なお、名古屋城現天守閣解体については、19/3/25石垣部会、19/3/29全体整備検討会議を経た後、名古屋市は4月中に文化庁に石垣保全等の書類をまとめて提出し、5月中に文化庁の現状変更許可がでるかどうかが判明する予定です。
・平成31年3月14日(木)名古屋市議会経済水道委員会 請願・陳情一覧
○観光文化交流局関係
(新規分)
平成31年請願第3号 名古屋城天守解体予算を認めないことを求める件
平成31年陳情第2号 名古屋城天守閣を登録有形文化財にすることを求める件
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190314-1.pdf
・19/3/14 名古屋市議会経済水道委員会 名古屋城関係請願・陳情審査
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190314-2.pdf
請願第3号 保留
陳情第2号 聞き置く
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2022年12月名古屋城木造復元のめどはたっておらず、2019年5月の文化庁の現天守閣解体の現状変更許可の見通しも立っていません。
にもかかわらず、市議会は予算を可決してしまいました。
名古屋市が2019年1月中旬頃作成した「天守閣整備事業工程表(案)」によれば、2019年5月の文化庁による現天守解体の現状変更許可が出た後に、解体の契約を市議会で行う必要があります。
2019年5月に現状変更許可が出なければ、解体契約を行うことは出来ません。
また、2022年12月の木造復元も事実上間に合わないことが確定します。
その場合、基本協定に基づき、名古屋市と竹中工務店は事業費と事業期間について協議をすることになります。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/170509-1.pdf
名古屋市が竹中工務店と既に契約したのは以下46億677万6000円分です。
・基本設計 8億4693万6000円(支払い済み)
・実施設計 15億6384万円
・木材製材契約 94億5540万円(うち21億9600万円はH30年度)
木材の保管費用だけでも年間約1億円とのこと。
今後どうなるか、想像もつきません。
2019年5月以降、市内部で責任者捜しをするのではないかという話もありますが、「全責任は私が取る」とした河村市長の責任を問うのがまず第一でしょう。
・15/8/24 河村市長 指示書
「石垣修復を後回しにして、木造天守閣復元を先に行え。全責任は私が取る」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/shijisho.pdf
【名古屋市が考える今後の流れ】
2019年3月 現天守解体予算約9.6億円が市議会で可決
3月25日現天守解体時に石垣に影響を与えない工法について石垣部会の意見を聞く
天守台石垣保存方針について石垣部会の意見を聞く
天守台石垣保存の指針を定め、石垣部会の意見を聞く
2019年4月 名古屋市が文化庁文化審議会に現天守閣解体申請
・現天守を解体する理由
・具体的な工事内容
・解体除去工事が石垣に影響を与えない工法
・石垣等保全の具体的方針
・石垣等詳細調査の具体的な手順・方法
2019年5月 文化庁が現天守閣解体の現状変更許可を出す
2019年6月 現天守閣解体の市議会議決
○年○月 現天守閣解体
○年○月 文化庁に穴蔵石垣発掘調査の現状変更申請
○年○月 文化庁が穴蔵石垣発掘調査の現状変更許可を出す
○年○月 穴蔵石垣発掘調査
○年○月 天守台石垣保全工事
○年○月 日本建築センターで避難安全性能認定
○年○月 総務大臣の認定
○年○月 名古屋市消防長の同意
○年○月 文化庁復元検討委員会で木造復元審査
○年○月 文化庁文化審議会に木造復元申請
○年○月 文化庁 木造復元 現状変更許可
○年○月 名古屋市建築審査会の適用除外
○年○月 木造復元着工
2022年12月 木造天守完成
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19/3/13(水)名古屋城現天守解体 名古屋市「石垣部会からどのような意見を頂いてもそのまま文化庁に提出する」
19/3/13に名古屋市議会経済水道委員会が開催されました。
・19/3/13 名古屋市議会経済水道委員会 配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190313.pdf
・19/3/13 名古屋市議会経済水道委員会 名古屋城関係分
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190313-1.pdf
名古屋城木造復元に関し、先に解体の現状変更許可だけを文化庁に提出することに関し、本日も、市議から多数の疑問・心配が噴出しました。
松井よしのり市議(自民・守山区)は、2018年6月議会で自民党市議団が要望した、「木材の調達に当たっては文化庁から与えられた課題を確実に解決し、現状変更許可の見通しを立てた上で計画的に行うこと」に反し、名古屋城天守復元の見通しがたっていないにも関わらず、木材を購入することに対して疑問を呈しました。
また、松井市議は、現天守閣の解体に関する現状変更許可申請にあたって、文化庁から「石垣部会の意見を付すこと」というのは石垣部会から了解をえること、と考えるが、と質問したところ、名古屋市は「最終的にはどのような意見をいただいたといたしましてもそのままそれを付して提出するということを考えております」と述べました。
名古屋城総合事務所の西野所長は「石垣部会の認識の一致が得られていない得られていないということで、すぐには難しいという状況でございます」と述べました。
松井市議は「構台の仮設についての予算については、厳しい判断をしていくところになると思いますんで、現時点では私自身ではまだまだ疑問を感じぜざるにえられない」と述べました。
しかし、中田ちづこ市議(自民・中区)は「文化庁からの天守閣解体に係る現状変更許可が得られて、そして無用な支出とならないことが確実になってからこの予算の執行をしていただきたいと。これは強い要望でございます。」と述べました。
中川貴元市議(自民・東区)は「我々としてはこういう委員会でどれだけ議論をしても最終的には皆さんの話を信じて議決をするしかない」と述べました。
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中田市議の指摘したことは、市議が要望しなくても法律で決まっています。
(なお予算だけでなく、契約の議決が必要です)
市議会での議論がまったく尽くされておらず(そもそも経済水道委員会の議員同士、委員会では議論していない)、問題点も山積みです。
現天守閣解体の際の石垣への影響、石垣等保全の具体的方針・石垣等詳細調査の具体的な手順・方法等について、石垣部会と認識の一致を得られておらず、3月25日に了解を得るのは絶望的です。
にもかかわらず、「市職員を信じて」予算を議決するというのはまったく理解できません。
自民党市議団内部、民主市会議員団内部でももめているようです。
「市議会は執行部のチェック機能」であるとすれば、今こそ予算を可決しないことで職責を果たせるのではないでしょうか。
市議会自らの判断を停止し、石垣部会や文化庁の動向に委ねるのは議会の責任放棄です。
3月14日(木)午前10時 経済水道委員会付議議案審査で、解体予算の意思決定(3局一括)が行われます。
19/3/11(月)名古屋城「仮設構台を作る際の石垣への影響 石垣部会から意見を頂いていない」
19/3/11に開催された名古屋市議会経済水道委員会で、名古屋城天守閣木造化に際し、現天守閣解体先行論について活発な質疑が行われました。
・19/3/11 名古屋市議会経済水道委員会 配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190311.pdf
・19/3/11 名古屋市議会経済水道委員会 名古屋城関係分
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190311-1.pdf
名古屋市は、現天守閣を先に解体する現状変更許可申請を2019年5月に文化庁に申請し、その後復元の現状変更許可を文化庁に申請する予定です。
・名古屋市が2019年1月中旬以降に作成した天守閣整備事業工程表(案)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190306-1.pdf
解体に当たっては、文化庁から5項目の「留意事項」が出たとのこと。
・19/2/26 名古屋市が発表した文化庁
「現天守閣解体にかかる現状変更許可申請に関する留意事項について」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190226-1.pdf
そのうち、3点について、石垣部会の有識者の意見をつけるように文化庁は言っています。
3 2に関連して、現天守の解体・除去工事が文化財である石垣等に影響を与えない工法であり、その保存が確実に図られること
*石垣部会の意見を付すこと
4 石垣等保全の具体的方針
*石垣部会の意見を付すこと
5 石垣等詳細調査の具体的な手順・方法等(石垣調査計画)
*石垣部会の意見を付すこと
なお、天守閣解体に先立ち、仮設構台ならびに外堀に桟橋を架ける予算を提出しています。
名古屋市は「それら工事の石垣への影響は小さい」と述べています。
小林祥子市議(公明・名東区)は、石垣部会の意見はどうかと聞いたところ、名古屋市は「土木工学の専門家に意見を聞いている。石垣部会からは現段階で意見をいただいていない」としました。
また、木造天守閣実物大階段模型及び展示施設の建設9050万円、昇降に関する新技術の公募4093万1000円(債務負担行為1億8455万5000円)について、第2回バリアフリー検討会議で有識者がほぼ全員厳しい意見を言っていましたが、名古屋市は「ご意見をお伺いする」のみだとしました。
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19/3/25(月)午後1時半から石垣部会が開催されます。
http://www.city.nagoya.jp/templates/kaigioshirase_2018/kankobunkakoryu/0000112306.html
しかし、議題が多すぎて到底十分な議論が出来るとは思えません。
しかも、名古屋市の計画をそのまま認めるとはとても思えません。
解体予算を早急に議決する必要性もありません。
石垣部会の結論、2019年5月の文化庁の現状変更許可の結果を見てから予算を議決しても、工程は変わらないと日比美咲市議(民主・名東区)は述べています。
解体予算については今回は継続審議にし、5月にあらためて審議してはどうでしょうか。
また、誰も指摘しませんが、天守閣用木材は秋に伐採するとのこと。
○平成30年6月28日(木曜日)名古屋市議会経済水道委員会
◎荒井観光文化交流局名古屋城総合事務所保存整備室主幹
あと、この時期に契約をしたいというものは、特に既に伐採されている木についてはよろしいんですが、これから伐採するという木につきましては、秋から冬にかけて木を切るということがあります。それをこの機会を逃すことによって1年延びるということにもなるということでございます。
そうであれば、文化庁の解体許可が出て、天守閣木造復元の見通しがたってから予算化・契約してもよいのではないでしょうか。
木材は保管費用だけでも年1億円かかるとのこと。
木材は予算年度を分割して発注しています。契約しなければ、その分保管費用はかかりません。
ありとあらゆる意味で、この市議会で予算議決をする理由が見つかりません。
市としてのリスクを低減するために、少なくとも予算議決を5月臨時議会に延ばすべきです。
委員会の実質審議は3/13(水)のみです。
問題点が山積みで、全然解決していません。
市議会は本来の仕事をすべきだと考えます。
仮に現天守閣解体予算が可決されても、文化庁がそんなに簡単に解体を認めるとは思えません。
万が一文化庁が現天守閣解体を認めたとしても、文化庁・名古屋市消防長・日本建築センター・総務大臣・建築審査会が木造復元をそんなに認めるとは思えません。
今後数十年間天守閣がない状態が続くのを許せますか?

