名古屋市は、平成22年(2010年)9月に構造体劣化調査、平成23年(2011年)2月に耐震診断概要書をまとめた。
また、平成29年(2017年)3月に暫定的耐震補強調査をまとめていた。
構造体劣化調査の結果、基準をクリアーしていた。
耐震診断概要では、Is値の目標0.6を大幅に下回る0.14だった。どうすればIs値0.6、0.75に補強できるかをまとめたのが耐震診断概要書。
内部の柱に鋼板を巻いたり、RC増設壁をしたり、炭素繊維を巻いたりして耐震補強する(外観は変更しない。外壁に×型の鉄筋がむき出しになることはない)。
Is値0.6以上にするには、大天守小天守合計で11億5000万円。エレベーター改修1億6000万円をあわせると、13億1511万4500円。
Is値0.75以上にするには、大天守小天守合計で13億5047万0205円。エレベーター改修1億6000万円をあわせると、15億1051万9605円と試算されている。
主に7階だけ補強する「暫定的耐震補強」だと、1億7172万円の試算がでている。
名古屋市はせっかく業者に上記調査を発注したのに、全く活用もせず、市長は「505億円で木造」と叫んでいる。
安ければいいわけではないが、こんな財産があるにもかかわらず知らん顔してやるべきなのか。
名古屋市公式YouTubeチャンネル「まるはっちゅーぶ」1ch(外部リンク)にて動画を掲載します。
ご都合のよい時間にご覧いただけます。
・名古屋市からの説明(30分程度)
今週の 6 日水曜日に、文化庁の鍋島文化財第二課長、山下主任調査官、吉野課長補佐と私とで、意見交換を持つ機会がありました。その際、まず私どもが天守閣の木造復元を進めているということを、文化庁にも適宜ご報告しており、その状況については、文化庁としてもよく認識している、とのことでした。現在進めている、現天守閣解体申請に係る文化庁からの指摘事項に対する市の考え方については、有識者の方々とよく詰め、まとまり次第、本年 4 月早々にも文化庁へ提出したいと考えています。文化庁としては、市から提出があり次第、なるべく早い機会に文化審議会に報告、審議していきたいとのことでした。あわせて文化庁からは、市とは今後密接に連携して、特別史跡の保存、活用等を進めていきたいとの意向であり、全体整備検討会議等の市の有識者会議にも、主任調査官の予定がつけば派遣するなど、引き続き助言していきたいとのことでもありました。
市としては、国の文化行政の修得や、現在進めている現天守閣解体および天守閣の木造復元の係る諸課題を調整するためのパイプ役として、来年度も文化庁へ市の職員を派遣することについて、文化庁の内諾を得ています。文化庁との関係を維持すべく、引き続き尽力していきたいと考えています。
松雄局長は、今年1月8日の全体整備検討会議の挨拶で、鍋島文化財第二課長、山下主任文化財調査官、吉野課長補佐と意見交換をした際、名古屋市と密接に連携するために、木造復元に係る諸課題を調整するためのパイプ役として、来年度も名古屋城からの職員派遣を受ける内諾をしてもらったと発言されています。
しかし、この発言が思わぬ反響を呼び、文化庁は一体何を考えているのか、文化庁の公式見解を聞いてくれないかといった電話が来ました。文化庁の対応に不信感を抱く事態になってはいけないと思い、私は−−そのときの資料がこれですけれども−−まず一つ目、先ほどの全体会議で局長が挨拶した文書を入手し、そして、衆議院議員の工藤彰三衆議院議員から文化庁長官宛てに、この資料を作成し、そして、工藤彰三衆議院議員のほうから、丹羽秀樹文部科学副大臣のほうへ持っていってもらい、丹羽秀樹副大臣のほうから文化庁に届けられた。これによって正式な文書を頂いてまいりました。
しかしながら、返ってきたときには、その上に、名古屋市会議員浅井正仁、衆議院議員工藤彰三(代理)と書いてありますので、多分、私が質問したことは文化庁も知っていたと思います。
そこで、文化庁の回答はこうです。現在、文化庁では、全国の自治体から5名の実務経験者を受け入れています。名古屋市から受け入れている小村拓也氏が記念物・建造物などを担当しているからといって、名古屋市に対して忖度などはあり得ません。まして、木造復元の調整のためという趣旨は一切ありません。
