今後、石垣部会は石垣・埋蔵物分科会と名称を変え、その上で全体整備検討会議は各部会に再付議し、部会で検討して全体整備検討会に報告し、最終意見を取りまとめるとしました。
また、複数の部会に関連する検討事項は、それぞれの部会の意見を事前に調整する調整会議を非公開で行うとしました。毎回「不当に混乱を生じさせるおそれ」と述べますが、情報を市民に公開せず、竣工期限を延ばすにもいつといまだに発表できず「市民に不当な混乱を生じさせ」ているのは名古屋市なのではないでしょうか。
しかも、名古屋大学の勅使河原正臣教授は「7階の耐震性能が低いので今のままでは入場禁止すべきと考えるが、鉄骨ブレース等の補強によりIs値を大きくし、危険性を低減することが可能と考えられる」と発言したと公表されています。
宮武教授は「押さえ盛り土については部会で議論をしていないが、提案資料を見ると、この設計では出来ないことがわかる。盛り土を撤去した後に、剥離しかかっている石垣面が剥離する。シートをかけて養生しても剥離する。」としました。
また、権現山の「権現」は、徳川家康(東照大権現)を意味するものでは無いのではないか(諱(いみな) 口に出すことが憚られる)というのが、武将隊の徳川家康の説でした。
今後、20/2/12に2020年度予算案(市長査定)が発表予定で、20/2/19から2月市議会がはじまります。
名古屋城木造復元はまったくめどがたっていません。
一方、市議会でまともな議論が果たしてできるのでしょうか。
名古屋市 名古屋農林総合庁舎跡地に「広域防災拠点」整備を国に要望
名古屋市が、ステップなごやと名古屋農林総合庁舎第1号館・第2号館(国)、独立行政法人水資源機構中部支社がある敷地に名古屋城歴史博物館を構想しているという件で、名古屋市に情報公開請求したところ、19/7/10に名古屋市長(担当:総務局総合調整部総合調整室)が中部地方整備局長に要望書を提出していたことが判明しました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190710.pdf
名古屋城歴史博物館と「広域防災拠点」整備との関係がよく分かりませんが、国土交通省としては、「市長から基幹となる広域防災拠点の整備を求める名古屋市長からの要望有り」として、名古屋農林総合庁舎の移転計画を進めようとしています。
・令和元年8月 国土交通省官庁営繕部
名古屋第4地方合同庁舎新規事業採択時評価資料
https://www.mlit.go.jp/common/001302117.pdf
・災害時の一時避難場所としての機能を確保。
・東海農政局(名古屋農林総合庁舎)の早期移転、基幹となる広域防災拠点の整備を求める名古屋市長からの要望有り(令和元年7月)
20/1/10に名古屋市が発表した「令和2年度予算要求に対する財政局査定内容の公開」では、金シャチ横丁第二期整備事業は0査定でした。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000124302.html
20/2/12発表予定の市長査定でどうなるか。
今後どうなっていくのかがを注目したいです。
第3回名古屋城バリアフリー検討会議 議事録入手
19/10/24に開催された第3回特別史跡名古屋城跡バリアフリー検討会議の議事録が情報提供されました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191024-2.pdf
・当日配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191024.pdf
議事録を読むと、各構成員が「障害者団体連絡会の団体全体の総意としての意見ではない」ことを確認しています。
また、ワークショップを12団体に呼びかけたがたった6人しか参加しなかったことが記載されています。
参考になれば幸いです。
20/1/25名古屋城バリアフリーシンポ 専門家「エレベーター以外は考えられないのでは?」
「名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会」は、20/1/25にシンポジウム「名古屋城木造天守復元事業は一体どうなるの?〜名古屋城木造復元事業とバリアフリーの行方〜」を開催し、45名が参加しました。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200125.pdf
・講演部分文字起こし
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200125-3.pdf
・パネルディスカッション部分文字起こし
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200125-4.pdf
講師の谷口元・名古屋大学名誉教授(元名古屋市建築審査会会長)は、以下述べました。
「木造名古屋城に関し、歴史的な捏造と言われないデザインを心がけるべき。
文化庁関係者から『名古屋市は1分の1模型を作ろうとしているのか』と皮肉を言われた。
文化財について、今は共有の財産で親しく利用、楽しむことができるようにすべきという考えになっている。
木造名古屋城にして、『博物館名古屋城』の名を捨てるつもりなのか。耐火建築物でなければ展示収納は困難。
また、世界中の研究者が次世代型移動媒体を研究しており、名古屋大学では年間数億円かけて10年間くらいやっている。国、企業、大学で金を出し合ってはじめてできることであり、短期間でできることはない。
現時点では昇降はエレベーター以外は考えられないのではないか。
木造天守の外部にエレベーターを付けることもあり得るのではないか」。
その後、パネルディスカッションになりました。
斎藤縣三・名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会共同代表は以下述べました。
「文化庁は3つポイントを指摘した。『石垣保存が大切』、『文化財保護とバリアフリーの価値の共存』、『戦後市民の力で復元された現天守閣解体の意味が欠落』。
市長はうち1番目は2019年秋に改めるとしたが、2,3番目は全く姿勢を表明していない。
名古屋市が2019年4月に策定した『障がい者基本計画』には、名古屋城について記載を要望したが、市長が認めないと計画が出来ないとして盛り込まれなかった。
市長の一存で、バリアフリー計画がゆがめられている。
現在の天守閣には23人乗りエレベーターが設置されており、水準を下げるのは考えられない。
バリアフリーに関し、名古屋市にはハードだけでなくソフトもいっぱい問題があり、いろいろ向かっていかないといけない。名古屋城で立ち止まってはいけない。
私見だが、はやくコンクリートの城を耐震工事をして、最上階までエレベーターを望む。
木造復元を進める市長の独断で、多くのお金が使われている。放置されれば、一歩も進まないのに予算だけ使われるので、はやくやめさせなければならない」
森本章夫・名古屋城総合事務所主幹は以下述べました。
「2018年5月に『木造天守閣の昇降に関する付加設備の方針』を定め、史実に忠実するためエレベーターを設置せず、可能な限り上層階まで昇ることができるよう目指し、現状よりも天守閣のすばらしさや眺望を楽しめることを保証するため新技術を開発するとした。これをバイブルとして努力している。
https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/downloads/mokuzoutenshu_fukasetsubi.pdf
私は2019年4月に新ポストが出来て着任したが、着任までは障害者団体との対話が少なかった。
2019年6月22日に当団体のシンポに名古屋市が呼ばれなかったが、テーブルに着かせていただき対話がしたいと足繁く通い、本日お招きいただいたと理解している。
これまで、障害者団体を代表する名古屋障害者団体連絡会で説明をし、その後審査基準について障害者団体とワークショップで協議した。
公募のスケジュール案は、全体工程が出ていない今日の段階で申し上げにくいが、公募は今年度内にはじめたい。
足かけ3年で最終審査し、ある程度の技術を選んでいきたい。」
東奈央弁護士(日弁連 人権擁護委員会 障害者差別法制に関する特別部会)は以下述べました。
