学校給食


20/2/12(水)名古屋市教育委員会 小学校給食を月600円値上げを正式決定

名古屋市は2020年4月から公立小学校の給食を月600円値上げすることを正式決定しました。

・2020年2月12日 教育委員会事務局指導部学校保健課小学校給食係
 学校給食費の改定について
 
http://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/11-10-7-4-0-0-0-0-0-0.html

名古屋市は包括外部監査で、給食費の公会計化の必要性を指摘されていたにも関わらず、ずっと放置してきました。
公会計化していれば、教育委員会会議の審議に係ってきますが、現状では答申もなく、議会の議決もありません。

文部科学省調査によれば、平成29年度に学校給食費の無償化を小中学校ともに実施している自治体は全国で76自治体あります。
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/07/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/1407564_001_1.pdf

財源さえあればどの自治体でも学校給食費無償化が出来ます。

誰のためにどんな税金を投入するか。
学校給食から見えてくるものはあまりにも多いと思います。

20/1/10(金)名古屋市予算財政局案 なごやめし学校給食予算計上せず

名古屋市は20/1/10に「令和2年度予算要求に対する財政局査定内容の公開」を行いました。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000124302.html

2018年度、2019年度に行われてきた「学校給食におけるなごやめしの提供」(2019年度予算 1億1200万円)ですが、2020年度予算で教育委員会は1億1200万円予算要求したものの、財政局案では0円でした。
また、スチームコンベクションオーブンの導入(小学校4校)予算要求2300万円についても、財政局案では0円でした。

教育委員会事務局指導部学校保健課小学校給食係に20/1/14に電話で確認したところ、「今回、教育委員会が予算要求した『学校給食におけるなごやめしの提供』『スチームコンベクションオーブンの導入』が財政局案で認められなかったのは承知している。
今後教育委員会として引き続き予算要求し、市長査定で市長がご判断いただくことになる。
なお、小学校給食でなごやめしは2017年度以前も味噌煮込みうどんやエビフライを献立としては提供されていたが、2018年度から2年間、地域の特徴ある食材を提供することで地域に愛着をもち、魅力向上させるという政策的に行うようになった。
それまではなごやめしの日としては命名していなかった。
スチームコンベクションオーブンとは、調理場で『煮る、あげる』以外の『焼く、蒸す』を行える調理器具で、グラタンなどが可能になる。
名古屋市には少しずついれており、現時点では小学校6校で導入している。
教育委員会としては順次いれていきたい」としました。
 
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なお、20/1/13横井利明名古屋市議ブログによれば、2020年度「臨時・政策経費」は92億円、うち財政局査定で81億円消化したため、市長査定額は11億円とのこと。
http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2467431.html

子ども達の給食の内容は豊かになるのか?
その際、保護者の負担は増えるのか?

2020年1月中にも名古屋市教育委員会は給食費値上げの方針を内部で決定するとのこと。
今後も注目していきたいです。

・名古屋市教育委員会事務局指導部学校保健課小学校給食係
 http://www.city.nagoya.jp/kyoiku/page/0000052135.html


20/1/6(月)給食値上げ方針河村市長「名古屋市は世界で一番がきんちょの人生を応援するところだ」

2020年4月からの学校給食費値上げ方針を示している河村たかし名古屋市長は、20/1/6に行われた仕事始め式で「名古屋市は世界で一番がきんちょの人生を応援するところだ」と述べたと報道されました。


また、2019年8月に竣工期限を延期しただけでなく、現天守解体・木造復元のめどがまったくたっていない名古屋城木造復元事業に関し、「『石垣部会』の皆さんのご理解も得まして、相談しながら丁寧になるべく早くやっていきたい」と述べたと報道されました。

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日本で最低レベルの給食内容が2019年12月に報道され、「名古屋市の恥」と多くの名古屋市民が感じました。
それに対し、給食費を値上げする方針を出しておきながら、「世界で一番がきんちょの人生を応援する」というのは、どのような感覚で話をしているのか、全く理解できません。

給食費値上げ分は年間11億6640万円の計算です。
名古屋城天守閣木造復元事業は、建設費だけで総額505億円の予定です。
2019年3月末までに、すでに約40.7億円+約1.8億円を支払い済みですが、現時点で復元のめどは全くたっていません。
「エビフライが金シャチに化けた」と表現する人までいます。

一方、名古屋市は毎年市民税5%減税を行っており、2019年度は113億円の税収減を見込んでいます。

給食・名古屋城・減税。この3つの関係をきちんと説明できる人いますか?