(名古屋城天守閣がない状態(イメージ))
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今後の予定
3月13日(水)午前10時〜 経済水道委員会
3月14日(木)午前10時〜 経済水道委員会 付議議案審査[意思決定]陳情審査
3月15日(金)午後1時 本会議で予算議決
3月17日(日)午後0時〜 「名古屋城の有形文化財登録を求める会」街頭宣伝(栄小公園集合)
3月25日(月)午後1時半〜 石垣部会(KKRホテル)
4月中 名古屋市が文化庁に現状変更許可申請(予定)
4月11日(木)午後6時半〜「名古屋城の有形文化財登録を求める会」月例勉強会(北生涯学習センター)
4月22日(月)午後2時〜 名古屋城文化庁訪問時面談記録情報公開訴訟 弁論 (名古屋地裁1102号法廷)
5月中 文化庁が現状変更許可申請に対して何らかの判断
5月16日(木) 午後2時〜 名古屋城木造化住民訴訟第1回弁論(名古屋地裁1102号法廷)
19/3/7(木)市議「名古屋城解体予算は5月文化庁変更許可が出た後でもスケジュールに遅れは出ない」
19/3/7に開催された名古屋市議会経済水道委員会で、名古屋城天守閣木造化の、解体先行論について活発な質疑が行われました。
19/3/7 名古屋市議会経済水道委員会 名古屋城関係分
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190307-2.pdf
名古屋市は、19/1/31に、「現天守閣解体の現状変更許可」を2019年5月に文化庁からもらい、その後に「木造天守閣復元の現状変更許可」を行う方針を決めました。
・名古屋市が2019年1月中旬以降に作成した天守閣整備事業工程表(案)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190306-1.pdf
しかし、日比美咲市議(民主・名東区)は「5月の現状変更許可の見通しが立った時点で予算を計上してもよかったのではないか。6月の定例会までの間に臨時的に議会を開いて、予算審議をすれば現在当局が考えてるスケジュールにも遅れは出ないと思う」と述べました。
名古屋市は「今耐震性が低くて危険な状態である天守につきましては、速やかな解体を図っていかなきゃいけない」と述べるにとどめました。
しかも「石垣部会は、現時点で私どもの計画が認められるという状況ではございません」と認めました。
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以下問題点をまとめました。
・石垣部会は名古屋市の計画を認めていない
・石垣の具体的な保全方針はまだできていない
・石垣部会は「穴蔵石垣を調査するのに、現天守閣を解体する必要は無い」
・2019年3月に取り壊し予算を議会が認めても、5月臨時議会で取り壊し予算を認めても、工期に変化はない
・2019年5月に取り壊しの現状変更許可が出たとしても、木造復元の工期は7か月短縮することになり、竹中工務店と具体的調整はできていない
・文化庁は「耐震補強では十分でない理由」を聞いているが、名古屋市は答えを持っていない。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190226-1.pdf
・現天守は入場禁止にしており、「非常に危険な状態」で「できるだけ速やかに現天守閣を解体したい」理由を名古屋市は説明していない。
・石垣部会のコンサルは「復元と解体を分割申請する提案はしていない。名古屋市がアイディアを出し同意を求めたが同意していない」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190306.pdf
・2019年5月文化庁現状変更許可が下りなければ、解体契約は出来ない
名古屋市がこれまでウソと6枚舌でごまかしてきたことが、ごまかしきれなくなり、いよいよ切羽詰まってきました。
少なくとも、2019年3月議会で解体予算を議決する必要は全くなく、5月臨時議会で解体予算を審議すればよいだけです。
名古屋市と文化庁、石垣部会が議論した肝心なところが非公開なので、「6枚舌」をこれまで許してきました。
しかし、議員がコンサルや文化庁へ直接調査に行ったことで状況が広く明らかになってきました。
19/3/7毎日新聞によれば、河村市長は「責任の取り方は頭では考えている。公の場で言うのは適切ではない」と説明したとのこと。
・15/8/24 河村市長 指示書
「石垣修復を後回しにして、木造天守閣復元を先に行え。全責任は私が取る」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/shijisho.pdf
この市議会では解体予算を可決せず、3月25日石垣部会、5月文化審議会を経てから解体予算審議をするのが、木造復元賛成・反対両方が納得する案ではないでしょうか。
すでに、竹中工務店とは118億6617万6000円もの契約を結んでいます。
・基本設計 8億4693万6000円(支払い済み)
・実施設計 15億6384万円
・木材製材契約 94億5540万円
どのように河村市長は「全責任を取る」のか。
2019年5月に何らかの結論が出るでしょう。
19/3/6(水)河村市長「名古屋城 5月に文化庁解体許可出なかった場合の話をするのは文化庁に失礼で無責任」
19/3/6名古屋市議会本会議で、浅井正仁議員(自民)から現名古屋城天守閣解体について「5月に文化庁から解体許可が出なかった場合全責任を取るのか」と聞かれた河村市長は「全力でやっている。出来なかったときの発言は無責任。文化庁に失礼だ」と独自の論理を展開しました。
19/3/6名古屋市議会本会議 名古屋城関連質疑
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190306.pdf
浅井市議は、名古屋市が作成した名古屋城復元の工程表が2つあることに疑問を呈しました。
@H31年度予算要求にあたって、昨年秋頃に財政当局に要求するに際したもの
AH31年2月議会で当初予算を議論するにあたって作成したもの
(上記2つは情報提供いただけるのか、現在名古屋城総合事務所に確認中です)
しかも、広沢副市長は「竹中工務店は『現状変更許可が見通せないため、工程は出せない』と言われております」と答弁しました。
さらに、浅井市議は「観光文化交流局の職員は『コンサルタントからクレームを頂いた』と言っている。
文石協所属のコンサル会社勤務のご両名は、復元と解体を分割申請する提案はしていない。名古屋市がアイディアを出し同意を求めたが同意していない」と述べました。
・平成31年2月4日 市長定例記者会見
河村市長「石垣部会から推薦を受けたコンサルタントがそう言っとるんですよ、これは。解体を先にやれば、当然のことながら石垣も調査しやすいじゃないですか。」
浅井市議は「文化庁へは石垣部会の意見を付せば通ると思っているなら認識が甘すぎる。
19/3/25に開催される石垣部会までに、これまでの宿題を出し、新たに宿題をもらう。その後4月中に文化庁文化審議会に提出する資料を揃え、5月の文化審議会」と述べ、このスケジュールで本当にやれるのか疑問を呈しました。
・19/2/26 名古屋市が発表した文化庁
「現天守閣解体にかかる現状変更許可申請に関する留意事項について」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190226-1.pdf
元々2018年10月文化審議会で解体の許可を得る予定でした。
現在2019年5月文化審議会で解体の許可を得るよう変更していますが、その場合でも工事が7か月遅れるとのこと。
元々31ヶ月の工程を24ヶ月で実施しなければならないことになります。
浅井市議は、2019年5月文化審議会で解体の許可が出なければ、予定していた2022年12月の完成は断念するのか、市長は全責任を取るのか質問しました。
・15/8/24名古屋市長 河村たかし指示書「全責任は私が取る」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/shijisho.pdf
しかし、市長は「全力でやっている。出来なかったときの発言は無責任。文化庁に失礼だ」と繰り返し、責任についてはまったく触れませんでした。
坂野公壽議長(自民)も「責任の問題で答弁して下さい」と何回も言いましたが、まったく答えませんでした。
(残念ながら、浅井市議は財政局に対しては「時間の都合上」質問しませんでした)
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何回文字起こしを読んでも、河村市長の理屈は理解不能です。
全世界で理屈が通っていると思っているのは河村市長だけでしょう。
(河村市長以外で理解した人がいればお教え下さい)
2019年5月文化審議会での解体許可は絶望的です。そうであれば、2019年2月議会で来年度予算化されている、現天守解体予算約9.6億円、木材製材費17億1300万円を議会として可決せず(否決・継続審議)、スケジュールの再検討ならびに今後も木造化を進めるのかどうか、技術的な問題はクリア可能なのかどうか、採算はあうのかから、新議会のメンバーで検討し直すのがよいのではないでしょうか。
竹中工務店と結んだ基本協定6条3項で、「予算が成立しない場合又は前項に係る議決が得られない場合は、本事業を中止し、契約の締結をしないことがある。また、その場合、当該予算に係る業務については発注者、優先交渉権者の間に何ら権利、義務が発生せず、発注者は予算の成立について何ら責を負わない。」とあります。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/170509-1.pdf
発言が無責任・事実と違うだけでなく、実際に「全責任を取る」かどうかすら責任を取ろうとしない河村市長。
市民からは、基本設計約8.4億円の返還を求める住民訴訟、文化庁との面談記録情報公開訴訟、エレベーター設置を求める13674筆の署名などが起こされています。
市議会として明確な意思表示をするときではないでしょうか。
19/3/5(火)名古屋城石垣部会ワーキンググループ議事録 内容全部非公開
名古屋市民オンブズマンは、名古屋城をめぐって非公開で開催された石垣部会ワーキンググループの議事録・配付資料を情報公開請求しましたが、内容・配付資料は「公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがある」として内容が全面非公開でした。
・2018年10月5日に開催された特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議
石垣部会ワーキンググループ 議事録・内容がわかるもの・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190221-2.pdf
名古屋市は、市民・マスコミに公開されている石垣部会とは別に、非公開で石垣部会ワーキンググループを開催しています。
報道によれば、18/10/5は石垣部会メンバーは「本日は搦手馬出の石垣修復のみ話しを行い、天守台石垣については話し合わなかった」といいます。
それでも非公開にする理由がまったくわかりません。
19/3/25(月)午後1時半からKKRホテル名古屋で第30回特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議石垣部会が開催されます。
http://www.city.nagoya.jp/templates/kaigioshirase_2018/kankobunkakoryu/0000112306.html
しかし、石垣部会ワーキンググループでの議論を非公開にしたままでは、傍聴者には真の議論の経緯がわかりません。
また、傍聴者は10名しか許可されず、録音・録画も許可されません。
議事録も3か月以上待たされます。
市民に情報を伝えずになにが「丁寧に進める」でしょうか。
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なお、以下は公開されました。
・2018年11月2日に開催された、第13回特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議天守閣部会 議事録
2018年12月20日に開催された、第14回特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議天守閣部会 議事録
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190221-3.pdf
・2018年11月2日に開催された、第29回特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議石垣部会 議事録
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190221-4.pdf
・2018年7月13日に開催された、第28回特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議石垣部会 議事録
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190221-5.pdf
以下は不存在でした。19/3/5に再度請求しました。
・19/2/1 名古屋城の件で文化庁を訪問した際の復命書、支出命令書
・2018年12月28日に開催された、特別史跡名古屋城跡バリアフリー検討会議(第2回)議事録
・2018年12月20日に開催された、特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 議事録
・2018年11月16日に開催された、特別史跡名古屋城跡バリアフリー説明会(第2回) 議事録
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190221-6.pdf
19/3/4(月)名古屋城石垣調査 アドバイザー文石協会員からの意見伺いに基づく成果物 非公開
名古屋市民オンブズマンは、名古屋城石垣調査に関して、名古屋市が文石協(文化財石垣保存技術協議会)会員に石垣の保存技術等に関する意見伺いをした際の成果物等を情報公開請求したところ、内容は全て非公開でした。
文化財石垣保存技術協議会会員からの意見伺い・成果物
・情報公開請求書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190304-0.pdf
・決定書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190304.pdf
・旅行命令
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190304-1.pdf
・旅費・謝金
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190304-2.pdf
・支出命令書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190304-3.pdf
・成果物
今回、相手2名の氏名が初めて判明しました。
・(株)都市景観設計代表取締役 奥村信一氏
http://toshi-keikan.com/index.html
・(株)空間文化開発機構代表取締役 白石建氏
http://www002.upp.so-net.ne.jp/
今回成果物にもかかわらず、「率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがある」ため非公開としています。
下記について、現在担当者に問い合わせ中です。
・成果物は「率直な意見の交換」終了後ではないのか?