「市長の個人的な趣味や歴史的考え方と、公共とは別である。普遍的な価値である、憲法で保障されている基本的人権や各種条約に基づいて、今回の名古屋城の件を見ると、憲法13条、14条、22条1項に抵触するおそれがある。
今回の問題は、障害者団体だけの問題ではなく、高齢者やベビーカーの人にも関わる。
大阪城は大阪人のシンボルであり、たくさんの観光客が訪れているが、安倍首相が『大阪城にエレベーターを付けたのは失敗だった』と発言して、多くの人がショックを受けた。
個人の趣味を公の代表が振りかざして、人を傷つけないでほしい」
その後、パネリスト同士でディスカッションになりました。
谷口名誉教授は「公募するという新技術は、許認可が必要。実用化の期間がいつになるのか。
また、階段の蹴上げが23.5センチというのは公共施設ではありえない。また、角度が47度というのは建築基準法違反だし、角度が途中で変わり、直通の避難階段にならない。
史実に忠実だと建築基準法違反になり、利用者の安全のためにあらためて安全を両立できるような城にしてほしい」と述べました。
森本主幹は「スケジュールはなんとも言えないが、2022年度以降、実用化期間を取っている。
また、建築基準法3条の適用除外を受けたい。名古屋市建築審査会同意を得た場合、建築基準法が適用されない。
それに先立ち、縦穴区画や水平の防火区画について、私は専門ではないが、日本建築センターという第三者機関のお墨付きをもらう必要があり、現在一体の防災評定をすでにいただいている状況だ。」としました。
(※20/1/27に名古屋城総合事務所に電話で確認したところ20/1/30に防災評定は日本建築センターから19/1/21に取ったと連絡がありました。
構造評定は今後日本建築センターから取得したい(まだ取っていない))とのこと)
斎藤代表は「森本主幹は、『障がい者団体を代表する名古屋市障害者団体連絡会』と説明したが、事実は違う。上記連絡会は、名古屋市が一方的に指定して名古屋市が事務局の団体。『説明会を開きたいのなら、ここだけではなく広く言うべきだし、障がい者だけでなく、バリアフリーを考えるすべての人に言え』と伝えた。
ワークショップで『障がい者団体と協議した』と森本主幹は説明したが、熱心に各団体を回っていたのは事実だが、上記連絡会としては『説明は聞くが、団体連絡会として協議するとは決めたことがない。市が呼びかける場に個人参加するならしてはどうか、と決めただけ。団体としては決めていない。団体として決めたように発表するのは極めて迷惑。
名古屋市が開催したバリアフリー検討会で『障がい者団体としてうまく話し合いを行った』というのは誤解。
2019年6月に開催したシンポで、石垣部会の赤羽先生は、『石垣調査と修復は10年単位で考えないといけない』と述べた。
いつできるかわからない木造復元にもかかわらず、世界に向けてバリアフリーの国際コンペを行うことは無責任。明確に撤回した方がよい」としました。
森本主幹は「今回の名古屋市は難しい挑戦をしようとしている。もう少し実際に一次審査でどのような技術が世界から上がってくるか、見させていただき、皆さんに見てほしい。
木造天守に使われるとともに、もしかするとほかの建築物に使えるかもという思いで頑張っている」と述べるに留まりました。
東弁護士は「基本方針は変えられるのか?エレベーターと比較して劣っていない新技術は私は知らない。ないから問題になっている。抽象論で新技術は心配だ」としました。
谷口名誉教授は「名古屋城は36メートルあり、建築基準法では31メートルを超えたら非常用エレベーターをつけないといけない。そのエレベーターは消火活動中に動く。
木造名古屋城は燃えやすいし大丈夫か気になる。非常用エレベーターを緩和していいのか?
日本建築センターはちゃんとしているのか?現場を知らない人が審査しているのではないか?
学識経験者が正しいとは限らない」としました。
森本主幹は「日本建築センターという第三者機関としてのお墨付きを受けた。
階段体験館に来ればわかるが、名古屋城の階段は水平引き戸があった。それを再現してあるが、手で引くと、階段が閉じて締め切ることが可能。敵の侵入を防ぐためだが、これを転用して遮煙区画として認めていただいている状況だ。より安全かが適用する条件だ。」としました。
谷口名誉教授は「安全確保のため、階段に障害物があってはいけないし、ふたしてはいけない。防御のためのもので人々の安全が守れるとは思えない」としました。
斎藤代表は「電動エレベーターには130年以上の歴史がある。技術は時間がかかり、エレベーターに変わる技術があるはずがない。市は『垂直昇降機』と言ったが、『床を抜くのはよいが、柱や梁はだめ』という。
防災という観点を見れば、地震対策や火災対策をすると建てられない。『スプリンクラー、木材以外はよいが、エレベーターはだめ』という理屈は理解できない。
いっそ、『木造復元とエレベーターをどう調和するか』という国際コンペをしてはどうか」としました。
森本主幹は「多くの建築士に聞いたところ、柱や梁を取ると、補強や力がかかって違うものになる。消防設備は付加的に付けられる。仮設の昇降設備も付加的に付け、除去したら元のままになる」としました。
会場からは「まず石垣調査と修復が先だ。市長個人の思い入れで木造復元に邁進するより、生きている人に金を使って欲しい。すでにヒノキを90億円も購入してしまった。市職員から河村市長をストップさせて欲しい」「木造天守閣は建築基準法、耐震基準をクリアできるのか?火事の時安全か?」「名古屋城だけじゃなく、名古屋駅などもバリアフリーにすべき」という意見が出ました。
東弁護士は「特例というのは、過去に保障された人が不利益になる際に例外的に認めようというもの。『特例使って大丈夫です』というのは考えにくいが、名古屋市はどうしてそう考えるのか」としました。
進行の磯部友彦・中部大学教授は「名古屋城木造復元は、単なるエレベーター問題ではなく、名古屋をどう魅力アップしていくかということ。皆さんで考えるべき。
以前の名古屋市なら、オール名古屋市でやったはず。森本さんだけに頼ってはダメ」としました。
谷口名誉教授も「セントレアや愛・地球博、リニアなど、参加型でやってきた。
『ご意見を聞きました』というのは古い考え方。」としました。
磯部教授は「ユニバーサルデザインの本質はみんなが参加すること。意見が違うし、お互いが意見を出すと時間がかかるが、恐れていると失敗する。
今回、少し時間がかかりそうだが、私はいい方向で、チャンスだと思っている。」としました。
辻直哉・同会事務局長は「赤羽先生は、『暗礁に乗り上げたではなく、もともとあった問題にぶつかった』と表現した。このエレベーターの問題もずっとあった。
いったん立ち止まって、今の城も文化財であることを踏まえて考えるべきではないか」としました。
名古屋城 ステップなごやの土地に関する資料入手
名古屋市が、ステップなごやと名古屋農林総合庁舎第1号館・第2号館(国)、独立行政法人水資源機構中部支社がある敷地に名古屋城歴史博物館を構想しているという20/1/1中日新聞報道を受け、ステップなごやの土地と建物に関して情報公開請求した結果、以下資料を情報提供してくれました。
・国有財産無償貸付契約書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200122-1.pdf
・許可証
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200122-2.pdf
・ステップなごや 建物登記 不存在決定
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200122-3.pdf
名古屋市緑政土木局緑地管理課と、名古屋城総合事務所が説明してくれました。
1)ステップなごやの土地について
もともと当該土地は東海財務局が保有している。
2007/10/25に、東海財務局と名古屋市(緑政土木局)が都市公園として国有財産無償貸付契約書を結んだ。5年更新で、2回まで更新可能。現在2回更新しており、2022/10/15まで。
その後借りることがあればまた書面を交わす必要がある。
なお、ステップなごやができるまでは広場として利用していた。
ステップなごやの南側の地下には、中部電力の変電所がある。
2)ステップなごやの建物が出来る経緯について
都市公園法2条2項公園施設の中の展示施設として、名古屋城総合事務所から緑政土木局に設置の許可を求められ、 2019/10/1-2022/12/31まで許可を出した。