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2020/01/06 11:52 CBC
天守復元に改めて意欲‥名古屋市の仕事始め式で河村市長
https://hicbc.com/news/article/?id=0004C9CD

19/12/24(火)名古屋市議会委員会 学校給食値上げ分公費助成請願を反対多数で不採択

名古屋市議会教育子ども委員会は、19/12/24に開催された学校給食値上げ分を公費助成するよう求めた請願を反対多数で不採択にしました。

・請願書
 
http://www.nagoya.ombudsman.jp/lunch/191224.pdf
・19/12/24 名古屋市議会教育子ども委員会 給食関係部分
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/lunch/191224-1.pdf
 
名古屋市教育委員会は、2020年4月から学校給食を値上げ(小学校月600円、中学校1食40円)しようとしています。値上げ分は年間11億6640万円の計算です。

「学校給食執務ハンドブック」の質疑応答(学校給食の保護者負担)では、以下記載があります。
学校給食法では給食に係る経費の負担区分を定めている。(施設、設備等は設置者の負担、それ以外の材料費、光熱水費は保護者負担とする。)学校給食費とされるのは食材料費及び光熱水費となり、原則として保護者負担となる。
しかし、これは経費の負担関係を明らかにしたものであり、法律の趣旨は、設置者の判断で保護者の負担軽減(負担なしも含む。)することは可能とされている。
※保護者の負担軽減を禁止する趣旨のものではない。また、負担軽減の手続き論まで定めていないので、軽減の方法に制約はない。

全国では、小学校・中学校とも学校給食費を無償化している自治体が76自治体あります。

・平成30年7月27日 文部科学省
 平成29年度の「学校給食費の無償化等の実施状況」及び「完全給食の実施状況」の調査結果について
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/07/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/1407564_001_1.pdf

にもかかわらず、市議会委員会で上記についてまともに議論された形跡がありません。

小学生1人持つ親は、年間7200円余分に払うことになります。
逆に言えば、子どものお小遣いが年間7200円減ることも考えられます。

名古屋市は本当に年間11億6640万円払う余裕がないのか?
他に税金の無駄使いはしていないか?
このまま減税政策を続けていいのか?

たまたま、請願が審議された19/12/24はクリスマスイブでした。
名古屋市に住む子ども達に、大人はどんなプレゼントを渡せたのか。真に子どものためになる政策を望みます。


名古屋市給食 市外部監査で『公会計化』指摘も10年放置

2008年度、2009年度名古屋市包括外部監査で、名古屋市学校給食の『公会計化』が意見・指摘されていたにもかかわらず、名古屋市は公会計化を導入するシステム予算計上せず、そのままになっていたことが判明しました。

現在、名古屋市の学校給食は公会計になっておらず、教員が給食費徴収事務を行っています。
現状は保護者と名古屋市の法律関係が曖昧です。
また、未納給食費の徴収をするにも、公会計化が役に立つと言います。
しかも、公会計化になっていないため、「教育委員会会議」で議決されることも、市議会で議決されることもなく、給食費値上げが市内部の意思決定だけで行われてしまいます。

上記包括外部監査で公会計化が意見・指摘されたことを受け、市教育委員会は2011.12.13年度に学校給食費の公会計化を予算要求しましたが、財政局査定・市長査定とも予算を付けませんでした。
その後、予算要求すらしなくなりました。

文部科学省は19/7/31に「学校給食費等の徴収に関する公会計化等の推進について」を出し、公会計化の推進を求めています。
https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/1419091.htm

しかしながら、2020年度予算に公会計化の予算要求はありませんでした。

いっぽう、給食になごやめしを出すという取り組みは、2018年度に市長査定で1億1300万円認められ、2019年度も市長査定で1億1200万円、2020年度も1億1200万円の予算要求をしています。

名古屋市の予算のあり方として、早急に学校給食の公会計化を進めるべきではないでしょうか。

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名古屋市 平成20年度包括外部監査
名古屋市における債権の管理及び回収について、並びに、名古屋市立大学病院における債権の管理及び回収について
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/56-2-2-3-0-0-0-0-0-0.html
平成20年度包括外部監査(平成21年5月31日現在の措置状況)
http://www.city.nagoya.jp/kansa/cmsfiles/contents/0000010/10884/sochi-h20gaibu-04kyoiku.pdf

