宿泊料:182,000円
  (指定都市32,200円×4日=128,800円
   甲地方26,800円×2日=53,600円)
 ■日当:76,200円  
   指定都市 10,500円×5日=52,500円
   甲地方   8,700円×2日=17,400円
   丙地方   6,300円×1日= 6,300円
   
【視察報告書より抜粋】(カリフォルニアにて)
3 燃料電池自動車に試乗した結果
CaFCPの事業説明の後、トヨタ、日産、フォード、PG&Eの燃料電池自動車に試乗することができた。
助手席又は後部座席に乗車しただけであるが、各車とも、乗り心地等は現在のガソリン自動車とそれほど変わるものではなく、かなりの完成度まで達していると思われる。
自動車の開発については、各メーカーが競争して開発を進めていることから、メーカーにより差が出ているがその中でも、トヨタの燃料電池自動車は発進・加速とも一番スムーズであり、完成度の高さが感じられた。
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・平成19年度愛知県議会海外調査団報告書〜欧州〜
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/haken/H19europe.pdf
平成19年10月28日(日)〜11月4日(日)(8日間)
参加者氏名 所属会派 選挙区
団長  山本和明  自由民主党豊川市
副団長 近藤 良三 民主党半田市
副団長 岩田 隆喜 公明党南区
団員  川本 明良 自由民主党瀬戸市
団員  吉川 伸二 自由民主党中島郡
団員  小久保 三夫 自由民主党豊橋市
団員  深谷 勝彦 自由民主党大府市
団員  浅井 喜代治 自由民主党幡豆郡
団員  石黒 栄一 自由民主党岩倉市
団員  金澤 利夫 民主党春日井市
団員  久野 てつお 民主党南区
団員  小山 たすく 民主党西加茂郡
随行員 高橋 徹 議会事務局総務課 課長補佐

費用:11,775,000円
 (議員1名当たり約118万円)

 1名分内訳:航空賃 910,000円
 (中部国際空港〜シャルル・ド・ゴール国際空港〜ミラノ・リナーテ国際空港。
  ジュネーブ・コアントラン国際空港〜シャルル・ド・ゴール国際空港〜中部国際空港)
 ■鉄道賃:15,000円
 ■宿泊料:177,000円
  (指定都市32,200円×3日=96,600円
   甲地方26,800円×3日=80,400円)
 日当:74,400円
   指定都市 10,500円×4日=42,000円
   甲地方   8,700円×3日=26,100円
   丙地方   6,300円×1日= 6,300円

【視察報告書より抜粋】(イタリア・パピアにて)
重粒子線治療が何のがんに最も効果があるのかはまだはっきりしておらず世界的にもまだ治療例が少ないので明確にはわかっていないとのことであった(治療例が最も多いのは、千葉県にある独立行政法人の放射線医学総合研究所である)。日本で新しい施設が出来る場合は是非協力したい。お互いに情報の共有も必要だと思うので、今後とも協力体制を取れればと思っている、との申し出があった。
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青山議長 フィンランド・フランスへの渡航(議会事務局が作成した復命書)
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/haken/H19gicho.pdf
平成19年10月25日(木)〜11月1日(木)
旅費:1,181,400円

航空賃:930,000円


宿泊料:177,000円


日当:74,400円

フィンランド政府表敬訪問
 議長発言:なし
フィンランド航空における空港セールス
 議長発言:なし
フランス政府表敬訪問
 議長発言:なし
エールフランスKLM航空における空港セールス
 議長発言なし。
在仏日本大使館レセプション
 議長スピーチ(概要):本日は、フランス政府、エールフランスKLM航空をはじめ、
フランスの旅行会社や企業、そして多くの関係者の方々にご出席いただき、誠にありがとうございます。
また、今回の開催に際しまして、これまで、ご協力、ご尽力をいただきました関係の皆様に改めて厚くお礼申し上げます。
このレセプションは、愛知万博と中部国際空港の成果により、今、日本一元気な地域として注目を浴びております愛知県と、空の玄関として需要拡大が期待される中部国際空港について、より理解を深めていただこうとするものであります。
そして、このレセプションが、欧州と愛知県相互との交流を拡大し、中部国際空港と欧州を結ぶ航空路線の利用拡大につながることを期待しております。
ヴァルドワーズ県家族手当公庫における調査
 青山議長:・日本は高齢化と少子化が進んでおり、これは国をあげての大問題である。
しかし、少子化対策に決定打はなかなかなく、労働政策とか税対策とか、いくつかのものを組み合わせないと難しい。
・医療保険や社会保険(年金も含めて)、さらには介護保険、これら全体の制度が将来にわたって懸念されている。

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ヴィクトリア州友好訪問(議会事務局が作成した復命書)
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/haken/H19victoria.pdf

ヴィクトリア州友好訪問愛知県議会代表団名簿
団長 加藤精重 愛知県議会副議長
団員 長坂康正 自由民主党愛知県議員団団長
団員 かしわぐま光代 民主党愛知県議員団団長
団員 小島丈幸 公明党愛知県議員団団長
随行員 塚田公二 愛知県議会事務局総務課秘書室長

費用:3,819,600円
議員1人当たり約78万円
航空賃 655,920円
宿泊料 86,000円
日当 41,300円