なお、ステップなごやの建物を建てるに当たり、東海財務局に話をし、契約書7条の3に基づく承認を受けた。
3)ステップなごやの建物の登記について
役所の建物は往々にして建物登記をしないことがある。
今回、ステップなごやの建物は登記していない。
名古屋農林総合庁舎第1号館・第2号館(国)、独立行政法人水資源機構中部支社の土地については、それぞれ直接聞いて欲しいとのこと。
なお、現在の金シャチ横丁(義直ゾーン)も、土地は東海財務局が保有しており、同じような仕組みとのこと。
現在の愛知県体育館も、土地は東海財務局が保有しており、名古屋市が無償貸付をして、愛知県に設置許可を出していると言っていました。
参考になれば幸いです。
第18回-20回 名古屋城天守閣部会議事録入手
19/4/25、19/7/11、19/8/28に開催された、特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 天守閣部会(第18回-20回)の議事録を情報提供してもらいました。
・19/4/25 特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 天守閣部会(第18回)議事録
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200122-4.pdf
・19/7/11 特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 天守閣部会(第19回)議事録
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200122-5.pdf
・19/8/28 特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 天守閣部会(第20回)議事録
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200122-6.pdf
以前は議事録は情報公開請求しないと開示されませんでしたが、現在は、情報公開請求すれば、情報提供されるようになりました。
(情報公開請求は取り下げ)
しかしながら、このような重要な議事録や配付資料について、名古屋市公式ホームページには掲載していません。
傍聴はできますが、マスコミ・傍聴者も含めて写真撮影・録音が出来ず、一体何が議論されているのか、正確なところは広く一般にはすぐにわからないようになっています。
名古屋市は2022年12月竣工予定は断念しました。
その後の予定はいまだに立っていません。
どうしてこのような状況になったのか。基礎資料を市民に公開することからはじまるのではないでしょうか。
20/1/25(土) 名古屋城バリアフリー 名古屋市元建築審査会長を招きシンポ
「名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会」は2020年1月25日(土)13時〜16時に名古屋市北区役所2階講堂で名古屋市元建築審査会会長、名古屋城総合事務所バリアフリー担当を招きシンポジウムを開催します。
https://www.facebook.com/events/2181282442174601/
どなたでも参加できます。ぜひご参加下さい。
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名古屋城木造天守復元事業は一体どうなるの?
〜名古屋城木造復元事業とバリアフリーの行方〜
主催 名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会
名古屋城木造天守復元事業は、現状変更に必要な文化庁の許可を得られず計画は難航しており、河村市長は、当初2022年末だった完成目標を断念すると発表。市議会の委員会においても、天守の完成については「まだ、目途がたっていない」との説明がされました。
そのような状況の中、名古屋市は私たちの主張を受け入れず、新天守にエレベーターを設置しない方針はかえないままで、新技術で代替するバリアフリーとの名目で、国際コンペを実施しようとしています。完成時期が遅れることになり、バリアフリー化について、充分な議論をおこなう時間があるにも関わらず、「エレベーターを設置しない」との方針を変えない、名古屋市の姿勢に対し、大いなる疑問を抱かざるを得ません。
そして、エレベーター未設置問題以外にも、事業の進め方や石垣の保全方法など、様々な問題が指摘されています。
今企画では、建築の専門家の方などをお招きし、今ある問題とはどんなものなのか、たくさんの市民の方に知っていただき、今後、どのような取り組みが必要かを共に考える機会とします。
日時:2020年1月25日(土) 13:00〜16:00
会場 : 名古屋市北区役所2階 講堂
(名古屋市北区清水四丁目17番1号)
http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000007858.html
参加対象者:名古屋城木造復元事業の様々な問題に関心のある市民の方々
定員: 150名(先着順)
資料代:500円
プログラム
13:00〜13:05 開会挨拶・趣旨説明
共同代表 齋藤縣三氏(実現する会共同代表・わっぱの会理事長)
13:05〜14:00 講演「名古屋城の過去・現在・未来の価値を考える
〜ユニバーサルデザインと科学技術進歩の観点も交えて〜」
講師:谷口元氏(名古屋大学名誉教授)
14:00〜14:15(休憩)
14:15〜16:00
パネルディスカッション「名古屋城木造復元事業とバリアフリーの行方」
森本章夫氏(名古屋城総合事務所主幹 木造天守閣昇降技術開発等担当)
斎藤縣三氏(実現する会共同代表・わっぱの会理事長)
東 奈央(弁護士)
谷口 元氏(名古屋大学名誉教授)
進行 磯部友彦氏(中部大学教授・日本福祉のまちづくり学会副会長)
問合せ先:名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会(担当:辻、木下)
〒466-0037 名古屋市昭和区恵方町2-15 AJU車いすセンター内
電話:052-851-5240 ファックス:052-851-5241
メール:jitsugensurukai@gmail.com
20/1/14 河村市長「木の文化は燃えても再建すればオリジナル」繰り返す
20/1/14に開催された河村市長定例記者会見で、「木の文化は燃えても再建すればオリジナル」と繰り返しました。
20/1/14 河村市長定例記者会見(名古屋城部分)
名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200114.pdf
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河村市長の話は何回聞いても理解できません。
名古屋市が2018年7月に文化庁復元検討委員会に提出しようとした「基本計画書」では、「現天守閣の価値」が様々な角度から述べられています。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190531-2-1.pdf
現天守閣再建に当たり、城戸久・愛知県文化財専門委員会建造物部長は「城郭の史実を残すのならば焼失したことそれ自体が大きな歴史であるとした上で、それでも再建するとなれば、外観そのものは元の城と寸分変わらないものとして、内部を綜合科学館式の近代的様式で再建することを提案している」としています。
その上で、「基本計画書」では、復興大坂城建設に当たっては、「天守閣のような永久性を持つ記念建築は、将来にわたり長くその地にそびえるように、耐火性、耐震性を兼ね備え、かつ経済的なSRC造で再建すべきであるという見解」があり、「名古屋城においても、SRC造が志向されたのには、二度と焼失することのないようにという願いも込められていたのである。」と記載しており、名古屋市自身が、二度と焼失することがないようにという当時の市民の願いを認めています。
先人の思いも無視し、強引に自分の思い込みで進めようとする河村市長。
木造で再建し、再度燃えるのが文化ということなのでしょうか。
