名古屋市は、22/12/27に「名古屋市立大学に派遣していた市職員が、勤務中に職場のパソコンでアダルトサイト等を含む業務に関係のないWEBサイトにアクセスしていた。超過勤務手当も受給していた」として、停職1月の懲戒処分をしたと発表しました。
名古屋市民オンブズマンは、「当該職員のWEBアクセスログ」を情報公開請求したところ、保存されていた2022年1月-12月分のアクセスログがCD-Rで開示されました。
・決定書
開示されたアクセスログには、「日時」「パス / URL」「タイトル」が記載されており、あきらかに職務とは関係の無いタイトルが並んでいました。
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名古屋市民オンブズマンは、2015年にも名古屋市立中学校の管理職のWEBアクセスログを情報公開請求したところ、勤務時間中に職務に関係の無いようなアクセスログが発見されたことがありました。
(なお、本件はマスコミ記者も調査しており、教育委員会から「市民オンブズマンも調べている」と記者に漏洩されました)
福井県池田町は、2016/6/4に町議会事務局のPCが遠隔操作により乗っ取られて議会関連のデータが抜き取られた可能性があると発表しました。
議会事務局長が勤務中にアダルトサイトを複数回閲覧、「ウィルスに感染した」とのメッセージが表示され、電話にしたがって遠隔操作ソフトをインストールしたとのこと。
(当時、池田町には情報公開条例がなく、詳細は不明です)
名市大の件に関し、内部関係者と思われる方から名古屋市民オンブズマンあてに「市はネット接続に制限がかかっているが、名市大では閲覧制限がかかっていないため、職務に関係の無いアクセスが可能。他職員も関係の無いネット閲覧をしていたり、勤務時間中にパソコンゲームしている事例もある。全教職員に対して同様の調査を行うべき」と手紙が届きました。
同様のことが起こらないような体制づくりを望みます。
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なお、横浜市は23/4/1から電磁的記録の情報公開請求につき、CD-R1枚70円に加えて、1ページごとに10円にする条例改正を行いました。
(ページ数がない電磁的記録は、70円+1ファイルごとに210円)
1ファイルをどう数えるか不明ですが、今回の名市大の件であればエクセルは9ファイルに分かれていました。
70+(210×9)=1960円にもなる可能性があります。
同様の調査が事実上できなくなってしまいます。
・かながわ市民オンブズマン 2023年1月15日発行 広報誌第168号
行政文書デジタル化の恩恵を市民に!逆行する横浜市の惨状
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2021/8/27
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河村市長 手書きの謝罪文書は『幹部会の資料』 閲覧可能に
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河村たかし名古屋市長が21/8/23市職員に対して発表した謝罪文が閲覧に供されていなかった問題で、21/8/26に名古屋市総務局総務課から電話があり、「内部で調整し『幹部会の資料』の資料として整理しなおしたため閲覧に供した」と電話がありました。
総務課は、「市長は、幹部会の場で謝罪文を配布し、現場で共有するよう指示があった。
総務課としては、『局長級が集まった場を利用して配布するもの』との認識で、幹部会の資料としては整理していなかった。
ただ、幹部会当日は、出席者にも幹部会にも謝罪文を配布したし、冒頭で市長より文書より発言があったため、幹部会の資料として整理しなおした。
内部でも混乱があり、検討しなおしたため謝罪申し上げる」としました。
上記文書を確認したため、名古屋市民オンブズマンとして行った情報公開請求を取り下げました。
なお、幹部会資料のホームページ掲載に関して問い合わせたところ、「配架資料はホームページ掲載資料と同じものと認識している。幹部会から1週間ほどかかるが、配架した資料はホームページにも掲載する」としました。
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2021/8/25
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河村市長が幹部会で配布した市職員向け謝罪文「報告資料でない」ため閲覧させず
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河村たかし名古屋市長は、21/8/4に東京オリンピック金メダル受賞者の表敬訪問時の不適切な行為に対し、21/8/23に市民と市職員に対して謝罪文を発表しましたが、市職員分については幹部会で配布した資料であるにもかかわらず「報告資料でない」として閲覧に供していないことが判明しました。
市民向け文書
・優勝報告における不適切な行為等(令和3年8月4日)について
・令和3年度幹部会(開催結果)
各マスコミの報道では、「河村市長は、市職員への直筆の謝罪文を幹部会で配り、現場で共有するよう指示した」とあります。
