名古屋城 本丸御殿+木造天守閣問題特集

2015年度
名古屋城天守閣木造化 竹中工務店が470-500億円と算出し優先交渉相手に

16/3/29に名古屋市は名古屋城天守閣の木造復元について、優先交渉相手として470億-500億円と算出した竹中工務店を選んだと発表しました。
以下、記者発表資料と技術提案書が名古屋市市民情報センターで開示されていましたのでコピーしてアップしました。

・16/3/29 名古屋市発表資料
 「名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザル」にかかる優先交渉権者の決定について
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160329.pdf
・16/3/25 竹中工務店 名古屋城天守閣整備事業 技術提案書
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/takenaka.pdf

竹中工務店
・バリアフリー 車椅子利用者用小型エレベーター
 (地層〜初層、初層〜4層)(4人乗り)
・復元過程の公開方法 素屋根内見学施設(5階建て)
・木材利用 原則、国産材 一部外材を使用
・総事業費(千円)(税込み)(建設費・設計費)
 石垣     ケーソン 総事業費
 現状維持保存 利用   47,368,800
        不利用  47,844,000
 積直し    利用   49,971,600
        不利用  50,446,800
・天守閣竣工時期 2020年7月        

今後、名古屋市は財源フレームを作成してアンケート案とともに4/7(木)に名古屋市議会に示して所管事務調査が行われたのち、
2万人アンケート、報告会(4/19(火)20(水)21(木)23(土)24(日))を行う予定です。


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16/3/29 名古屋城タウンミーティング 議事録・議事概要を情報公開請求したら「却下」

16/3/15名古屋市議会経済水道委員会で、名古屋城木造化タウンミーティングの概要が公表されました。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/meetinggaiyo.pdf
概要とは別に議事録があるとのことだったので情報公開請求したところ、「概要はすでに閲覧に供している」として却下されました。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160324.pdf

現在、業務委託の仕様を情報公開請求しているのですが、その中に「議事録」の提出が書いてあるはずです。
名古屋市経済水道委員会でも、議事録の存在は市は認めていました。

あらためて16/3/29に「議事録」の情報公開請求をしました。

名古屋城タウンミーティングの議事録をめぐる名古屋市の対応は異常です。
市民に情報を公開せずに進めようとする市の姿勢があらわれています。

16/3/23 丹羽ひろし名古屋市議 名古屋城木造化アンケートを支援者に送り70%反対

丹羽ひろし名古屋市議(自民)は、名古屋市政に関するアンケート調査を支援者対象に行いました。
その項目の中に名古屋城木造化についても記載がありました。
・2016/3/23(水) 午前 11:54 丹羽ひろしブログ
 名古屋城天守閣木造再建に関するアンケート結果
 
http://blogs.yahoo.co.jp/tetujin28164/55307130.html
 ◎アンケート用紙分:1300枚に対し226件の回答(回答率17.38%)
  ・300億円から500億円の巨費を投じ天守閣木造再建についての賛否
   賛成:26人(11.5%)
   反対:160人(70.8%)
   分からない:40人(17.7%)
 ◎往復はがき分:400通に対し80通の回答(返信率20%)
  ・300億円から500億円の巨費を投じ天守閣木造再建についての賛否
   賛成:8人(10%)
   反対:65人(81,25%)
   分からない:7人(8.75%)
名古屋城木造化に関し、独自調査を市議が行ったのは私は初めて見ました。

以下丹羽市議も述べているように、支援者に送ったため河村施策に反対の傾向があることは否めませんが、市民の感覚と似ているのではないでしょうか。
しかし、私が通信を送付いしている先がほとんどなので、日ごろ河村市政を糾弾している新聞を読まれているためか、河村施策に反対の傾向が見られた事も加味しなければならないと思います。

情報を知れば知るほど、実現性に疑問符が付く天守閣木造計画。
今後ゼネコンの優秀提案が決まり、市が作成する財源フレームを市民は十分理解したうえで判断する必要があります。

16/3/18 名古屋城天守閣木造化市民アンケート等予算 本会議で成立 議員報酬増再議は50名賛成で再可決し確定

名古屋城天守閣木造化に関し、16/3/18に開催された名古屋市議会本会議で、2万人アンケートなどの予算について、自民・民主・公明は附帯決議を付けて賛成多数で可決されました。

・附帯決議
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160317-2.pdf

議員報酬を現在の年800万円から年1455万円にする条例の再議については、総務環境委員会にかけられたのち、出席議員74名のうち本会議で自民・民主・公明・名古屋維新の会50名の賛成で2/3以上となり可決されました。

河村たかし名古屋市長は、議員報酬を655万上げるのは市民の意見を聞いていない、公約違反だと言いましたが、名古屋城天守閣木造化について、タウンミーティングの際に根拠のない発言を繰り返したのは市長自身です。

議員報酬について議会は市民の意見を聞かずに値上げしましたが、名古屋城天守閣について市長は市民の意見を聞かず、嘘をついてまで2020年7月までに木造天守閣を立てようとしています。

市民の意見を聞かない市長・議員を選んだのは名古屋市民です。
今後も主権者としてできることを行っていきたいです。

まだ2万人アンケートや報告会の予算が可決されただけで、木造天守閣を作ると決まったわけではありません。
まずはタウンミーティングの議事録全文を情報公開請求して内容を精査したいです。

・「タウンミーティングにおける意見交換概要」
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/meetinggaiyo.pdf


16/3/17 名古屋城天守閣木造化市民アンケート等予算 市議会委員会で自民民主公明付帯決議を付けて賛成し可決

名古屋城天守閣木造化に関し、16/3/17に開催された名古屋市議会経済水道委員会で、2万人アンケートなどの予算について、自民・民主・公明は付帯決議を付けて予算にも賛成しました。
減税日本は付帯決議に反対。共産は予算に反対しました。
結果的には予算・付帯決議とも賛成多数で可決されました。

ここ数日間の委員会をずっと傍聴していましたが、なぜ予算に賛成する流れになるのか全く理解できません。委員会の議論の中で、河村市長がタウンミーティングで繰り返した、@税金は使わない A入場料500円は変わらない B福祉に回せる C稼げる はすべて間違った情報であったことが判明しました。
しかし、市としては訂正することなく、あくまでも2020年7月までの木造再建を強行しようとしています。
議会としては、アンケートに「2020年7月にこだわらず木造復元」を追加することと、附帯決議をあげることで本当に満足しているのでしょうか。
市長・行政にも市議にも市民への説明責任があります。

今後、3/27以降に優秀提案が選定され、4月頭に市議会の所管事務調査がなされた後、市民アンケートが行われます。
まだ2万人アンケートや報告会の予算が委員会で可決されただけで、木造天守閣を作ると決まったわけではありません。
市民アンケートで「市民の良識」を示したいと思います。

以下配布資料
・16/3/17 名古屋市議会経済水道委員会で可決された、名古屋城天守閣アンケートに関する附帯決議
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160317-2.pdf
・16/3/17 名古屋市議会経済水道委員会資料
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160317-1.pdf
・16/3/16 委員会資料(追加分)
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160316-2.pdf

3/18(金)午後1時からの名古屋市議会本会議で、2万人アンケート等の予算の議決が行われます。
傍聴可。ネット中継あり。
http://www.nagoya-city.stream.jfit.co.jp/
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以下名古屋市民オンブズマンが作成した傍聴まとめです。
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160317-3.pdf


16/3/16 名古屋城天守閣木造化 アンケート「2020年にこだわらず」項目入れるかで紛糾

名古屋城天守閣木造化に関し、16/3/16に開催された名古屋市議会経済水道委員会で、「2020年にこだわらず」項目入れるかで紛糾しました。
市当局は、委員会の総意の意見を簡単に拒否するなど、議員・市民軽視の姿勢を示しました。

また、想定入場者数について、平成27年3月に名古屋市が作成した「名古屋城整備検討調査報告書」の中に年間292万人(現状の1.8倍)としていたことが田辺雄一議員指摘で明らかになりました。
・平成27年3月 名古屋市 名古屋城整備検討調査報告書
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/H27-3houkoku.pdf

入場者数について数字が多数出て大混乱を起こしています。いずれもきちんとしたシミュレーションをせず、「必要だから」という皮算用が無用の混乱を招いています。
・現状      165万人
・H27.3報告書  292万人
・15/12/12市長  300万人
・名古屋市予測  330万人
・400億円で必要 376万8800人(3/16資料 利率0.711% 500円)
・16/1/10市長  400万人
・400億円で必要 442万1600人(3/14資料 利率1.527% 500円)
・15/12/12市長  500万人(学者が来るといったという)
・16/3/15委員会 630万人(岡田委員 無料も含め運営費も込み)

また、斉藤たかお市議は、「現状の名古屋城の耐用年数が40年と言っているのに、地下に埋まっている8000トンもの鉄筋コンクリートケーソンの寿命は『名古屋城を壊したうえで調べないとわからない』。それでケーソンを基礎として使うかどうかもゼネコンに任せるというのはおかしくないか」と指摘しました。

次回3月17日(木曜日)午前10時から経済水道委員会が開催されます。傍聴可。ネット中継あり。
http://www.gikai-tv.jp/dvl-nagoya/

配布資料
・平成28年3月16日 市民経済局説明資料
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160316.pdf
・2万人アンケート調査票素案、説明資料素案
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160316an.pdf
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以下名古屋市民オンブズマンが作成した傍聴まとめです。
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160316-1.pdf

16/3/15 名古屋城天守閣木造化 運営費含めると年間630万人必要?

16/3/15に開催された名古屋市議会経済水道委員会で、名古屋市当局は「運営費を含めて入場料等で採算を均衡させるよう検討中」と答弁しました。
現在の入場者数が年165万人でほぼ収支均衡。木造化で400億円かかる場合、0.711%の利払いで入場料収入500円だと無料入場者も含めて年間470万人くらい。
合計630万人程度入場者数が必要となります。(それでも木造天守閣の管理費は含まれません)。
上記は15/12/12タウンミーティングでの市長発言「500万人以上は物理的に城には入れない」に反します。
http://ombuds.exblog.jp/22648799/

議員が追及すると新たなことがいまさらながら次々とわかります。
市が議員に誠実に対応していません。市役所職員は市長か議員・市民のどちらを向いて仕事をしているのか大変疑問です。

以下配布資料です。
・「タウンミーティングにおける意見交換概要」
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/meetinggaiyo.pdf
・16/3/14 経済水道委員会説明資料
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160314.pdf
・16/3/15 経済水道委員会説明資料
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160315.pdf
・アンケート等仕様書
 以下サイト「入札情報」→「平成27年度」「測量・設計」「建築設計・監理」にある 『名古屋城天守閣整備検討業務委託』
 https://www.chotatsu.city.nagoya.jp/ejpkg/EjPPIj
☆平成27年9月30日附帯決議
 http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000073822.html

次回経済水道委員会は、3/16(水)午前10時から。
傍聴可能。ネット中継あり。
http://www.city.nagoya.jp/shikai/category/324-3-0-0-0-0-0-0-0-0.html

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以下名古屋市民オンブズマンが作成した傍聴まとめです(PDF)。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160315-1.pdf

16/3/14 「名古屋城天守閣2万人アンケートなど業務委託 すでに3/9に入札公告済み」発覚で市議会委員会騒然

16/3/14に開催された名古屋市議会経済水道委員会で、名古屋市当局は「市民2万人アンケートや技術提案・交渉方式の公募結果等の報告会、広報なごや折り込み、課題等検討会を行う『名古屋城天守閣整備検討業務委託』を16/3/9に入札公告済み」であることを初めて明らかにし、全く知らされていなかった市議らが騒然となりました。

仕様書はネットでも公開されていましたが、名古屋城公式ページや記者発表資料からは見ることができず、調達情報の奥深くにありました。傍聴者もだれも知らなかったようです。
・以下サイト「入札情報」→「平成27年度」「測量・設計」「建築設計・監理」にある 『名古屋城天守閣整備検討業務委託』
 
https://www.chotatsu.city.nagoya.jp/ejpkg/EjPPIj

仕様書によれば以下となっています。いつのまにか概要が決められており、入札公告までされていました。
・報告会は4/19(火)20(水)21(木)23(土)24(日)に各2000人規模で開催する。
・市民アンケート 4月中旬〜下旬(2週間程度) A4版8ページ程度。10問程度。集計は連休中に作業予定。
・公報なごや 4ページ建てカラー 380mm×245mm 110万部
・課題等検討会 1回。 

「これは議会軽視」だと議員が大変怒っています。

なお、委員会で配布された資料によれば、平成26年度名古屋城の管理運営は6億7299万6千円、入場料収入は6億3100万2千円と4199万4千円の赤字です。
財政局が作成した「平成28年1月18日市長定例記者会見にかかる補足説明資料」によれば、建設事業費400億円を入場料だけでまかなうには年間442万人必要とあります。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000078784.html
しかし、それには管理運営費用を含んでいません。仮に建設事業費が入場料でまかなえたとしても管理運営費がまるまる赤字になる計算となります。新たにできる木造天守閣にも新たに維持管理費がかかりますが、その試算はされていません。

また、名古屋城木造化の設計者は名古屋市住宅都市局営繕部になるので、建築基準法について委員会で答弁を求めます。建築審査会にいつかけるのか、許可がいつごろ出るのかも知りたいです。

さらに、仮に2万人アンケートをするなら、タウンミーティングの概要を資料として送付してもらいたいです。
市が言う「正しい情報」だけをもとにアンケートをすることは絶対に避けたいです。

次回経済水道委員会は、3/15(火)午前10時、上下水道局関係の議論が終了次第行います。
傍聴可能。ネット中継あり。
http://www.city.nagoya.jp/shikai/category/324-3-0-0-0-0-0-0-0-0.html
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以下名古屋市民オンブズマンが作成した傍聴まとめです。
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16/3/14 名古屋市議会経済水道委員会(名古屋城部分)

岩本たかひろ(自民・緑区):資料28ページ 4月 「議会への報告」のやり方は?
総務課長:所管事務調査など先生とご相談して
岩本たかひろ(自民・緑区):新局で議論することになる。4月中下旬にアンケートできるの?
名古屋城主幹:アンケートは委託を出す予定。4/1に契約予定。
岩本たかひろ(自民・緑区):業者と何を作るための委託か?
名古屋城主幹:現在内容を精査している。来年度スケジュールを組んで委託のほう進めている。
岩本たかひろ(自民・緑区):きちんと答えて
名古屋城主幹:予算案は3000万円。
 ・アンケート開催
 ・報告会開催
 ・公報なごや特別号
 ・有識者の会
 これらの事務を委託する予定。
岩本たかひろ(自民・緑区):公報なごや特別号など、通常はやるのか?
名古屋城主幹:3月末の公募型プロポーザル結果を公報で報告したい
岩本たかひろ(自民・緑区):公報なごやについて、予算はどこについているのか
企画経理課長:説明書19ページ下から4行目 2987万
岩本たかひろ(自民・緑区):丁寧にやっていかないと心配。「正しい情報」とは何なのか。
 アンケートを出す前に、市議会でのやり取りは反映されるのか
名古屋城主幹:反映させていきたい
岩本たかひろ(自民・緑区):スケジュール的に間に合うのか
名古屋城主幹:努力する
岩本たかひろ(自民・緑区):アンケート内容はできているのではないか
名古屋城主幹:本日の資料が示せる資料
岩本たかひろ(自民・緑区):どう考えているのか
名古屋城所長:「正しい情報」を出したうえで、主な項目を聞く予定
岩本たかひろ(自民・緑区):議会に報告した際、「これは必要」というものを反映いただけるのか
名古屋城所長:今回の委員会の議論を十分検討し、反映できるものは反映していきたい
岩本たかひろ(自民・緑区):「正しい情報」を低下しないようにしてもらいたい

藤沢ただまさ(自民・南区):議会の意見を聞くのは当たり前。そもそも公報なごやに載せる内容も現時点ではない。
 順序が逆。案を出すのが筋。「それを議論する」という姿勢が当然。やり方がおかしい。
 議会として認められない。
市民経済局長:昨年6月以来議論いただき、いろいろ意見を頂戴した。3月末にはプロポーザルの結果が明らかになる。
 市民アンケートについては受け止めさせていただく。おもな説明項目について公報していく。
 結果報告会については内容をお伝えしていく。財源フレームをお知らせしながら。
 皆さんが報告会に参加できないため、公報紙に落とす。
藤沢ただまさ(自民・南区):2020年7月完成が必須とは書いていない。
市民経済局長:正しい情報をご理解していただくため、今回2020年7月必須としっかり示す。
藤沢ただまさ(自民・南区):アンケートのひな型を出さないと審議できない。
 公報なごやの特別号などやったことがあるか?市長は議会公報は予算を通さず、自分のやりたいことだけ公報している。
 2987万8000円の詳しい内訳を全部出して。
 また、4/1から契約するのなら、いろんな事業もやればできるということになる。
 これまでは「予算が通ってから5.6月から」と言ってきたじゃないか。
副局長:事業によって、早い遅いがある。できるだけ速やかに行いたい。
藤沢ただまさ(自民・南区):行政の恣意的に決めるのか。400億円の事業だぞ!4月1日からやるとよく言えるな。
市民経済局長:どの時期にどうみきわめるか、やれるようにやっていきたい。
藤沢ただまさ(自民・南区):不適当な時期にやるわけないだろ。
 前々から言ってきたものは4/1からやれるんだな
市民経済局長:各方面と協議して、早々からやるのならそうしたい
藤沢ただまさ(自民・南区):大変イレギュラーになっている。途中で変になったら困るでしょう。
 市長は「何でもいいからやってほしい」ではないだろう。
 何を話すのか。何をアンケートで載せるのか。抽象的なら議論ができない。
 4月になって異議が出たらお互い困るだろう。出さないと審議にならない
市民経済局長:現時点で出せるものは出す