万が一木造復元できたとしても、借金返済するまえに燃えたら借金だけが残りますが、それも「文化」だというのでしょうか。
「燃えない城」は、「オリジナル」のままでは達成できないのです。
20/1/10 名古屋市予算財政局案 名古屋城歴史博物館計上せず
名古屋市は20/1/10に「令和2年度予算要求に対する財政局査定内容の公開」を行いました。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000124302.html
名古屋城関係の予算要求の多くは財政局に削られています。
・天守閣閉館中の魅力向上事業 1億4300万円→1億4300万円
・名古屋城関連資料のデジタル画像の作成 300万円→200万円
・名古屋城石垣の基礎的研究及び普及事業の推進 1000万円→1000万円
・名古屋城正門トイレ改修 4500万円→200万円
・名古屋城内外景観の改善 7300万円→0
・名古屋城二之丸庭園の保存整備 1億1100万円→6800万円
・名古屋城二之丸地区基本調査 1000万円→1000万円
・重要文化財表二之門等の大規模修理に向けた調査 400万円→300万円
・金シャチ横丁第二期整備 2800万円→0
・名古屋城天守閣木造復元に向けた機運醸成 3800万円→2500万円
・名古屋城天守閣積立基金の積立 1億円→1億円
2020/1/14に名古屋城総合事務所に電話で確認しました。
・20/1/11 中日新聞に、「武家文化 テーマパークに 名古屋城隣接、
28年度完成目指す」と記事が載ったが、記事以上に詳細があれば教えて欲しい。
https://chuplus.jp/paper/article/detail.php?comment_id=707285&comment_sub_id=0&category_id=113&from=news&category_list=113
→1/1新聞記事については、名古屋城総合事務所としては特に取材を受けていたわけではない。
かなり詳しい内容で、私どもも把握していない。
しかし、展示施設については「金シャチ横丁基本構想」をH24からまとめた。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000036971.html
現在は飲食店があるが、構想では「名古屋の食文化、横丁や芝居小屋、多目的空間で本物の歴史を示す展示施設」が盛り込まれた。
区画を含むエリアについて、第1期整備として飲食店を整備した。
・20/1/10公開 「令和2年度予算要求に対する財政局査定内容の公開」に記載があるのか。
上記財政局査定内容に記載が無い場合、どうするのか。
→財政局案の45「金シャチ横丁第二期整備」にあたる。
今回は2800万円予算要求したが、0円計上となっている。
金シャチ横丁基本構想概要版「空間づくりのイメージ」壱と弐の「名古屋の食文化・生活文化を堪能できる横丁」は、第1期整備で完了した。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000036/36971/gaiyou_all.pdf
今年度も第2期整備について検討している。
具体的には、壱「尾張名古屋文化の旅の基点」
■芝居小屋での多目的空間を演出
■本物の歴史に出会う空間
当初基本構想には壱〜七とあるが、どれを第3期以降に整備するかなどは決まっていない。
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現在、金シャチ横丁(義直ゾーン)の南側は、ステップなごやと名古屋農林総合庁舎第1号館・第2号館(国)、独立行政法人水資源機構中部支社、中部電力三の丸変電所があります。
謄本を取ったところ、以下所有者が判明しました。
・【土地】名古屋市中区三の丸一丁目7-2 所有者 大蔵省
【建物】名古屋市中区三の丸一丁目7-2 所有者 独立行政法人水資源機構
・【土地】名古屋市中区三の丸一丁目7-3 所有者 大蔵省
・【土地】名古屋市中区三の丸一丁目8 所有者 大蔵省
【建物】名古屋市中区三の丸一丁目8 所有者 中部電力
上記中日新聞記事には、建設候補地とされる国の名古屋農林総合庁舎関係者のコメントが全く書いていないのが非常に気になります。
一応、名古屋農林総合庁舎の移転構想はあるようです。
・令和元年8月 国土交通省官庁営繕部
名古屋第4地方合同庁舎新規事業採択時評価資料
https://www.mlit.go.jp/common/001302117.pdf
上記資料には、「・災害時の一時避難場所としての機能を確保。・東海農政局(名古屋農林総合庁舎)の早期移転、基幹となる広域防災拠点の整備を求める名古屋市長からの要望有り(令和元年7月)。」とあります。
名古屋市の構想はどのようなものかわかりませんが、名古屋城木造天守復元事業の建設費だけで505億円以外に、土地代・建物代を支払う余裕があるのでしょうか。
なお、20/1/13横井利明名古屋市議ブログによれば、2020年度「臨時・政策経費」は92億円、うち財政局査定で81億円消化したため、市長査定額は11億円とのこと。
http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2467431.html
今後も注目していきたいです。
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・2019年3月 三の丸地区再整備研究会
提言:名古屋三の丸地区再整備の今後の展開に向けて
〜ポスト・リニア時代の核心を展望する〜【再整備構想】
http://www.nup.or.jp/nui/user/media/document/investigation/sannomaru/sannnomaru_kousou2.pdf
・国土交通省 中部地方整備局 営繕部調整課 松浦 賢太
名古屋三の丸地区の庁舎整備における地域との連携
http://www.cbr.mlit.go.jp/kikaku/2019kannai/pdf/re05.pdf
20/1/6 河村市長 名古屋城天守閣木造復元の新たな竣工時期を明言せず
20/1/6に河村たかし名古屋市長の年頭記者会見があり、記者から何回もあらたな完成時期について質問があっても答えませんでした。
令和2年1月6日 名古屋市長河村たかし 年頭記者会見
https://youtu.be/mxT2hogvKTo
20/1/6 名古屋市長河村たかし 年頭記者会見(名古屋城部分)
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/200106.pdf
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今回の会見は、市長個人が話したいSLとトリエンナーレの話題ばかりでした。
記者から何回も名古屋城木造復元の完成時期について聞かれたのに、きちんと回答せず、「トリエンナーレはちゃんと書いてもらわなあかんよ」と話題をそらしました。
市長「石垣部会の皆さんのご理解を得た」
→石垣部会宮武教授「我々石垣部会は、当初から一貫して木造天守であろうと、鉄筋コンクリートの天守を残そうと、現状有ろうと、どんな選択肢であっても天守台に負担があるかどうか、特別史跡を構成している石垣の健康度、維持というものが現実どうなのかという調査が必要だということを繰り返してる。
今回、その指導に基づいて、やはり名古屋市さんはもうやり方をもう1回考え直して、クリアしなければならないハードルを一つ一つ済ませていきますよというご発言を市長さんはされた。
木造天守が賛成反対も一度も部会でも議論をしてませんし、言ってないです。」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191227-2.pdf
市長「千田さんは『目標については完全に一致した』と。石垣部会と名古屋市。
→石垣部会千田教授「相違がなかったわけではありませんけれども、現在ではですね、やはり石垣をしっかり調査をしてそれを保全をしっかりしながらですね、整備を考えていこうというところは完全に一致しておりますので、石垣部会もですね。それはもう前向きにですね、しっかり議論に加わって、いいですね、調査をしていただいて。必要な保全の措置をですね、とっていけるようにしていきたいというところを考えているところです。」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-2.pdf