松雄局長、これはあなたが内諾を得たと言った鍋島文化財第二課長と山下主任文化財調査官が、わざわざ工藤代議士のところまで出向かれて回答したものです。つまり、松雄局長の発言は真っ赤なうそ。そして、このうそが元で、自治体職員を文化庁に派遣すればパイプにできると多くの人に誤解を与え、文化庁にまで多大な迷惑をかけた。鍋島文化財第二課長と山下主任文化財調査官は、私たちの名前を出して松雄局長の発言を完全に否定していただいて結構ですとまで言われたそうです。この真っ赤なうそで多くの人が迷惑をした。これは信用失墜行為に当たるのではないでしょうか。
さらに松雄局長は、挨拶の中で、名古屋市から資料の提出があれば、なるべく早い時期に文化審議会で議題として審議するという文化庁の意向ですとも挨拶で言われています。この文化庁の発言の真意についても、文化庁長官宛て文書で正式に聞いており、鍋島文化財第二課長と山下主任文化財調査官により、回答をいただいております。
名古屋市から文化審議会に資料を出したいと言われれば拒めない。文化審議会は毎月開催なので、4月に提出があれば5月の文化審議会で議題にするということだけです。当然、提出された資料に問題があれば、再検討として返します。なお、解体と復元の申請をセットで提出することが条件だと言われております。
簡単に言えば、名古屋市が文化審議会に資料を提出したいと言えば、宿題が途中であっても、復元の資料が概要であっても、拒否はできません。文化審議会で審議をするけど、中途半端な資料では文化審議会を通るはずもなく、再検討として返すという意味です。
つまり、松雄局長は、再検討として返されることを百も承知で、あえて中途半端な資料を文化審議会に提出しようとしているということになります。本来ならば、資料が整ってから解体と復元をセットで提出するべきものを、なぜ文化庁の条件を無視して、追加提出という無駄なプロセスをあえてする必要があるのか。これは、名古屋市民や名古屋市議会に木造復元が進んでいるように思わせたいから、要は木造復元が前進していると錯覚させることが目的ではないでしょうか。つまり、資料が出されたら文化審議会の議題として受けざるを得ないという文化庁のルールを利用して、審議されたから前進したと言いたいだけということです。
◯平成28年3月17日 名古屋市会経済水道委員会
https://ssp.kaigiroku.net/tenant/nagoya/SpTop.html
◆斉藤副委員長 どの時点で、これはやっぱり2020年7月にできないんじゃないかという議会がそう思うとき、また、執行部さんはどう思われるかわからぬですけど、ちょっとその中で思った場合、どこでチェック機能が果たせる、どういった段階でこの2020年7月、交渉・提案方式が2020年7月のところがちょっと難しいんではないかというところは、どの時点で議会のチェック機能が果たせるんでしょうか。
◎下山市民経済局名古屋城総合事務所長 議案ということで、補正予算の議案もありますし、今おっしゃられた特別会計の設置の条例、そういった部分もございますし、そういうようなお諮りをする機会ということでございます。
◆斉藤副委員長 ということは、2回そこでいろいろな諸条件が整い次第、また議会のほうに報告をまたそうやって議案として出てくるということは、議会の総意でまた決定していくことでしょうけども、2回あるというふうで理解して、これでいいんですね。
◎寺本市民経済局名古屋城総合事務所整備室主幹 委員おっしゃるとおりでございます。
中里高之(自民・緑区):前にはもっと言うと、これ言っていいかどうかわからんですけども、松雄局長と9月の末にね、当時、萩生田文部科学大臣だったんですけども、大臣とこに一緒に行かしていただきました。で、名古屋城のことをよくお願いをしました。
そん中でちょっと気になったもんですから、大臣室に文化庁のね、この木造化をする担当のトップだとか、そのNo.2 No.3ぐらいみんな来てましたよ。その中でね、もう私大臣室だったもんですから、言ったんですよ。
邪魔しておるやつが、文化庁に居るらしいなって。そしたらね、大臣も言ってくれましたよ、そんなこやっとるんかって言って。
滅相もございませんって時代みたいな話だったよ。
文科省は、名古屋城を木造化については、しっかりと名古屋と話し合って前向きに進めていきたいって言い切りましたよね。
で、萩生田大臣もそのときにね、俺もしっかり応援するし、次の大臣になってもちゃんと引き続きやるからなって言ってくれました。それは松雄局長も聞いて見える話です。