田辺雄一(公明・千種区):4/1に契約をするというが、随意契約か?
名古屋城主幹:今年度中に手続きをさせていただいている。予算成立後契約を行う。
田辺雄一(公明・千種区):端的にいえば、恣意的・わがまま・勝手だ。
 あなた方はプレミアム商品券の時、先着順にして大混乱を起こした。
 大阪市のように応募型にしないのかと言ったら「時間がありません」
 大阪氏は委員会採決後に準備した。
 予算が認められるかわからないだろう。18日採決予定。明けた3/22から動き出すべきでしょう。
 わずか10日でやるのか。スケジュール教えて。
名古屋城主幹:3/9に公告した。3/22.23で応札し、3/23改札する。
※給食の答弁と違うぞ。
田辺雄一(公明・千種区):3/9公告したことは知らない。なぜそんなに一生懸命なんだ。
 国の事業のプレミアム商品券については何もしなかったのに。
企画経理課長:4/1契約というのは、議会の議決を受けてから契約をするもの。
田辺雄一(公明・千種区):掃除や警備など、新年度から切れ目なくするのはわかる。
 名古屋城は4/1から契約する必然性はない。議会に対して理解してくれると思っているのか?
名古屋城所長:4/1から始める場合年度前に手続きを行う。
 一般競争入札の条件として、議会議決してからと書いてある。2020年7月の工期に間に合わせるには、、、
藤沢ただまさ(自民・南区):ルールを曲げていいのか。
※ルールを曲げたわけではない
田辺雄一(公明・千種区):今回議会の議決で、アンケートと報告会を分けましょうとなったらどうするのか。
 唯々諾々とするのか。議会は言うことを聞くと思っているのか?
 電気、掃除などは修正かけるとは思えない。
 しかし今回は400億円の事業。市民生活に多大な影響がある可能性がある。
 財源フレームも明らかになっていない。
 市民向け報告会を行うとしている。
 そんなことをして、議会をなめていないか。議会は馬鹿なのか。私は馬鹿になりたくない
市民経済局長:とんでもないことだ。私どもは議会軽視ではなく、委託について、否決や減額修正されればその時点で直しやり直す。田辺雄一(公明・千種区):姿勢として自分たちのことをあまりにも傲慢。謙虚でない。議会の審議を尽くして従うというルール無視。藤沢ただまさ(自民・南区):20日待てないことを4年間待てるわけないじゃないか。
 3/9公告資料をすべて出してほしい。
企画経理課長:電気などは典型的な例だが、4/1にどうしても必要性があれば4/1契約できる
田辺雄一(公明・千種区):必要性の条件は何か
企画経理課長:基準はない
田辺雄一(公明・千種区):自分で決めればいいというのはずるいな。
 市民を守るためにルールがあるはず。電気が来なくて困るのは市民。
 でも今は「あなた方と市長を守るため」市民を裏切っている。今後内規を作れ。これもルールが必要。
企画経理課長:今後契約について相談したい。
藤沢ただまさ(自民・南区):今回のこと一切隠さず出してほしい。だれが指示したのかも明記して。

岩本たかひろ(自民・緑区):アンケート無作為抽出とはどういうやり方か
名古屋城主幹:16区の人口比率によって年齢を配慮せず住民基本台帳で行う。これまでのアンケートもそうした。岩本たかひろ(自民・緑区):タウンミーティングに来たかなど作為的ではなく無作為ということか
名古屋城主幹:18歳以上について行う
岩本たかひろ(自民・緑区):郵送か
名古屋城主幹:その通り
日比健太郎(民主・名東区):アンケートの詳しいものを出してほしい。(2)だけでなく(1)正しい情報についても出して。
名古屋城主幹:その通りにさせていただく
佐藤健一(公明・港区):副読本も送付する予定か
名古屋城主幹:タウンミーティングで使った資料を配る予定
佐藤健一(公明・港区):この委員会でもタウンミーティングは問題が多いと指摘があった。
 資料要求したい。ほぼ準備しているとしか思えない。藤沢ただまさ(自民・南区):この前の答弁を訂正してもらわんとだめだ
市民経済局長:答弁の通り調整中であり、それは出せない
藤沢ただまさ(自民・南区):嘘の上塗りはいけない

田辺雄一(公明・千種区):財源フレームについて、今の時点からがっちりしたものを作り、
 研究会などを行ってチェックしてもらったものを議会に出してくるのよね。
 「議会に見せた」というアリバイ作りなら迷惑
名古屋城主幹:今年度中に検討し、4月になったら議員に示せるようにしたい
田辺雄一(公明・千種区):財源フレーム案を作る際、入場者数の盛りすぎなど客観性がないものではなく、
 あらゆる資料について市民に客観的に説明ができるものでないといけない。
 計画に実現性があるのか、入場者数は過剰ではないか。その判断までアンケートで判断させるというのか。
 はたして時間を見込んでいるのか。経営コンサルや銀行など客観的な意見が入り、
 それでも議会は文句を言う。「議会は何をやっとんたんだ」と言われないために。
 日程的なものは大丈夫なのか。
名古屋城所長:資料28ページの日程になっている。収支バランスについて収入をどう見込むか。
田辺雄一(公明・千種区):日程は
名古屋城所長:議会報告をするのは、財源フレームを作る日程、収入が見こめるか、何年で償還するか、、、
田辺雄一(公明・千種区):3/27にプロポーザルが決定する。費用がいくらかかるのかも私たちは知らない。
 そこから印刷するのなら、議会の意見を聞く気がない。アリバイ作りだ。
 具体的な日程で出して。隠し事がいっぱいある。アンケート発送する日は決まるだろう。
 印刷、封緘もわかるはずだ。恥ずかしくない財源フレームを作らないといけない。
 今日が3/14、議会にかけるのはいつか。あなた方の案ができるのは何日か、客観的な資料にするにはいつか。
 そのような審議会をしないということか。
 
伊神邦彦(自民・千種区):特別会計設置には総務省が許可しないといけない。まさか申請出してないよね。
企画経理課長:起債申請の際は、その旨意思決定し、予算が通った後に行う。当然議会を通してから。
伊神邦彦(自民・千種区):そうでしょう。総務省としているの?説明できない?総務省は簡単に許可を出すのか。
 特別の起債は何日でおりるのか?
企画経理課長:総務省は正式に申請すれば年度内に許可が下りる。どの程度なのかは財政局と調整してから回答する。
 今はこういったことがあると情報提供している状況
伊神邦彦(自民・千種区):名古屋市役所内の財政局との調整をしていないのに議会に持ってくるな!
 何を考えているのか。
企画経理課長:概算のシミュレーションはしている。
伊神邦彦(自民・千種区):予算を1円まで出してほしい。総務省との交渉状況を出してほしい。

岡田ゆき子(共産・北区):タウンミーティングでの市長の発言は正しいことを言っているのか確認したい。
 収支の確認できるもの。
 また、史実に忠実なものとあるが、建築基準法や消防法などを守らないといけない。
 北区のタウンミーティングでは、木造6階建ては建築基準法違反だと言っていた。
 認可するのはどこか。どこで審査するのか。意見交換の概要だけでは糸が分からない。
 委託のためのまとめがあるはずなのでやり取りがほしい。
名古屋城主幹:議事録はかなりのボリュームがある
岡田ゆき子(共産・北区):概要だと質問の意図が分からない。概要を16区分提出してほしい
名古屋城主幹:水準書は12/2に公告を出した

委員長:次回3/15(火)10時からの委員会で上下水道局関係が終わった後。


16/3/10 田辺名古屋市議「『名古屋城天守閣木造化2万人アンケートで財源フレームを盛り込む』って本気か?」

16/3/10名古屋市議会経済水道委員会で、名古屋城天守閣木造化について議論がなされ、田辺雄一市議(公明・千種区)は「4月中下旬に行う予定の名古屋城天守閣木造化2万人アンケートに財源フレームを盛り込むとあるが本気で言っているのか?」と発言し、委員会室が一気に緊張しました。

田辺市議は「河村たかし名古屋市長は、税金を1円も使わず100%起債で行うと発言している。それには収支計画が必要だが、過去の役所の収支計画を見る限り、あまり信用できない。専門家やコンサルを入れて収支計画を立てるのが誠実なやり方であるが、3月末に優先交渉社を選定し、その後わずかな時間で財源フレームを作れるのか?」と追及しましたが、市は「財源フレームのアウトラインを示したい。アンケートを送る前に市議会にも説明したい」と述べるだけでした。

また、藤沢ただまさ市議(自民・南区)の「需要予測が外れた場合、税金を投入するのか。その場合限度は法的に定められているのか」という質問に対し、市は「限度は把握していない」と述べるだけでした。

伊神邦彦市議(自民・千種区)は、ゼネコンと契約後、市の責任で工事が遅れた場合、税金でゼネコンに工事費の補償をする必要があるのか質問しても、市は「そうならないようにしたい」というだけでした。

田辺雄一市議(公明・千種区)の「河村市長は、大阪城木造化の動きがあるとタウンミーティングで発言した。大阪市に確認したが、大阪城木造計画は市としてはないと回答した」という発言に対し、「河村市長に確認したところ、民間事業者の動きはあり、間違っているとは考えていない」と述べるなど、市民の常識とかけ離れた答弁を行いました。

委員会は朝10時から名古屋城については2時間ほど議論したほか、番号カード、空き家問題、大規模展示場のことなど議論が白熱し、午後4時20分ごろまで続きました(途中1時間昼休憩あり)。
16/3/9朝日新聞には「ある市議は、市長の思い入れが強い名古屋城天守閣の木造復元の予算案などについて『厳しい目を向けざるを得ない』と語った。」とあります。
経済水道委員会を傍聴した人は8名と大変関心が高かったです。はじめて傍聴した人は「名古屋城天守閣木造化について詳しく知らなかったが、本日やり取りを聞いて反対になりました」とのこと。

次回は3月14日(月曜日)午前10時から経済水道委員会があります。ぜひ傍聴ください。ネット中継あり
http://www.gikai-tv.jp/dvl-nagoya/

以下名古屋市民オンブズマンが作成した傍聴まとめです。
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16/3/10 名古屋市議会経済水道委員会(名古屋城部分)

岡田ゆき子(共産・北区):タウンミーティングで、市長は「400万人来れば500円で年間20億円」と発言したが根拠は?
名古屋城総合事務所管理課長:市長の独自の情報網で発言された。今後検討していく。
岡田ゆき子(共産・北区):現在の入場者数165万人のうち、障害者割引などの割合は?
名古屋城総合事務所管理課長:164万人のうち有料入場者が134万人、81.9%。
岡田ゆき子(共産・北区):現在名古屋城関係で費用はいくらかかっているか?
名古屋城総合事務所所長:人件費3.2億、管理費3.9億、本丸御殿1.4億。合計年間8-9億かかっている。収入は6.3億円ほど。
岡田ゆき子(共産・北区):今後収支計画はどうするのか。
名古屋城総合事務所所長:市長は「400万人来れば500円で年間20億円」と発言した。
 現在、ゼネコンが2社応募があった。今後、概算事業費に応じたフレームで収支計画を作成したい。
岡田ゆき子(共産・北区):タウンミーティングの議事録を見たが、「税金がかからなければよい」という意見が多かった。
 今後アンケートをする際、運営費についてはいくらとするのか。
名古屋城総合事務所所長:ゼネコンから概算事業費が出てきてから内訳を示したい。

岩本たかひろ(自民・緑区):そもそも2万人アンケートの位置づけはどうなのか?
名古屋城総合事務所所長:ゼネコンから概算事業費が出てくるので内訳を示したい。
岩本たかひろ(自民・緑区):アンケートでは正しい情報を出さないといけない
名古屋城総合事務所所長:それは市長も言っている
岩本たかひろ(自民・緑区):2万人アンケートは判断基準だったはず。しかし「参考」と言っている。市長はぶれてきたのか?
 市長は名古屋城に関して臨時会をする、という話も聞くが?
名古屋城総合事務所所長:4月中旬から下旬にかけて2万人規模のアンケートを開催したい。それと別に、市民の方に
 ゼネコンからの提案についての報告会も開催したい。
岩本たかひろ(自民・緑区):アンケート回収はいつごろまでにするのか
名古屋城総合事務所所長:ゴールデンウィークをめどにしている。
岩本たかひろ(自民・緑区):今後のスケジュールについて、どのような手続きがあるのか
名古屋城総合事務所所長:今後予算を提出することになる
岩本たかひろ(自民・緑区):予算というのは来年2月のことか
名古屋城総合事務所所長:補正予算を考えている
岩本たかひろ(自民・緑区):6月補正なのか
市民経済局長:必要な時期に補正予算を提出したい

田辺雄一市議(公明・千種区):タウンミーティングを聞いたが、「まともに議論するのも苦しい」と感じた。
 市に聞きたいが、「名古屋城天守閣木造化2万人アンケートに財源フレームを盛り込む」とあるが本気で言っているのか?
名古屋城総合事務所所長:アンケートではアウトラインは示したい。
田辺雄一市議(公明・千種区):市長は100%起債と言っているが、100%起債で箱モノを作った事例が全国的にあるのか?
企画経理課長:確認したところ、名古屋市では前例はない。全国であるかどうかは把握していない。
田辺雄一市議(公明・千種区):特別会計をたてるには収支計画が必要だが、そのプロセスを踏んだのか。
 収支が均衡していることが必要。
 私は役所が出す収支計画をあまり信用していない。あおなみ線しかり、リニモしかり。
 当然検討委員会を立ち上げて専門家に見てもらって、コンサル入れて作るというのが誠実なやり方である。
 また、所管事務調査を行って議会でもチェックを行うのが当然だ。
 そうでなければ市民を惑わすことになる。
名古屋城総合事務所所長:議会で説明してからアンケートを発送する予定。
田辺雄一市議(公明・千種区):どこが責任を持つのか。
 収支計画について、不確定で誤っていれば出せない。
 建設計画だけはゼネコンが責任を持つとなっている。
 
日比健太郎(民主・名東区):「正しい情報」とはなにか?
名古屋城総合事務所整備室主幹:タウンミーティングの際、公平な情報を伝えてきた
日比健太郎(民主・名東区):現在、どうアンケートを取るつもりなのか資料を出してほしい。 是を導き出すものなのか、○を付けるアンケートなのか。公平性をどう認識しているのか。
名古屋城総合事務所整備室主幹:1)優秀提案がよいか 2)耐震改修がよいか 3)その他
日比健太郎(民主・名東区):資料でアンケート案を出してほしい

藤沢ただまさ(自民・南区):アンケートを実施する前に委員会で確認したい。議会側に判断する機会があるか?
名古屋城総合事務所整備室主幹:そのようにしたい
名古屋城総合事務所所長:4月上旬に議会にゼネコン案とともにアンケート項目など説明したい。
藤沢ただまさ(自民・南区):技術提案を決める前に議会に示すのか?
名古屋城総合事務所所長:3月中にに学識経験者が優秀提案を選ぶ。
藤沢ただまさ(自民・南区):議会に諮るのか?
名古屋城総合事務所整備室主幹:3/20に今後の審査について先生方の意見を聞く。
 3/27にゼネコンヒアリングを行い、学識経験者が評価する。
 その後市が判断する。
 新年度早々、財源フレームを議員各位に説明したい
藤沢ただまさ(自民・南区):アンケートは議会がチェックできるのか
名古屋城総合事務所整備室主幹:市のゼネコン判断について議会に説明したい
藤沢ただまさ(自民・南区):議会はおかしいと言えないのか
総務課長:優秀提案を決定するのが市。それを進めるかどうか議会に諮りたい。
藤沢ただまさ(自民・南区):100%起債という計画だが、スタート後にできない場合はどうなるか名古屋城総合事務所整備室主幹:「できない」ことがないようにチェックしたい。 災害等で遅れる場合以外は精査したい
藤沢ただまさ(自民・南区):市の需要予測は甘い。税金を投入するのか。
市民経済局企画経理課長:100%起債の場合、観光その他事業債となり、公営企業と同様総務省の同意がいる。
 支出が多くなった場合、その時点で考える。
藤沢ただまさ(自民・南区):その場合どうなるのか
市民経済局企画経理課長:補助金や寄付など対応できる限りしたい
藤沢ただまさ(自民・南区):やむを得ない場合はどうなる?
市民経済局企画経理課長:一般会計からの繰入・補てんは全くしないわけではない
藤沢ただまさ(自民・南区):繰入額の限度はどうなっている?
市民経済局企画経理課長:限度額の法的な点については把握していない。今後財政局と調整していきたい。
藤沢ただまさ(自民・南区):枠組みについて資料を出してほしい。総務省に計画を出す前に議会に諮るのか?
市民経済局企画経理課長:収支計画については議会に報告をする。