名古屋市 平成21年度包括外部監査
市民経済局、住宅都市局及び教育委員会の所管する外郭団体の経営管理について、並びに、学校給食費に関する教育委員会の事務の執行及び財団法人名古屋市教育スポーツ振興事業団の出納その他の事務の執行について
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/56-2-2-5-0-0-0-0-0-0.html
平成21年度包括外部監査(平成25年12月31日現在の措置状況)
http://www.city.nagoya.jp/kansa/page/0000058252.html

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平成23年度予算編成過程の公開
学校給食費の公会計化
適正な会計管理や教職員の事務負担の軽減を図るため、学校給食費の公会計化に伴うシステム開発を実施(中学校スクールランチ、定時制高等学校を除く)
7000万円(一般財源額 7000万円)
考え方 施策の優先度や緊急性等の観点から現段階では未計上
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000031/31119/23hennseikateiyosanan.pdf

平成24年度予算編成過程の公開
学校給食費の公会計
適正な会計管理や教職員の事務負担の軽減を図るため、学校給食費の
公会計化に伴うシステム開発を実施(中学校スクールランチ、
定時制高等学校を除く)
 債務負担行為
 期間 25〜29 限度額 1億7200万円
7000万円(一般財源額 7000万円)
考え方 施策の優先度や緊急性等の観点から現段階では未計上
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000033/33088/yosannannnonaiyou.pdf

平成25年度予算編成過程の公開
学校給食費の公会計
適正な会計管理や教職員の事務負担の軽減を図るため、学校給食費の
公会計化に伴うシステム開発を実施(中学校スクールランチ、
定時制高等学校を除く)
 債務負担行為
 期間 26〜30 限度額 1億2500万円
6600万円(一般財源額 7000万円)
考え方 施策の優先度や緊急性等の観点から現段階では未計上
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000033/33088/yosannannnonaiyou.pdf

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平成30年度予算編成過程の公開

小学校給食等におけるなごやめしの提供
小学校給食等において、なごやめしを公費負担により提供
5億5000万円(一般財源額 5億5000万円)
財政局の考え方 施策の優先度や緊急性等の観点から現段階では未計上
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000099/99534/30yosanyoukyuunaiyounokoukai.pdf
※要求変更
 中学校スクールランチを取り下げ、積算内容を変更
1億1300万円(一般財源額 1億1300万円)
所管局の要求(見積り)通り
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000102/102098/shusei30hensei.pdf

平成31年度予算編成過程の公開 

学校給食におけるなごやめしの提供 
学校給食において、なごやめしを公費負担により提供
1億1200万円(一般財源額 1億1200万円)
財政局の考え方 局配分財源で対応を検討
予算案 所管局の要求(見積り)通り
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000114/114569/henseikatei.pdf

令和2年度予算要求内容の公開

学校給食におけるなごやめしの提供 
学校給食において、なごやめしを公費負担により提供
1億1200万円(一般財源額 1億1200万円)
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000122/122696/2youkyuunaiyou.pdf

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元文科初第561号 令和元年7月31日 文部科学省初等中等教育局長
学校給食費等の徴収に関する公会計化等の推進について
https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/1419091.htm


名古屋市 小学校給食を月600円値上げする方針を発表

名古屋市は19/12/4名古屋市議会教育子ども委員会で、公立小学校の給食を2020年4月から月600円値上げする方針を発表しました。

・2019年12月4日 名古屋市議会教育子ども委員会
 学校給食について(教育委員会関係) 配付資料
 
http://www.nagoya.ombudsman.jp/lunch/191204.pdf

・2019年12月4日
 名古屋市議会教育子ども委員会 ー学校給食について(教育委員会関係)
 (名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし) 
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/lunch/191204-1.pdf

名古屋市によれば、2009年度と比べると、2018年度は消費者物価指数が110.4に上昇したにもかかわらず、給食代は月3800円と変わらず、これまでエビフライを年6回から0回に、ヒレカツを年6回から1回に、デザートを年83回から41回にしてきたとのこと。
逆に切り干し大根を年5回から14回、高野どうふを年2回から17回にしたといいます。
中学校スクールランチも1食280円で変わらず、クロワッサンを年6回から0回、フルーツミックスを年9回から1回に、1食あたり牛肉使用料を28グラムから3グラムに、ポークハムを8グラムから1グラムにしたとのこと。