名古屋市は、幹部会の「会議資料」については、情報公開条例第7条第1項各号の非公開情報に該当するものを除いて公表すると、「庁内会議の公表に関する指針」で決めています。
・庁内会議の公表に関する指針
・「庁内会議の公表に関する指針」の趣旨及び解釈
・幹部会規程
名古屋市市民情報センターに幹部会の会議資料、概要が閲覧に供されているのですが、21/8/25に名古屋市民オンブズマンが閲覧に行ったところ、市職員向けの謝罪文のみ閲覧に供されていませんでした。
市民情報センターに問い合わせたところ、「幹部会を主催する総務局総務課から送られてきた文書をファイルに配架した。
総務課は『幹部会の報告資料ではない』ため市民情報センターに送付しなかった」と説明がありました。
名古屋市民オンブズマンは「名古屋市情報公開条例35条に基づき、名古屋市は施策決定プロセスの透明性を確保するため、庁内会議の情報を公開している。
指針では『会議資料』とあるものを総務局総務課は『報告資料』と勝手に解釈し、『報告資料でない』と勝手に判断したものは情報を公開しない、というのは行政のやり方としておかしい。
非公開情報ならともかく、当該手書き謝罪文はマスコミ報道されて内容はすべて公開されている。」と述べました。
残念ながら、市民情報センターの窓口ではこれ以上どうしようもありませんでしたので、「幹部会で配布された市職員向けの手書きの謝罪文」を情報公開請求しました。
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幹部会に関しては、作成が義務付けられてきた「議事の概要」をずっと作っていなかったことが2019年に発覚しています。
・2019/1/14 名古屋市民オンブズマン
名古屋市 市長・局長級「幹部会」議事の概要作成してこず
幹部会はマスコミに公開しているようです。
しかしながら、情報公開条例に基づく公開や公表とは別です。
市民の知る権利に資するため、市として市長の市職員に対する謝罪文を市民に公表すべきです。
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なお、複数の市職員に問い合わせましたが、当該謝罪文は特に現場に降りてきていないようです。
本当に幹部会で現場に共有するよう指示があったのか?
単なるマスコミ受けすることをいっただけで、市職員への指示はしていない可能性すらあります。
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2021/6/12
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河村市長 陽子線がん施設に関する和解あっせん手続き 15/4/27「議会との交渉を開始した」書面開示
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名古屋市民オンブズマンは、21/3/15に「株式会社日立製作所との和解あっせん手続きで、平成27年4月28日以降に提示した、『議会との交渉を開始したので時間を頂きたい。6月議会で議論し結論を得たいと考えている。』旨記載された市長直筆の書面」を情報公開請求したところ、開示されました。
本件は「第三者に関する情報が記載されている」として、公開に反対する意見書が出されました。
審査請求がなければ21/5/24以降に公開されるとされました。
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2016/4/22に日立製作所が名古屋市を訴えた訴状の中に「原告は、本件の早期解決の観点から当該和解あっせん案を受託するとの意向を示したが、被告は、『議会との交渉を開始したので時間を頂きたい。6月議会(原告訴訟代理人注:平成27年6月の名古屋市会のことである。)で議論し結論を得たいと考えている。』との被告代表者市長の直筆の書面を提示した上で、当該和解あっせん案の受託を留保した。」とありました。
しかし、増加費用の支払に関する議案は同年6月、9月、11月、平成28年2月の名古屋市会においても提出されず、日立は名古屋市と和解することはできないとの考えを示しました。
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2020/11/17
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名古屋市令和2年度第1回「経営会議」録音・会議記録 公開
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名古屋市が開催した令和2年度第1回〜第2回経営会議について録音と会議記録を情報公開請求したところ、第1回については録音・会議記録について公開されました。
・20/8/21 令和2年度第1回経営会議 会議記録
https://nagoya.ombudsman.jp/data/201117-1.pdf
・20/8/21 令和2年度第1回経営会議 録音
https://nagoya.ombudsman.jp/data/200821.wma