伊神邦彦(自民・千種区):民間が工事し、文化庁への許可は市が出す。
 政府の許可関係が遅れた場合、契約ではどうなっているのか?
名古屋城総合事務所整備室主幹:復元検討委員会を経て、ゼネコンが主体的に資料を作る。
 受付窓口は市だが、スピード感は事業者に持ってもらいたい。
伊神邦彦(自民・千種区):文化庁と交渉するのもゼネコンか?地下埋蔵物をどうするかなど、責任はゼネコンなのか市か?
名古屋城総合事務所整備室主幹:市が全力を挙げるが、責任の所在は、、
伊神邦彦(自民・千種区):責任が曖昧模糊としている。このままでアンケートを市民に投げかけるのか。
 文化庁がノーと言ってもゼネコンが責任をとるのか?
名古屋城総合事務所所長:内容に応じての責任がある
伊神邦彦(自民・千種区):市の責任で工事が遅れた場合、全額市が税金で負担しなければならないのか?
名古屋城総合事務所所長:市の責任で工事が遅れた場合、また議会に諮って、、
伊神邦彦(自民・千種区):議会は関係ない。だめに決まっている。「全部責任をとる」ごまかし言っちゃあかん。
市民経済局副局長:ご心配をおかけしているが、そんなことがないようにしたい。先生に責任を取らせるわけではない。
伊神邦彦(自民・千種区):結局市民にツケが回る。市長の判断で残った人が税金で払う。
 文化庁は5年はかかると言っているが、4年でやろうとしている。とんでもない話。笑い話だ。

藤沢ただまさ(自民・南区):確認だが2020年目指しているのか?延ばすと白紙か?
名古屋城総合事務所整備室主幹:2020年で進めている。
藤沢ただまさ(自民・南区):昨年委員会で文化庁とやり取りの説明がったが、その後の文化庁とのやりとり資料がほしい。
名古屋城総合事務所整備室主幹:資料は出せる

佐藤健一(公明・港区):アンケートに財源フレームを書くとのことだが、国への補助金申請の動きはあるのか?諦めたのか?
名古屋城総合事務所整備室主幹:先日も国土交通省と補助金の打ち合わせをした。
佐藤健一(公明・港区):形ができていないとアンケートできない。あれだけ市長が答弁した。
名古屋城総合事務所所長:できにくい
佐藤健一(公明・港区):国や県への働き掛けのほか、寄付は集めるのか?100%起債は本気か?
市民経済局長:関係局と相談していきたいが、資料は出せない

田辺雄一(公明・千種区):ゼネコン3社から結局2社になった。
名古屋城総合事務所整備室主幹:当初安藤ハザマ、竹中工務店、清水建設が応募があったが清水建設が下りた。
田辺雄一(公明・千種区):清水建設が下りたのは衝撃を受けた。首里城を建設したゼネコンでも厳しいと判断した。
 なぜ清水建設は技術提案しなかったのか?
名古屋城総合事務所整備室主幹:辞退届が出された。理由は今後聞きたい。
田辺雄一(公明・千種区):ぜひ本議会中に聞きたい。2020年はきついハードルだったと重く受け止めたい。
 市議会として判断するのに有益だ。
名古屋城総合事務所整備室主幹:今後話したい。ただ議会中に回答できるか確約できない。
田辺雄一(公明・千種区):2020年に間に合わなくても、2027年ならできたかもしれない。
 高い値段で契約し、ずるずる間に合わないとするのはアンフェアだ。
名古屋城総合事務所整備室主幹:おっしゃるとおり。
田辺雄一(公明・千種区):設計費をかけ、着工するが「無理ですわ」となったら勇気を持って立ち止まらないといけない。
 その場合、フェアな形でやる必要がある。ところで技術提案についてどちらもなしはあり得るのか。
名古屋城総合事務所整備室主幹:現在計画を確認中。どちらもなしはないわけではない。
田辺雄一(公明・千種区):だれが判断するのか、有識者の名簿と名前を出してほしい。

鎌倉安男(減税・守山区):2020年にできるという計画か。
名古屋城総合事務所整備室主幹:2020年7月完成必須で募集している
鎌倉安男(減税・守山区):正しい情報を出さないといけない。財政局とこれから議論しないと。市長の真意を聞いて。
 
西山あさみ(共産・中区):タウンミーティングでの市長発言は局としての考えなのか
市民経済局長:部下として取り組んでいる。タウンミーティングで補足はしてきた。
 市長はご自分の考えをご自分の言葉で話された。
西山あさみ(共産・中区):一致しているのか?
市民経済局長:方向性としては一致している
西山あさみ(共産・中区):全額起債、400万人など、所管事務調査になかった。市長がいきなり言いだした。
 局としての考え方が違うならば、タウンミーティングは間違った情報ではないか。
市民経済局長:100%起債でできるか確認している。
西山あさみ(共産・中区):私たちも初めて聞くこともあった。

田辺雄一(公明・千種区):タウンミーティングに出たが、とにかくひどかった。
 市長と進行係のコーディネーター。城が好きな方で「資料が残っているのは名古屋城だけ」とあれでは論客だ。
 パネリストならともかく、コーディネーターのを選んだ市の人選もどうかと思う。
 さらに、市長は「江戸城も木造計画、大阪城も木造計画があり、先に作られるとジ・エンド」と述べた。
 大阪城を持つ大阪市に確認したが、コンクリ耐震改修したばかりで、市として木造計画はないとのこと。
 発言は公式に言っているのか?
名古屋城総合事務所整備室主幹:市長はいろいろな情報網を持っている。
 大阪市に確認したが、現時点では木造化について検討していなく、請願も寄せられていないとのこと。
田辺雄一(公明・千種区):嘘は訂正しないと。事実と異なる部分の資料を出してほしい。
名古屋城総合事務所所長:その点、市長に確認したが、民間事業者の動きがあり、私どもは間違っているとは考えていない。
市民経済局長:大阪市は、行政が音頭を取ってはいないが、民間の動きがある。
 間違っているというわけではない。間違った点の資料というのはご容赦いただきたい。
田辺雄一(公明・千種区):事実とは一体何なのか。大阪市役所がないということを、あなた方はあると言えるのか
市民経済局長:市長の真意としては民間の方の意見とのこと。
田辺雄一(公明・千種区):そんなことタウンミーティングの議事録に書いてないでしょう。
 市民にどう伝わったのか。事実を曲げるのか。あなた方が確認した事実を出してほしい。
 また、市長に「大阪城木造化の動きがある」とだれが言ったのか確認してほしい。
 減税の時も「俺の同級生が減税できると言っていた」と言ったが、どこの誰だか言ってくれ。
市民経済局長:相手があることだから、、、
田辺雄一(公明・千種区):相手が出てこなければ、市長の作り話とみなす。

岡田ゆき子(共産・北区):タウンミーティングは何のために行ったのか。正しい情報を出すとは何だったのか。

鎌倉安男(減税・守山区):疑問に思っていることについて、市長を委員会に呼んで直接聞いてみては?
議員多数:いらんいらん



16/2/23 名古屋城木造化タウンミーティング 職員作成メモも「不存在」

2015年12月6日〜2016年1月17日に市内16区で開催された「名古屋城天守閣の整備タウンミーティング」の内容がわかるものが「不存在」となった件で、「職員の作成したメモ」「録音」「要点筆記」を新たに情報公開請求したところ、16/2/22にいずれも「不存在」となりました。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160222.pdf

・2015年12月6日〜2016年1月17日に市内16区で開催された「名古屋城天守閣の整備タウンミーティング」の際
 市民経済局長 宮村喜明
 市民経済局副局長 千田博之
 市民経済局名古屋城総合事務所長 下山浩司
 市民経済局名古屋城総合事務所 寺本秀樹
 が作成したメモ
→公開請求に係る行政文書として作成又は取得しておらず不存在であるため
 備考 タウンミーティング会場にて、上記職員が作成したとされるメモにつきましては、質疑に備えて、個人の段階で作成したものであって、組織として管理しておりませんので、申し添えます。

名古屋市情報公開条例には以下規定されています。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000001423.html
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 (2)行政文書 実施機関の職員(市が設立した地方独立行政法人の役員を含む。以下同じ。)が職務上作成し、又は取得した文書、図画(写真及びフィルムを含む。以下同じ。)及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が管理しているものをいう。
名古屋市はタウンミーティングの終了後、概要を取りまとめる方針とのこと(まだ概要は公表されていません)。
概要を作成するには上記メモが必要だと考えますが、「組織として管理していない」として市民に非公開です。

名古屋市は市民の意見を聴く場としてタウンミーティングを設定したにも関わらず、市として詳細を公表しないという態度は全く理解できません。

このように市民に情報を伝えないまま、名古屋城木造化に突き進むつもりなのでしょうか。


16/2/18 名古屋城天守閣木造化 2万人アンケート前の「説明会」は情報操作の懸念あり

名古屋市は16/2/12に2016年度当初予算案を発表し、「名古屋城天守閣の整備検討」として2987万8千円を計上しました。
・名古屋市 おもな施策等一覧
 観光文化交流局(市民経済局)名古屋城天守閣の整備検討
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160212-1.pdf
・平成28年度名古屋市各会計予算
 http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000079510.html

詳細について名古屋城総合事務所整備室に16/2/18に電話で問い合わせしました。
・「技術提案・交渉方式の公募結果等の報告会」の詳細は、16/2/12中日新聞夕刊に記載された程度しか決まっておらず、現在検討中である。
  
2016/2/12中日新聞夕刊
   アンケートは、ゼネコンからの技術提案を受け、計画概要が明確となった段階で実施。無作為抽出の十八歳以上の二万人を対象とした郵送方式で、設問は今後検討する。詳細な説明資料やDVDを添えるほか、四月下旬に計五回開催する技術提案の公募結果の報告会を案内。木造復元構想を十分に理解してもらった上で回答してもらう考えだ。
・「課題等検討会」は必要があるだろうとして予算計上した。整備の方向性が決まった場合、必要に応じて開催する予定である。
 
今後開催される「報告会」が、名古屋市の一方的な説明会に終わってしまうのであれば、市民からの疑問点が伝わらないままアンケートに回答する危険性があります。

名古屋市は、「2万人アンケートが現在考えられる最も民主的手法だ」としていますが、日本でも世界でも「熟議民主主義」に基づく討論を経て政策決定を行う手法が多数行われています。
(討議制意見調査、コンセンサス会議、計画細胞、市民陪審制)

「少なくとも1年間程度時間をかけ、市民内でも熟議を尽くしてから方針を決めるのが『民主主義発祥の地ナゴヤ』にふさわしいのではないか」という意見を市に出したところ、まともな回答はありませんでした。
・「平成28年度予算要求内容の公開」に対する市民意見の内容及び市の考え方
 http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-13-1-7-0-0-0-0.html

2/19から開催される名古屋市議会においては、アンケートの中身は当然として、タウンミーティングの二の舞にならない「説明会」のありかたを議論してもらいたいです。

-------
参考文献
『市民の政治学 討議デモクラシーとは何か』篠原一 岩波新書 2004
『熟議の理由 民主主義の政治理論』田村哲樹 勁草書房 2008
『人々の声が響きあうとき 熟議空間と民主主義』ジェイムズ・S・フィシュキン 早川書房 2011
『市民協働になぜ熟議なのか?』田村哲樹 「生涯学習政策研究」 悠光堂 2013


16/2/8 「名古屋城天守閣木造化タウンミーティングの内容がわかるもの」1月中も作成せず 今後概要作成と説明

「16/1/10〜1/17に名古屋市が主催して開催された名古屋城天守閣木造化タウンミーティングの内容がわかるもの」を名古屋市に情報公開請求したところ、作成又は取得しておらず「不存在決定」が出ました。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160204.pdf

●行政文書の名称
 2016年1月中に各区で開催された、名古屋城天守閣の整備タウンミーティングの以下内容が分かるもの
 ・区長開会あいさつ
 ・市長あいさつ
 ・参加者の皆さんとの意見交換
 ・閉会のあいさつ
●公開しない理由
  公開請求に係る行政文書を作成又は取得しておらず不存在であるため
●備考 
 16区でタウンミーティングが完了し、今後、その概要を取りまとめてまいりますのでよろしくお願いいたします。

タウンミーティングで様々な意見が出ましたが、「この意見をどう公表するのか」という質問は会場からはありませんでした。(上記質問しようと手を上げても1回も当たりませんでした)。すでに最初のタウンミーティングから1カ月以上たっており、内容を市民に公表しないのは発言した人に失礼ですし、参加できなかった市民にも失礼です。

タウンミーティング中、聴覚障害者のためにパソコンで文字起こしをし、プロジェクタで投影していました。
また、会場からの質問を前に並んでいた市長をはじめ市職員全員がメモを取っていました。
それすら非公開ということです。

名古屋市民オンブズマン関係者は16区中15区に出席しましたが、そのような人は会場では誰もいませんでした。
せいぜい3,4回出席する人がいたくらいです。
しかし、壇上に上がっている市職員は毎回出席していましたので、当然内容は知っています。
それを市民に公開しようとしないというのはいかなる理由なのか全くわかりません。

今後2月議会で名古屋城木造化について議論されると思いますが、タウンミーティングでなにが問題とされたか市民にも議員にも公開されずに進めようとするやり方は到底許せません。

今後早急にどのような対応をするのか検討していきます。

16/1/26 「名古屋城天守閣木造化タウンミーティングの内容がわかるもの」作成せず 今後概要作成と説明

15/12/6〜12/23に市が主催して開催された名古屋城天守閣木造化タウンミーティングの内容がわかるものを名古屋市に情報公開請求したところ、作成又は取得しておらず「不存在決定」が出ました。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/160125.pdf

●行政文書の名称
 2015年12月中に各区で開催された、名古屋城天守閣の整備タウンミーティングの以下内容が分かるもの
 ・区長開会あいさつ
 ・市長あいさつ
 ・参加者の皆さんとの意見交換
 ・閉会のあいさつ
●公開しない理由
  公開請求に係る行政文書を作成又は取得しておらず不存在であるため
●備考 
 16区でタウンミーティングが完了し、今後、その概要を取りまとめてまいりますのでよろしくお願いいたします。

タウンミーティングで様々な意見が出ましたが、「この意見をどう公表するのか」という質問は会場からはありませんでした。(上記質問しようと手を上げても1回も当たりませんでした)。すでに最初のタウンミーティングから1カ月以上たっており、内容を市民に公表しないのは発言した人に失礼ですし、参加できなかった市民にも失礼です。

15/12/14に名古屋城総合事務所管理課に12/12市長発言の根拠を問い合わせたところ、「発言概要がまだまとまってない。今週中に回答する」とし、12/18に回答を電話で得ています。その時点で何らかの概要は作っていたはずです。その後も、録音や職員メモなど、内容が分かるものはあるはずです。
名古屋城総合事務所には誠実さのかけらもありません。

今後2月議会で名古屋城木造化について議論されると思いますが、タウンミーティングの詳細がどこまで明らかになるか不明です。
このようなやり方は到底許せません。

そもそも、議会が業者への設計予算を認める際タウンミーティング開催を要望しましたが、タウンミーティングの詳細をきちんと決めていなかったのが問題でした。時間も限られ、市長の独善的演説も許し、コーディネーターの横暴も許してしまった議会の責任も重いです。
これまでもタウンミーティングでは同様のことが起こっており、何回繰り返せば気付くのでしょうか。

16/1/26には、2016年1月中のタウンミーティングの内容が分かるものを情報公開請求しました。
今後早急にどのような対応をするのか検討していきます。


16/1/22 名古屋城天守閣木造化 15/11/29有識者意見聴取会 有識者「文化庁との協議は市か業者か」

名古屋市は15/11/29に「名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザル実施に伴う意見聴取会」を非公開で開催しました。 議事録、配布資料、録音を情報公開請求したところ、16/1/19に録音以外全部公開されました。(録音は外部委託のため作成又は取得しておらず不存在)
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/151129-1.pdf

事務局補助として(株)安井建築設計事務所が入っていることが分かります。

また、麓和善委員は文化庁との協議について以下述べています。

麓委員)名古屋城跡は特別史跡という文化財なので復元工事をするときには文化庁の復元検討委員会に試案を諮って、そこの許可が得られないと工事そのものに着手できません。先ほどの事業想定スケジュールにはそれが全く入っていないですよね。少なくともそれが得られないと工事着手ができないわけですね。許可申請はゼネコンなどにできるわけではなくて、やはり市や県の教育委員会経由で文化庁に申請しなくてはなりません。そういうことがある一方で、業務の実施方針のところの業務内容の理解度には、特別史跡内での業務であることとか、史実に忠実な復元であることということは書かれているのですけど、じゃあ、特別史跡内でどこまで許されるのかだとか、史実に忠実な復元というのはどの程度までのことを言うのかっていうことについては、多分一般の建設会社では大きなところでも普段そういう仕事はしていませんから分かりにくいと思うのですよね。ですからもし設計条件・施工条件ということで事前に提示するのであれば、その辺をどこまで許されるものかということについてある程度示してやらないと、応募する方も難しいと思うのですけどね。

寺本主幹)資料の4に業務要求水準書というのがあります。(特別史跡における条件の説明)これらに書いてあります。これは文化庁に行きまして内容のご確認をいたしております。

麓委員)ここに書かれているようなことはごく基本的なことで、実際に設計しようとしたらこれが触れることになるのか、可能なことなのかという判断にずいぶん迷ってくると思うのです。そういうときに、先ほどの別紙1求める技術提案書、別紙1の工程計画のところで調査・設計(文化庁との協議・手続き)と書いてあるとおり、文化庁との協議・手続きを設計業務の中として候補者にやらせるのか、それともそれは市がやることなのかっていうことの判断をはっきりさせておく必要がある。