市長「千田さんは、これは個人的ではあるが、個人的に、3月ぐらいで調査が終えられるといいなと言ってました。」
→石垣部会千田教授「実際すでに石垣カルテについては極めて精力的に進めていただいておりますので、これは希望でありますが年度内にその調査が完成するのではないというふうに思うんです。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-6.pdf
市長「そりゃ文化庁が来たのは大きいですよ。やっぱり。文化庁主任調査官だったかな。ええ。文化庁が部会にちゃんときとった。」
→石垣部会にはオブザーバーとして毎回文化庁は来ている。天守閣部会には文化庁は一度も来ていない。
石垣部会千田教授「報道でも書いておらず、理解もしていないかもしれないが、石垣部会と天守閣部会の位置づけが決定的に違う。
・石垣部会 専門家の審議組織として法規に基づいて設置されており、文化庁調査官が出席して審議に助言・指導を与えている。文化庁にもその都度報告している。
・天守閣部会 文化庁の許可を得ず、独自に設けた部会。文化庁が関与せず、木造復元の設計図を作った。今日に至るまで文化庁は一切関知していない。文化庁調査官は1回も出席していない。」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190720.pdf
市長「完成時期はまあ、千田さんのお気持ち通りいって、3月に仮にまあ、やってみんとわからんもんがあるもんでね、今、5カ所穴掘ってるし、まあいろいろファイバースコープ通すかとかあるんですが、できれば、それははよできるんじゃないですか。石垣のためにもええ仕事がようできると思いますよ。ええ。」
→天守閣木造復元事業の竣工時期を聞かれているのであって、石垣カルテ終了時期を聞かれているわけでは無い。
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【名古屋市が考える必要のある今後の流れ】
2020年1月 名古屋城跡全体整備検討会議で埋蔵文化財の担当を決める
2月 2020年度当初予算に各種計上
3月 総務省に市債返済計画の「協議」資料提出
竣工時期決定
バリアフリー国際コンペ募集開始
市議会予算議決
5月 実施設計契約の延長
竹中工務店が購入した木材の保管期限が切れる
○年○月 天守台石垣カルテ完成
○年○月 天守台石垣の保全方針を策定
○年○月 文化庁に天守台石垣保全工事の現状変更許可申請
○年○月 文化庁が天守台石垣保全工事の現状変更許可を出す
○年○月 天守台石垣保全工事
○年○月 文化庁に内堀発掘調査の現状変更許可申請
○年○月 文化庁が内堀発掘調査の現状変更許可申請を出す
○年○月 内堀発掘調査
○年○月 内堀の保全方針を策定
○年○月 文化庁に内堀保全工事の現状変更許可申請
○年○月 文化庁が内堀保全工事の現状変更許可を出す
○年○月 内堀保全工事
○年○月 御深井丸石垣カルテ完成
○年○月 文化庁に御深井丸石垣発掘調査の現状変更許可
○年○月 文化庁が御深井丸石垣発掘調査の現状変更許可を出す
○年○月 御深井丸石垣発掘調査
○年○月 御深井丸の保全方針を策定
○年○月 文化庁に御深井丸石垣保全工事の現状変更許可
○年○月 文化庁が御深井丸石垣保全工事の現状変更許可を出す
○年○月 御深井丸石垣保全工事
○年○月 日本建築センターで避難安全性能認定
○年○月 一般財団法人日本消防設備安全センターによる評価を取得
○年○月 総務大臣の認定
○年○月 名古屋市消防長の同意
○年○月 名古屋市建築審査会の適用除外
○年○月 文化庁に基本計画書を提出、受理
○年○月 文化庁に現天守閣解体・木造復元の現状変更許可申請
○年○月 文化庁復元検討委員会で現天守閣解体・木造復元審査
○年○月 文化庁が現天守閣解体・木造復元の現状変更許可を出す
○年○月 現天守閣解体予算 市議会議決
○年○月 現天守閣解体
○年○月 文化庁に穴蔵石垣発掘調査の現状変更許可申請
○年○月 文化庁が穴蔵石垣発掘調査の現状変更許可を出す
○年○月 穴蔵石垣発掘調査
○年○月 穴蔵石垣の保全方針を策定
○年○月 文化庁に穴蔵石垣保全工事の現状変更許可申請
○年○月 文化庁が穴蔵石垣保全工事の現状変更許可を出す
○年○月 穴蔵石垣保全工事
○年○月 文化庁が木造復元の現状変更許可の変更
○年○月 木造復元予算 市議会議決
○年○月 木造復元着工
○年○月 木造天守完成
・2019年11月-12月名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-1.pdf
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今後の予定
・20/1/25(土)13時〜 講演会とシンポ 名古屋城木造天守復元事業は一体どうなるの?
〜名古屋城木造復元事業とバリアフリーの行方〜(北区役所)
https://www.facebook.com/events/2181282442174601/
・20/2/6(木)13時30分〜 文化庁訪問記録情報公開訴訟 (名古屋地裁1102号法廷)
・20/2/26(水)15時〜 基本設計住民訴訟 (名古屋地裁1102号法廷)
19/11/28 名古屋城文化庁訪問時復命書情報公開訴訟 市「公開すると反対の意見を持つ者から、いわれなき非難を浴びることが予測される」
名古屋城木造化をめぐり、名古屋市が文化庁訪問時の復命書等の情報を非公開にしたのはおかしいとして、名古屋市民オンブズマンが公開を求めた情報公開訴訟の第4回弁論が19/11/28に名古屋地裁1102号法廷で行われました。
非公開文書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190531-1-1.pdf
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190531-2-1.pdf
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190531-3-1.pdf
現時点で68カ所がいまだに非公開です。
それぞれについて、名古屋市は情報公開条例のどの条文で非公開にするのか、情報の概括的内容、性質、弊害の具体的内容を一覧表にし、原告がそれぞれ反論しています。
原告名古屋市民オンブズマンは準備書面(1)で以下主張しました。。
・市長が発言を引用した「著名人」であることが窺われ、「通常人に知られたくない情報」には該当しない
・「昭和実測図及び野帳・調書」に記載された木材の本数等は、公開することでなぜ「木材の価格が高騰する」かを社会通念上理解することすら出来ない。
それがなぜ「株式会社竹中工務店」の利益を害するかも不明。
・市は「引用文献・図面等、文献資料、現存する遺物」も「それらに関する同社の独自に有するノウハウが流出する」とするが、どのような市場でどのような不利益を被るのかの説明すら行われていない。
・市は「各部の復元検討した図面等」を公開されると購入すべき木材に関する情報の流出により価格高騰すると主張するが、因果関係の主張もなされていない。
・市は「防災避難計画の考え方」、「具体的には防災拠点の所在地等」を公開すると、「名古屋城木造天守閣への放火等を機とする人物に対し、犯罪実現の妨げとなる設備の所在地を示すことになり、当該人物による犯罪の予防、観覧者の生命又は身体の保護に支障をおよぼすおそれがある」と主張するが、防災・避難計画は社会通念上公にされるべき情報のはず
名古屋市側代理人弁護士は、準備書面(3)で以下主張しました。
・高度な政治的判断を伴う事業であり、設計及び施行において、文化財保護への専門的な知見と高度な技術が求められる事業である。
・現状変更許可を受けることが必要な本件事業の実施に当たっては、専門的な知見を持つ文化庁との意見交換が必要不可欠
・職員同士による意見交換は、多様かつ自由な意見が現れ、円滑な議論・検討が行われるよう、非公開を前提として実施されている
・本券事業の実施自体に賛否両論あり、市民から非常に高い関心を向けられている。