・成果物を公開することで、だれの「意思決定の中立性」が不当に損なわれるおそれがあると名古屋市は考えているのか。
しかも、名古屋市は19/2/26経済水道委員会で、「穴蔵調査のために、上物天守閣を取ってはいかがかどうかというような案をご提案いただいたとご助言いただいたというようなところがございます」と述べ、また「コンサルタントからは耐震性についての意見はいただいておりません。」とも述べています。
そうであれば、非公開にする意味はまったくありません。
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19/1/15河村たかし名古屋市長の定例記者会見で、「名古屋城石垣については、文石協によるレポートは最後のまとめに入った」としました。
http://www.city.nagoya.jp/mayor/page/0000113561.html
しかし、今回開示された成果物の中には、18/12/28打合せが最後で、当該レポートらしきものは含まれておりませんでした。
完成したのかどうかも不明です。
専門家の意見がまったく非公開のまま、現名古屋城天守閣解体が強行されようとしています。
石垣の専門家である石垣部会からは「穴蔵調査のために天守閣を取る必要はない」と述べています。
このまま市民不在ですすめてよいのでしょうか。
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19/3/1(金)河村市長 名古屋城木造化「必ず石垣部会の理解が得られると思っている」
19/3/1に名古屋市議会本会議があり、名古屋城木造化について田口一登議員(共産)の「市の計画と石垣部会の立場に根本的な相違があるが、石垣の保全方針について石垣部会の了承を得られる見通しはあるか」という質問に対し、河村たかし名古屋市長は「必ず石垣部会の理解が得られると思っている」と述べました。
しかし、明確な根拠は述べませんでした。
平成31年3月1日(金曜日)の代表質問 名古屋城関係
(名古屋市民オンブズマンによる、半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190301.pdf
河村市長の答弁はいつものとおりです。
・今いない人(今回は文化庁の前の課長)の答弁を持ち出す。
本当に言ったかどうかは議事録が公開されていないため不明
・存在するか確かめようがない人(今回は「あるプロに聞きましたけど」)を持ち出して、自分に都合がいいことを言ったとする。
名前を聞いても決して言わない。反論があれば名前を公表せよ。
・自説に都合がよいアンケートを引っ張り出す(今回は「昭和23年の地元市民のアンケート)。
平成26年2月に名古屋市が実施したネットモニターアンケートでは、木造復元は15.3%、耐震補強は71.0%であったことは決して言わない。
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/cmsfiles/contents/0000058/58322/H25.11.net_mon.pdf
・「文化庁は遅らせるつもりはありませんと、はっきりといっとりますから」というだけで、何を遅らせるつもりがないのかを言わない。
・文化庁は「丁寧にやってください」といっているらしいが、名古屋市は市民に説明しない。石垣部会との交渉も公開しない。
時間を区切ることで、より関係者が硬直化しているよう。
・地震で危ない、というのなら、どうして耐震改修しないのか説明せず。
・「竹中さんの今の案も聞きましたら」は、誰に聞いたか不明。もし文化庁なら、協議内容を今すぐ公開すべき。
名古屋市は、19/2/26に「現天守閣解体にかかる現状変更許可申請に関する留意事項について」を発表しました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190226-1.pdf
これを読めば、文化庁は河村市長がいうような発言では必ずしもないことがよく分かります。
このまま情報も公開せず、現天守閣取り壊しの予算を市議会は認めるのでしょうか。
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今後の予定(市議会分)
3月6日(水)午前11時45分〜 本会議 浅井正仁議員(自民)[16分]
名古屋城天守閣木造復元の進め方について(観光文化交流局、財政局)
3月7日(木)午前10時〜 経済水道委員会
3月11日(月)午前10時〜 経済水道委員会
3月13日(水)午前10時〜 経済水道委員会
3月14日(木)午前10時〜 経済水道委員会 意思決定 陳情審査
※情報公開請求・各種訴訟・ニュースレター発行等活動するにもお金が必要です。
情報公開訴訟をするのに印紙代が29,000円、切手代が6,740円かかっています。
仮に勝訴しても、名古屋市民オンブズマンには1円も入ってきません。
名古屋市民オンブズマンは会費とカンパのみで運営していますので、ぜひともカンパのご協力をお願いいたします。
《郵便振替口座》
口座番号 00870−9−105687
加入者名 名古屋市民オンブズマンタイアップグループ
http://www.ombnagoya.gr.jp/kannpa.htm
19/2/27(水)文化庁「名古屋市は、名古屋城耐震補強では十分でない理由を明らかにせよ」
名古屋市は、19/2/26に「現天守閣解体にかかる現状変更許可申請に関する留意事項について」を発表しました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190226-1.pdf
名古屋市は、名古屋城木造復元の前に、現天守閣解体を行う方針で、解体の現状変更許可申請を2019年5月に開かれる文化庁文化審議会で了承を得る方針です。
その際、文化庁からの留意事項を確認したとしました。
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現状変更許可申請提出にあたっての留意事項
1 現天守を解体する理由(現天守解体の必要性・妥当性)
*耐震診断結果の詳細な説明、耐震補強では十分でない理由、現天守に係る沿革と内容に関する情報の整理、現天守の記憶保存等に関する措置
2 現天守解体の具体的な工事内容(工事用仮設の具体的な内容を含む。)
具体的な工法・工程等
3 2に関連して、現天守の解体・除去工事が文化財である石垣等に影響を与えない工法であり、その保存が確実に図られること
*石垣部会の意見を付すこと
4 石垣等保全の具体的方針
*石垣部会の意見を付すこと
5 石垣等詳細調査の具体的な手順・方法等(石垣調査計画)
*石垣部会の意見を付すこと
------
「耐震補強で十分でない理由」を説明せよ、というのは、非常に厳しいです。
大阪城も熊本城も耐震補強をしています。
名古屋市は「耐震補強した場合でも概ね40年の寿命」としていますが、別途長寿命化をすればさらに寿命が延びます。
さらに、現天守の解体・除去に伴う石垣の影響と保存、さらに石垣等保全の具体的方針、石垣調査計画について、石垣部会の意見を付すこと、としています。
石垣部会はずっと開かれておらず、3月中に開く予定とのことですが、これまで議題としてきた搦手馬出石垣解体・修復、天守台石垣調査だけでなく、上記についてもさらに検討し、2019年4月予定の現状変更許可申請に間に合わせることは事実上不可能と思います。
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19/2/27に名古屋市議会経済水道委員会が開催されました。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190227-1.pdf
・19/2/27 名古屋市議会経済水道委員会(名古屋城関係)
名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190227-1.pdf
しかしながら、19/2/26「留意事項」については質問がありませんでした。
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繰越予定となっている地盤調査は、現天守閣真下をボーリング調査するというものですが、石垣部会の了承をまだ得られていません。
穴蔵石垣調査のめどもたっておらず、石垣部会は「穴蔵調査のため上物天守閣を取る必要は無い」とまで言っています。
きちんとした手順を踏まず、ひたすら2022年12月木造天守閣完成だけを追い求めるものの、まったく進んでいないのが現状です。
「名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会」は木造天守閣にエレベーターを求める署名が13674筆集まったと19/2/25に発表しました。
https://www.facebook.com/nagoya.jitsugensurukai/
バリアフリー問題も解決していません。
消防法をどうクリアするのかもわかりません。
建築基準法の適用除外もまだ認定されていません。
石垣保存の指針、石垣保存方針もまだ出来ていません。
にもかかわらず、現天守閣解体申請しようとしていますし、木材を来年度17億1300万円購入しようとしています。
(木材はすでにH30年度で22億1150万円予算化済み)
木材保管料だけで年間1億円かかります。
名古屋市民の関心が日に日に低下している名古屋城天守閣復元事業。
具体化すればするほど、問題だけは日に日に膨らんでいます。
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今後の予定(市議会分)
2月28日(木)午前10時30分 経済水道委員会 付議議案審査[意思決定]
3月1日(金)午前10時〜 本会議
3月4日(月)午前10時〜 本会議
3月5日(火)午後1時〜 本会議
3月6日(水)午前10時〜 本会議
3月7日(木)午前10時〜 経済水道委員会
3月11日(月)午前10時〜 経済水道委員会
3月13日(水)午前10時〜 経済水道委員会
3月14日(木)午前10時〜 経済水道委員会 付議議案審査[意思決定]陳情審査
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19/2/26(火)名古屋城石垣部会「穴蔵調査のため上物天守閣を取る必要は無い」
19/2/26に名古屋市議会経済水道委員会が開催されました。
19/2/26 名古屋市議会経済水道委員会 名古屋城関連部分
名古屋市民オンブズマンによる文字起こし
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190226.pdf
平成31年2月4日 市長定例記者会見で、河村市長は名古屋城現天守閣解体について以下述べています。
http://www.city.nagoya.jp/mayor/page/0000113986.html
(記者)それはもう復元は5月の文化審議会には諮られないことは、もう了承していると、市としてもそれはしょうがないということでしょうか。
(市長)しょうがないというか、とりあえず、それは僕が言っとるんじゃないですよ。石垣部会から推薦を受けたコンサルタントがそう言っとるんですよ、これは。
(記者)そう言っとるというのは。
(市長)そういう方法がええと。
(記者)解体を先にやったほうがいいと。
(市長)そうそうそう、そういうことですね。解体を先にやれば、当然のことながら石垣も調査しやすいじゃないですか。そんなこと当たり前のことだわね、これ。しやすいより決定的だと思いますよ。もう何遍も言っとるけど、文化庁にもちゃんと言いましたから、これ。本当に延びると、調査も中止になりますよと言って、危ないから。労働安全衛生法、これ懲役になりますんで、刑事罰ですから。はっきりわかっとるでいかんですよ、Is値0.14いうのと。5月に入場禁止にしとるから、これ。そこまでやっとる建物ですよ。その54メートル下で、漫然と竹中工務店の従業員の方に調査して当たり前だなんて言えませんよ、やっぱりこれ。はっきり言ってあります、文化庁に、これ。本当ですよ、これ。
地震だって起こりゃせんがやと思っとるだろう、東京のみんな、地震なんか起こりゃせんと。だけど、震度6強の地震で倒壊する可能性までしか書いてないけど、ちゃんとあれ見ると、震度6強の地震で倒壊する危険性が高いというとこまで本当は書かないかん。これちゃんと正式な文書でありますから。今のIs値0.14というやつは。という建物ですから、これ。
江上博之(共産・中川区)市議は「文石協が、耐震性のために解体した方がよいと言っているように聞こえるが」と質問したところ、名古屋城総合事務所の村木主幹は「文石協に依頼したが、コンサルタントは文石協の代表としてではなく、個人としてこられた。コンサルタントは、穴蔵調査のために上物天守閣を取ってはどうかとご提案いただいたが、石垣部会員からは、穴蔵調査のために、そこまでは必要ないんじゃないかと意見を頂いた。コンサルタントからは耐震性についての意見はいただいておりません。」と述べました。
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ここでも、市長の発言しか根拠がない弊害があらわれています。
これまで名古屋市は「文石協に依頼した」と言ってきましたが、個人のコンサル(誰か不明)でした。
しかも、耐震性については個人のコンサルすら発言していませんでした。
石垣の専門家である石垣部会からは「穴蔵調査のために天守閣を取る必要はない」と述べていると、はじめて明らかになりました。