河村市長)それはまあ私どもがやります。しかし業者さんにもやっぱり行ってほしいですね。年に2回、3回ともっと会合をやってくださいとかね。

麓委員)まずは文化庁の復元検討委員会が通らないと実現しない話ですから、そうすると点数の配分みたいなことがどうなるか。

下山所長)今のお話では文化庁の現状変更許可はこれも必須になりますから、それはまず提案をいただく際の前提条件にもなりますし、通常で行くと基本設計レベルの段階で現状変更の申請というか復元検討委員会の場、年2回ないし3回やって実績にするという手順がありますので、今の提案をいただく中で当然念頭においていただいて、我々としても一緒にそれはクリアにしていくという、間に合うように努力をしていくという形になろうかと思います。

名古屋市が発表した「名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザル実施説明書 平成27 年12 月(平成27 年12 月10 日更新)」では、以下記載があります。
http://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/17_topics/271202/dwl/koubo_02.pdf
工程計画(指定様式)(木造復元先行、石垣工事後施工とする。)
・調査、設計(文化庁との協議、手続き)

業務要求水準書には以下あります。
http://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/17_topics/271202/dwl/koubo_03.pdf
1.名古屋城天守閣整備事業
本事業について、下記の業務を行う。
(1) 設計業務(基本設計、実施設計、施工技術検討)設計、積算及び必要となる調査、文化庁等関係団体等との打合せ、行政手続き(文化財保護法、建築基準法、消防法等関係法令に関わる手続の全て。)及び施工技術検討(設計と施工の一体的なマネジメントを図るとともに、コスト縮減、工期短縮の実現に向けた取り組みを行うことをいう。)
(2) 関係法令等に基づく行政手続きに必要な調査及び実験等業務
・ 文化財保護法に基づく現状変更許可の申請に必要な学術調査等
・ 建築基準法第3 条の適用に必要な構造及び防火・避難上の安全性を証明するために必要な調査・実験等
・ その他、関係機関との協議において必要となった調査・実験等
(3) 工事施工業務(工事施工)
 解体工事、木造復元工事、石垣工事、必要となる調査、行政手続き
 
回答書(第2回)〈平成27年12月22日公表〉では以下記載があります。
http://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/17_topics/271202/dwl/koubo_05.pdf
【質問】文化庁並びに諸官庁への申請・協議が必要であるが、概ねどれくらいの期間を見込めばよろしいでしょうか。
【市回答】公募手続き以外の質問事項と考えます。競争参加資格確認後に質問していただくようお願いします。

上記を読んでも、結局誰が文化庁と協議をするのか、期間はどの程度なのかは分かりません。
責任の所在が極めてあいまいです。

--------------------
なお、エレベーターについても議論がなされております。
麓委員)そのことについてなんですが、結局先ほど言われた木材調達と構造計画とバリアフリーの話と防災避難計画は、それが史実に忠実な復元に対してどこに折り合いを付けられるかということになってくるのです。ですから先ほど私がお話しさせてもらったのは、その4つの項目については、史実に基づいてどうバランスを取るかっていう提案を求めているというように私は考えます。

河村市長)エレベーターなんかどうなる。作らざるを得ないと提案すると史実に忠実ではないところで0点になる、どうなのですか

麓委員)それはですね、一旦史実に忠実なものを作っておいて、それ+α現代の活用のために何かを加えるとか、あるいはエレベーターじゃなくても、耐震補強が必要であれば、かつては無かった補強も許されます。ですから基本としては史実に忠実で、+α今の耐震診断にちゃんと適合する。そして活用もある程度考慮するということは認められています。

瀬口委員)そういう言い方をしたらさっき麓さんが最初に言った、いわゆる上の加工、石垣のこと、それも石垣を後から手を入れるという前提の中で現在の技術で変えていくことは、私は全く同じ土俵で評価できる形じゃないかと思うのだけど。

麓委員)それがですね、そういうことを文化庁の復元検討委員会でこれまで認めているかというと全く認めてないものですから。結果がある程度見えてくるものですから、そういうことは担保しておかないといけません。

エレベーター問題について業者がどのような提案をしてくるのか、文化庁はどう判断するのかも現時点ではさっぱり分かりません(麓委員はエレベーター設置は文化庁は認めないとしています)。そんな中、2020年オリンピックに間に合わせようとする市の方針は無謀ではないでしょうか。

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一級建築士 高橋 和生氏 facebook
https://www.facebook.com/kazuo.takahashi.545/posts/718247078311414


16/1/20 名古屋城天守閣木造化 400億なら利子183億円、毎年442万人必要と市試算

河村たかし名古屋市長は16/1/18の市長定例記者会見で、税金を1円も使わずに天守閣を木造化できる試算として、30年公募債利率1.527%、入場料500円なら、建築費が400億円の場合利子だけで183.24億円、入場者442万1600人を23年間続けなければいけないという資料を発表しました。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000078784.html
・16/1/18 市長記者会見(動画あり)
 http://www.city.nagoya.jp/mayor/page/0000077836.html

資料を作成した市財政局財政部資金課に確認しましたが、「必要な入場者増数」と記載はしてあるものの、入場者数の意味とのこと。
(公債償還基金に積み立てる計算。基金に積む額は5年据え置いて4%づつ積み立てる。25年で100%返済。特別会計設置を念頭に置いている)

木造天守閣だけでなく本丸御殿をはじめとする名古屋城全体の管理費や維持費は上記試算に含まれていませんし、いくらかかるのかも試算されていません。

なお、上記試算は有料入場者数であり、無料は含めていません。
姫路城管理事務所に確認したところ、無料が7.8%とのこと。
 H27/4/1-12/31 総数232万8335人
 うち無料  18万0945人(7.8%)
 残り有料 214万7390人 

名古屋城入城者数は平成18年度-24年度で110万人-147万人、うち有料分は105万人-120万人です。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/56-2-2-9-0-0-0-0-0-0.html

この資料をもとに、名古屋市民の間で活発に議論されることを望みます。
(本来はタウンミーティングの前に市が作成して、市民に配布すべきだったと考えます)

--------- なお、上記資料が市公式ページに載るまでの経緯は別途まとめました。
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/nagoya/index.htm#160121

16/1/17 「名古屋城天守閣木造化に税金を一切使わないというなら市長は全責任をとれ」 天白区

2016/1/17に名古屋市天白区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティング(220名参加)において、会場から「2年前の市民アンケートで71%が耐震補修でよいと言っているのに、市長はどうして天守閣木造化を強行するのか。借金は税金で最終的に返すことになる。税金を一切使わないと市長が言うのなら一切の責任をとれ。市の事業は借金だけ残ることが多いではないか」との意見に対し「アンケートの前提が間違っている」と話をすり替え、全く誠実に回答しませんでした。
市長は来城目標を400万人とし、「市は努力しなければいけない」と、仮に目標達成しなければ市の努力不足によるものだと責任を回避する発言もまた繰り返しました。

天白区は賛成の意見ばかり当たり、しかも制限時間の3分を超えてもコーディネーターの瀬口哲夫・名古屋市立大学名誉教授はあまりきつく注意せず、「質問を終われ。他の人へ質問させろ」という会場からの発言でようやく賛成意見が終わりました。

会場からの意見も市長も「名古屋以外から来た客に対して、自慢できるところがない」と繰り返していますが、なぜ150億円もかけて作っている名古屋城本丸御殿を自慢できないのか大変不思議でたまりません。
私が名古屋城を外国人にボランティアで案内している人に聞いたところによれば、外国人は本丸御殿に対してあまり感動した、という声を上げず、「150億円かけて作っている」と言うと驚くとのこと。
名古屋城も同様のことになるのではないかと危惧します。

他に、4年程度の突貫工事で行うと、国宝級のものができるとは思えない、オリンピックまでだと資材が高騰しておりよくないのではないか、本丸御殿がもうすぐ完成するからそれを待ってはどうか、と言う意見がありました。

木造天守閣に使う釘は建設当時は砂鉄で作っておりさびにくかったが、現在の鉄鉱石で作った釘はさびやすいのではないか、という質問に対しては、市は「個別に回答する」と回答しませんでした。

会場からは「市長の品が悪い。わけのわからんことを言うな。市長の話が長い」と苦情が多くでました。また、天白区の発言者はすべて男性で、意見が極めて偏っていました。

名古屋市民オンブズマン関係者が参加したのは16回中15回。そのうち当たったのが2回のみです。タウンミーティングという名ではありますが、事実上市長の独善的発言を聞く会でした。少なくともゼネコンからの提案が出た後の3月以降に再度全区でタウンミーティングを行うべきですし、市民からの意見の時間をもっと長くすべきです。

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タウンミーティング終了後、「地下鉄名城線名城公園駅で1/17 15:33頃人身事故が発生し、名城線のダイヤが大幅に乱れている」と地下鉄駅で案内がありました。(市交通局によれば、線路内へ転落したのは男性(年齢不明)、負傷程度も不明)

2015/11/1には地下鉄鶴舞線庄内通駅で男子中学1年生が自ら軌道内に転落しました。いじめが原因だったと報道されています。他にも多くの市民が自ら命を絶っています。市交通局報道発表で確認できるだけで、平成27年度の地下鉄人身事故は7件に及びます。
http://www.kotsu.city.nagoya.jp/about/press_release/008935.html

名古屋市としてまず行うことは市民の命を守ることではないでしょうか。心のケアやいじめ防止対策だけでなく、地下鉄可動柵を早急に取り付けることなど、市にはまだまだ行うべきことはあります。

また、1/17は阪神大震災から21年。特に名古屋市南部では、「木造天守閣より防災を」という声が多く上がりました。
市長は不要不急の名古屋城天守閣木造化に力を入れる前に、もっと市政全体に目を向けてもらいたいです。

16/1/16 「名古屋城天守閣木造化より志段味に下水道を、道路を」守山区タウンミーティング

2016/1/16に名古屋市守山区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティング(230名参加)において、会場から「中志段味では道も下水道をいまだについていない。土地区画事業は完全に失敗したが、市は全く責任を取らない。500億円も名古屋城天守閣木造化に使うなら、すぐにその金と優秀な人材を志段味に使ってほしい。いつまでボットン便所で暮らせばいいのか」という切実な願いが寄せられましたが、河村たかし名古屋市長は「下水道が通っていないのは申し訳ないが、それは別の問題」と全く誠実に回答しませんでした。
「地下鉄を通せ」「あれだけ反対があった守山市民病院民間売却を2013/4に行い、市民の意見を聞かなかったのはおかしい」という声にも答えませんでした。

河村市長は「国や自治体が借金漬けなら、どうして公務員の給料を上げるのか」と発言するなど、自ら16/1/5に市職員の給与を引き上げるよう求めている市人事委員会の勧告に従わず、据え置く意向を労働組合幹部らに伝えた事実と正反対のことをいうなど、発言が矛盾だらけです。

設計事務所に勤めている人や設計士から発言があり、「国土交通省から耐火、耐震、バリアフリーの点でそのままの復元は不可能ではないか」「地下に埋められているケーソン基礎は抜くのか」といった点が質問されましたが、名古屋市は「建築基準法3条4号1項に基づき、法の適用除外を建築審査会で認められばよい。ケーソン基礎は残してそのまま基礎とする予定」と回答しました。
会場から「ケーソン基礎について、RCの寿命は?」という声が上がりましたが、コーディネーターの瀬口哲夫・名古屋市立大学名誉教授は「手を上げて発言してください」というだけで市は質問に答えず、全く回答をしません。(木造天守閣が仮に1000年もつとしても、地下のコンクリートでできたケーソン基礎の寿命が40年程度で来たらどうなるのでしょうか)

会場からは「市役所職員も区役所職員もものすごく働いており、どこへ出しても恥ずかしくない。職員の給料を上げて欲しい。」といった声も上がりましたが、市長は「みんな公務員に優しいね」というのみ。

「平成11年に男女共同参画社会基本法ができてから15年以上がたったが、名古屋市には何人の女性局長がいるのか。2人だけではないか。まず女性の登用を」と言ったことには市長は「おっしゃるとおり」と言うのみ。会場で女性が手を上げても全くあてず、「女性を当てて」という会場の声に押されてようやく2人あてただけです。しかも瀬口哲夫名誉教授は「うちのかみさんみたいにおしつけがましい人」といって女性を当てました。その程度アピールしないと当たらない仕組みが問題である、という認識が全くありません。

「河村市長は木造天守閣を作ると外国から客が多く来るというが、『南京大虐殺はなかった』との発言でいまだに南京との交流は途絶えており、中国のパーティーが名古屋での開催から岐阜に変更になったと聞く。市長が中国からの客を減らしている」との発言に、瀬口哲夫名誉教授は「天守閣と関係のあることを発言ください」と注意し、市長は全く答えませんでした。

会場からは「ばかげた講演をどれだけ繰り返すのか。市長の漫談だ」という声、発言を求める女性に対して「うるさい」という男性などがいました。

タウンミーティング終了後、「私は朝3時までかけて原稿を作ってきて発言したのに、市長は全然関係ない方向を向いて話した。私に回答するのではないのか。市長の人間性を疑う」という意見を言った人がいました。

16/1/14 名古屋城天守閣木造化タウンミーティング 客席に緑区役所職員を動員

2016/1/14に名古屋市緑区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティング(170名参加)において、勤務時間外にもかかわらず、会場に緑区役所職員が多数「上から言われて」客席に動員されていたことが確認できました。
区政に詳しい人が知り合いの区職員に確認して判明し、市職員き章(バッチ)を付けている証拠写真も撮りました。
「あまりにも客席がさびしいといかんから」ということのようですが、ただタウンミーティングを聴くことが「残業」に当たるのか大変疑問です。
そのようなことをいう上司をもつ区職員の心情が思いやられます。
緑区役所は交通の便が悪いからと、傍聴途中で帰る区職員もいました。

河村たかし・名古屋市長は、タウンミーティングの最中ずっと市職員のことをひどく言い続けています。
これでは市職員は市長と一緒に事業を行おうという気にはなりません。
しかも、市民税5%減税の下、市政に必要な事業費まで削られおり、新規事業はまず認められません。
最も名古屋城天守閣木造化に反対しているのは市職員ではないでしょうか。

今回でタウンミーティングも14回目となり、会場からの意見はこれまでと似たようなものばかりです。どうしてこれまでのやり取りを文書化して会場に配らないのか不思議でたまりません。
また、会場は平日の午後6時半からということで、8割が60歳以上の男性で占められています(女性なら極めて高い確率であたります)。もっと別のやり方で228万市民に周知させる方法があるのではないでしょうか。
また、会場からの質疑と応答時間が45分程度しかなく、発言者も8名程度と限られてしまっています。
さらに、会場と市長とのやり取りがあるだけで、会場の参加者同士の意見交換がないのが大変残念です。

会場からの新しい意見としては以下の通りです。
・名古屋城を木造化する金があるのであれば、「河村奨学金」を作って学生の育成を
 →市長は全く答えず
・今回の配布資料はホームページのどこに載っているか
 →タウンミーティング終了後すぐに掲載すると事務局が回答。
・木造化したのち、観光客だけでなく映画撮影に使っては
 →検討する
・名古屋城にはカラスが多いので、タカ狩りでカラスを狩ってはどうか
 →カラスが多いとははじめて聞いた。 

河村たかし名古屋市長は、「木造にするには今決めるしかない。オリンピックに間に合わせなければ300年後まで待つしかない」と繰り返しますが、平成27年3月に名古屋市が作成した「名古屋城整備検討調査報告書」では、18年かかって復元するとあります。
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/H27-3houkoku.pdf
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/150925.pdf
それがどうして4年後のオリンピックに間に合わせなければ木がなくなる、ということになるのか未だに理解できません。

河村たかし名古屋市長は、「名古屋市の市債1兆7237億円、地下鉄などを含めると3兆3000億円もの市債は実は借金ではない。市債を買った銀行や市民の資産だ」ということを繰り返し説明しています。
しかし、市から見ればどうみても借金ですし、市債を買える人は一定程度の資産がある人に限られてきます。
※市債が借金でないなら、どうして市民税100%減税をしないのか!
タウンミーティングで毎回前に並んでいる宮村喜明・市民経済局長以下、市幹部はどのような思いで市長の発言を聴いているのでしょうか。

戦国最強と言われた武田軍総大将、武田信玄は「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」と語ったといいます。
どれだけ城を強固にしても、人の心が離れてしまえば世の中を収めることができない。熱い情を持って接すれば、強固な城以上に人は国を守ってくれるし、仇を感じるような振る舞いをすれば、いざという時自分を護るどころか裏切られ窮地にたたされるという意味です。

河村市長が天守閣木造化について皮算用を熱弁すればするほど、市職員の意識は市長から離れていっています。
有権者たる市民が市長の扇動に惑わされることなく冷静に判断するしかないのでしょうか。

第7代尾張藩主である徳川宗春は、町民からほとんど税金をとらず一時的に町を活性化させるも藩財政は減り続け、藩士の規律も緩み、その後税金を上げて民衆の人気を失ったのち、竹腰正武ら家臣によりクーデターをおこされています。
歴史は繰り返すのか、それとも。。。有権者である市民が試されています。