第2回については、議事概要しか公開されず、録音は「作成しておらず、文書が存在しないため、非公開」となりました。
https://nagoya.ombudsman.jp/data/201117-2.pdf
名古屋市スポーツ市民局市民生活部市政情報室は「担当課に聞いたところ、当初非公開部分はあったが、時期が経過し、市議会で所管事務調査で資料が提出された
こともあり、情報公開請求すれば公開した。
なお、第1回と第2回の会議の記録のボリュームが違うのは、違った形式で行ったから」と話しました。
開示された第1回経営会議の発言メモからは、名古屋市の幹部内で様々な意見があることがわかります。
市民に公開されることで、どのような問題意識を幹部がもっているのかがよくわかるのではないでしょうか。
例年であれば、毎年11月中旬に新年度の「予算要求内容の公開」があり、市民が意見を言うことが出来ます。
その参考になると思います。
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財政部長は「コロナウイルス対策で、例年以上に財政状況が厳しいことが見込まれる」としました。
市長からは「未来につながる好循環を生み出す投資など真に必要な事業については引き続き取り組んでほしい」と述べました。
観光文化交流局長は「今日は予算編成に向けてという方針を決定する経営会議か。観光の面でいうと経済がなくなった状況。疲弊した経済をどう立て直すかという観点を考えないと、持ち帰って職員に説明ができない」としました。
市長は「総務部が営業のとこに口出ししたら会社は倒産する。GRPを伸ばすことがすべての使命。財政健全化と言って、意味がわからんですけれど、私からすれば。」と述べました。
財政部長は「現実問題としては市税収入が大幅に落ち込む、現在の数字を示すことができない。財源確保を図って、できるだけ全体を回すような形で努力するつもりだが、市税収入が落ち込むという事実だけは変えようがない」としました。
市長は「経済の所得が縮小すれば、税金が減るのは決まっている」と述べました。
観光文化交流局長は「疲弊した経済をなんとか立て直す、新しい対応をするといった都市構造がないと職員がついてこない」としました。
市長は「今日は保留で。総務部は給料減っていない。第一次大戦後にスペイン風邪があって株価大暴落があって、税収が減る。増税しようとしたらデフレ政策。満州事変から第二次世界大戦になった」と述べました。
財政課長は「当時の財政政策は軍縮とセットで考えないとバランスが取れないのではないか。財政政策だけで戦争が起こる、起こらないというのは少し言いすぎじゃないかと前回申し上げた」としました。
市長は「雇用が駄目になると戦争になる。経済的にものすごい状況が訪れるだろうといわれている。そのときに増税してはいかん。具体的なこと言うと、コロナの展覧会をやるわけだが、ココアをライブハウスとかでやるようにしてあげないと。名古屋として特許庁と相談して出したれ。それができなかったらみんな給与下げる。GRPが下がった分、下がったって仕方ないじゃないかと。」と述べました。
堀場副市長も「今の給与のままではないと思います。人勧でいくと思う。観光文化交流局長が言った項目は、市長が言われた今あるもの、企業全部支えようということだと思う」としましたが、市長は「全部とは言っていない。一定の競争は仕方ない」と述べました。
堀場副市長は「本当に変わっていける企業をもっと最大限応援したい。市民の生活のものだけじゃなく、今後どうしていくかということを加えてもらう方が、バランスとしてはいいかなと思う」としました。
財政局長は「これで決定して何が何でもこの方針で行くということを申しあげているわけじゃない。現実に税が減るであろうという見込みがあるので、今後の予算編成もやっていかないといけないことをご理解いただきたい。」としました。
市長は「たくさん金を出した後でプライマリーバランスはどうなるのかという意見もある。アフターコロナ、いわゆる投資、完全な公共投資。例えば庄内川の完全治水で3000億円くらい。お城も引き金としては大きい。あとは飲食業がいかんのか」と述べました。
堀場副市長は「メーカーは全業種単体で影響が出ている。次の産業として生かしていくかということを考えないと。プライマリーバランスも見ながらやっていくのだが、それがすべてではない」としました。
市長は「一般的に早いのは消費税の減税。ナゴヤだけやるか。一遍。名古屋の経済に信長徳政プロジェクトで3500億が注入されている。足りないだろうね。1兆円くらいまでいかないと」と述べました。
経済局長は「まず必ず効果があるという部分をちゃんと見極めていきたいと思っている。これから先貸し倒れということが実際に起きていく。今年度だけでなく来年度、再来年度の税収と収支見通しにおいても考えていかなきゃいけない。」としました。
市長は「第一次世界大戦ではヒトラーのアウトバーンと公共住宅、いろんなまちづくりで大体2・3年でドイツの経済は回復した。公共事業になると住宅都市局。相当大きいのは組んでいかないと。起債でいけると思う。大スーパーゼネコンだけでなく、地元の土建屋さんたちが皆仕事やれるようにしてあげる」と述べました。