19/1/11に非公開で行った特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議石垣部会ワーキンググループ(WG)について、名古屋市民オンブズマンが「議論の内容がわかるもの」と「配付資料」を情報公開請求したところ、「議論の内容がわかるもの」は作成又は取得しておらず不存在、「配付資料」は「公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがある」として内容が全面非公開でした。
・「議論の内容がわかるもの」決定
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190129-1.pdf
・「配付資料」決定
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190129-2.pdf
・「配付資料」内容
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190129-3.pdf
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木造天守閣復元のめどがまったく立っていない現在、この2月市議会は現天守閣が解体されるかどうか、その後数十年天守閣が存在しない状態になるかどうかを判断する
重要な議会です。
全ての情報を公開した上で、慎重な審議を望みます。
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今後の予定
19/2/27(水)10時半〜 経済水道委員会
19/3/1(金)10時〜 市議会本会議代表質問 新年度予算審議
19/3/7(木)10時〜 経済水道委員会
19/3/11(月)18時半〜 「名古屋城の有形文化財登録を求める会」月例勉強会(北生涯学習センター)
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
19/3/18(月) 名古屋市議会閉会
19/3/29(金) 名古屋市議会議員選挙告示
19/4/7(日) 名古屋市議会議員選挙
19/4/11(木)18時半〜 「名古屋城の有形文化財登録を求める会」月例勉強会(北生涯学習センター)
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
19/5/16(木)14時〜 名古屋城木造化住民訴訟第1回弁論(名古屋地裁1102号法廷)
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
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※情報公開請求・各種訴訟・ニュースレター発行等活動するにもお金が必要です。
情報公開訴訟をするのに印紙代が29,000円、切手代が6,740円かかっています。
仮に勝訴しても、名古屋市民オンブズマンには1円も入ってきません。
名古屋市民オンブズマンは会費とカンパのみで運営していますので、ぜひともカンパのご協力をお願いいたします。
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加入者名 名古屋市民オンブズマンタイアップグループ
http://www.ombnagoya.gr.jp/kannpa.htm
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19/2/21(木)名古屋城をめぐり、名古屋市が文化庁訪問時の復命書等 情報公開訴訟提訴
名古屋市民オンブズマンは、19/2/21に名古屋市を相手取り、名古屋城をめぐり文化庁訪問時の復命書等の情報非公開取消と開示の義務づけを求める訴訟を名古屋地裁に提訴しました。
・訴状
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190221.pdf
・証拠説明書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190221-1.pdf
取消しと開示の義務づけを求める対象は3件の処分です。
◎平成30年8月30日 行政文書一部公開決定通知書
上記一部開示決定をうけて一部開示された書類
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180903-1.pdf
◎平成30年9月11日 行政文書一部公開決定通知書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912.pdf
上記一部開示決定をうけて一部開示された書類
・2018年7月20日-25日に、名古屋市職員が文化庁を訪れた際の持参資料として
1)名古屋城天守閣整備事業 基本計画書(概要編・資料編・図面編)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-1.pdf
2)平成29年12月 復元検討委員会での報告に対する意見(平成30年3月提出)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-2.pdf
3)平成29年12月 復元検討委員会での報告に対する意見への追加回答
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-3.pdf
4)平成30年3月 復元検討委員会での報告に対する意見への回答
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-4.pdf
5)2018年7月20日-25日に、名古屋市職員が名古屋城関連で文化庁を訪れた際の持参資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-5.pdf
・2018年7月20日-25日に、名古屋市職員が文化庁を訪れた際の復命書、支出金調書として、
6)復命書(名古屋城総合事務所長以下5名分)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-6.pdf
7)復命書(ナゴヤ魅力向上担当部長分)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-7.pdf
・2018年7月20日-25日に、名古屋市職員が文化庁を訪れた際の会談の内容、指摘事項がわかるものとして
8)2018年7月20日 文化庁打合せメモ
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-8.pdf
・2018年7月26日に、名古屋市職員が文化庁を訪れた際の復命書、支出金調書として
9)復命書(名古屋城総合事務所長分)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-9.pdf
・2018年7月26日に、名古屋市職員が文化庁を訪れた際の会談の内容、指摘事項がわかるものとして
10)市長国家提案【文化庁】<平成30年7月26日(木)>面会記録
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-10.pdf
11)市長国家提案【文化庁】<平成30年7月26日(木)>メモ
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180912-11.pdf
◎平成31年1月23日 行政文書一部公開決定通知書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190123-2.pdf
上記一部開示決定をうけて一部開示された書類
1) 市長文化庁訪問<平成30年8月3日(金)>ぶら下がりメモ
2) 持参資料
3) 新聞一式
4) 復命書(8月3日分)
5) 復命書(9月10日分)
6) 復命書(9月25日分)
7) 支出命令書(8月3日分)
8) 支出命令書(9月10日分)
9) 支出命令書(9月25日分)
10) 市長文化庁訪問<平成30年8月3日(金)>面談記録
11) 市長文化庁訪問<平成30年8月3日(金)>ぶら下がりメモ
12) 文化庁打合せメモ
13) 市長文化庁訪問<平成30年9月25日(火)面談記録>
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190123-3.pdf
名古屋市は、文化庁訪問後に市長が記者会見を行い、その際の「市長ぶら下がりメモ」は公開するにも関わらず、実際の復命書の中身は「率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがある」としてほぼ公開していません。
また、処分2では「黒塗り部分を非公開にする」としており、意思表示が完結しておらず、無効の可能性すらあります。
市長直筆のメモは、当初は黒塗りでしたが、名古屋市民オンブズマンが審査請求したところ、「すでに市長が公の場において発言した内容だ」として公開されました。
・当初開示された市長のメモ(黒塗り)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180905.pdf
・開示された市長メモ
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/181101.pdf
名古屋市民オンブズマン 代表の新海聡弁護士は「市長が『文化庁はこう言った』とする情報だけでは情報がコントロールされており、市民の間の議論の前提が欠ける。
市民的議論の発生を危惧したのであれば、行政に不都合な情報を隠ぺいして市民を籠絡しようとする企てでしかない。
今回非公開にしたのは原因が2つあると考える。
1つ目は、河村市長と現場が意思疎通が図られておらず、市長がこの問題にナーバスになっていて、情報をコントロールしたいということを現場が忖度しているようだ。市長がしゃべっていないことは黒塗りにするように働く。
2つ目は河村市長は情報公開に関心が無いこと。
『意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ』などないことを裁判で明らかにしていきたい」としました。
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名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/goten/index.htm
※情報公開請求・各種訴訟・ニュースレター発行等活動するにもお金が必要です。
今回提訴するのに印紙代が29,000円、切手代が6,740円かかっています。
仮に勝訴しても、名古屋市民オンブズマンには1円も入ってきません。
名古屋市民オンブズマンは会費とカンパのみで運営していますので、ぜひともカンパのご協力をお願いいたします。
《郵便振替口座》
口座番号 00870−9−105687
加入者名 名古屋市民オンブズマンタイアップグループ
http://www.ombnagoya.gr.jp/kannpa.htm
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19/2/14(木)天守閣部会 「名古屋城現天守 解体先行申請論」に異議を出さず
19/2/14に名古屋城全体整備検討会議天守閣部会(第16回)が開催されました。
・19/2/14 名古屋城全体整備検討会議天守閣部会(第16回) 配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190214.pdf
・19/2/14 名古屋城全体整備検討会議天守閣部会(第16回)
名古屋市民オンブズマンによるメモ
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190214-1.pdf
・19/2/14 名古屋城全体整備検討会議天守閣部会(第16回)
終了後、西野所長のぶら下がり 名古屋市民オンブズマンによる文字起こし
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190214-2.pdf
議題に入る前に「現天守閣の解体について」が報告されました。
名古屋城総合事務所から、「昨年10月に文化審議会に図り、11月に現状変更許可取得予定だったがいたらなかった。
これまで現天守閣解体と復元を一度に行うよう進めてきたが、『現天守閣は耐震性が低く危険なため、速やかに解体したい』と河村市長が2月1日に文化庁を訪れて直接申し入れを行った。
文化庁は『石垣にダメージを与えない工法をご提案いただければ検討する』と述べた。並行して木造復元を求めたい。」としました。
その後、具体的な解体方法案と、解体工事に伴う石垣への影響について説明しました。
天守閣部会構成員は、「当初は素屋根をかけて解体と復元を行う予定だったが、今回の提案は足場だけだ。音や塵は大丈夫か」などの質問にとどまり、河村市長が突然言い出した現天守「解体先行申請論」そのものへの疑義は出ませんでした。
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19/2/2中日新聞で、天守閣部会の麓和善・名工大教授は以下述べています。
着手難しいのでは
名古屋工業大大学院の麓和善(ふもと・かずよし)教授(建築史、文化財の保存修復)の話
文化庁が解体を認めることになれば、その後の復元も認める前提になる。いつ復元事業に着手できるのか、本来の道筋が見えていないのに解体に着手するのは難しいのではないか。天守がない期間が長くなれば、なぜ早々に解体してしまったのかという不満につながる可能性もある。