で、もっと言うと、もう今、萩生田さん変わったんですけども、この前名古屋で当選をさせていただいたうちの選挙区なんですけども、池田佳隆って、文部科学副大臣ですよ、これもいいチャンスじゃないですか。
で、大臣は池田文部科学副大臣の同じ派閥の先輩ですよ。いくらでももう話は行ってます。
今朝も、池田副大臣と私、話をしてね、こういう所管事務調査があるけども、また一つよろしくなっていうお話をしてきました。ぜひ、場合によっては東京に来て、いろいろと話をしたいなという意見までも交わしました。
21/2/9全体整備検討会議で申し上げたことが私の主張に相違ない。2012年度の整備方針(現天守耐震補強・展示機能向上)に加えて、EVの最上階への延伸、本丸を囲む櫓の利活用等を進めれば、木造天守を復元しなくても本丸地区の存在意義は十分発揮されると考えている。また、資料3-6に「3-2復元の課題」が掲げられているが、この項目こそが復元論議のスタートにあるべきものだが行われず、達成される見通しが立っていない。
・21/2/9 第37回特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議
資料3 本丸整備基本構想(木造天守復元)について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/210209-3.pdf
1)21/2/9全体整備検討会議で、三浦正幸・広島大学名誉教授が「将来の大地震で現天守も石垣も崩壊する。木造天守はメンテをしっかりすれば永続する。いずれ崩壊する現天守の耐震補強を行うのは二度手間だ」と述べたが、崩落した石垣を再構築する具体的な理論と方法を作成することが先に行われなければならないのではないか。
2)ケーソンに依拠して木造天守を復元することが「史実に忠実」なことか。ケーソンの真ん中とその周囲でボーリング調査を行いたいという目的も、天守台の石垣ではなくて木造天守を支えるケーソンの健全性を推し量るものではないか
3)穴蔵は空襲被害とケーソン工事によって大半が壊され、再構築された様相が見てとれたが、それも含めて長い歴史のかけがえのない一部であり、トータルとして名古屋城を捉えなくてはならないと思う。
4)バリアフリーの進展は見られないように思う。世界の趨勢は、バリアフリーという概念自体が遅れており「ユニバーサル・デザイン」の時代と言われている。それらの概念と「史実に忠実」という概念がどのように調和を得られるのか。
5)復元に要する経費とその財源見通しはどうなっているのか。未曾有のコロナ禍の元で悪化している財政状況の中で市の公金がどのように使われているのか、市民への負担はどうなのかという疑問に答えるべき
6)21/2/9全体整備検討会議で麓和善・名古屋工業大学大学院教授は「木造復元は市が決めたことで、私たちは論ずるべきものではない」と述べた。その場で、私がこういう会議で様々な意見が出て論議されてよい、と申した。この考えも変わらない。
21/3/8名古屋市会本会議で、浅井正仁市議が「文化庁第二課長は『階段増設、避難用通路の確保は復元的整備』と述べた。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/210308.pdf
本件事業における基本協定書では、『天守閣木造復元に現状変更等を申請する』『優先交渉権者は、前項に伴い発注者が実施する文化財の復元に必要な諸手続において責任を持って必要な資料を作成する』としている。
竹中工務店との間で、書面による同意が無い限り、復元的整備を目的とした事業、または基本協定に変更することは出来ない。
社会通念に照らして著しく妥当性を欠き、裁量権の範囲を逸脱しまたはこれを濫用したものと解するのが相当。
求釈明として以下を求める。
1.名古屋高等裁判所は名古屋市に対して、本件事業において「階段増設、避難用通路の確保」を予定しているのか、確認されたい。
2.名古屋高等裁判所は文化庁に対して、文化財の再建時に「階段増設、避難用通路の確保」が為された場合、それが復元に当たるのか、復元的整備に当たるものか確認されたい。
3.名古屋高等裁判所は名古屋市、または名古屋市住宅都市局建築指導部建築指導課などに対して検査を軽減する「下検査」について事実としてあるものか確認されたい。重要な事実の基礎を欠いたまま名古屋市契約規則(甲29号証)と相矛盾する判例を放置する事はできません。