堀場副市長は「コロナでどういう社会になるかわからないが、どうしていくのかというのは所管の局がしっかり考えて、予算として必要なら議論できるよう材料を調えて出してもらうことが必要。絞るというのも優先順位という観点ではあるが一緒になって考えてもらいたい」としました。
伊東副市長は「あれもこれも多分出来ないと思う。見直すような視点ばかり言われると積極的に出来ないのは観光文化交流局長が言われる通りだと思う。市長が言われるとおり、市役所は市民のための福祉の観点から考えていかないといけない。縮こまったことばかりやると、結局何もできないというふうにはしたくないと思っている。市長が言われるとおり使えるものは使っていきたいと思う。
税収が本当にこの先右肩下がりの場合、どうやって経済を活性化していかないといけないのか。信長プロジェクトは効果があると思う。財政も見直すことばかり前面に出るが、新しくやることがセットということで、皆さんに意見を伺いながらやっていきたい」としました。
市長は「民間経済に全力で支える、みんなで英知を集める。前向きなメッセージを総務部が言うと、市民もうれしいと思う」と述べました。
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・20/8/21 令和2年度第1回経営会議の概要
https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000133836.html
・20/9/30 令和2年度第2回経営会議の概要
https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000133838.html
・20/10/12 令和2年度第3回経営会議の概要
https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000133839.html
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2020/10/30
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名古屋市「経営会議」配付資料 第1回・第2回は公表に
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名古屋市は、20/10/26に、令和2年度第1回〜第3回経営会議の概要を市WEBサイトに公表しましたが、20/10/30になって第1回・第2回会議資料も公表しました。
第3回経営計議の資料については、「情報公開条例第7条第1項第4号に該当するため非公表とするが、今後2月頃までに当該資料の全部又は一部についての公表が可能になることが見込まれる」としています。
・20/8/21 令和2年度第1回経営会議の概要
https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000133836.html
・20/9/30 令和2年度第2回経営会議の概要
https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000133838.html
・20/10/12 令和2年度第3回経営会議の概要
https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000133839.html
名古屋市スポーツ市民局市民生活部市政情報室市政情報係に問い合わせたところ、「担当者に聞いたところ、もともと資料は非公開ではあったが、市会の関係があり、ある時期が経過したら公開した」とのこと。
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名古屋市が発表した「令和3年度収支見通しのイメージ」では、今後対応が必要な額として283億円が挙げられています。
「市税収入の推移」では、令和3年度以降、令和6年度までは令和2年度の市税収入見込みが回復せず、にもかかわらず、「投資的経費・市債の推移」では令和3年度〜6年度は、令和2年度をいずれも上回っています。
また、「扶助費の推移」も令和3年度以降拡大傾向です。
新型コロナウイルスの影響がどの程度続くのか見通しが立たない中、今後も投資的経費を増やす方向でよいのでしょうか。
「概要」記載のものだけでなく、市内部でどのような議論がなされているのかもっと知りたいです。
2020/10/27
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名古屋市「経営会議」配付資料 担当者「非公開情報に当たるため公表しない」と発言
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名古屋市は、20/10/26に、令和2年度第1回〜第3回経営会議の概要を市WEBサイトに公表しました。
・20/8/21 令和2年度第1回経営会議の概要
https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000133836.html
・20/9/30 令和2年度第2回経営会議の概要
https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000133838.html