意見交換における関係者の意見や具体的な発言について、ある意見を述べたために、それとは反対の意見を持つ者から、いわれなき非難を浴びたり、あるいは、参考意見にすぎないのに種々の誤解が生ずることが予測される。そうすると、現に非難や誤解があったか否かにかかわらず、意見交換をする関係者が、このような非難や誤解を恐れたり、各々の立場に拘束されたりするなどして、率直な意見を述べなくなるおそれがある。
・文化庁と名古屋市との意見交換は、多様かつ自由な意見が現れ、円滑な議論・検討が行われる必要があるため、非公開を前提として実施されている。このような非公開の場では、公開しない前提での意見が含まれているところ、名古屋市がそのような情報を無条件に公開すると、文化庁との信頼関係を損なうこととなり、また、将来行われるであろう同様の意見交換においては、公開されることを前提とした硬直的かつ形式的な議論しか展開されないなどの事態が予測される。
・様々な事情を総合的に考慮した上での政治的判断及び文化庁の専門的な知見が必要不可欠であり、外部から一定の特定の事情に基づいて圧力や干渉等の影響を受け、意思決定の過程が歪められることがないようにする必要がある。
・文化庁と名古屋市の間で交わされた発言ややり取りされた文書が公になると、議論の最中であるなど未成熟な内容であるにもかかわらず、市民の間に当該情報が文化庁や名古屋市の最終的な決定であるなどの無用な誤解や憶測を招き、不当に市民の間に混乱を生じさせるおそれがある。
原告名古屋市民オンブズマンの新海聡弁護士は「名古屋市は氏名が思想信条に該当すると主張しているようだが、名古屋市条例は個人識別型になっていない。
さらに、本件は火薬庫ではなく、防災計画や避難経路は公にしないと危険である。
また、「河村市長は黒塗り部分について、『特別秘書に説明させる』と非公式の場で言った」としました。
名古屋市代理人弁護士は「書面で返答する。市長はでたがりだから」としました。
裁判長は「『関係法規チェックリスト』が中間的な内容、とはどういうことか」と質問しましたが、名古屋市代理人弁護士は、傍聴していた市職員に話しを聞きに行き、「本当に必要な法令は未確定だから」としました。
また、裁判長は「市長が世論について言及した部分を非公開にしているが、世論は公ではないのか?」と質問し、名古屋市代理人弁護士は「確認する」としました。
さらに、裁判長は「発言が公になると、賛成反対で混乱が生じるとするが、空中戦にならないようにしてほしい」としました。
名古屋市代理人弁護士は「市内部だけでなく、竹中工務店と協議をした上で反論する」としました。
裁判長は「事業計画について、計画や日程、費用の検討過程が明らかになることについて、項目ごとに違いがあるのか?」と質問しました。
名古屋市代理人弁護士は「この時期にこれを確定していないといけないはずなのに、文化庁との協議が煮詰まっていないため誤解を招くおそれがある。各項目によって違いがある」としました。
次回弁論は20/2/6(木)13時半〜 名古屋地裁1102号法廷です。
19/12/5 名古屋城木造化基本設計住民訴訟 原告「基本計画が出来ていない以上、基本設計ははじめられない」
19/12/5に、名古屋城木造化基本設計住民訴訟弁論が名古屋地裁1102号法廷で行われました。
原告の「名古屋城天守の有形文化財登録を求める会」側は
@当初の要求水準書を、今回の成果物は満たしていない
A竹中工務店と契約した委託仕様書を、成果品目録は満たしていない
などと主張して、基本設計が完成したとして竹中工務店に支払われた8億4693万6千円の返還を求めるなどしています。
・19/10/25名古屋市側 準備書面(3)、乙20号証
19/12/5 原告側準備書面(2)
http://bit.do/iranaikawamurajo
原告は、準備書面(2)の中で、「市は『申請書類』が納品物に含まれていると主張しているが、現状変更許可を求める申請のための書類は文化庁に提出されていないため受け入れられない」としました。
また、「市は『実施設計業務委託契約における委託内容は、発注者である本市が決める』と主張しているが、外部的な制限、条件ヘの無理解が事業そのものを遅延させている」と主張しました。
さらに、建築審査会の同意に先立つ建築指導課の協議すら存在せず、設計業務自体を完結することができない、と主張しています。
・平成28年3月25日 竹中工務店
名古屋城天守閣整備事業 技術提案書
原告は、「市は『基本計画書』の名称を『基本設計説明書』と替え、または、『基本設計説明書』に含ませたと説明しており、容れることは出来ない」としています。
さらに、「竹中工務店の技術提案・交渉方式の『技術提案書』では、『0フェーズ』の段階で『復元方針・基本計画』を取りまとめ、『復元検討委員会』に提出する。これらが整った段階で『基本設計・積算』となる。
『基本計画』として文化庁、復元検討委員会に諮ることで、基本設計を開始できる」とし、基本計画が出来ていない以上、基本設計は開始できない、と主張しました。
被告名古屋市は、準備書面(3)の中で、「基本計画書は、『名古屋城天守閣基本設計業務 基本設計説明書』に含まれる」という主張を繰り返しました。
次回弁論は20/2/26(水)午後3時に名古屋地裁1102法廷です。
・名古屋城天守の有形文化財登録を求める会
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
19/10/9 名古屋城木造化基本設計住民訴訟 市「仕様書記載を『全部作る』とは書いていない」
19/10/9に、名古屋城木造化基本設計住民訴訟弁論が名古屋地裁1102号法廷で行われました。
原告の「名古屋城天守の有形文化財登録を求める会」側は
@当初の要求水準書を、今回の成果物は満たしていない
A竹中工務店と契約した委託仕様書を、成果品目録は満たしていない
などと主張して、基本設計が完成したとして竹中工務店に支払われた8億4693万6千円の返還を求めるなどしています。
・19/9/30名古屋市側 準備書面(2)、乙18-19号証
http://bit.do/iranaikawamurajo
【論点1】要求水準書と基本設計書の位置づけについて
名古屋市が提出した準備書面(2)で「当該方式における『要求水準書』の位置付けは,受注者が 履行すべき義務や満たすべき要件を具体的に定めたものではなく,あくまで受注者に対して実施を要求する業務の概要や必要最小限の業務の範囲, 契約や設計に係る条件,水準を一般的・抽象的に示したものに過ぎない。」としました。
その上で「受注者は,本件事業の実施に当たって,要求水準書のうち,設計業務等に関して記載又は提案された事項に基づき実施されなければならないものである。」としました。
一方、「要求水準書8頁に記載されている『文化庁に おける復元検討委員会の審査を受け,文化審議会にかけられること』は, いずれも文化庁の内部手続に関することであるから,受注者が負うべき 債務として受注者に対しその履行を要求できない性格の事柄である。」としました。
【論点2】成果品目録と委託仕様書の関係について
委託仕様書第23条にある(1)基本計画書 と、成果品目録にある「番号1 基本設計説明書」との関係について、名古屋市が提出した準備書面(2)で、「『基本計画書』は『番号1 基本設計説明書』として提出された。なお,委託仕様書第23条(1)の柱書に『以下の項目 のうち,必要なものについて記述し』とあるとおり, (a)から(t)ま
での全ての項目が『番号1 基本設計説明書』の内容として記述されているものではない。 」としました。
今回、上記基本設計説明書の内容を説明するため、名古屋市は「名古屋城天守閣基本設計業務基本設計説明書(平成30年3月30日 株式会社 竹中工務店)」を黒塗り部分を大幅に少なくして裁判所に提出しました。(乙18号証)
名古屋市の代理人弁護士は「仕様書は『必要なものについて記述し』とあり、『全部作る』とは書いていない。裁量がある。
必要のないものは記述されておらず、必要なものを記述した」としました。
裁判所は「準備書面第1項においては、要求水準書は受注者の義務を定めたものではないと記載されている一方、第2項において、要求水準書のうち、設計業務等に関して
記載又は提案された事項は受注者の義務であると記載されている」と指摘し、次回までに市が主張するよう求めました。
また、原告にも上記主張について反論を求めました。
次回期日は19/12/5名古屋地裁です。
・名古屋城天守の有形文化財登録を求める会