16/1/13 「名古屋城天守閣木造化より下水道を、防災対策を」の市民の声 中川区

2016/1/13に名古屋市中川区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティング(170名参加)において、会場から「木造天守閣は大賛成だが、中川区にはいまだに下水道が通っていない地区がある。60年前に名古屋市と合併して、これでようやく下水道が通ると期待したがぜんぜんだ。しかもよその下水道が地区の地下を通っているにもかかわらず、いまだに話がないのはどういうことだ。まず下水を通してから天守閣を行ってほしい」といった切実な声がありました。
また、「中川区は0メートル地帯でかつ高台がない。名古屋城は市政の中の1つの問題であり、防災や高齢化社会、子どもの自殺などで今日のようなタウンミーティングを開いて市民の意見を吸い上げて欲しい」という声も上がりました。

芝康夫・中川区長は、初めのあいさつの中で以下述べました。
「名古屋市職員となってまもない昭和59年、テレビではタモリが『エビフリャー』などと名古屋をバカにしていた。そんなころ開催した名古屋城博で名古屋城の金シャチを降ろすイベントがあり、5万人以上が名古屋城に集まった。当時札幌市職員を招いて名古屋城を案内し、自嘲気味に『コンクリート製の天守閣だ』と紹介したところ、札幌市職員は大変感激していた。地元にいたら分からないが、名古屋城は3英傑ゆかりの地であること、外堀など構えが巨大で素晴らしいことなど心から感動していた。『札幌にはこんな観光地がない』とのこと。
振り返ってみれば、戦災で焼け残って現存する3層の隅櫓は他城の天守閣と遜色がない大きさだ。もっと名古屋城に自信を持ってはどうか」
暗に、名古屋城木造化しなくても現在の名古屋城が十分立派であって、もっと名古屋市民は名古屋城の魅力に自信を持ってはどうかというメッセージに受け取りました。

会場からも批判の声が相次ぎました。
「トリクルダウン説は破たんした。H17年度からH27年度で、年金は月25000円減額。国保・介護保険・税金などを含めると48000円減額されている。市長は名古屋城木造化完成まで待っておれということか。年寄りをなめている。全国に誇れる名古屋市にしてほしい」
「戦災で焼けていなければ確実に世界遺産になっていただろう。現天守閣が再建されたとき中学生だったが寄付をした。市民の宝を作るのならにわかに作るのではなく、木を育てて50年、100年単位でどうして考えられないか。どうしてオリンピックまでに作るなどバカなことを言うのか。市長の道楽で作るつもりか。オリンピックまでなど絶対に反対する。」
「作るのであればリニア完成に合わせて本物の再建を望む」

市長は毎回毎回「誤解があるが、名古屋城は税金を投入するのではなく、税金を納める方になる。銀行には金が余っている。30年債で1.3%利息であれば、
500円の入場料で400万人来れば30年で600億円。400億円かかって、利息が150億払ってもおつりがくるし、土産物などの収入も入る。」との皮算用をくり返します。
・上記には運営費・修復費費用は1円も計算に上がっていません。民間に運営を任せれば、運営費は無料となるとの考えなのでしょうか。
・400万人来るという試算根拠は全くありません。アンケートすら取っていません。国宝姫路城でも年間230万人(有料・無料含む)。土日は15000人で入場制限しています。
名古屋城木造天守閣の最大入場者数は分かりませんが、平日も含め平均11000人来なければいけない計算となり、城に登ることが事実上できません。名古屋城に500万人来るという学者の氏名は「プライバシーのため非公開」(市長談)です。
・維持費が今後どれくらいかかるかは試算がなされていません。入場者が来なければどの程度の税金を今後数百年にわたりつぎ込む必要があるのかも分かりません。

また、市長は「稼げる街にならないと福祉の金は降ってこない」といいますが、具体的にいくらくらい稼げる街になるのか、福祉の費用はどのような見通しなのかは全く語りません。

なお、下水道が通っていない地区があることについて、河村市長は「申し訳ない。区長に後で話してもらう」と丸投げ。
芝康夫・中川区長は「港区の下水道が地区の地下を通っているのは承知している。粘り強く早急に着工するよう上下水道局に伝える」とするのみ。
名古屋市が名古屋市民の生活のことを真剣に考えているとはとても思えません。

市長発言で唯一興味深かったのは、会場からの質問時間が終わった後、不規則発言で会場から立松誠信・元愛知県議が「住民投票をやってほしい」と言ったことに対し、市長は「実は会場から同様の意見がある。大変わかりやすい。住民投票は他の選挙と重ねると費用があまりかからない」と述べたことです。
2016年7月にも想定されている参議院選挙時に住民投票をすることを市長が検討しているのかどうかは分かりません。

市民からの意見も3分のみであり、6-8人程度しか発言できません。それに対して市長が同じ話を繰り返すのみです。
少なくとも過去の市民とのやり取りを市公式ページにアップすることを希望します。
その上で、3月にゼネコンからの提案が出てきた後、再度タウンミーティングを行って市民に情報を徹底させて市民の判断を仰ぐべきです。
少なくとも1年以上かけて情報を周知させ議論していくのが「民主主義発祥の地ナゴヤ」にふさわしいのではないでしょうか。


16/1/12 名古屋城天守閣木造化タウンミーティング 南区 質問時間延長を求める声を圧殺

2016/1/12に名古屋市南区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティング(200名参加)において、会場からの質問が多数寄せられ、質問時間の延長を求める声を無視して強引に時間が来たからと終了させました。

南区はいつにもなく活発に質問がありましたが、河村たかし名古屋市長は当日話した同じ話を延々と繰り返して時間をロスしましたがコーディネーターである瀬口哲夫・名古屋市立大学名誉教授は全く注意しません。
それどころか、賛成派の質問時間は3分を過ぎても注意せず、疑問を呈する声には3分きっかりで強引にやめさせました。
「主権者は市民だ」との会場の声を圧殺し、天守閣木造化にまい進する河村市長は江戸時代のやりかたそのものであり、徳川軍事政権をほうふつさせます。これでは市民の理解を得ることはできません。「河村幕府」の象徴の名古屋城天守閣木造化を認めるのかどうかが問われています。

会場からの質問の質もいつになく高いものでした。
400億円を市債で発行するという市長提案に対して、「減税している現在、起債制限に引っ掛かるのではないか。現在の大臣では起債許可が下りない可能性がある」という会場からの疑問には答えませんでいた。大工の方からは、「今すぐ工事をしないと木がなくなるという河村市長の発言はおかしい。木は育つ。薬師寺は台湾ヒノキを使った。カナダヒバを使った事例もある。国産材のみ使用というのは伊勢神宮くらい。また、先進事例の本丸御殿について何も触れないのはおかしい。」という指摘がありましたが、市長は「伊勢神宮と同じ気持ちで行いたい。」というのみ。

南区はバスが1時間に1本くらいしか走っておらず、せめて2本走らせてはどうか、いじめ自殺がまたあり、先生を増やすなどに税金を使ってはどうか、という会場からの意見に対しては、市長は「必要なサービスは必要」というのみ。

市長は「私は一度も『障害者はおんぶしてもらって木造化された名古屋城を登ってはどうか』といったことはない。車いすを担いで登ってもらっては、といったことはある」と発言しましたが、平成25年6月19日名古屋市議会本会議の発言を意図的に無視しています。自身が車いすの斎藤まこと市議は、背負子の提案を完全に否定しています。

平成25年6月19日 名古屋市議会本会議
◎市長(河村たかし君)
それと、ちょっと体の不自由な皆さんのことについてでございますが、これは、何を言っておるんですか。背中にしょうやつがあるでしょう。どういうのやったね。(「背負子」と呼ぶ者あり)背負子ですわ。ああいうのを持って、1人ずつ、それこそ名古屋市立大学の皆さんにボランティアで上がってもらったらどうですか、階段を。

平成25年6月24日 名古屋市議会本会議
◆(斎藤まこと君)
先日、名古屋城天守閣を木造化するというときに、市長は、体が悪い人は背負子で背負えばええみたいなことを言っていましたよね。そういう感覚がいまだ残って、それは大事なことなんですよ、お互いを助け合って、いろいろ手伝うということは大事ですけれども、しかし、今ごろ、背負子で背負って持ち上げるなんていうことを誰が賛成しますかね。障害者の人、誰もそんなのがオーケーなんて言いませんよ。
http://www.kaigiroku.net/kensaku/nagoya/nagoya.html

初めに挨拶をした横田明典・南区長は「南区長になる前はずっと消防局で勤めていた。名古屋城木造化については、火災・地震の面から心配していたが、区長会などで市長から話を聞くうち、330年間地震にも耐え、火災にもあわなかったため、木造化すべきだと現在は考えている。南区長として南区民にどうメリットがあるかと考えたところ、金シャチ横丁を拡充するために愛知県体育館にどいてもらい、大相撲名古屋場所を南区にある総合体育館で開催できないか。それには地下鉄桜通線を延伸する話なども浮上してくるかもしれない、という夢の話がある」と、他区長より踏み込んだ発言をしました。
逆にいえば、名古屋市北部の名古屋城整備について、名古屋市南部地域の住民はほとんど関係がなく、税金の負担のみかかってくるというデメリットばかり、という意識があるのかもしれません。同じく南部にある港区でのタウンミーティングは60人程度の参加者で、意見も厳しいものばかりでした。http://ombuds.exblog.jp/22648799/

タウンミーティング時にも少し市長から話がありましたが、名古屋城がコンクリートで再建された1959年に、伊勢湾台風が名古屋市を直撃して特に南部地域に激烈な被害を与えました。消防職員として初めて局長になった横田明典・南区長は、名古屋城木造化よりもっと先にすべきことがあるのではないでしょうか。


16/1/11 H28年度予算 名古屋市財政局査定 名古屋城魅力向上推進事業等に0査定

16/1/8に名古屋市は平成28年度予算要求に対する財政局査定内容の公開を行いました。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-13-1-4-0-0-0-0.html

名古屋市は「予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例」に基づき、各局からの予算要望を公開して市民からの意見を募集し、さらに財政局査定、市長査定をそれぞれ公開しています。
http://www.reiki.city.nagoya.jp/reiki_honbun/i502RG00001216.html

名古屋市は市民税5%減税の下、極めて厳しい財政運営を強いられており、市民経済局が予算要求した「名古屋城魅力向上推進事業」1000万円、宗春公再現プロジェクト400万円、インバウンド誘致の強化6400万円、観光客の受入態勢の充実3300万円は財政局によって0査定になりました。

名古屋城天守閣の整備検討は予算要求1600万円のうち1200万円、名古屋城本丸御殿観覧環境の整備は3100万円のうち2000万円が認められました。

その他、昭和39年完成で老朽化が著しい中村区役所改築に向けての調査費用900万円、フェアトレードの普及啓発700万円、妊娠・出産期サポーターの配置8100万円、あおなみ線等の魅力向上策の推進5100万円、学校生活アンケートの実施8700万円も0査定です。

今後、市長査定に移ります。上記がどうなるか注目したいです。

財政局は平成27年度9月補正予算で名古屋城整備検討調査3500万円要求を0査定としています。(その後市長査定で復活)
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000073789.html
このことからみても、財政局は名古屋城天守閣木造化に強く反対していることが分かります。

なお平成27年9月に名古屋市が作成した収支見通しによれば、平成28年度の差し引き収支は83億円の赤字となります(市民税5%減税分は115億円)。その後も平成29年度に126億円、平成30年度に132億円、平成31年度に176億円の赤字と、どんどん赤字額が膨らむ見通しです。
(上記試算に名古屋城天守閣木造化関係は含まれず)

これでは、とても名古屋城天守閣木造化にかけるおカネはありません。観光客を呼ぶために効果的と思われる各種事業を行わず、名古屋城天守閣木造化にまい進する名古屋市長は、極めて認識が歪んでいます。

市民税減税が平成22年度から始まってはや6年がたちます。平成22年度から27年度で、合計644億円の市民税が減収となった計算です。
 平成22年度 161億円(10%減税)
 平成23年度  61億円(10%減税)
 平成24年度  78億円(5%減税)
 平成25年度 110億円(5%減税)
 平成26年度 118億円(5%減税)見込み
 平成27年度 116億円(5%減税)見込み
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-0-0-0-0-0-0-0.html

減税政策の下、270億-400億円もかかるといわれる名古屋城天守閣木造化にまい進するのは論外です。
市民税減税で喜んだ人・法人もいるかもしれませんが、各種事業ができなくなっている現状をみると、減税政策自体をあらためて見直すべきではないでしょうか。

・平成26年11月 市民税5%減税検証プロジェクトチーム
市民税5 % 減税検証報告書(案)
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000059765.html


16/1/10 名古屋城天守閣木造化 「市民アンケートを取る人を集めて話を検討」と名古屋市長

2016/1/10に名古屋市瑞穂区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティング(200名参加)において、会場からの「アンケートはどのような形式で行うのか」という質問に対し、河村たかし名古屋市長は「無作為抽出で選んだ人にアンケートする前に、できれば集めて事実を言わないといけない」と初めて述べました。
具体的なアンケート内容については今後検討するとのこと。

アンケート前に20000人もの人を集めて話をすることはできるとは到底思えませんが、現在のタウンミーティングのように、市長が「根拠のない妄想」ばかりを会場に来た人に伝えたうえで、その人たちだけにアンケートをしたらきわめて偏った結果になると思います。
とても公正なアンケートとは言えません。

市長は毎回毎回話をはぐらかしてばかりで、肝心なことは答えません。
木造5階建ては建築基準法違反ではないかという会場からの質問も、「ゼネコンに、人が入れるよう設計を依頼している」というだけ。
お金をどう工面するかという質問に対しては、「市債を発行して購入すればみんなが利子をもらえるようにする」というのみ。 (400万人毎年来て、入場料500円で利子率1.2%なら30年で返せると、またも運営費・修復費を度外視した発言を行いました)
ただ、姫路城は1000円に値上げしても特に文句が出ないし客が増えた、とし、将来の入場料値上げを示唆しました。

大変残念ながら、市長のたわごとを真に受ける市民が多いのにはショックです。
毎回話をする、「江戸城再建されたら名古屋城の分の木材がなくなる」ですが、江戸城が再建できるとはとても思えません。
しかも、江戸城は外から見るだけで、中に人が入れるかどうかは今後検討するとのこと。
http://npo-edojo.org/edo_castle/qa.php#2-6
外から眺める江戸城500万人の試算が仮に正しいとしても、中に入れる名古屋城400万人というのは無理があります。
(国宝 姫路城が230万人)
http://ombuds.exblog.jp/22713494/

少なくとも、ゼネコンからの設計・見積もりが出る3月以降、再度全区タウンミーティングを開く必要があると思います。

なお、河村市長は「本日の新聞でも『2020年までと急ぎすぎるな』と、新聞は批判の意見が多い」と述べていました。
・16/1/10 中日新聞 どうする名古屋城 私の思い9
 名古屋学院大教授・江口忍さん 都市全体の戦略必要
 http://chuplus.jp/paper/article/detail.php?comment_id=332659&comment_sub_id=0&category_id=524
  お金も人手もかかる。工事が可能かではなく、ほかに優先事項があるので、20年完成は賛成できない。

  木造復元賛成でも、時期的に急ぎすぎる必要がない、という人は相当います。
残念ながら、タウンミーティングの時間が大変短く、質問が途中で打ち切られています。
(市長の独演会状態です)
また、これまでのタウンミーティングの様子を220万市民は全く知りません。
「民主主義発祥の地ナゴヤ」を自称するのであれば、十分に時間をかけて議論すべきではないでしょうか。


15/12/27 姫路城 入城者数分析結果 土日は1万人越え 平日は7千人

名古屋城天守閣木造化に関し、河村たかし名古屋市長は「年に300万人は来る。500万人来るという学者もいる(氏名非公開)がそれ以上は物理的に入らない」と主張していますが、2015/3/27グランドオープンした姫路城の入城者数を姫路城管理事務所から12/24分まで入手して分析しましたのでご報告いたします。

・分析データエクセル
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/himejijo.xls
※数字は有料も無料も含めた数字(総入城者数)
※他施設分等とは、共通入場券「好古園」で販売した共通入場券総数を月末にプラス
※7/17は台風のため休城


曜日 曜日別平均入場者数
 月 8,388
 火 7,104
 水 7,060
 木 6,682
 金 7,103
 土 10,805
 日 11,550
週計 58,691

2、連休入城者数推移
               日数  入場者計 日平均
春休み       3月27日〜4月5日 10  124,829  12483
ゴールデンウイーク 5月2日〜5月6日 5 79,036 15807
夏休み 7月21日〜8月31日 42 345,885 8235
お盆休み      8月13日〜8月16日 4 45,799 11450
全体平均 3月27日〜12月24日273 2,288,967 8384

上記は残念ながら、有料無料含めた数字であり、有料入城者数がどれくらいかは別途調べる必要があります。
また、7/1-31まで、姫路市民は無料キャンペーンも行っていました。
http://www.city.himeji.lg.jp/koho/press/_33150/_34247/_34545.html

当たり前のことなのですが、平日は入城者が少なく、休みの日は入城者が多いです。
姫路城では入城者数15000人を超えたら入城制限を行うとのこと。
(なお、姫路城の入場料は大人400円、小人100円だったところ、グランドオープン後、大人1000円、小人300円に値上げしています。)

国宝姫路城ですら年間230万人程度です。
名古屋城を新たに木造にして、姫路城ほど来るとはとても思えませんが、河村市長は「名古屋城は場所がいいため300万人来る」とのこと。

名古屋城本丸御殿を作れば、年間110万人だった名古屋城来城者数が2倍の220万人になると予測されていました。
(1期工事終了後のH25年度は165万人)
名古屋城天守閣木造化で、有料入城者数で30年間300万人が来城し続けるという試算はあまりにも楽観的ではないでしょうか。
なお、いまだに名古屋市として木造天守閣の来場予測を試算していません。


15/12/26 名古屋城天守閣木造化 東区タウンミーティングレポート

2015/12/22に名古屋市東区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティングのレポートが届きました。
「河村市長の回答は論理性がなく、まったく回答になっていない。」とのこと。

1、 開催状況
  @日時:12/22(火)18:30〜20:00
  A参加人数:約150名
  B議題・区長・市長あいさつ
     ・名古屋城概要説明
     ・天守閣整備検討状況
     ・質疑応答
  C質問内容(7人中)
    ・賛成意見:3人
    ・反対意見:3人
    ・質問のみ:1人
    
2、主な質疑
  ☆質問・市長回答
    Q:4階以上の木造建築は建築基準法違反。耐震性に問題あるのでは?
    A:旧天守閣は濃尾地震にも耐えた。城郭建築は強度があるので大丈夫。
    Q:400億円をどのように賄うのか?他の必要予算を圧迫するのではないか?
    A:市債を追加発行すればすぐ売れる。大手銀行には金が余っている。(?)
    Q:現天守閣も外見は旧天守と同じで、そのうえ博物館機能やエレベータ利便性の優位点がある。大阪城と同じく耐震補強で保存すべきでないか?
    A:そういう意見もあるが情けない。文化財としての価値は木造でしかありえない。(?)
    Q:先のアンケートの結果で多くは耐震補強を支持しているの今回の説明は木造化を前提に進めているのはおかしい。
    A:先のアンケートは実施したことが間違いだった。(?)文化庁は木造にすべきといっている。耐震補強の選択肢はもともとないと思っている。そのためきちんと説明してからもう一度アンケートをする。
    Q:身障者のためにはエレベータが必要では?
    A:エレベータは地震の時止まる。車いすは人力で運んだほうが人間味がある。(?)
    Q:市民生活が苦しくなる中で、子育て支援や特養等の市民生活の向上にまずお金を使うべきでないか?
    A:木造化の事業は投資で金を稼ぐためにやっている。(?)税金は使わないことを理解してほしい。(?)