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名古屋市民オンブズマンは、19/2/1に河村市長が現天守閣解体先行論を述べた際、「仮に現天守閣が解体された場合、今後数十年は天守閣が無い状態が続くおそれがあります」と書きました。
それを見た人は「数十年は冗談でしょう」と述べました。以下根拠を述べます。
【名古屋市が考える今後の流れ】
2019年3月 現天守解体予算約9.6億円が市議会で可決
2019年4月 名古屋市が文化庁文化審議会に現天守閣解体申請
2019年5月 文化庁文化審議会で現天守閣解体了承
2019年○月 文化庁が現天守閣解体の現状変更許可を出す
○年○月 現天守閣解体
○年○月 文化庁に穴蔵石垣発掘調査の現状変更申請
○年○月 文化庁が穴蔵石垣発掘調査の現状変更許可を出す
○年○月 穴蔵石垣発掘調査
○年○月 天守台石垣保存の指針を定め、石垣部会の了解を得る
○年○月 天守台石垣保存方針を石垣部会に諮りながら定める
○年○月 天守台石垣保存方針を文化庁に提出し、了解を得る
○年○月 天守台石垣保全工事
○年○月 日本建築センターで避難安全性能認定
○年○月 名古屋市建築審査会の適用除外
○年○月 総務大臣の認定
○年○月 名古屋市消防長の同意
○年○月 文化庁復元検討委員会で木造復元審査
○年○月 文化庁文化審議会に木造復元申請
○年○月 文化庁 木造復元 現状変更許可
○年○月 木造復元着工
2022年12月 木造天守完成
しかしながら、上記スケジュールは絶望的です。
そもそも、現天守閣解体の現状変更許可は、木造復元と一体のものです。解体だけ認め、木造復元しない、ということはありえません。
文化庁は、木造天守閣復元の見通しが立っていないのに、解体のみの現状変更許可を出すのか疑問です。
河村市長・名古屋市の「文化庁はこういった」というのと、文化庁の実際の発言のニュアンスが異なっているということも漏れ聞こえます。
一方、穴蔵石垣発掘調査は、どこをどう調査するかもはっきり決まっていません。
しかも、「天守台石垣保存の指針」「天守台石垣保存方針」も決まっていません。
その後天守台石垣保全工事に入りますが、千田嘉博・奈良大学教授は「10年以上の月日がかかるということがあり得る」と述べています。
・17/6/23 第22回石垣部会での千田嘉博・奈良大学教授 発言
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/170623-2.pdf「まず天守台石垣の保全工事です。何年かかるかわかりません。
今日の最初に話のあった搦手馬出の石垣は、解体工だけで10年以上の期間が経っていることになります。天守台石垣の必要な保全工事というのは、場合によっては10年以上の月日がかかるということがあり得ると思います。
そういったものを踏まえたうえの、その先に現行天守を解体して、木造天守にするという可能性があるということになります。」
石垣カルテについても、中井将胤・文化庁文化財部記念物課文化財調査官は「何年かかるかというのは、こちらはあまり問題ではない」と述べています。
・17/5/12 第21回石垣部会での中井将胤・文化庁文化財部記念物課文化財調査官 発言
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/170512-3.pdf
「文化庁としましては、文化財保護と文化財活用と両方を進めているところでありますので、そのへんをきちんと踏まえていただいて、どういう順番でやるかという方向は決めていただければいいかと思います。
最終的には、ここに載っている項目を全部やっていただくということは、ぜひやっていただきたい。何年かかるかというのは、こちらはあまり問題ではないので、最終的にこれに近づける形で。」
文化庁復元検討委員会(年 2〜3 回開催)についても、平澤毅・文化庁文化財部記念物課文化財調査官は「必要なら10回でも20回でも審議する」としています。
・17/3/30 第23回検討会議での平澤毅・文化庁文化財部記念物課文化財調査官 発言
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/170330-2.pdf
「今回の、名古屋市で提案されている木造天守ですね。巨大な天守ですから、言うまでもなくこれまで事案が存在しませんので。これを見ると3回くらいで書かれているみたいな感じですが、3回ですむのか、どうかというのは、まったくその限りではないですし。実際、他の事案では5回、6回と重ねてやっている事案もあります。予定通りいくかどうかは、まったく見えない状態です。
・17/3/31読売新聞によれば、会議後、「何回で結論を出すというルールはない。必要なら10回でも20回でも審議する」と語ったとのこと。
本来であれば、木造天守閣復元の流れは以下です。
・石垣・調査(数年)
・石垣修復(10年以上)
・文化庁復元検討委員会での木造天守閣検討(少なくとも数年)
・現天守解体(数年)
・穴蔵石垣調査(不明)
・穴蔵石垣修復(不明)
・木造復元(数年)
これに、バリアフリー問題の解決、日本建築センターで避難安全性能認定、名古屋市建築審査会の適用除外、総務大臣の認定、名古屋市消防長の同意を取る必要があります。
さらに、穴蔵石垣・天守台石垣を破壊する「はね出し架構」を石垣部会・文化庁が認めるか、それに代わる工法を竹中工務店が提案できるかも不明です。
いずれも解決しておらず、今後何年かかるかわかりません。
河村市長が「石垣より先に木造復元をすること」と指示書を出したことがそもそもの誤りです。
・平成27年8月24日 指示書 市民経済局長 宮村喜明殿 名古屋市長 河村たかし
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/shijisho.pdf
河村市長は大急ぎで木造天守復元を指示したため、結局竹中工務店は505億円を提示し、名古屋市と基本協定を結びました。
石垣を積み直した後に木造復元を行う、とした清水建設は350億円の試算をしましたが、名古屋市が設定した完成時期に間に合わず、正式な提案はしませんでした。
名古屋市は、当初は最上階までエレベーターを設置して耐震改修・長寿命化する(約29億円)方針でしたが、河村市長の上記指示によりまったく検討しなくなりました。
天守閣閉鎖期間が長くなれば、来城者も減ってしまいます。
また、天守閣が存在しない期間が長くなれば、それだけ来城者が減ります。
木材保管予算は毎年約1億円かかります。
19/2/19から始まる2019年2月市議会で、約9.6億円の解体費用、約17億1300万円の木材の製材費を認めるのか。
上記予算が可決されると事態はより複雑になります。
竹中工務店と結んだ基本協定6条3項で、「予算が成立しない場合又は前項に係る議決が得られない場合は、本事業を中止し、契約の締結をしないことがある。また、その場合、当該予算に係る業務については発注者、優先交渉権者の間に何ら権利、義務が発生せず、発注者は予算の成立について何ら責を負わない。」とあります。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/170509-1.pdf
「名古屋城天守閣の姿が生きている間は二度と見られなくなる」かどうかの瀬戸際です。
知り合いの名古屋市議会議員に、予算についてどういう意思表示をするつもりなのかお尋ね下さい。
名古屋城の未来が2月議会の市議の採決にかかっているのです。
※情報公開請求・各種訴訟・ニュースレター発行等活動するにもお金が必要です。
名古屋市民オンブズマンは会費とカンパのみで運営しています。
http://www.ombnagoya.gr.jp/info/index.htm
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今後の予定
・19/2/ ( )名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会が
・19/2/19(火) 名古屋市議会開会
・19/2/ ( ) 名古屋市民オンブズマンが
・19/3/11(月)18時半〜 「名古屋城の有形文化財登録を求める会」月例勉強会(北生涯学習センター)
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
・19/3/18(月) 名古屋市議会閉会
・19/3/29(金) 名古屋市議会議員選挙告示
・19/4/7(日) 名古屋市議会議員選挙
・19/4/11(木)18時半〜 「名古屋城の有形文化財登録を求める会」月例勉強会(北生涯学習センター)
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
19/2/12(火)名古屋市 平成31年度予算に名古屋城天守閣解体関連予算約9.6億円をいきなり計上
名古屋市は、19/2/12に平成31年度当初予算の概要を公開しました。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-16-1-1-2-0-0-0.html
その中で、いきなり名古屋城天守閣解体関連予算9億6100万円を計上しました。
これまで市民に公開されてきた「予算要求内容の公開」「予算要求に対する財政局査定内容の公開」には一言も触れられていませんでした。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-16-1-0-0-0-0-0.html
名古屋市 平成31年度予算参考資料
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000114/114533/31sannkou.pdf
「平成31年度主な施策等一覧」観光文化交流局
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000114/114536/kannkou.pdf
名古屋城木造化関連(千円)
・名古屋城調査研究センターの新設 51,852
・木造天守閣の昇降に関する新技術の公募 40,931(債務負担行為 184,555)
・名古屋城天守閣の構台等仮設工事 961,000 (債務負担行為 1,142,000)
・名古屋城天守閣の実物大階段模型及び展示施設の建設 90,500
・実施設計 694,000 (債務負担行為 10,000)
・設計監理等支援業務委託 37,000
・木材の製材 1,713,000 (債務負担行為 5,598,000)
・天守閣閉館中の魅力向上事業 146,000
「仮設構台等の設置工事」の詳細はよくわかりませんが、2016年3月の竹中工務店提案では、天守閣北側のお堀に仮設の橋を架け、内堀に仮設構台を設置する計画です。
https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/17_topics/280330/dwl/takenaka.pdf
木造天守閣復元のめどが全く立っていない現在、この予算を市議会が認めたら、天守閣解体に一歩近づき、仮に現天守閣が解体された場合、今後数年〜数十年は天守閣が無い状態が続くおそれがあります。
河村市長は19/2/4定例記者会見で「上の天守閣がなくなれば、穴蔵石垣の調査がしやすくなるに決まっている」と言っています。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190204-1.pdf
しかし石垣部会は「穴蔵石垣の調査をするために現天守閣を壊せ」とは一言も述べておらず、「文化庁の許可を受けていない事業については審議しない」としか述べていません。
名古屋市は、穴蔵石垣について調査する必要性について、17/9/12石垣部会で述べたくらいです。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/170912.pdf
穴蔵石垣については多くが昭和の再建の際に再築されており、根石背面調査や遺構の調査をする必要があります。
それよりは、ケーソン下のボーリングの方が、木造天守閣復元には重要です。
穴蔵石垣の遺構も、木造天守閣復元の際のはね出し架構を作る際には調査する必要があります。
17/9/12に石垣部会の千田嘉博教授はマスコミに向かって「これまで部会の議論と異なった内容が報じられているのは残念だ。先ほどまで議論しているのは石垣調査についてであって、木造天守閣に関する議論は一切行っていない。間違いです。誤報です。穴蔵石垣について、本質的価値現状を工学的・考古学的に調査して必要があれば適切な修理を行うのであって、木造天守のための事前調査ではない。名古屋市は現状変更許可を文化庁に提出したが、そこのところをかき分けていただいている」と強調しました。
http://ombuds.exblog.jp/25602183/
19/2/2読売新聞によれば、文化庁に直接取材し「本来は解体と復元を一体とするのが望ましい。計画を見ないと(許可は)判断できない」としています。
一般的には今後の見通しをたててから、現建造物を壊す許可をだすのではないでしょうか。
名古屋市は何回も文化庁を訪問していますが、そのやり取りの詳細は市民に一切非公開です。竹中工務店にも公開していません。
18/5/6現天守閣閉鎖後9か月立っても、いまだに穴蔵石垣調査が出来ていません。何のための閉鎖だったのかわかりません。
にもかかわらず、「穴蔵石垣を調査するために現天守閣を解体する」というのはあまりにも乱暴です。