名古屋市は、児童・生徒と保護者にアンケートを採ったところ、デザート回数を増やして欲しいが小学校児童80%、中学校生徒59%、給食費の値上げがやむを得ないが小学校保護者70%(しないでほしい30%)、中学校保護者が67%(しないでほしいが33%)。さらに20政令市中、名古屋市が月3800円と最安なので、価格を改定したいとしています。

さかい大輔市議は(公明・南区)は「栄養価はだんだん下がってきていないか」としたところ、教育委員会は「カルシウムとか鉄とか食物繊維はちょっとなかなか厳しい状況。」と認めました。
「2014年に消費税が増税され、物価が上昇しかけのあたりで内部的に色々検討したが、献立の工夫で対応できると考えた。しかしさすがにもう限界」と述べました。
また、「教育委員で決定後、保護者に通知したい。ホームページにアップする、教育委員会学校保健課の連絡先を書いて、丁寧に説明したい」としました。

さいとう愛子市議(共産・名東区)は、「アンケートはどうしてこの2択か。値上げ以外が選びづらい。それでも30%は値上げしないで欲しいという声がある。家計は切実だ」としました。

さわだ晃一市議(公明・西区)は「2009年度から5%以上物価上昇したのが2015年度だが、その時点での検討状況はどうだったのか。2017年に市長選挙があったのは関係ないか」と質問しました。
教育委員会は「2018年度に『給食のあり方懇談会』を開催した。市長選挙とは関係ない」としました。

豊田薫市議(減税・中区)「月600円の値上げで対応は増えないか。給食費の就学援助を受けているのはどれくらい」かと聞きました。
教育委員会は「未納率は0.03%。就学援助は小中学校全体で2018年度末で13.3%。就学援助を受けていれば、値上げ後もその分は支払われる」としました。

さいとう愛子市議(共産・名東区)は「給食のあり方懇談会ではどのような議論をしたのか」と聞きました。
教育委員会は「昨年度4回開催し、今年も11月に開催した。学校給食の充実、給食費にかかる保護者負担の軽減、公会計化の状況等を示した」としました。

さいとう市議は「昨年文部科学省がはじめて全国調査を行い、1740自治体の内、一部無償化や一部補助しているのが24.4%、全額無償化を含めると29.1%ある。
愛知県内では17自治体が一部補助を行っている。あり方懇では、岡崎市で4月分だけ免除しようという取り組みを市担当者を招いて学ぼうとしていた。どうして保護者負担だけが求められるのか」と聞きました。
名古屋市は「学校給食法等の規定通り、保護者の方に引き続きご負担をいただきたいということで考えた」としました。
さいとう市議は「名古屋めしの食材費にいくら税金投入しているのか」と聞いたところ、名古屋市は「今年度1食あたり300円予算を頂いている」としました。
さいとう市議は「学校給食法は給食費の一部補助を受ける、するような場合を禁止する意図ではないという通達もある」。としました。
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上記を受け、財政局と教育委員会に問い合わせました。

・名古屋市財政局財政部財政課予算第一係に質問
 19/12/19まで募集している「令和2年度予算要求内容の公開及びご意見募集について」には、給食費値上げについて記載していないが、意見は提出できるのか?
 http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000122696.html
 →掲載されていないものについて、意見を書いて送ることは可能
 なぜ掲載されていないのかは教育委員会に聞いて欲しい
・財政局財政部財政課予算第一係に質問
 平成21年度包括外部監査で、給食費の公会計化の必要性を指摘され、その後平成23、24、25年度に予算要求がなされたが見送られた。
 その後はどうなったか?
 http://www.city.nagoya.jp/kansa/page/0000050615.html
 →教育委員会に聞いて欲しい
 