   ☆主な賛成意見 
     ・知り合いの外国人が今のコンクリート製天守閣にはがっかりしていた。
     ・名古屋城の木造化はお金の問題ではなく、文化の問題。
     ・名古屋だけではなく、全国および世界中から寄付を求めたらどうか?

3、全体を通しての感想
  ・河村市長の回答は論理性がなく、まったく回答になっていない。
  ・参加者の大半は老人で、町内会等を通じて参加を要請されたようだった。(市・区の職員が多くの参加者と顔見知りのようで、参加のお礼を言っていた。)
  ・その老人たちはあまり詳細を知らないままで、市長の提案に疑問を持たずうなずいて回答を聞いていた。
  ・市の担当者の補足回答は総じて事業者の提案待ちとのことで、はっきりした回答はなかった。

以上です。
(カメラ故障のため、画像はありません)

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なお、15/12/19中村区役所タウンミーティングの様子は、藤井ひろき市議(共産)がまとめていました。
http://fujiihiroki.blog.fc2.com/blog-entry-1471.html

各タウンミーティングには結構議員も来ていますが、レポートをネットにあげない議員は何をしに来たのかと思います。


15/12/23 名古屋城天守閣木造化 「事業会計別なら100%市債で可」と名古屋市長

2015/12/23に名古屋市中区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティング(170名参加)において、会場からの「財源はどうなっている」という質問に対し、河村たかし名古屋市長は「これまでは75%までしか起債できないと聞いていたが、わしが2-3日前に直接総務省に確認したら、『事業会計を別に立てれば100%起債で可能』といっていた」と初めて述べました。

「30年債で利息は1.527%、市中銀行の利息の61倍となり、市債はすぐ売れ、入場料収入だけで利息も元金も払える」と市長は今回も述べましたが、維持費・管理費を全く考慮に入れていないことが再度明らかとなりました。

また、市長は「財政局に対して総務省の見解を伝えたら、担当者はひたすら謝っていた」と発言し、財政局が市長に非協力的な態度をとっていたことが明らかとなりました。名古屋市役所の役人の内部でも、名古屋城天守閣木造化に疑問を持っている層がある程度いることはこれまでのやり取りから推察され、市長にきちんとした情報をあげず「サボタージュ」もしくは「ネグレクト」しており、まさに市長は「裸の殿様」になっています。

市長は、「現在名古屋城維持のために5億円もかかっているが、なんでそんなにかかるかわからん。天守閣を木造化すれば民間に委託し、まず来場者に挨拶をしてもらうところからはじめる」と述べ、現在の名古屋城総合事務所の働きぶりを全否定しています。これでは市長とともに名古屋城天守閣木造化を進めていこうという市職員の心意気がなくなるのは当然です。仮にゼネコンが設計を出し、見積もりを出しても、市職員のやる気がなければ天守閣木造化ができるとは到底思えません。

その他、市長は「入場料を今の門のところではなく、本丸御殿と木造天守閣に入る入口で取れば、名古屋城に大勢人が来るのではないか」と発言しました。

中区では、財政問題並びに入場者数予測についての発言が相次ぎました。コーディネーターの瀬口哲夫・名市大名誉教授は市民の発言は時間を厳守させるにもかかわらず、市長の発言を抑えることをせずに、結果的に市民の発言回数が制限されています。 名古屋市民オンブズマン関係者は顔を完全に覚えられ、10回中8回参加しても1回しか発言が許可されていません。
数多くの市民が財政問題に疑問を抱き、相次いで会場から質問をしています。ようやく詳細が市長の口から出始めました。ぜひとも追加で市長に上記質問をしてください。

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工期も工法も費用も何も決まっていない中で繰り返されるタウンミーティングはあと6回行われます。どの回でも参加可能です。
どこの区役所でも参加できます。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000075236.html 
1/10(日) 14:00-15:30 瑞穂区役所講堂
 1/12(火) 18:30-20:00 南区役所講堂
 1/13(水) 18:30-20:00 中川区役所講堂
 1/14(木) 18:30-20:00 緑区役所講堂
 1/16(土) 10:00-11:30 守山区役所講堂
 1/17(日) 14:00-15:30 天白区役所講堂


15/12/22 名古屋城天守閣木造化 市教育長が文化庁との交渉スピードに懸念

15/11/9に開催された名古屋城天守閣整備検討会議の会議記録が15/12/22に名古屋市民オンブズマンに開示されました。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/151221.pdf
その中で、市教育長が「このスピードで本当にやっていくとなると、文化庁との調整はかなりスピードアップしなければならない。現天守閣を壊すことについても調査しろと言われているくらい」と懸念を表していたことが分かりました。

名古屋城天守閣整備検討会議は、副市長や各局長クラスで構成されています。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000077274.html

市教育長は「このスピードで本当にやっていくとなると、文化庁との調整はかなりスピードアップしなければならない。部会に文化庁調整部会といった専任の部会を作ってほしいくらい。今、市民経済局で文化庁との調整をやってもらっていると思う。天守閣整備部会として「天守閣の整備(文化庁との調整を含む。)に関すること」とあるが、現天守閣を壊すことについても調査しろと言われているくらいであり、文化庁はいろいろな資料を要求してくると思う。 文化庁との調整を含むというようなものではなく、かなり専任のチームを作らないと時間的に間に合わないと思うので、部会を作るなり、専門家チームを作るなり、整備部会を二つに分けるなり、もう少し考えたほうがよいのではないか。」と発言しています。

それに対し、市民経済局長は「確かに全員を集めてやっているとスピード感や柔軟性といった、今おっしゃられた部分で問題があるため、こういったところで少人数で文化庁に対していくような形で、教育委員会とも相談しながらやっていきたい。」と発言しました。

また、消防長は「ふつうは、こういうものをやるときには文化庁や国土交通省といったいろいろなところの問題が出てくる。今、庁内会議がセットされているが、実務的にこなすには外の応援団をたくさん作らないといけない。例えば消防法の消防施設の関係でいうと我々で判断すればいいところと未知の部分についてはコンセンサスをとってくる。これだけの公の仕事をやっている学者達も応援しているというものを、ふつうは一緒にやるものだ。それをやらないと名古屋市の中で検討して出してもできない。そういう人たちが発言する場を作らないとなかなか難しいのではないか。」としました。

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名古屋市市民経済局企画経理課によれば、まだ1回しか検討会議は開催されておらず、第2回目の予定はないとのこと。
広報・広聴、機運醸成部会についてはタウンミーティング開催前に1度開いたが、タウンミーティングで流す映像をみて説明したのみで、議事録は作成していないとのこと。各課長レベルで個別に打ち合わせをしているとのことでした。


15/12/18 名古屋城天守閣木造化 市債30年年間300万人利子元本返済可能と市長 管理費補修費検討せず

名古屋城天守閣木造化タウンミーティングにおいて、河村たかし名古屋市長が税金を使わない方法として、「市民公募債を使った場合、30年償還で入場料500円だと年間300万人が必要だ」と発言していた根拠を名古屋城総合事務所管理課に問い合わせたところ、利子率2%で上記だと450億円になると15/12/18に回答がありました。
これでは管理費も補修費も全く検討していないことが判明しました。
また、上記根拠が書類になっているかも聞いたところ、書類では作成していないとのこと。あまりにもずさんな計画です。

そもそも名古屋城の入場者数は平成18年度-24年度で、110万人-147万人で推移しており、うち有料分は105万人-120万人です。観覧料収入は平成20年度-24年度で、4.6億-5.4億円です。
名古屋城費(支出)は平成20年度-24年度で16億-27億円です。
本丸御殿復元費を差し引くと10億円程度となりますが、それでも毎年赤字となっています。
(平成25年度 名古屋市包括外部監査結果より)
 
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/56-2-2-9-0-0-0-0-0-0.html
(なお、本丸御殿1期完成後の平成25年度入場者数165万人、平成26年度入場者数164万人)

また、ある学者が年間500万人来ると発言したと、15/12/12タウンミーティングで市長は発言しました(「学者の氏名はプライバシーがあり言えない」と市長)が、市当局としては「学者の氏名は把握していない」とのこと。
市として学者に問い合わせたのではないことが明らかになりました。
実際学者がいるのかどうかも不明ですし、「観光地来場者数」の専門の学者なのかどうかも不明です。

15/12/18西区役所で行われたタウンミーティングでも、河村市長は同様の主張を繰り返しました。10年市債で0.491%、30年市債で1.527%といい、100万円市債を買えば利息が15000円ついて市民生活にプラスであり、現在市の直営で税金が5億円かかってて木造天守閣管理運営を民営化するとはいうものの、民営化した主体(指定管理者?)に払う委託料・指定管理料については全く触れていません。
また、平成30年度完全公開予定の本丸御殿やその他名古屋城の施設の維持管理費についても全く検討をしていません。
(なお、本丸御殿は第1期工事部分が公開されていますが、来場者の鞄等が障子にぶつかって穴が開いたままになっており、大変恥ずかしい姿をさらしています。修復する金もないのかと思います)

河村市長は「福祉に400億円を払えばそれで終わりだが、木造天守閣を作れば人が来て儲かる」という、根拠のないたわごとを繰り返しています。
(なお、修復を終えたばかりの姫路城は220万人来場者がありますが、休日は城にのぼるのに数時間待ちで、さらに城に入ってもラッシュアワー並みに混雑しており、気分が悪くなって倒れる人もいるくらいとのこと。
午後3時ごろには入場制限をしたとのことです。入場制限は1日1万5千人。)
 
大変残念ながら、会場での発言者をあてる際、顔を覚えられてしまったのか名古屋市民オンブズマン関係者は全く当たりません。
ぜひとも市長に上記質問をしてください。


15/12/17 名古屋城天守閣木造化「住民投票も選択肢の一つ」と認めるが、今の制度だと議会で決めると河村市長

2015/12/17に名古屋市昭和区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティング(200名参加)において、会場からの「住民投票で決めてはどうか」という意見に対し、「同様の要望は複数人から意見があり、住民投票も選択肢の一つ」と初めて認めました。
しかし、「今の制度だと議会で決める」とし、特段住民投票を進める方針は示しませんでした。

名古屋市住民投票条例案は、平成22年2月定例会に議員提出議案としてだされるも、継続審議が続き、平成23年2月の市議会リコール成立で廃案となりました。
その後は提出されていません。
http://www.city.nagoya.jp/shikai/page/0000012993.html
http://www.city.nagoya.jp/shikai/category/335-3-0-0-0-0-0-0-0-0.html

昭和区では積極的な賛成意見は1件くらいしかありませんでした。タウンミーティングでやり取りをする中で、市民の間で疑問が高まったからかもしれません。

タウンミーティングも6回目となり、だいたい同じ質問と回答を繰り返しています。名古屋市民228万人に伝えるためにも、タウンミーティングの様子をネット中継やビデオ放送したり、せめて質疑のやり取りを文書化してネットに公開するとともに、タウンミーティング来場者に前回までのやり取りを文字化して配布すべきではないでしょうか。

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工期も工法も費用も何も決まっていない中で繰り返されるタウンミーティングはあと10回行われます。どの回でも参加可能です。
どこの区役所でも参加できます。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000075236.html
 12/18(金)18:30-20:00 西区役所講堂
 12/19(土)14:00-15:30 中村区役所講堂
 12/22(火)18:30-20:00 東区役所講堂
 12/23(水)14:00-15:30 中区役所講堂
 1/10(日) 14:00-15:30 瑞穂区役所講堂
 1/12(火) 18:30-20:00 南区役所講堂
 1/13(水) 18:30-20:00 中川区役所講堂
 1/14(木) 18:30-20:00 緑区役所講堂
 1/16(土) 10:00-11:30 守山区役所講堂
 1/17(日) 14:00-15:30 天白区役所講堂


15/12/16 名古屋城天守閣木造化 「3年減税やめて木造天守閣に」の声に河村市長答えず

2015/12/16に名古屋市名東区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティング(200名参加)において、会場からの意見として「木造天守閣に賛成だが、市債の乱発は将来に禍根を残すため、市民税減税を3年やめて300億円捻出したら」という声に河村市長は答えませんでした。
また、減税をしながら木造天守閣を作るとより市民生活にしわ寄せがくるため、議員が最終的に決めるのではなく、議論をしたうえで市民の住民投票で決着をつけてはどうかという会場の声に対しても、河村市長は答えませんでした。

名東区では賛成の声が数人上がりましたが、「立派なものにするために、2020年完成ではなくじっくり作ってもらいたい」という意見がありました。

市債については、30年債で利息が2%、年間300万人入れば利息も元本も返せると市長は試算を出しました。
ただ、その詳細はいまだに公開されていません。

タウンミーティングも5回目となり、だいたい同じ質問と回答を繰り返しています。名古屋市民228万人に伝えるためにも、タウンミーティングの様子をネット中継やビデオ放送したり、せめて質疑のやり取りを文書化してネットに公開するとともに、タウンミーティング来場者に前回までのやり取りを文字化して配布すべきではないでしょうか。


15/12/15 名古屋城天守閣木造化 ゼネコンからの質問と回答を情報公開請求(取り下げ)

名古屋市民オンブズマンは、現在名古屋市が行っている「名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザル」に関し、業者から提出された質問書(様式2)と市の回答(2015/12/14提出分まで)を15/12/15に情報公開請求しました。
(15/12/18追記 名古屋城ページに、ゼネコンからの質問と回答を掲載したということなので、上記情報公開請求は取り下げました)
http://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/17_topics/271202/index.html

業者がどのような点に疑問を持っているのか、また市はどう回答しているのかを市民に積極的に知らせたいと思います。

その他、以下2点も15/12/7に情報公開請求しました。
・平成27 年11 月9 日開催の「名古屋城天守閣整備検討会議」議事録、配布資料(web掲載以外)
・平成27 年11 月29日開催の「名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザル実施に伴う意見聴取会」議事録、配布資料、録音

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なお、平成27年9月に行われた名古屋市議会 経済水道委員会の配布資料を遅くなりましたがアップしました。(議事録はまだ公開されていない)

・平成27年9月25日 市民経済局 経済水道委員会説明資料
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/150925.pdf
・平成27年9月28日 市民経済局 経済水道委員会説明資料
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/150928.pdf
・平成27年9月29日 市民経済局 経済水道委員会説明資料
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/150929.pdf


15/12/14 名古屋城天守閣木造化 北区では会場発言賛成は10人中2人のみ

2015/12/14に名古屋市北区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティング(200名参加)において、会場からの意見として発言した10人中2人しか賛成を表明しませんでいた。
あとはすべて疑問を呈していました。

焼け落ちる前の名古屋城にのぼったことがある人(当時国民学校3年)も発言しましたが、「階段が急で滑りやすく、内部が同じだと(木造復元するのは)どうかと思う」と疑問を呈しました。
(河村市長は、急な庶民向け階段とゆるい殿様用階段があったと説明しましたが、どうしてゆるい殿様用階段に戦前は使えなかったのか、仮に木造復元した場合、ゆるい階段が使えるようになるのかは説明がありませんでした)