また、現天守閣解体の足場を組む際に内堀に荷重がかかるのですが、天守閣対岸側の石垣調査をしておらず、内堀が耐えられるかという心配もあります。
木造天守閣復元賛成の立場でも、このように性急に現天守閣解体予算を計上する名古屋市のやり方に疑問を持っている人が多くいます。
このままでは、「生きているうちには二度と名古屋城天守閣の姿が見えなくなる」おそれもあります。
具体的には、市議会は平成31年当初予算のうち、少なくとも解体関連予算約9.6億円の予算を可決しない、せめて継続審議にすることを求めます。
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その他、名古屋城調査研究センターの新設5185万2000円、木造天守閣の昇降に関する新技術の公募4093万1000円(債務負担行為 1億8455万5000円)、名古屋城天守閣の実物大階段模型及び展示施設の建設9050万円、実施設計6億9400万円(債務負担行為 1000万円)、設計監理等支援業務委託3700万円、木材の製材17億1300万円
(債務負担行為 55億9800万円)、天守閣閉館中の魅力向上事業 1億4600万円が計上されています。
昇降新技術の見通しも立っていないのに予算だけ計上し、木造天守閣復元の見通しが立っていないのに木材だけは着実に購入しようとしています。
木材保管料だけでも年間1億円がかかります。
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平成30年度も、「当初予算の概要」で木材調達約22億円をいきなり計上しています。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000102118.html
「予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例」では予算要求を事前に市民に公開し、意見を募集することにしていますが、このようなことが繰り返されたら条例の趣旨に明らかに反します。
なお、「予算要求内容の公開に対する市民意見の内容及び市の考え方」「予算編成過程の公開」は19/2/15(金)12時頃市ホームページに掲載予定とのこと。
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名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/goten/index.htm
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今後の予定
・19/2/14(木)13時半〜 天守閣部会(名古屋能楽堂)
http://www.city.nagoya.jp/templates/kaigioshirase_2018/kankobunkakoryu/0000114485.html
・19/2/ ( )名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会が
・19/2/19(火) 名古屋市議会開会
・19/2/ ( ) 名古屋市民オンブズマンが
・19/3/11(月)18時半〜 「名古屋城の有形文化財登録を求める会」月例勉強会(北生涯学習センター)
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
・19/3/18(月) 名古屋市議会閉会
・19/3/29(金) 名古屋市議会議員選挙告示
・19/4/7(日) 名古屋市議会議員選挙
・19/4/11(木)18時半〜 「名古屋城の有形文化財登録を求める会」月例勉強会(北生涯学習センター)
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
19/2/4(月)現名古屋城天守閣「先に解体申請」めぐり記者会見中、市長と副市長に齟齬
19/2/4に河村たかし名古屋市長定例記者会見が行われました。
・会見(動画あり)
http://www.city.nagoya.jp/mayor/page/0000113986.html
・名古屋市民オンブズマンによる文字起こし(名古屋城部分)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190204-1.pdf
河村市長は、19/2/1に文化庁を訪問後、「2019年5月の文化庁文化審議会には、現天守閣解体の申請を行う。解体については復元検討委員会はいらない」と述べ、19/2/4記者会見でもそう述べました。
しかしながら、同席した副市長は「復元検討委員会が3月にあり、5月文化審議会に復元についても出したい」としました。
生中継を聞いていても、名古屋市の方針が結局何かわかりませんでした。
その後名古屋城総合事務所が、記者クラブに対して資料を投げ込んだと聞き、翌日19/2/5午後になって名古屋市市民情報センターに開架されているのを入手しました(後述)。
結局、名古屋市は2019年5月の文化庁文化審議会で、現天守の解体の許可を得たいようです。
以下まとめました。
・当初は、3回の復元検討委員会にかけた後に文化審議会の許可を得る予定だった。
現在1回も復元検討委員会にかけていない。
・復元検討委員会の期限はないと、河村市長は文化庁に聞いたと話した。
・記者から「先に天守を壊して、復元許可がもし出なかったら、天守閣がない期間が結構長くなる可能性があるリスク」について聞かれ、市長は「ありえない」と即答。理由は言わず。
・記者から「天守を取り外して、石垣の安全性を調査した後、復元に耐えられないと判断したら」と聞かれた河村市長は「そんなのはでないでしょう」と答えた。
理由は「熊本城のオリジナルの石垣は熊本地震で耐えた。名古屋城の石垣も濃尾地震に耐えた。現在の天守はケーソンの上に載っている」を繰り返すのみ。
名古屋城石垣の戦災被熱・戦後の石垣復元についてはコメントせず。
・解体の予算は9億円。新年度予算に入れることはまだ言わないでほしいといわれている。
なお、「予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例」に基づき、公開されている平成31年度予算要求内容の公開には、一言も現天守閣解体の予算について記載がありません。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-16-1-0-0-0-0-0.html
昨年18/2/9、名古屋市は平成30年度予算案(草案)でいきなり「名古屋城木造化 木材調達」約22億円を計上しました。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000102118.html
こんなことを繰り返していたら、「本市の予算が市民生活に与える影響が多大であることに鑑み、予算の編成過程における情報を広く公開することにより、予算編成の透明性を高め、市民の声をより予算に反映できるようにすることを目的とする」上記条例の趣旨に反します。
なお、17/3/30特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議にオブザーバーとして出席した文化庁文化財調査官は、「前例のない巨大な天守閣のため、3回で済むか、全くその限りではない」との見解を示しました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/170330-2.pdf
17/3/31読売新聞によれば、会議後、「何回で結論を出すというルールはない。必要なら10回でも20回でも審議する」と語ったとのこと。
しかも、「予算が付けば計画が進む、という話ではない。石垣や堀を毀損する計画は認められない」と強調したとのこと。
解体予算案がはたして2月議会に提案されるのかどうかわかりませんが、解体が文化庁から許可されるのかもわからない、文化庁と市とのやり取りは完全に黒塗り、ましてや木造復元が許可される見通しがまったく立っていない現在、2019年2月市議会で解体予算を拙速に可決しないよう求めます。
予算案を否決しなくても、継続審議をすればよいだけです。
河村市長は「石垣部会、文化庁に丁寧に説明してきた」としていますが、市民・議員には全く丁寧に説明していません。
6回にもわたって行った市民説明会では、1回も解体予算について話しがでませんでしたし、
今後のスケジュールについても述べませんでした。
名古屋城木造復元については、市民の興味はますます失われています。
これも、市長のその場限りの発言と、市民へきちんと説明していないことが問題なのではないでしょうか。
河村市長は「これが1年延びると1億かかると」と述べ、2022年12月完成を延ばすと木材保存のため、毎年1億円かかることを非常に恐れています。
「全責任は私が取る」とした文書の価値は最終的にいくらになるのでしょうか。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/shijisho.pdf
すでに、竹中工務店とは118億6617万6000円もの契約を結んでいます。
・基本設計 8億4693万6000円(支払い済み)
・実施設計 15億6384万円
・木材製材契約 94億5540万円
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なお、名古屋市民オンブズマンは、名古屋城総合事務所が、記者クラブに対して資料を投げ込んだと知り、19/2/4 21:10に電話で確認しました。
「『市長記者会見の趣旨を明確にした』とする資料を記者クラブに投げ込んだ。本日の市長・副市長の発言に一部齟齬があったと聞いており、誤解を招くおそれがあるため投げ込んだ。」
情報提供いただけないかと依頼したところ「記者クラブ配付資料は翌日市民情報センターに開架されるルールであれば、それにしたがってほしい。『誤解を招くおそれ』を解くため、本日市政記者クラブに資料を投げ込んだのであり、特定の人に情報提供することはルールから外れるため、私だけの判断ではできない。」としました。
「市長・副市長発言はyoutubeで公開されており、世界中の人が『誤解を招くおそれ』があるのではないか。資料を今すぐにでも市ホームページにアップするなど、『誤解を招くおそれ』を解く必要があるのではないか」と言ったが、「今後必要に応じて検討する」とのこと。
翌日19/2/5午後に、市民情報センターに上記資料が開架されているか問い合わせたところ、開架されていないとのこと。
確認してもらったところ、「市長室広報課と名古屋城総合事務所で齟齬があり、開架されていなかった。先ほど資料を開架した」と言われました。
なお、19/2/5 21:00現在、名古屋市公式webサイト平成31年2月分(報道発表資料)には、上記資料は掲載されていません。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/345-11-11-0-0-0-0-0-0-0.html
自らに都合の悪い情報を市民に公表しない、名古屋市の姿勢があらわれています。
19/1/31(木)19/1/11名古屋城石垣部会ワーキング 議論の内容作成せず 配付資料全面非公開
19/1/11に非公開で行った特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議石垣部会ワーキンググループ(WG)について、名古屋市民オンブズマンが「議論の内容がわかるもの」と「配付資料」を情報公開請求したところ、「議論の内容がわかるもの」は作成又は取得しておらず不存在、「配付資料」は「公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがある」として内容が全面非公開でした。
・「議論の内容がわかるもの」決定
・「配付資料」決定
・「配付資料」内容
現在、名古屋城木造復元をめぐっては、文化庁が「天守台石垣の保存方針について石垣部会の了解を得ていない」として、名古屋市が2018年10月に予定していた文化庁文化審議会の許可を得ることを断念しました。
19/1/11石垣部会WGで何が話し合われたかはわかりませんが、名古屋市と文化庁とのやり取りを踏まえた話しあいがなされたものと推測できます。
資料は54ページにも及び、相当中身の濃い話し合いがされたのではないでしょうか。
市民に十分な説明をせず、「2022年12月完成」の目標をあくまで変えないとする名古屋市の姿勢に極めて疑問を抱きます。
19/1/30(水)名古屋市「名古屋城天守台石垣の安定計算を行うためのケーソン下ボーリングまだできていない」
19/1/30に、特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議第15回天守閣部会が開催されました。
・19/1/30 特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 第15回天守閣部会配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190130-1.pdf
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190130-2.pdf
・名古屋市民オンブズマンによるメモ
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190130-3.pdf
主に、2018年10月に文化庁文化審議会の許可が出なかった「天守台石垣」について、どのような問題があるのかが議論されました。
今回も、名古屋市は天守台石垣についてどのように問題なのか、具体的に示さず、スケジュールも全く示しませんでした。