・名古屋市教育委員会事務局指導部学校保健課小学校給食係に質問
 19/12/19まで募集している「令和2年度予算要求内容の公開及びご意見募集について」に給食費値上げについて記載していないのはなぜか
 →公会計化していないため
・名古屋市教育委員会事務局指導部学校保健課小学校給食係に質問
 平成21年度包括外部監査で、給食費の公会計化の必要性を指摘され、その後平成23、24、25年度に予算要求がなされたが見送られた。
 その後はどうなったか?
 →今のところ公会計化できていない
・名古屋市教育委員会事務局指導部学校保健課小学校給食係に質問
 給食費値上げは、「教育委員会会議」に諮られるのか
 http://www.city.nagoya.jp/kyoiku/page/0000018868.html
 →教育委員会会議の議決は経ない。
 公会計化すれば、審議に係ってくるが、現状では答申もない。議会の議決もない。
 今回19/12/4に市議会委員会で方針を示した。その意見を踏まえ、教育委員会内部で意思決定を行う。
 その後各学校経由で保護者に通知を送る。今のところ、2020年1月中に通知を行いたい
 
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名古屋市の小学校の給食を月600円値上げするということをきっかけにして、名古屋市の給食の実態が全国報道されて波紋を呼んでいます。
「こんなに貧相なのか」「10年前と比べても悪化している」「全国ニュースになって恥ずかしい」という声があちこちで聞かれます。
「最近は子どもの貧困が社会問題となっている。『6人に1人が貧困』とニュースで聞いたけど、みなりはちゃんとしているから誰が貧困かはわからない。
 子ども食堂なんかがあると言っても全然足りない。
 実は、学校帰りに近くの公園にずっといる子どもがいて、本当はやってはいけないのだけれども担任の先生が晩ご飯を食べさせていると聞いたことがある。
 親はネグレクトなのか、働いているのかわからない。
 その親は給食費を払っているのか、払えるのに払っていないのか、給食費を実費援助(就学援助)されているのか詳しくはわからないけど、学校給食が栄養となっている子どもも多いみたい。それなのに、月600円も値上げするなんて。」と言う声もあります。
 
文部科学省調査によれば、平成29年度に学校給食費の無償化を小中学校ともに実施している自治体は全国で76自治体、4.4%にとどまっています。
・平成30年7月27日 文 部 科 学 省
 平成29年度の「学校給食費の無償化等の実施状況」及び
 「完全給食の実施状況」の調査結果について
 https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/07/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/1407564_001_1.pdf

「学校給食執務ハンドブック」の質疑応答(学校給食の保護者負担)では、以下記載があります。
学校給食法では給食に係る経費の負担区分を定めている。(施設、設備等は設置者の負担、それ以外の材料費、光熱水費は保護者負担とする。)学校給食費とされるのは食材料費及び光熱水費となり、原則として保護者負担となる。
しかし、これは経費の負担関係を明らかにしたものであり、法律の趣旨は、設置者の判断で保護者の負担軽減(負担なしも含む。)することは可能とされている。
※保護者の負担軽減を禁止する趣旨のものではない。また、負担軽減の手続き論まで定めていないので、軽減の方法に制約はない。

10年前の給食より今の給食が格段に貧相になっていることが全国ニュースで報道され、当の名古屋の中学生は「小学生のときに給食を充実してほしかった」と述べました。

財源さえあればどの自治体でも学校給食費無償化が出来ます。

名古屋市小学校児童約112,000人の給食月3800円を4400円にした場合、年間の給食費は59億2360万円になります。中学校の生徒約50000人のスクールランチ1食280円を320円にした場合、年間28億8000万円になり、合計年87億9360万円あれば全給食が無料で食べることが出来ます。
値上げ分(小学校月600円、中学校1食40円)だけでも年間11億6640万円という計算です。

名古屋市では、就学援助の制度があり、4人世帯であれば給与所得者の収入額が460万円以下なら学校給食費が実費援助となりますが、どこまで制度を知らせているか不明ですし、そもそも低所得であることを学校に知らせることに抵抗感を持つ親も多いのではないでしょうか。
(名古屋市小中学校就学援助は2018年度末で13.3%)
http://www.city.nagoya.jp/kyoiku/page/0000051014.html

貧相な給食にショックを受けた保護者にアンケートをしたところ、70%は「値上げはやむを得ない」としたといいます。
しかしながら、「給食の質は上げて欲しいが、負担はせめてこれまで同様にしてほしい」というのが本音ではないでしょうか。
また、家計の状況はそれぞれであるから、多数が「値上げがやむを得ない」としたからといって、安易に給食費を値上げすることは多数決の横暴とも思えます。