あと、木造復元は観光目的なのか完全復元(人が入れない)なのか、という質問に対しては、「両立できるよう、ゼネコンに提案してもらっている」と繰り返すだけ。バリアフリーや釘などを使って作った場合、将来的に重要文化財になるかという質問に対しては、市長は「150年後に国宝になるはず」と根拠なく発言しました。

毎回、「税金を稼ぐ場所」としての名古屋城木造復元の意義を述べる河村たかし名古屋市長ですが、客が多く来るという根拠を一度も示したことがありません。

今回目新しいことと言えば、市内の小中高校での議論のテーマにピッタリだと教育委員会に強く要望した、と市長が発言したくらいです。あとは毎回同じです。

名古屋市民オンブズマンは、15/12/12に名古屋市港区役所で行われたタウンミーティングの際の河村市長発言の根拠を名古屋城総合事務所管理課に12/14に電話で確認しました。
 @市債30年間300万人増で返還可能の具体的試算
 A来場入場者予測年間500万人と言った学者の氏名。
残念ながら、名古屋城整備室は「12/12の発言概要がまだまとまってないため市長の発言が確認できない。今週中に確認ができ次第、上司と相談して回答する」とのこと。

北区では発言希望する人が少なく、手を挙げたほぼ全員が当たっていました。意見を直接言える貴重な機会です。こんなずさんな計画はこれまで見たことがありません。
このままでは同じく技術提案・交渉方式をとった新国立競技場の二の舞になります。

工期も工法も費用も何も決まっていない中で繰り返されるタウンミーティングはあと12回行われます。どの回でも参加可能です。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000075236.html




15/12/13 名古屋城天守閣木造化 耐震改修必要な千種区図書館建て替え問題に名古屋市長答えず

2015/12/13に名古屋市千種区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティングにおいて、会場からの「耐震改修必要な千種区図書館建て替えを先に行ってほしいが減税政策のために建て替え予算がついていない。不要不急の名古屋城木造化に税金を出し、市民生活に直結する図書館はどうして放置か」という意見について、河村たかし名古屋市長は「図書館の問題は別にやってほしい」とし、まともな回答をしませんでした。

どうして同じく耐震改修が必要な名古屋城は木造で270-400億円(見込み)で建て替え、エレベーターもない千種図書館はそのままなのか。市民に密着した文化施設である図書館を放置して、市長が言う「儲かる施設」にだけ巨額の税金を投じるのは到底納得できません。

また、河村市長は「文化庁から直接聞いたが、鉄筋コンクリートでの再建は絶対に認められないが、審議会があるため役人が絶対に認められないとは言えない。」としましたが、市当局は「それは市長の見解」としました。

その他、平成26年2月に実施したネットモニターアンケートで、耐震補強71% 木造復元15% 鉄骨鉄筋再建3%とあり、圧倒的に耐震補強でいいと市民が言っているにもかかわらず強烈に木造復元を推し進める根拠は何かという質問に対し、「鉄骨鉄筋再建はあり得ない。こんな項目を作る市の担当者がおかしい」と、責任を転嫁したうえで耐震補強の回答が多いのになぜ、という質問に応えませんでした。

なお、3回タウンミーティングを行い、過去によい質問と回答がでていますが、その回だけで完結しており、前回のタウンミーティングの様子が参加者に引き継がれていません。早急に対応が必要だと考えます。

こんな欺瞞的タウンミーティングをあと13回行います。どの回でも参加可能です。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000075236.html

15/12/12 名古屋城天守閣木造化 市債だと30年で年間300万人必要と名古屋市長

2015/12/12に名古屋市港区役所で行われた名古屋城天守閣木造化タウンミーティングにおいて、河村たかし名古屋市長は、会場からの名古屋市民オンブズマン メンバーからの質問に対し、税金を使わない方法として、市民公募債を使った場合、30年償還で入場料500円だと年間300万人が必要だと初めて具体的に試算を明らかにしました。

名古屋城総合事務所管理課に問い合わせたところ、「30年間、300万人来て500円だと450億円」になるとのこと。特に書面では作っていないと12/18に回答がありました。これでは、管理費すら出ませんし、補修費用も全く考えていないことが判明しました。

しかも、河村市長は「江戸城復元で500万人来るという試算を引き合いに、ある学者は名古屋城木造化でも同じくらい来る」と言っておきながら、その学者の氏名を聞いても「学者のプライバシーがある」として明らかにしませんでした。
管理課に問い合わせたところ、市としては学者の氏名は把握していないとのこと。


市民オンブズマンメンバーの質問と回答の概要
 1)税金を使わない方法 →市債30年償還で300万人必要
 2)需要予測根拠 →「学者が言った」が学者名は言えない
 3)独立採算か →回答せず

また、経済波及効果が100億円の場合、市税はどの程度増えるかという会場の質問に対しては、約5億円と回答がありました。

今回の港区タウンミーティングには約60名と、前回の熱田区200人より少なかったです。
港区は地震対策が喫緊の課題ということもあり、会場からの意見も木造天守閣に懐疑的な声が多くありました。

こんな欺瞞的タウンミーティングをあと14回行います。どの回でも参加可能です。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000075236.html
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以下名古屋市民オンブズマン メンバーの質問と河村市長の回答

【オンブズマン】
3点質問します。
今回は経費について特にお尋ねします。河村市長は12/6熱田区タウンミーティングで建設に税金を投じない方法を提案したい、といいました。しかし、翌日7日の記者会見では、税金を投じない方法の一つであるPFIは時間がかかるためとらない、と前日の発言を事実上否定しました。1点目の質問として、税金を使わない方法とは具体的にいつまでにどう発表するつもりかはっきりさせてもらいたいです。なお、今年度すでに3500万円使っています。来年度は少なくとも1600万円使う予定です。しかも市長は12/7記者会見で9割までしか起債できないと認めています。税金を1円も使わない、というのがあまりにも欺瞞です。
2点目は入場者数予測です。本日の配布資料34ページでは毎年165万人増とあります。入場者数が現在165万人程度なので、合計330万人と現在の2倍に増える計算ですが、この根拠は何か。11/25市議会で市は根拠がないことを認めています。化粧直しした国宝姫路城が年間222万人です。新品の木造天守閣が姫路城をはるかに超えることは到底考えられないと私は思いますが、その根拠を今後どう示すつもりなのか。
3番目の質問として、名古屋城木造化のため、独立採算をとるつもりなのかはっきりさせてもらいたい。河村市長は独立採算と経済波及効果をごっちゃに議論しているので、分けて考えるべきです。独立採算として、仮に市民公募債で400億円調達するとし、入場料が今と同じく500円だとすると、0.12%利息で20年償還年間405万人の増、30年償還だと年間270万人増、50年償還だと年間165万人増が必要な計算となります。これに維持費もかかります。姫路城では45年で28億円とのこと。これプラス維持費がかかるとのこと。赤字になった際どうするつもりなのかをはっきりさせてもらいたい。
役所の行う需要予測が外れるのは多々あり、近くではあおなみ線が当初の予測の22%しか客が乗っておらず大赤字となり税金で補てんしています。リニモも万博のためとして作ったのですが、万博後は予測の44%にとどまり、こちらも大赤字。9日に非公開で行ったゼネコン現場説明会で、河村市長は「全責任を負う」と発言したようですが、金銭的にも個人で全責任を負うつもりなのか。
名古屋城天守閣木造化はまさに武士の商法で、客が入らずに400年間「負の遺産」として維持費と赤字を垂れ流すことにないようにしてもらいたい。以上
【河村市長】
 税金を使わない方法ですが、民間でよおけ投資している。 
 東京スカイツリー630万人来ている。
 江戸城 500万人来ると想定されている
名古屋も同じくらいくると学者が発言しているが、それ以上は物理的に入れない。
【オンブズマン】学者はだれですか。具体的に言ってください

【河村市長】
 名前は今言えない 
  【オンブズマン】
 なぜ名前を言えないのか
【河村市長】
 その学者のプライバシーがあるから
  【オンブズマン】
 学者はそもそも公務ではないか  
【河村市長】
 PFIは時間がかかるから、東京オリンピックに間に合わない。
 補助金をもらう際は、起債は9割しか使えない。
 現在、名古屋市 1500億くらい市債を発行している。
 公募債 誰も持っていないと思う。1秒で完売する。
 市民公募債だと、30年 300万人位こないといけない。
 そうすれば入場料だけで元本と利子返せる。
 熊本城、姫路城よりもっと来ると思う。
 100億円くらいの経済効果ある。
  
【名古屋城所長】
  ゼネコンからの工期・費用の提案を受け、今後財源フレームを示したい。
  経済波及効果はH19本丸御殿復元時アンケートを取った。
  当時、本丸御殿完成でほぼ倍増と結果が出た。
  名古屋城木造化でも同等の効果である入場者倍増が見込まれると考えている。  

【一般】   
 堤防整備は人命にかかわる。
 優先順位を考えてほしい。

【市長】
 防災は重要だが、稼げる街をどうつくるか
 財源問題があるんでしょ?
 港区は最優先でやりたい

【一般】
 100億円の経済波及効果があったら、市税はどの程度増えると考えているか
 
【市長】
 名古屋のGDPが11兆で、税金が2.6兆程度。
 名古屋市に入る税収だと5000億。
 だいたい5%程度と考えると、100億円の経済波及効果で年間5億円程度
 市税が増えると見込まれる。


15/12/10 名古屋城天守閣木造化 PFIは難しいと河村市長 また前言撤回

2015/12/7に行った河村たかし名古屋市長の記者会見で、名古屋城天守閣木造化について「復元事業に(民間資金を活用する)PFI方式の導入は難しい」と述べました。
・名古屋市長河村たかし 定例記者会見 H27.12.7.wmv
 
https://www.youtube.com/watch?v=pEMFSFrsrxs&feature=youtu.be
・平成27年12月7日 名古屋市長定例記者会見(テキストは後日アップ)
 http://www.city.nagoya.jp/mayor/page/0000075090.html

2015/12/6に名古屋市が行った名古屋城タウンミーティングならびに終了後の記者ぶら下がりでも以下発言しました。
「木造天守閣を作ればものすごい数の人がきて、どえりゃー儲かるんだわ。400億円を全て税金で使うとは違う。民間でも儲かるから運営をしようと言う会社も現れるだろう。いっぺん民間でできんか提案しようと思う」

発言後1日もたたないうちに前言を撤回する河村市長の姿勢を疑います。
少なくとも熱田区で行ったタウンミーティングは再度開催すべきです。

そもそも名古屋城の入場者数は平成18年度-24年度で、110万人-147万人で推移しており、うち有料分は105万人-120万人です。
観覧料収入は平成20年度-24年度で、4.6億-5.4億円です。
名古屋城費(支出)は平成20年度-24年度で16億-27億円です。
本丸御殿復元費を差し引くと10億円程度となりますが、それでも毎年赤字となっています。
(平成25年度 名古屋市包括外部監査結果より)
 http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/56-2-2-9-0-0-0-0-0-0.html
(なお、本丸御殿1期完成後の平成25年度入場者数165万人、平成26年度入場者数164万人)

仮に400億円の木造天守閣を20年償還の市債(利子率0.12%)で返すとすると、有料入場者500円とした場合、年間405万人は増加する必要があります。
(30年償還なら270万人増加、50年償還なら165万人増加)
修理を終えた国宝の姫路城が年間200万人越えなので、仮に新品の名古屋城を作ったとしてどの程度入場するのか大変疑問です。

以下15/12/7河村市長記者会見の抜粋
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記者質問
 名古屋城タウンミーティングでは、税金も全く使わないやり方も提案すると言ったが、
 本日、PFIは難しいと発言があった。詳しく知りたい

市長
 名古屋城の木造化は儲かるものだ。
 PFIは選択枝の1つではあったが時間がかかるためやらない。
 公的資金のことを言われるが、レゴランドが分かりやすい。
 設備に320億円 年間180万人予測。 経済効果は640億円。  
 駐車場150億を税金で作る。 追加費用がかかるため170億税金。
 合計490億円の投資になる 税金も使っている。
 
 はじめにPFIと決めんといけないがやらない。
 起債は市のお金なのか。9割までしか起債できない。
 公募でやる
 金融機関が買う。
 民営化と言えんことはない 微妙。
 民間のお金か役所のお金かわからん
 市民が直接投資する。
 重要なのは投資だということ。
 民間の経営はどれだけ大変か皆さん知っとりゃーすか。
 運営はすぐできるのではないか
 市債 税金とは言えない
 作った後は民間で。

   建てる段階で民間とはじめ言っていたがオリンピックに間に合わせたい。
 東京スカイツリー 400億円 税金1円も使っていない

 名古屋城ようけ人来ますよ。時を経るごとに値打ちがでる。
 姫路城に勝つ。
 投資のチャンスを失ってはいけない
 
 これだけ福祉日本一と言ってても文句を言ってくる人はいない。
 都市の力を強くしなければ。
 経済効果 入場料だけで元本返せるのではないか。
 江戸城 500万人。
 税金を稼ぐようにしてもらいたい。

 名古屋市民は自信を喪失している。
 世界に対して相当なもの。
 プロポーザル取ったってなんで全国ニュースにならんの。

質問
 運営の主体
 木造 震度どれくらいまで耐えられるのか

市長
 地震対策についてもプロポーザルで出してほしいといっている。
 濃尾大地震では壊れなかった
 三角だから強い

   質問
 タウンミーティング 年齢層が高かった
 市民の中で盛り上がっていないのではないか

市長
 大学で話す
 まわりからは「直すなら木造にしよまいと」ほとんど言われる。
 自信喪失
 ちょっとでてこん
 心の支え 自慢を作りたい

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参考
名古屋市議 柴田たみお(共産)15/11/25議案外質問
1.名古屋城天守閣の木造復元による経済波及効果は根拠なし
 http://tamio.jcpweb.net/2015-1127-095443.html
「220万人に165万人を足して385万人。今より2.3倍に増える。
 こんなことがありえるのか」とたたみかけると、市民経済局長は  答弁不能に陥りました。



15/12/9 名古屋城天守閣木造化 非公開ゼネコン現場説明会に約20名参加

名古屋市は現在実施中の「名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザル」の現場説明会を平成27年12月9日に名古屋城で非公開で開催しました。
http://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/17_topics/271202/index.html

河村たかし名古屋市長も説明会に参加しました。
説明会にはゼネコンや協力会社当約20名が参加(各社2名以内)していましたが、内容は不明です。

ただ、説明会場を出て現場を回っている際の名古屋市の説明は聞き取れる範囲で以下まとめてみました。
非常に厳しい条件がたくさんついており、ゼネコンが2020年7月までに木造天守閣を建設する技術提案そもそも可能なのか、2016年2月26日までに技術提案書を提出することが可能なのか不明です。
そもそも名古屋市はきちんと仕様を決めておらず、大変無責任です。


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以下聞き取れた名古屋市の説明
・小天守
 中に重要文化財入っている。それを外部に移してほしい。
 木造天守閣が完成予定の平成31年以降使えるようにしてほしい。
 重要文化財は振動に大変弱い。
 今回補足説明が間に合わなかったため、明日にはホームページにアップする

・石垣
 昭和20年 焼夷弾があたり、石垣まで燃えた。
 被熱によって劣化しているためひびまるけで体力がない。
 現在天守閣の下にあるコンクリートのケーソンで支えられている。
 文化庁は「土の中こそが遺跡」と言っている。
 掘削行為は一切禁止。堀も同じ。
 学術調査をするか、文化庁の許可が必要。
 北側 石垣がはらんでいる。このまま保つのか、積み直しするのか。
 文化庁と協議のうえ、両方提案してほしい。
 400年持たせるのはどうするのか
 天守閣を作ってから石垣を整備してほしい。
 江戸時代に40センチ沈んだ。
 宝暦以降の形になろう。
 現在空堀だが、一部水がある。

  ・工事のアプローチ
 北側を想定している。お堀を越えることになる。
 天守閣北には木も礎石もあるが、そのままにしてほしい。
 お客様になるべく影響与えないように。
 掘削はできない。

・本丸御殿復元工事 木材加工場・原寸場
 説明不明(本丸御殿は平成29年度(2017年度)に復元工事完了予定)
 
市長も発言していたが、皆様に期待している。いい提案がほしい。




15/12/6 名古屋城「木造天守閣は違法建築で人が入れず」と一級建築士 タウンミーティングで

15/12/6、名古屋市は名古屋城天守閣の整備 タウンミーティングを熱田区役所講堂で開催し、150名が参加しました。
15/12/2に名古屋市は「名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザル」を実施中であり、ゼネコンが応募してくるのか、金額がいくらなのか、工事内容がどうなるのかまったく未定のままでのタウンミーティングだったため、「市民の皆さんの納得がないといかん」とはいうものの、事実上、河村たかし名古屋市長の独善的演説会でした。

・配布資料 
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/151206-1.pdf
・配布された、名古屋城関係の資料
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/151206-2.pdf

市側の45分間の説明の後、市民からの発言を求めたのですが、H26.2実施したネットモニターアンケートでは71%が耐震補強でよいって言っているにもかかわらず、発言した10人中賛成意見が8名、反対が2人でした。そろいの法被を着ている地元商店街関係者も複数回あてられ、公正な進行とはとても言えませんでした。