内堀に地中レーダーをかけたら、内堀の底から反応が出た。
掘ってみないとなにかわからないので発掘したところ、江戸時代初期、築城時の土とともに大きい石が面を向けて並んで出てきた。
北で東西方向に石列が並んでいるのと同様、南に25メートル離れたところでも東西方向に石列が並んでいた。
石垣の特徴を持った何らかの遺構ではないかと思う。
南北石列のちょうど真ん中には、大天守の「切り欠き部分」がある。
なお、石列は大天守には接続していない。
過去の絵図を調査すると、当初は大天守西側にもう一つの小天守を建設する計画があった。
大阪城などでは埋没石垣は結構発見されてきたが、名古屋城ではこれまで見つかってきていない。
喜びと戸惑いというか非常に慎重に調査が必要。
まあお城も、まあこれは名古屋1000年の計ですので、1000年先まで、ぜひ木造天守を、日本のために、世界のためにも残したいということで。まああの、課題というか、文化庁からは、議会でも答弁しましたように、まあ前へ進めましょうと。
ただ、専門家、学者、専門委員の皆さんとは仲良う、仲良うじゃないけど話をちゃんとまとめて進んでくださいねと。
・自民党:以下の意見を添えて賛成。---------
名古屋城天守閣木造復元事業については竣工時期にこだわることなく、地元有識者や文化庁などの関係者と丁寧に協議を行い、着実な事業の実施に努めること。
・名古屋民主:決算認定案に賛成
・減税日本ナゴヤ:以下の意見を付して決算に賛成。
調査研究センターをもとに、名古屋城の魅力向上に繋がるよう、さらに多くの研究調査研究に努めること。
・公明党:原案に賛成
・共産党:認定1号に反対。理由 一つは名古屋城天守閣木造復元については、名古屋城重要文化財等展示収蔵施設の外構工事での特別史跡の毀損事件でも明らかになったように、開発整備を重視し、文化財保護がなおざりになっていることが明らかであり、また、木造復元の完成期限2022年12月を断念した結果、技術提案交渉方式による建設会社との基本協定書の効力を失っていることから、事業を中止すべきであり、特別会計への支出は認められないこと。
認定7号 名古屋城天守閣特別会計歳入歳出決算の認定に反対
理由 一般会計反対理由の関係事項の趣旨に同じです。
(井上委員)名古屋城に対する注文なんですけれども、私が現職の頃から名古屋城さんがやってくることは非常にいい加減なことが多くて、文化庁のお怒りをいっぱい買って困るということ、きちんとやれということを指導してきたのだけれども。それでもこれを見る限りは直らないというところがあるので、本当にきちんと名古屋城さんにやっていただかないといけないと思うので、いろんなことがありましたけれど、とにかく届け出をしないで掘削をするとかいろんなことが度々あるので、本当に注意してやっていただかないと困るなと思います。だから、文化庁も非常に怒ると思いますよ。
北垣座長 いろいろな、最近、誤解に近いようなこともありますので、ひと言お話したいと思います。本日こうして、本会場にお集まりのマスコミの方々を含む、今日の参加者の皆様方にお伝えしておきたいです。これまでもそうですし、これからもそうだと思いますけれども、石垣部会の構成員は、私は委員と呼んでいますけれども。構成員はいろいろな場で、他の委員会、講演等に関わることが多いです。ここだけではありませんから。そうしたところで、個人としての発言はあっちこっちでやっています。中には、その話の中身には、非常に不正確な表現として紹介されることも多々あります。おそらく、これからもこうしたことはあると思います。そういう不正確情報というのは、いろんなところで聞かれると出てくると思います。改めて申しますと、この石垣部会で、今日のいろいろの発言ですね。これも含めて、例えば、議事録など足らないものを補ったり、修正したりしますね。今日ここで石垣部会として、それぞれの委員の発言。その報告ということを含めて。それが石垣部会としての総意です。これ以外のところで、いろいろな言葉を委員から出されることもあるかもしれませんが、とにかくここで出されている話が、この石垣部会の総意であるとご理解ください。これをひと言、添えたいと思います。今までいろいろな経緯からで、いろんなことがありましたから。どこかでひと言、そういう整理をしておかなければいけないかなと思っていましたので、お話しました。どうぞ、よろしくお願いします。