一方、名古屋市は毎年市民税5%減税を行っており、2019年度は113億円の税収減を見込んでいます。
仮定の話ですが、市民税5%減税をやめて全額給食費に回せば全小中学生が無料で給食を食べることが出来る計算です。

また、まったく全く見通しの立たない名古屋城木造化に約42.5億円(2019年3月末現在)もつぎ込んでいるのが名古屋市の現状です。
「エビフライが金シャチに化けた」と表現する人までいます。

一部自治体では、給食を魅力的にすることで不登校を減らした実績を持つといいます。
選挙権がない小中学生の訴えを反映させるのは、名古屋市内の有権者の務めではないでしょうか。

誰のためにどんな税金を投入するか。
学校給食から見えてくるものはあまりにも多いと思います。
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平成30年7月27日 文部科学省
平成29年度の「学校給食費の無償化等の実施状況」及び
「完全給食の実施状況」の調査結果について
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/07/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/1407564_001_1.pdf

元文科初第561号 令和元年7月31日 文部科学省初等中等教育局長
学校給食費等の徴収に関する公会計化等の推進について
https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/1419091.htm

平成30年6月11日(月曜日)
第1回名古屋市学校給食のあり方懇談会〈開催結果〉
http://www.city.nagoya.jp/templates/kaigikekka_2018_1/kyoiku/0000106611.html

平成30年8月28日(火曜日)
第2回名古屋市学校給食のあり方懇談会〈開催結果〉
http://www.city.nagoya.jp/templates/kaigikekka_2018_2/kyoiku/0000109322.html

平成30年9月18日(火曜日) 
第3回名古屋市学校給食のあり方懇談会〈開催結果〉
http://www.city.nagoya.jp/templates/kaigikekka_2018_2/kyoiku/0000109908.html

平成30年 11月 名古屋市議会定例会 議事日程
平成 30 年 11 月 28 日(水曜日)午前 10 時開議(給食部分)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/lunch/181128.pdf
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今後の予定

2019年12月24日(火曜日)午後1時30分 名古屋市議会教育子ども委員会
(1)請願・陳情審査(教育委員会関係)
○令和元年請願第16号 小学校給食調理業務の民間委託撤回と給食の充実・安全を求める件
http://www.city.nagoya.jp/shikai/category/324-3-0-0-0-0-0-0-0-0.html
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2019年12月10日 17時58分 JST ハフポスト
「名古屋市の学校給食が質素すぎる」とネットで話題に。その背景は?
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story-nagoya-schoollunch_jp_5def507ae4b07f6835b86769

2019年12月05日 05:57 東海テレビ
昨年度は食材費高い“エビフライ”出せず…名古屋市が市立小学校の給食費を11年ぶりに値上げへ
https://www.tokai-tv.com/tokainews/article.php?i=107605&date=20191205

2019年12月5日 中日新聞
えびフライ復活、メニュー充実へ 名古屋の小学校給食
https://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20191205/CK2019120502000057.html

毎日新聞2019年12月4日 19時54分(最終更新 12月5日 15時53分)
名古屋市が小学校給食を月600円値上げ 物価上昇「工夫も限界」
https://mainichi.jp/articles/20191204/k00/00m/040/233000c

2019/12/ 6 15:06 JCASTテレビウォッチ
質素すぎる学校給食「糖尿病食みたい」!食材値上がりでメニュー切り詰め・・・名古屋市「もう限界です」
https://www.j-cast.com/tv/2019/12/06374486.html

2019.12.06 MAG2NEWS
by 原田瞳のアロマトークルーム 〜幸せを叶える極上のエッセンス
韓国が有機給食を無償化する今、給食費600円値上げに揺れる日本
https://www.mag2.com/p/news/428403

2018.7.30 Mon 11:45 ReseMom
H29年度の学校給食費の無償化、小中ともに実施は全国で4.4%
https://resemom.jp/article/2018/07/30/45928.html

2019年12月14日
知る!TOKYO
小川裕夫(フリーランスライター)
足立区の「おいしい給食革命」が生んだ愛のスパイラル、名古屋市「質素すぎる学校給食」問題から考える
https://urbanlife.tokyo/post/25792/

2019年12月16日 11:06 BLOGOS 永江一石
名古屋市の恐るべき給食で名古屋市の子供はこうなったをエビデンスで。
https://blogos.com/article/423913/