反対した2人のうち、1人は「木造天守閣より福祉など市民に密着した行政を」というものでしたが、注目すべきは一級建築士の方の発言でした。
・東区在住 高橋 和生(一級建築士)
 http://on.fb.me/1N4NVSs
 父が現在の天守閣復元に対して寄付を行った。
 外見は完全に復元しており、立派な文化財だと思う。
 市庁舎は82年たっており、耐震改修してもっている。
 名古屋城だけ木造にしようとするのは理解に苦しむ。
 私は一級建築士だが、以下3点質問したい。
 1)耐震補修後の耐用年数は40年と説明しているが、建築基準法のどこにも書いていない。   建物は「必要でない」と思えばそのとき寿命である。   逆に残そうと思えば残る。市はどう考えているのか
 2)工程、金額、内容の3つがまだ決まっておらず、プロポーザルの結果が出る来年3月まで詳細は待ってくれ、とのこと。
  上記の説明がない現時点でタウンミーティングを開くのは欺瞞である。
  そもそも木造5階の建物は建築基準法では違法建築である。仮に復元しても中には入れない。
  住宅都市局長ではなく名古屋市の建築主事に答えてもらいたい。
 3)鉄筋コンクリートの回収と、木造店主の新築の比較をLCC(ライフサイクルコスト)で示してほしい。
  市は40年の間で木造天守の補修費は14億円と6月にいっていたが、姫路城は6年かけて、28億円を使い、屋根・壁の補修をしている。   

 市の回答
 1)「コンクリ―トの劣化診断によって判断された」
 2)「確かに違法ではあるが、文化財は基準外となる。建築審査会にかけて進める予定」
 3)回答なし
 
少なくとも上記に(市民経済局ではなく)名古屋市としてきちんと答えるべきです。

河村市長は、タウンミーティング中も、終了後の記者ぶら下がりでも以下発言しました。
「木造天守閣を作ればものすごい数の人がきて、どえりゃー儲かるんだわ。400億円を全て税金で使うとは違う。民間でも儲かるから運営をしようと言う会社も現れるだろう。いっぺん民間でできんか提案しようと思う」
 
民間で木造天守閣を作って運営しようとする会社が本当にあるのかどうか分かりませんし、そんなことは市長の一存でできることではなく、きちんと議会に諮る必要があります。
しかも、「名古屋のシンボル」(河村市長談)を民間にゆだねて作成・運営することの是非は議論が分かれると思います。

こんな欺瞞的タウンミーティングをあと15回行います。どの回でも参加可能です。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000075236.html
市議会はこんなタウンミーティング費用とゼネコンへのプロポーザル費用をH27.9議会で 認めてしまいました。
「外堀だけかと思ったら内堀まで埋められた」感がありますが、きちんと名古屋市の説明のおかしさを追及していきましょう。



15/12/3 名古屋市 名古屋城天守閣木造化 公募型プロポーザル 国産材で募集をいきなり開始

名古屋市は15/12/2に「名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザル」を実施しました。
詳細は市公式webに掲載しています。
http://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/17_topics/271202/index.html

「公募型プロポーザル業務要求水準書」によれば、基本方針として「昭和実測図等を基に史実に忠実に復元するもの。」としながらも、セキュリティ計画、防災・避難計画、ユニバーサルデザインを考慮せよとあり、しかも「使用する木材は、原則として国産材とする」といつのまにか決められています。

12/6から名古屋市は名古屋城天守閣の整備にかかるタウンミーティングを各区で開催するのですが、単なる市長の一方的な説明に終始することを危惧します。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000075236.html
どう考えても手続きが早すぎます。
市民の意見を聴くつもりがないとしか思えません。



15/12/1 名古屋城木造天守閣 有識者意見聴取会 非公開で技術提案を募ることを決定

名古屋市は15/11/29に「名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザル実施に伴う意見聴取会」を非公開で開催しました。
会議の開催のお知らせが11/26に名古屋市政記者クラブ、11/27に市政情報センターならびに名古屋市公式webサイトに掲載されたとのこと。
(公式webサイトの掲載は11/29に削除)
記者発表資料、要綱等を入手しました。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/151129.pdf

そもそも、「会議を公開することにより、公正性及び公平性に支障がある可能性があり、 当該会議の適正な運営に著しい影響が生ずるため」会議を非公開とする理由が分かりません。
議論の内容もさっぱりわかりません。
これで強引に名古屋城木造化に突き進むのは市民意見を無視しています。

名古屋市民オンブズマンは、今の名古屋城木造天守閣の進め方ならびに木造天守閣自体の建築基準法などからみた問題点の学習会を開催して追及していく予定です。

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名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式
(設計交渉・施工タイプ)による公募型プロポーザル実施に伴う意見聴取会

評価委員名簿
氏名 所属・役職
 大森 文彦 東洋大学教授/弁護士
 小野 徹郎 名古屋工業大学名誉教授/公益財団法人日本建築積算協会 東海北陸支部長
 片岡 靖夫 中部大学名誉教授
 川地 正数 川地建築設計室主宰/中部大学非常勤講師
 瀬口 哲夫 名古屋市立大学名誉教授
 麓  和善 名古屋工業大学大学院教授
 古阪 秀三 京都大学教授
 三浦 正幸 広島大学大学院教授

<議題>
 技術提案・交渉方式の適用の可否
 技術提案範囲・項目・評価基準
 参考額の設定方法
 交渉手続
<公開・非公開の別>
 非公開(頭撮り可)

非公開の理由
 会議を公開することにより、公正性及び公平性に支障がある可能性があり、当該会議の適正な運営に著しい影響が生ずるため



15/11/18 名古屋市H28予算要求公開 名古屋城天守閣整備検討は1600万円のみ

名古屋市は、2015年11月18日にH28年度予算要求を公開しました。12月18日(金)まで意見を募集しています。
・平成28年度予算要求内容の公開及びご意見募集について
 
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-13-1-3-0-0-0-0.html

その中で、河村たかし名古屋市長が2020年までに木造天守閣を完成させると意気込んでいる名古屋城天守閣についての予算要求を見たところ、学識経験者による課題等検討会及び市民アンケート等を実施する費用として1600万円の予算しか計上しておりません。

現在のコンクリート製天守閣を壊し、木造天守閣を作るには、約18年間270億〜400億円かかると名古屋市が試算しています。
現在、2020年までに木造天守閣を作ることができるのか業者に調査委託しています。

今後、12/6-1/17まで各区でタウンミーティングを行った後、大規模の市民アンケートを行うとのこと。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000075236.html

しかしながら、2020年7月24日(金)〜8月9日(日)に予定されている東京オリンピックに完成を間に合わせるには、実質4年しかありません。
本気で木造化するのなら、平成28年度補正予算から対応するのだと思いますが、単純計算で毎年70億-100億円の費用がかかります。補正予算は市民の意見募集制度がありません。

しかも、名古屋市が平成27年9月に作成した収支見通しでは、木造天守閣がなくても毎年100億円近い赤字で、とても木造天守閣を作るお金がありません。(上記「予算要求内容の公開」に載っています)
収支見通し
H28年度 △ 83億
H29年度 △126億
H30年度 △132億
H31年度 △176億

共産党の田口かずと市議は、文化庁と国土交通省に木造天守閣に対する補助金に対して聞き取りを行い、2020年までと年度を区切るとたいしてお金がもらえないことがあきらかとなりました。
http://taguti.way-nifty.com/blog/2015/11/post-52fc.html

建築基準法上、木造天守に「人をいれることできない」と指摘する専門家もいます。
https://www.facebook.com/notes/627513490718107/

ありとあらゆる点から、木造天守閣を2020年までに作ることは極めて困難です。
仮に作るとしたら、莫大な市政への財政負担がかかります。
不要不急の木造天守閣に力を入れるのであれば、もっと他にすることは山ほどあるのではないでしょうか。

なお、冒頭に紹介した予算要求内容公開は、今後財政局で査定されて相当数が予算が付かないことになります。
現状でも市民税5%減税のため毎年110億円近く減収となっていて予算が付いてない状況であるのに、もっと予算が付かなくなってよいのか、名古屋市民は真剣に議論すべきです。


15/9/18 もめにもめた名古屋城天守閣木造化 市議会委員会議論

15/9/18に行われた名古屋市議会経済水道委員会で、平成27年9月補正として提出された名古屋城天守閣木造化に関する議論がなされ、市側の答弁が不十分でもめにもめました。
午前10時05分から始まった委員会は、昼の休憩をはさんで午後2時15分ごろまで続きました。

以下概要
・補正予算が通れば、年末からタウンミーティング、その後、来年4月以降に出る技術提案交渉方式の結果を踏まえて市民アンケートを行う
・「名古屋城整備計画検討委員会」では14回も議論したが、木造天守閣について話もしていないし、意見も聞いてない。今後伺いたい。
・文化庁に対し、技術提案協議方式について話をしていない。
・名古屋市財政局が今年9月4日に発表した今後の財政収支見通しには名古屋城復元に関する予算は入っていない
・国土交通省に対して木造天守閣復元の概略を話しただけで具体的に話していない。補助金は国策のものが優先される
・河村市長が2020年までに名古屋城木造化ができるとした根拠はだれも聞いていない

なお、15/9/17に名古屋城整備室から電話があった、9月10日市長提案「先般の経済水道委員会所管事務調査において、天守閣復元にかかる複数の整備手法・経済効果及び誘客効果等について示すべきとのご指摘をいただいておりました。この間、私自らが、誠実に調査・検討してまいりました結果について、議会へ提出いたします。」
の資料は本日も提出されませんでいた。 (提出するのは、先日名古屋市民オンブズマンあてに開示された資料だと認めました)
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/150908.pdf

次回の木造化議論は9/25(金)に市議会経済水道委員会で行います。
http://www.gikai-tv.jp/dvl-nagoya/

以下メモをPDFでアップします。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/150918.pdf

名古屋城木造化 一部議員に示した「これからの進め方(案)」非公開

一部報道で、名古屋市は名古屋城天守閣木造復元に関し、15/8/24に市議会の主要会派幹部に予算案の提出の考えを伝えたと記載がありました。

名古屋市民オンブズマンは15/8/25に名古屋市長に対し「2015年8月24日に開催された市議会の超党派議員による名古屋城木造化に関する勉強会で配布した資料ならびに勉強会の内容がわかるもの」を情報公開請求したところ、15/9/8付で一部開示決定が出ました。

配布した「名古屋城天守閣整備 これからの進め方(案)」の方針及び予算事項に関する事項については、名古屋市情報公開条例第7条第1項第4号に該当し、公にすることにより未確定段階の情報が確定されたものと誤解され、市民の間に混乱を生じさせるおそれがあるため非公開となりました。
また、「勉強会の内容が分かるもの」については、公開請求に係る行政文書を作成又は取得しておらず、不存在のため非公開となりました。
・15/9/8決定書と、一部開示された文書
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/150908.pdf

名古屋市市民経済局名古屋城総合事務所整備室に対し、上記勉強会はだれが参加したか問い合わせをしたところ、「主催は市会議員の任意団体であり、そこに市が呼ばれて説明しに行った。市会議員の誰が参加していたのかを公表していいのか判断しかねる。主催者が誰かも公表していいのか判断しかねる。勉強会に来てほしいと依頼があったのは文書によるものではない。」との回答でした。

なお、「他都市の城郭等の整備状況」については、当初の決定書が差し替えられ、開示決定となっております。(書類は当初に受取済み)

名古屋市議会の経済水道委員会では、「市民への説明不足」との声がでているにも関わらず、今後の進め方(案)を市民に非公開にする、というのは市民も議会も愚弄しています。対応を早急に検討します。

現在、名古屋市議会が開会中であり、9月補正予算案で計上されている、名古屋城木造天守閣復元のための調査費3500万円をめぐって白熱した議論が予想されます。9月補正予算では、財政局案ではいったんは「計上せず」となった木造天守閣調査費がどうして復活したのか、なぜ今木造天守閣かなど、市民は注目しています。ぜひ注目しましょう。

-------------- ・名古屋市 平成27年度9月補正予算編成過程の公開
 http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000073789.html
・名古屋市会平成27年9月定例会 市長提案説明(概要) 
 http://www.city.nagoya.jp/shikai/category/324-2-0-0-0-0-0-0-0-0.html



15/6/17 名古屋城天守閣整備について市議会委員会で議論が紛糾

2015/6/17に名古屋市議会経済水道委員会は名古屋城天守閣の整備に関する所管事務調査を行い、可能な限り早期の木造復元が望ましいとした名古屋市の姿勢に対して議論が紛糾しました。

配布資料
・平成27年6月17日 名古屋市市民経済局
 経済水道委員会説明資料
 名古屋城天守閣の整備に関する調査について
 
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/150617.pdf
・平成27年3月 名古屋市
 名古屋城整備検討調査報告書
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/H27-3houkoku.pdf
・名古屋市市民経済局名古屋城総合事務所
 名古屋城天守
 http://nagoya.ombudsman.jp/castle/siropamph.pdf 

名古屋城天守閣の木造復元には400億〜270億円もの費用がかかると試算されており、テレビ局も委員会に全社来るなど報道機関も注目していました。傍聴者も多数いました。
委員会開会前、一部議員が多数のカメラを見て「SLのときみたいだ。だいたいあの人の政策はこうなる。SLは2週間でこけた。発言に気をつけなあかん。」と述べ、別の議員も「なんちゃってだ」など、木造天守閣復元に懐疑的でした。

市側の説明の後、各議員から多数の質問が出ました。

西山あさみ議員(共産)は「文化庁から木造復元しかだめだという文書はあるのか」との質問に対し、「明文化はないが、手引きに『史実に忠実な復元が望ましい』とある」と回答がありました。西山議員は「平成27年3月に名古屋市が出した報告書には、エレベーター設置など書いてあるが、市長は承知しているのか」との質問に市は「市長に説明し、理解を得ていると承知している」と回答しました。

岡田ゆき子議員(共産)は「耐震補強をしても40年後に壊さないといけないとあるが、大阪城は築84年たったが補修し長寿命化して持っている。名古屋でもできるのではないか」と指摘しました。また、平成26年2月に行った市民ネットアンケートでは7割が耐震補強でよいと回答し、市民の感情を踏まえると木造は望ましくないのではないかと追及しました。市は「アルカリ化など長寿命化も可能であるが、一時的なものであり恒久的な措置ではない。ネットアンケートでは一部説明不足だったため、丁寧に説明していきたい」と回答しました。

岩本たかひろ議員(自民)は「平成27年度予算に木造天守閣についての予算が付いていないため、唐突な感じがする。なお、どのような法律を守らないといけないのか確認したい」と質問し、市は「建築基準法、バリアフリー法、消防法を守る必要はあるが、建築基準法3条1項の適用除外を受けるため、建築審査会にかける必要がある」としました。

田辺雄一議員(公明)は「市の説明は不十分だ。適用除外は簡単に受けられない。耐震化や防火の点などいろんな角度から対応してはじめて適用除外になる。そのような説明をしないのはおかしい」としました。

佐藤健一議員(公明)は「文化庁で話を聞いてきたが、『木造が望ましい』というだけで、見えない形で鉄骨をはわすなどは可能ではないか。そのようなことは可能か文化庁に確認しているのか」との質問に市は「名古屋城本丸御殿でも、柱の中にボルトを入れたりダンパーを入れたりしている」としました。

田辺雄一議員(公明)は「文化庁からの話は義務か任意か。私は任意だと思う。どの辺で折り合いをつけるのかは名古屋市の判断ではないか。また、名古屋市は復元復元と言っているが、手引きのその3には『外観を復元しつつ“復元的整備”』という手法もあると書いてある。
どこまでコンクリでできるか文化庁に話をしたことがあるか」と詰め寄りました。
また、現在鉄筋コンクリートで天守閣を復元した場合いくらかかるか試算をしたのか尋ねるも、名古屋市は「試算していない」とのこと。

鎌倉安男議員(減税)は「工事はプロポーザルかWTO案件か」との質問に対し、市は「設計はプロポーザルだが、工事はWTO基準にのっとり一般競争入札になる」としました。

斉藤たかお議員(自民)は「現天守閣の地下に巨大ケーソンがあり、木造復元の際はそれを活用するとあるが、そのケーソンは何年もつのか」との質問に市は「何年耐用年数があるかは調査していない」としました。

久野浩平議員(民主)は議事進行発言を行い、「これまで仮定の話ばかり。木造かコンクリかといえば木造がいいに決まっているが、ひのきが実際あるのかなど実際にできるのかどうか。また、補強工事にするのか木造にするのかを先に決めて議論しないといけない」と述べました。

田辺雄一議員(公明)は「名古屋市は木造復元が唯一無二だとしているが多いに疑義がある。木造、耐震補強の2つに1つではなく、その中間の選択肢が多数あるのではないか。『復元的整備』について文化庁の見解を問いたい」としました。

日比健太郎議員(民主)は「今回の調査結果には具体的価値判断が入っていない。建設後どのような影響があるのか試算はないのか」と質問したところ、市は「経済波及効果の試算はしていない」としました。
日比委員は「木造にした場合、寿命は何年なのか、国宝にする予定なのか、博物館機能を持たせるのかなど、方向性が見えない」としました。

傍聴して分かったのですが、名古屋城天守閣の今後について議員にも十分な情報を出していません。多額の税金がかかるので、どのような方法がよいのか、情報をさらに公開して市民の意見を聞く必要があるのではないでしょうか。
また、不急の名古屋城木造化検討に対して、名古屋市が力を入れる必要性に対して、市民に説明する義務があると思います。


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