構成員の小野徹郎・名古屋工業大学名誉教授は「今後の見通しをお聞かせ願いたい」としましたが、西野輝一・名古屋城総合事務所所長は「具体的な見通しは立てられていない」とするのみ。
古阪秀三・立命館大学客員教授は「石垣部会には技術的なことがわかったメンバーがいるのか。去年9月からずっと滞ったまま。石垣部会は何を言ったのか、名古屋市は何をやったのか。はっきりと書かないと、これでは半年たっても同じことになる。ここの部分の覚悟がいる。ちょっとひどすぎる」としました。
三浦正幸・広島大学名誉教授は「東南海地震が予測されている現在、名古屋城の石垣が全て崩壊する可能性もあり、一刻も早くしないと困る。石垣を保存しなくちゃいけないといいながら、かえって石垣を危機に陥れているような気がする」と述べました。
瀬口哲夫・名古屋市立大学名誉教授は「文石協(文化財石垣保存技術協議会)のメンバーは天守閣部会に3人いる。石垣部会にも3人いる。文化庁は『地元有識者』と言っているが」としたところ、西野所長は「石垣部会との認識の一致・石垣部会の了解が必要」としました。
また、西形達明・関西名誉教授は「熊本でも、基本的な石垣安定計算について、一時近似はすでになされている。私が見たところ、現在の天守石垣調査結果を踏まえれば、すでにやろうと思えばできない段階ではないと思っている。」としましたが、名古屋城総合事務所の蜂矢主幹は「石垣の安定性を行うためにはケーソン下のボーリングをする必要があると認識している。今それについてまだ着手できない状況であるが、私どもとしては、木造の復元と並行した形で石垣の安定性の確認というのは当然必要なものだと考えている」と述べました。
西形名誉教授は「難しい議論だが、石垣の評価は逃げて通れない。やるのなら天守閣部会でもできる」と述べました。
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ケーソン下のボーリングについては、当初は基本設計その他業務委託に含まれていましたが、期限を18/2/28から18/3/30に変更する際になぜかボーリングを削除しました。
ボーリングするには文化庁の現状変更許可を取得する必要がありますが、これまで、名古屋市は文化庁には「石垣保全のため」として天守台周辺石垣の調査の現状変更許可申請を行ってきました。
石垣部会は「文化庁記念物課による特別史跡の現状変更許可の方針が固まっていない調査・整備事業については、今後も当部会での審議対象とはしない」としており、ケーソン下ボーリング調査について、石垣部会と調整がつかなかった、と見るのが妥当だと考えます。
穴蔵石垣調査はいまだ調査場所も示されず、しかもケーソン地下ボーリングのめども立っていません。
18/9/10に石垣部会と名古屋市が非公開で行ったワーキンググループの内容は全面不開示です。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/181010-1.pdf
石垣部会・天守閣部会ともにいいたいことがあるなら、合同部会を開けばいいだけのことです。
このままではいくら経っても進みません。
名古屋市も、問題点をきちんと提示せず、市民・議員・天守閣部会・石垣部会・文化庁・竹中工務店にすらごまかしながら進めています。
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なお、本日、金シャチを復元するかどうかについて議論が盛り上がりました。
三浦正幸・広島大学名誉教授は「『史実に忠実』とすると、16金以下の14金くらいになり、みっともないので金網をはるしかないとしました。
その他、経費の面などから、現在の金シャチをそのまま載せてはどうか、という多数の有識者から意見に対し、名古屋市は「現在の金シャチは歴史的価値があり、破棄するわけではなく、どう活用していくか検討中で、2体有効活用していきたいと考えている。木造復元で再利用しては、ということは検討する」とのこと。
名古屋市は現在の金シャチは歴史的価値があることを認めながらも、現在の天守閣の歴史的価値を正当に評価せずに破壊しようとするのは理解できません。
19/1/27(日) 名古屋城説明会 竹中工務店「工事着手時期は具体的にどう変えるかは話ししていない」
19/1/27に鯱城ホールで名古屋城天守閣木造復元シンポジウムが開催されました。
・当日配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190127.pdf
・会場からの質問と回答 概要(名古屋市民オンブズマンによるメモ)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190127-1.pdf
参加者は115名。
シンポジウムとは名ばかりで、はじめに大学の先生による講義があったのち、これまでの市民向け説明会の内容と同じでした。
会場からは「市長の意見の押しつけだ」とする意見が出ました。
説明会5回・シンポ1回で、竹中工務店に対してようやくスケジュールの見直しについての具体的な質問が出ました。
竹中:竹中工務店といたしましてはですね、昨年の春ですね、名古屋市さんと基本協定を結びまして、仕事をやっておりますが、その中でですね、2022年の12月木造復元を目標としてやるということでですね、現在まで来ております。現状ですね、文化庁に許認可等が降りておりませんので、着手についてですねまだ具体的にどう変えるかというようなお話はしておりませんけれども、いろんな工法等ありますのでですね、現状はできるかぎり2022年12月を遵守できるようにがんばっていきたいと考えております。
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名古屋市は、2018年10月の文化審議会での了承を断念しました。
断念前の18/9/21、名古屋市議会本会議で広沢副市長は「現時点において竹中工務店と具体的な協議は行っておりません」としました。
しかしながら、断念以降、全体のスケジュールはいまだに公表されていません。断念後の2018年10月30日、名古屋市議会経済水道委員会で西野所長は「2019年5月に文化審議会の了承を得たとしても、10か月程度工事が遅れる」と述べています。
また、市は「竹中さんは現状変更許可の見通しが立たない今の現状におきましては具体的なスケジュールを検討するのはなかなか難しい」とさえ述べています。
それどころか、18/12/28の西野所長の記者会見では「2022年に完成する見通しは立っていないが、目指してやっている。」とまで述べました。
当初の案では2018年9月に仮設素屋根見学施設の予算要求、2018年11月に現天守解体予算要求がなされる予定でしたが、いまだに予算要求されていません。2019年度当初予算にも要求されていません。穴蔵石垣調査についても、予算どころかなにをどう調査するのかもはっきりしていません。
名古屋市は「建築基準法の適用除外を受ける予定」と繰り返し述べており、今後1/29に建築審査会が行われる予定ですが、いまだに議題に名古屋城が上がってきません。
ようやく、名古屋市と竹中工務店は、基本協定13条などに基づき完成時期について協議していないと認めました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/170509-1.pdf
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市民の多数の質問で、おぼろげながら名古屋市と竹中工務店の関係が見えてきました。
・名古屋市が文化庁訪問時の資料を、竹中工務店は見ていない(19/1/17)
・竹中案 最上階には100人で入場制限検討。1日2500人との関係は不明(19/1/22)
・河村市長「アメリカの歴史的建造物の学者『今を生きる人間には歴史的建造物を壊す権利はない』」 (19/1/25)
・河村市長「「法隆寺は地震で倒れてきたら危ない。金もかかる」(19/1/25)
・竹中「文化庁に許認可等が降りておりませんので、着手についてまだ具体的にどう変えるかというようなお話はしていない(19/1/27)
今後は、名古屋市議会・マスコミ・市民が追及する番です。
総額505億円もの巨大プロジェクトは頓挫寸前です。
19/1/25(金) 名古屋城木造化説明会 河村市長「アメリカの歴史的建造物の学者『今を生きる人間には歴史的建造物を壊す権利はない』」
19/1/25に名古屋市東文化小劇場で名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
・当日配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190117.pdf
・会場からの質問と回答 概要(名古屋市民オンブズマンによるメモ)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190125-1.pdf
300人の会場に一般参加者は40名。
河村市長の地元とあって、市長は自らが行った旭丘高校解体反対運動に触れました。
1938年に建設されたコンクリート製校舎は2000年-2002年に建て替えられました。
当時、「どうして同じ年に作られた愛知県庁が登録有形文化財で、旭丘高校は登録有形文化財にならないのか」と聞いています。
・平成23年10月17日 市長定例記者会見
http://www.city.nagoya.jp/mayor/page/0000029407.html
・平成12年4月19日 衆議院文教委員会議録
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/147/0007/14704190007012.pdf
2000/4/19衆議院文教委員会で、河村たかし衆議院は以下述べています。
「いろいろな工法が、特に大震災以降完成されてきて、例えば下に免震装置を入れて、コンクリートは劣化防止をやって、中は反対に全くリニューアルして新品同様のものにしていく、欧米なんかそれは非常に多いんですけれども、そういう工法が完成されてきた。しかし、時代がちょうどその境でありまして、その認識がないころにできた計画の場合は、壊していっちゃうんですね。
ですから、ぜひ政治家として、取り壊しだけではなくて、ほかもそれをやれというんじゃなくていいですが、しかし、そういう工法もやはりあり得る、検討してほしいという、ぜひ御答弁をいただけませんでしょうか。」
当時、文化庁次長の近藤政府参考人は以下述べています。
「私どもも、この話を承りまして、愛知県教育委員会にも、この旭丘高等学校校舎の位置づけ、価値づけと申しましょうか、今の登録基準に照らし合わせますならばそれは合致をするであろう、こういうようなこともお話はしておるわけでございます。
いずれにいたしましても、現時点におきまして、愛知県教育委員会におきましては、先ほども申し上げましたような観点で検討しておる。
さらにそういったいろいろなことをまた愛知県教育委員会が検討するということであれば、それはまたそれで非常に結構なことであろうと思っております。」
今回、市長の最後の挨拶で、「旭丘高校を壊す際、アメリカの歴史的建造物の学者が来まして、タウンミーティングをやった。『歴史的建造物については、今を生きる人間にはそれを壊す権利はない』びっくりしました。なるほど、そういう考えがあるのか。」と述べました。
市長の発言はその後「この場合それを上回るだけのものがあればですが。名古屋城なんかは、完璧な図面がある。引き継いでいくのは我々の責任ではないか」と続きます。
しかし、建設から62年たったコンクリート製旭丘高校が壊される際に「チェーンでぐるぐるまきにして座り込んだ」河村たかし衆院議員が、市長として、建設から60年たつコンクリート製名古屋城天守を壊そうとするのかいまだに理解できません。
河村市長はさらに「法隆寺は地震で倒れてきたら危ない。金もかかる」と述べるなど、木造建築物そのものに対して疑問を投げかけました。
木造名古屋城の計画の詳細はいまだに見えてきませんが、竹中工務店の最新の案では、火事にならないよう、スプリンクラーを大量につけるようです。
「現在のコンクリート製天守閣」より、「スプリンクラー・遮煙区画など現在の技術を付加した木造天守閣」の方が、果たして価値があるのか。文化庁もそこを問題視しています。
そもそも、「エレベーター無し、ガラス張り避難階段無し」の木造天守閣計画が、日本建築センターで認定を取れるのか。名古屋市建築審査会の適用除外、総務大臣の認定、名古屋市消防長の同意を取れるのか。
仮にそれらが取れたとして、「入場料で借金を返す」という計画の収支があるのか。
今回、市の主催した説明会を毎回聞きましたが、疑問はさらに深まりました。
結局、河村市長は「好きか嫌いか」で判断しているだけではないか、そこに無自覚で、周囲の人を振り回しているのではないかと思えます。
19/1/24(木) 名古屋城木造化 名古屋市が文化庁訪問時の内容・資料全部非公開
名古屋市が名古屋城木造化の件で文化庁に行った際の復命書・持参資料を名古屋市民オンブズマンが情報公開請求したところ、内容と持参資料すべて全面非公開でした。
・決定書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190123-2.pdf
・内容
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190123-3.pdf
理由は「当該情報が公開されることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがある」というものです
一体何が書かれているのか?