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
19/12/27 名古屋城木造化 河村市長「石垣部会とは完全に一致した」繰り返す
19/12/27に開催された河村たかし名古屋市長定例記者会見で石垣部会に関し「だいたい向こうも完全に一致したといっとらせたしね。調査も進んでいるしね。」と繰り返しました。
・19/12/27 河村たかし名古屋市長定例記者会見(名古屋城部分)
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191227-4.pdf
しかし同じ時間に開催されていた石垣部会後の記者会見では、石垣部会の宮武正登・佐賀大学教授は以下述べています。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191227-2.pdf
宮武:ちょっと修正しなきゃいけないのは、対立とか関係修復って言い出したのはあなたたちです。部会で対立しているなんてことは一言も言ったことがありますか。
和解とか。ないですよ。マスコミさんはそういう対立軸楽しいですから。
今回和解の手打ちにしたいんでしょうけれども、先ほど座長が申し上げた通り、我々石垣部会は、当初から一貫して木造天守であろうと、鉄筋コンクリートの天守を残そうと、現状有ろうと、どんな選択肢であっても天守台に負担があるかどうか、特別史跡を構成している石垣の健康度、維持というものが現実どうなのかという調査が必要だということを繰り返してるわけで、どこで対立、和解という言葉が出てきたんですか。
我々は1回も使ったことがないけれども、おたくたちが使ってませんか。結局、噛み合ってなかったのは、できるだけいろんな事業を急ぎたいというふうに市長さん以下名古屋市さんは進めようとしてきた。
我々は文化財保護法に基づいて、文化庁の主張内容を踏まえて、一つ一つクリアしていかなければ到達しませんよということでその主張をしてきた。それだけですよ。
今回、その指導に基づいて、やはり名古屋市さんはもうやり方をもう1回考え直して、クリアしなければならないハードルを一つ一つ済ませていきますよというご発言を市長さんはされた。
我々石垣部会は元々主張している、そうやってくださいということをおっしゃったんですから。和解も何も。どこが。どういう問題ですか。逆におたくに聞きたいんだけれど。
対立してたんですかね。
上記発言を聞いていた名古屋城総合事務所の佐治所長は、その後の記者会見で「今厳しい御意見もございました」と認めています。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191227-3.pdf
河村市長は石垣部会の真意をわかって発言しているのか、何もわからず発言しているのか。
そもそも石垣部会との話し合いで、自分が話したことを覚えているのか。
市民は冷静に「名古屋市と石垣部会は何を一致した」のか理解すべきです。
19/12/27 名古屋城石垣部会「対立とか関係修復って言い出したのはあなたたちです」
19/12/27に特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 石垣部会(第33回)が開催されました。
(石垣部会開催中は、録音・録画が禁止されています)
19/12/27 特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 石垣部会(第33回)配付資料
19/12/27 特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 石垣部会(第33回)
名古屋市民オンブズマンによるメモ
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191227-1.pdf
19/12/27 特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 石垣部会(第33回)
終了後の石垣部会記者会見
(名古屋市民オンブズマンによる、半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191227-2.pdf
19/12/27 特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 石垣部会(第33回)
終了後の名古屋市記者会見
(名古屋市民オンブズマンによる、半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191227-3.pdf
河村市長は最初だけ来て挨拶しましたが、すぐに退席しました。
その中で、「文化庁から、『現天守取り壊しだけ別ではなく、一体として解体・木造復元進めてほしい』と言われた」として、取り壊しと復元を一体として進めることを表明しました。
その後、名古屋城総合事務所の佐治所長は、「前回新しく埋蔵文化財部会を設置することを提案したが、石垣部会から『石垣と地盤がつながっており、埋蔵物だけ切り離して議論できない』と言われたのと、文化庁から『全体整備検討会議と各部会の権限を整理する』として、埋蔵文化財部会の設置を見送ることを表明しました。
続いて、文化庁から示された「指摘事項」について報告されました。
(1)解体・仮設物設置が石垣等遺構に与える影響
ア 内堀→調査中
イ 御深井丸→今後現状変更許可申請
ウ 北面石垣→地下は発掘調査中
エ 背面空隙→カルテを整える
(2)現状変更を必要とする理由
木造復元の計画について追加で情報を提供する
オブザーバーの山下信一郎・文化庁文化財第二課主任文化財調査官は
「概ねうまくまとめられている。ただ、上記4点だけでよいか、必要な調査はなにかというのは、石垣部会の先生に考えてほしいと伝えた。
また、現状変更を必要な理由として、当初は名古屋市から解体のみ申請があったのは『耐震の問題が危険なので壊したい』というものだった。
審議会から、詳細を確認するよう指示があったところ、名古屋市は木造天守のことも考えているという。議会に報告したら、『全体の計画がわからないと判断できないのではないか』と言われた」としました。
その後搦手馬出補修方針について議論になりました。
千田嘉博・奈良大学教授が「『本丸外堀馬出石垣』とは聞いたことが無い。『本丸絡手馬出石垣』の誤り。文化庁の補助事業だ。自分たちが何をやろうとしているのかしっかり認識して欲しい」としました。
続いて、宮武正登・佐賀大学教授が「搦手馬出事業はこれで何年目か?あと何年かかるのか。年次展開は持っているのか」としたところ、名古屋市は「今後2年かけて石材調査、補修方針を示した後、概ね5年かけて積み直しを完了する予定。事業計画として文化庁には提出していない」としました。
宮武教授は「中身の問題だが、石材の劣化は、実際に積み直したときに耐えられるかで判断すべき。名古屋城総合事務所は、石垣の解体復元は初めての経験。有能なコンサルを頼った方がいい」としました。
続いて、本丸内堀石垣発掘調査を議論しました。
宮武教授は「レーダー調査の結果、北堀底と西堀底に巨大な攪乱が有る可能性がある。がれき・コンクリート・瓦なのか空洞なのかはわからない。
石垣が健康な話しではない。トレンチを入れないとわからない。西側御深井丸の石垣上部がクラックが入っている。」としました。
千田教授は「西堀底の巨大な攪乱は、幻の石垣工事の可能性もある。堀底に重要な歴史遺構が残っている可能性がある」としました。
さらに、石垣カルテについて議論しました。
宮武教授は「天守台石垣について徹底的に調査しているが、それはカルテではなく研究成果。全体の石垣カルテと整合できなくなった。」としました。
赤羽一郎・前名古屋市文化財調査委員会委員長は「文化庁『指摘事項』にある、背面の空隙についての工事影響を判断するにはまだ不十分。
さらに『御深井丸地下遺構調査が必要』と文化庁から指摘があるが冷淡に扱われている。」としました。
宮武教授は「愛知県に、事業の進め方を見てもらいたい」としました。
最後に、服部英雄・名古屋城調査研究センター所長は「御深井丸の石垣はどの程度調査が必要か。(木造復元工事をする際は)ウレタンで盛り土をするので、石垣が崩れることはない。」としましたが、山下文化庁調査官は「文化審議会からは『軽量盛り土をした場合、全体に圧がかかるだろう。堀底に空隙がある場合、崩れるのではないかという懸念がある。調査手法については石垣部会で議論をしてほしい』と言われた」としました。