・20/10/12 令和2年度第3回経営会議の概要
https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000133839.html
どのような資料に基づき、来年度財政運営について議論されたのか気になったため、庁内会議の概要と資料が閲覧できる、名古屋市民情報センターがある、名古屋市スポーツ市民局市民生活部市政情報室市政情報係に20/10/27に問い合わせてみました。
市政情報係の担当者は、閲覧場所に概要・資料がなかったため、担当の総務局行政改革推進部行政改革推進室行政改革推進係に聞いたところ、「概要については、閲覧準備をしていて今週中に配架する予定。資料は非公開情報に当たるため公表しない」と発言があったと伝えました。
名古屋市民オンブズマンの担当者は「情報公開条例を所管する市政情報係であれば、『非公開情報に当たる』とそのままいうのではなく、情報公開条例何条何項に該当するためというのが筋ではないか。
また、『「庁内会議の公表に関する指針」の趣旨及び解釈』によれば、『会議資料』の公表を義務づけている。『非公開情報が掲載されている場合、当該非公開情報を黒く覆って複写したもの若しくは非公開情報を記号等に置き換え、又は表示されないようにするなど、適切な措置を講じたものを公開すること』となっている。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/chonai-syusi.pdf
安易に全面非公開にすることなく、少なくとも概要に記載されていることは公開すること。情報公開条例に基づき対応してほしい」と伝えました。
また、名古屋市市民経済局市民生活部市政情報課が19/1/25に公表した「庁内会議の公表にかかる調査結果について」で、多数の庁内会議で、公表資料が公表されていないことが判明した。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/190125.pdf
上記指針を守らせることが市政情報課の役目ではないか」と伝えました。
今週中に、名古屋市は何らかの対応を取ると思います。
注目していきたいです。
2019/2/1
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名古屋市「幹部会」 議事録を作成してないことが情報公開請求で判明
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名古屋市の市長、副市長、局室の長、特定区長、教育長で構成する「幹部会」について、「庁内会議の公表に関する指針」に基づき作成すべきとされていた「会議の概要」を作成していなかったことが2018年11月下旬に名古屋市民オンブズマンの調べで判明しましたが、「幹部会」の議事録・内容がわかるものを19/1/22に情報公開請求したところ、「議事の概要」とする「幹部会提出件名一覧」のみ公開され、議事録を作成していなかったことが判明しました。
・19/2/1行政文書一部公開決定
・開示された文書
なお、19/1/22に中日新聞が「幹部会議事概要 7年間作成せず 名古屋市」という記事を掲載し、その中で「市の担当者は『幹部会の議事録の全文は保管してあり、概要にまとめてホームページで公表する作業を怠っていた』と説明した」とありました。
19/1/24に、名古屋市総務局総務課から19/1/22中日新聞に記載された記事について電話がありました。
「幹部会 会議録全文が保管してある」というのは誤りがあり、中日新聞に口頭で抗議をした。
中日新聞は「この文は事実と違うということはご納得した。しかし、訂正記事を出す決定はできない」とのこと。
記事が間違いであるのか知りたい方が中日新聞に確認したい場合、直接中日新聞を紹介するのでご説明いただけるとのこと。
問題は、中日新聞の記事が正しいか正しくないかではなく、「本市の施策決定プロセスの透明性の確保に資する」記録が作られていないことです。
ようやく作成されるようになった幹部会の「会議の概要」に記載されている「審議の概要」には、「上記の議題について各局長から報告を行った」としか書かれていません。
・名古屋市 幹部会(開催結果)
・庁内会議の公表に関する指針
・幹部会規程
・19/1/25 名古屋市市民経済局市民生活部市政情報室
庁内会議の公表にかかる調査結果について
「市政に関する重要事項を協議し、各部門相互間の連絡調整を図り、行政の総合的かつ能率的運営に資する」ための幹部会であるはずにも関わらず、記録が全く残されていないため、名古屋市の施策決定プロセスが全くわかりません。
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たまたま同じ19/2/1京都新聞で、滋賀県も知事・部長などによる庁内会議「県政経営会議」の議事録を作成していなかったということが記事になりました。
滋賀県は、2018年度から議事録作成に着手したとのこと。
名古屋市も詳細な議事録を作ることを求めます。
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2019/1/28