しかも、19/1/17に、名古屋市と基本協定を結んでいる竹中工務店は「名古屋市が文化庁を訪問した時の議事録は確認していない」と述べました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190117-1.pdf
すでに118億6617万6000円もの契約を結んでいる竹中工務店にすら情報を見せないというのは前代未聞の異常事態です。
・基本設計 8億4693万6000円(支払い済み)
・実施設計 15億6384万円
・木材製材契約 94億5540万円
名古屋市民オンブズマンとして、早急に何らかの対応を取る予定です。
19/1/23(水)名古屋城木造化 竹中工務店「耐震性と史跡の保護を両立させた案は可能と考える」
19/1/23に名古屋市緑文化小劇場で名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
・当日配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190117.pdf
・会場からの質問と回答 概要(名古屋市民オンブズマンによるメモ)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190123-1.pdf
350人の会場に一般参加者は40名。
司会者から「多くの人に質問・発言してもらうため、過去3回の説明会で発言した人はご遠慮下さい」としましたが、手をあげる人が少なかったためか、後半は過去に発言した人も発言できました。
名古屋市民オンブズマンの内田は、石垣部会が最も問題にしている「木造復元の基礎構造である『はね出し架構』が史跡を破壊すること」について「石垣部会は断じて認めないし、一般論として文化庁も認めないだろうと言っているが、竹中工務店と名古屋市はどう思っているか」と質問しました。
竹中工務店は「石垣の扱い方によってですね、様々な案が考えられると思いますが、耐震性と史跡の保護を両立させた案というのは可能かと考えています。
いずれにしましても、石垣の調査結果に基づいて、先生方とよく相談しながら最善の案を作り込んでいきたいと考えています。」と述べましたが、具体的には示しませんでした。
内田は「はねだし加工はなしでできるんですか」と追加で質問したところ「そういった案も考えられるということです。」と述べましたが、具体的にどのような案があるのか、それで耐震性が図られるのかは述べませんでした。
名古屋市は「現在天守台内部・外部の石垣現況を把握・調査しており、結果に従って石垣保全方針を定めたい」と述べました。
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しかし、天守台内部石垣(穴蔵石垣)については、どのように調査するのかもまだ決まっておらず、予算も提案できていません。
文化庁の現状変更許可もとっておりません。
現在のコンクリート製天守閣は、天守台石垣の地下に埋められているコンクリート製ケーソンで支えられており、石垣に荷重がかからないようになっています。
しかし、木造天守復元の際は、外部石垣と内部石垣の間に荷重がかかるようになるため、竹中工務店は「はね出し架構」と呼ばれるコンクリート製基礎構造を設置することを提案しました。それに対して石垣部会が猛烈に反発しているのは前述のとおりです。
「可能だ」と抽象的に述べるのではなく、例えば竹中工務店と文化庁や石垣部会が直接面と向かって討論しているところを市民に公開する方が、よっぽど役に立つと思います。
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質問案を作成しました。
竹中工務店が市民の質問に答えるのは、今回の説明会のみです。
竹中工務店は、聞かれれば市民に言いたいことがあるようです。
どれでもよいので、読み上げていただけると幸いです。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190124.pdf
・今後のスケジュールについて
・入場者数予測と滞在時間について
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今後も市民向け説明会・シンポが開催されます。ぜひご参加下さい。
【市民向け説明会】
・1/25(金)18時半〜(東文化小劇場)
【シンポジウム】
・1/27(日)14時〜 木造復元シンポジウム(鯱城ホール)
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000112541.html
19/1/22(火)名古屋城木造化説明会 竹中「最上階には約100名入場制限検討。避難器具は減免で協議中」
19/1/22に名古屋市瑞穂文化小劇場で名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
・当日配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190117.pdf
・会場からの質問と回答 概要(名古屋市民オンブズマンによるメモ)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190122-1.pdf
300人の会場に一般参加者は45名。
司会者から「多くの人に質問・発言してもらうため、過去2回の説明会で発言した人はご遠慮下さい」とされたため、名古屋市民オンブズマンは質問ができませんでした。
多数手が上がりましたが、「時間が無い」という理由で質問者が限られました。
賛成派の人は、特に勉強せずに同じことを何回も話し、また「名古屋市や竹中工務店がいい加減なことをするはずがない」とするのみ。
(2022年12月完成には、2018年文化審議会での許可がどうしても必要でしたが、それができなかったのだから、スケジュールがどう変更するのか、ということについてはどうして触れないのでしょうか)
名古屋市ののらりくらりの対応に対して、一部反対派は感情的に怒るのみ。
こんなことを繰り返しても、なにも進みません。
そんな中、唯一話が進んだのは消防・避難計画についてです。
消防法の規程に基づき、木造3階の西南隅櫓には、最上階に登るのは9名のみであることを踏まえると、木造5階・地下1階建ての木造天守で安全に避難できるようにするため、最上階に何人登れるのか、避難器具はどこに付ける予定かと質問がありました。
・消防法施行令25条
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=336CO0000000037#388
竹中工務店は「建築基準法の適用除外を受ける予定。現在避難安全性能を有識者と協議中で、最終的には日本建築センターで認定を取る予定。最上階にはおおむね100人程度で先生方と話をしている」としました。また、避難器具については「例えばスプリンクラー+避難消火栓という、消防法以上のものを設置することによって、そういった避難器具の減免をしていこうということで今協議を進めさせている」と述べました。
にもかかわらず、名古屋市は「1時間2500人、1日当たり20000人を最大来城者の計算としている」と繰り返しました。
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2018年7月19日に開催された天守閣部会配付資料では、1時間2500人来城者の計算で在館者密度を均一にすると、最上階には136人と試算されています。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180806-1.pdf
最上階に100人しか登れなければ、想定していた136人から約26.5%減となります。そうであれば、1時間1838人、1日14700人しか最上階に登れない、という計算に
ならないのでしょうか。(竹中工務店は、1時間2500人で安全性を検証しているとしています)
4階で大量の人が滞留すれば、非常時にはより危険になります。もしくは最上階に登れないとして、4階まで登っても、5階に登らず降りることにもなりかねません。
また、消防法施行令25条では、防火対象物には以下の避難器具を付けることが義務づけられています。
(滑り台・避難はしご・救助袋・緩降機・避難橋・滑り棒・避難ロープ・避難用タラップ)
スプリンクラー等をいくらつけたとしても、階段が1個しかなく、しかも通常の階段よりはるかに急な木造階段に来城者が殺到すると大変危険です。本当に日本建築センターで認定が取れるのか疑問です。
危険さを減らそうとすると人数制限が必要となり、入場料収入のみでまかなうという収支計画が狂います。
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質問案を多数作成しました。
竹中工務店が市民の質問に答えるのは、今回の説明会のみです。
竹中工務店は、聞かれれば市民に言いたいことがあるようです。
どれでもよいので、読み上げていただけると幸いです。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190123.pdf
・はね出し架構について
・今後のスケジュールについて
・費用について
・石垣調査や工事の予算提案について
・入場者数予測について
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今後も市民向け説明会・シンポが開催されます。ぜひご参加下さい。
【市民向け説明会】
・1/23(水)18時半〜(緑文化小劇場)
・1/25(金)18時半〜(東文化小劇場)
【シンポジウム】
・1/27(日)14時〜 木造復元シンポジウム(鯱城ホール)
名古屋城天守閣木造化の基本設計予算を認めた際の17/3/22市議会委員会付帯決議では、「事業の意義について国や県の理解を得て補助金を確保する」とありましたが、それも出来ない見通しです。
また、現時点では文化庁の許可が出る見通しが立っていませんが、製材した木材の保管費が年1億かかる見込みです。
にもかかわらず、樹齢300年以上もの木を18/11/19-20にも伐採しようとしています。
愛知県の補助実施が見込めない以上、抜本的に計画を変更する必要があります。