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名古屋市 32庁内会議のうち資料全部公表は14のみ
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名古屋市は、19/1/25に「庁内会議の公表にかかる調査結果について」を発表しました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/190125.pdf
・報道資料 平成31年1月23日発表 庁内会議の公表にかかる調査結果の発表について
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000113962.html
これによれば、庁内会議として公開の対象となる47会議中、開催があった32会議のなかで、全ての公表資料が公表されている会議は14、一部の公表にとどまった会議は6、全ての公表資料が公表されていない会議は12ありました。
名古屋市民オンブズマンが幹部会の概要が公表されていないと指摘したことを受け、名古屋市が全庁的に調査しました。
しかしながら、「概要の公開」といっても内容が1行しか書いていないものもあり、本当の意味での公開になっていません。
情報公開は市長のやる気が最もあらわれます。
自分たちで決めた「指針」に基づく公表すら行ってなかった名古屋市。
「政策形成過程の情報」こそ最も重要であることを、市長以下わかっていなかったのではないかと思います。
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2019/1/14
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名古屋市 市長・局長級「幹部会」議事の概要作成してこず
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18/11/26河村たかし・名古屋市長定例記者会見中、記者が「IRは職員の中でも適地がないし、愛知・三重の協力もわからないし、無理だろうという声が出ている。大規模展示場も難しくなりました。SLもそう。1000メートルタワー、名古屋城も止まっている。庁内の会議で、内部でもんで、できるようになってから発表するのが普通じゃないでしょうか」と質問したところ、河村市長は「庁内のそこそこの皆さんでは検討をちゃんとしようということはみんなで了解してますよ」と述べました。
http://www.city.nagoya.jp/mayor/page/0000111937.html
名古屋市民オンブズマンが、市長、副市長、局室の長、特定区長、教育長で構成する「幹部会」でなにを議論したのか、情報公開請求しようとしました。
「幹部会規程」を入手したところ、「総務局総務課長は、幹部会の議事の概要を整理して保存しなければならない」とありました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/kanbukai.pdf
庁内会議の公表に関する指針には「会議終了後、速やかに、『庁内会議の会議の概要』を公表する」とあり、幹部会以外については公表されていましたが、幹部会については議事の概要は公表されていませんでした。
総務局総務課に問い合わせたところ、「平成21年から幹部会についてはマスコミに公開してきた。『会議の概要』については、指針に沿った概要が作成されていなかった。今後についてはしっかり作る」と述べました。
過去について質問したところ、「今年度については、概要をあらためて作成し、2018年中に市政情報室に提供したい」としました。
作成された「幹部会の議事概要」審議の概要は「各局長から報告を行った」のみ
しかしながら、ようやく作成された庁内会議の会議の概要を読むと、審議の概要について「上記の議題について各局長から報告を行った」としか書かれておらず、幹部会でどのような議論がなされたのかは全くわからなくなっています。
しかも、18/11/26の庁内会議の会議の概要には、議題にIRについて書いておらず、果たして幹部会で議論が行われたのかどうかすら不明です。
過去に市長が文化庁を訪問した後の庁内会議の会議の概要を見ても、特に議題として名古屋城について議題として上がっておらず、幹部会でどのような議論がなされたのかは全くわからなくなっています。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/casino/181126.pdf
IRカジノ 河村市長の情報非公開を象徴
カジノについては、市民の間でも賛成・反対が分かれています。
業者からのみ一方的にヒアリングを行い、資料もヒアリングの内容も市民に公開することなく、しかも周辺県市町村長との議論、市の内部の議論すら公開することなく、市の方針を決定しようとするのが、今の河村たかし名古屋市長の姿勢です。
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2016/1/21
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名古屋市 記者提供資料はweb公開も、補足資料はweb掲載せず?
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河村たかし名古屋市長は16/1/18に市長定例記者会見で、税金を1円も使わずに天守閣を木造化できる試算として、30年公募債利率1.527%、入場料500円なら、建築費が400億円の場合利子だけで183.24億円、入場者442万1600人を23年間続けなければいけないと発言しました。
記者会見の中で、市長は「皆様のお手元に配ってある資料のとおり」と説明しました。
記者発表資料は市の「報道発表資料」webに掲載されることになっていますが、当該資料は掲載されておらず、市民情報センターにも閲覧に供されていませんでした。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/345-0-0-0-0-0-0-0-0-0.html
16/1/19に名古屋市市長室広報課報道係に問い合わせたところ、「市webに公開されるのは記者提供資料(市民の皆様にお知らせしたいもの)であって、今回は補足資料(記者に詳しく説明したい資料)なのでwebに掲載していない。補足資料については作った担当課に直接聞いてほしい」と言われました。
名古屋市民オンブズマン事務局は「同じように市が記者に資料を渡しているにもかかわらず、記者提供資料と補足資料と区別して補足資料については市民に知らせない、というのは市の恣意的判断が入ってしまうのではないか。
補足資料とは『市民に知らせたくない資料』ということか。
今回たまたま市長が補足資料について会見中説明したので判明したが、市民は補足資料の存在すら分かりようがなく、情報公開請求の糸口すらつかめない。まず、市「報道発表資料」webで公開される根拠を教えて欲しい」と聞きました。
広報課報道係は「補足資料は『市民に知らせたくない資料』という意味ではない。web公開根拠は調べて返事する」と回答がありました。
その後資料を作成した財政局財政部資金課に問い合わせたところ、「補足説明資料は翌日1/20にwebに
掲載することにした」と回答があり、無事掲載されました。市民情報センターでも閲覧に供されました。
・平成28年1月18日 市長定例記者会見にかかる補足説明資料
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000078784.html
・16/1/18 市長記者会見(動画あり)
http://www.city.nagoya.jp/mayor/page/0000077836.html
1/20になって市長室広報課報道係から回答がありました。
「『報道発表資料の名古屋市ホームページへの公開基準』というものが平成23年3月11日に広報課から各部署に出ており、それに基づいている。
原則としてすべての報道発表資料を公開するが、例外として以下5つがある。」
http://nagoya.ombudsman.jp/data/110311.pdf
1 市会資料
2 取材案内
3 死亡通知
4 会議開催通知
5 その他(取材に応じて提供した資料など、各局(広報担当課など)で非公開が適当と判断するもの)
名古屋市民オンブズマン事務局は「今回の補足資料は会見の場で全員に配布しており、5 取材に応じて提供した資料にはあたらない。行政の恣意を排するため、上記基準の見直しを上司に伝えて欲しい。」と言いました。
名古屋市は、過去にも13/7/22に発表した「嘱託員不正採用問題に係る最終報告書について」がwebになかなか公開されないなど、特に市が市民に知らせたくない情報についてweb掲載を渋る傾向があります。
http://ombuds.exblog.jp/19429209/
記者クラブで配布した資料はすべてネットで公開するという方針に変更すべきです。
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