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石垣部会終了後、石垣部会構成員は記者会見を行いました。
記者から「11/4に市長との対談で、和解というかある程度合意、関係修復がなされたと言われてきたが、今日を終えてどう思うか」と質問がありました。
宮武教授は「対立とか関係修復って言い出したのはあなたたちです。部会で対立しているなんてことは一言も言ったことがありますか。和解とか。ないですよ。
我々石垣部会は、当初から一貫して木造天守であろうと、鉄筋コンクリートの天守を残そうと、現状有ろうと、どんな選択肢であっても天守台に負担があるかどうか、特別史跡を構成している石垣の健康度、維持というものが現実どうなのかという調査が必要だということを繰り返してる。
今回、その指導に基づいて、やはり名古屋市さんはもうやり方をもう1回考え直して、クリアしなければならないハードルを一つ一つ済ませていきますよというご発言を市長さんはされた。
そのように対立から和解というような図式で書かれると経過をご存じない、県民市民国民の方々は、いろんなストーリーを考えてしまう、ミスリードをしていただいては困るんです。誤解の無いように。木造天守が賛成反対も一度も部会でも議論をしてませんし、言ってないです。」としました。
赤羽構成員は「今日の話し合いについては、やはり石垣ファーストというふうに度々市長はじめおっしゃってることから言えば、まだまだ不十分である。とにかく具体性のない提案だったというふうに私は考えてます。」と述べました。
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続いて、名古屋市側も記者会見を行いました。
佐治所長は「今厳しい御意見もございましたけど、とりあえず予定していた議題はすべて審議していただいて、一定の方向性が出たものですから、そういった部分でいうと、大きな成果があったなというふうに感じております。」に留まりました。
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石垣部会は当初から全くぶれていません。
「本質的な価値を持つ石垣をどう守るか」を一歩ずつ進めるだけです。
19/12/26 名古屋城天守閣部会「スプリンクラー配管は石垣の下を通すのか?」
19/12/26特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 第21回天守閣部会が開催されました。
19/12/26特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 第21回天守閣部会 配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191226.pdf
19/12/26特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 第21回天守閣部会
(名古屋市民オンブズマンによるメモ)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191226-1.pdf
冒頭、河村市長が挨拶しましたが、「80歳くらいの人は『早く作ってくれ』と言っている。石垣部会とは大筋完全に方針が一致した」とするのみ。
局長も挨拶をして、市長共々すぐに退席しました。
名古屋城総合事務所から、「8月29日に、2022年12月の工期を見送ると市長コメントを発表した。新たな竣工時期については、竹中・文化庁、有識者と協議して、できるだけ早く、今年度中に示せればよい。今後部会に工程表は示してご議論していただきたい」としましたが、今回の天守閣部会には工程表は出ませんでした。
川地正数・川地建設設計室主催は「竣工時期があいまいだと市民の心は離れると思う。来年早々にも新たな工期を示してもらいたい」としました。
その後、防災設備設置計画について議論しました。
古阪秀三・立命館大学客員教授は「史実に忠実は重要だが、新しい技術の設備については、消防法に基づき付けないといけないことがある。
名古屋市と竹中工務店は、技術と史実、全体をどう協議しているのか、天守閣部会はどう関われるか」と質問しました。
竹中工務店は「スプリンクラーの配管は、どうしても史実の壁に穴を開け、壁の上を貫通しないといけない。
しかし基本的には史実の復元をしたい。最終的には建築確認申請をする」としました。
名古屋城総合事務所は「史実に忠実に復元するのは大前提として、具体的に設計をどうしていくか。復元建物について、人の安全を考え、建築基準法同等の安全性をもつものにする。建築基準法3条の「適用除外」建築審査会に諮って許可をいただく予定。
防火安全を考慮すると、史実通りにできない部分があるかもしれないが、性能を確保する設計を進めて建築審査会の許可を得たい」としました。
三浦正幸・広島大学名誉教授は「資料の2ページについて質問がある。
地下の床下配管について気になったのは、緑色の線で書かれた床下配管が、天守入口の枡形石垣の下を貫通している。
耐用年限50-100年くらいの現代建築ならこれでも構わないが、だいたい4−500年はぜったいこの部分は解体しないはずだ。
大重量がかかる石垣の下に、耐用年限が短い配管を通すのはいかがなものか。
通常であれば、石垣の下を避けてすこし遠回りすれば、床が見えているところがある。石垣の下でなければ掘り返すことは容易。
石垣の下を通されるというのは、4-500年間石垣重量を受けるとすると、コンクリートで上を保護するのでしょうが、心配だ。石垣の下を通すのはなんとかならないか」と述べました。
竹中工務店は「床下配管については、小天守橋台からいま現状、枡形入口まで地中のトレンチがある。ここから持ってきている。
同じような形式を踏襲しようとしている。
桝形石垣の下については、今後の基礎の構造等を含めまだ検討の余地が大分ある。
先生のご意見を踏まえ、メンテナンスしやすいような方法を検討したい。
配管のルートは石垣の下を通すが、コンクリートのカバーをするだけでなく、厚い2メートルくらいのコンクリートの塊の中に、メンテナンスできる配管のスペースを作るつもりだ。荷重がかかる状況を配慮したい」と述べました。
瀬口哲夫・名古屋市立大学名誉教授は「スプリンクラーの水はどこから持ってくるのか?今の天守は屋上に水槽があるはず」と聞きました。
竹中工務店は「貯水槽は売店東側に計画している。デザイン博で使ったキュービクルの跡、本丸御殿のポンプ室があるあたりに、まとめてスプリンクラー、屋内消火栓用の水源のタンクを置かせていただければと思っている。今後の協議で位置については変わるかもしれないが、水槽なしで設置できるものではない」としました。
瀬口名誉教授は「本丸御殿が火災に遭ったとき、小天守に延焼する恐れがある。延焼についても防災対策は出てくるのか」と質問しました。
竹中工務店は「本丸御殿と小天守は間隔が狭く、 一般の基準法で言う『延焼の恐れがある範囲』に該当する。
建設省から『伝統的建造物であっても、延焼のおそれがある場合、輻射熱の計算をして必要があればドレンジャー等の設備設置を検討すること』と言う通達がある。
計算したら、本丸御殿で出火した場合、また逆に小天守で出火した場合、輻射熱対策が必要と出た。
ドレンジャーを通達通りに設置しようとしたら、消防から『もう少し有用性高いものを』と言われたため、ドレンジャーではなく消防基準の放水銃を付ける計画で検討している」としました。
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いまだに、木造天守の基礎構造ならびに配管を通すコンクリートについて定まりません。
「はね出し工法は、既存の石垣・遺構を破壊することになるため断じて認めない」とした石垣部会は、配管についてはどのような意見を言うのでしょうか。
また、今回は防災設備設置計画でしたが、どのように来城者を避難させるかという計画はまた別個に出すのでしょうか。
木造名古屋城の高さは55.6m(天守台19.5m、建屋36.1m)もあります。
1カ所しか出口がない名古屋城で、どのように避難するのか。
難問だらけの中、名古屋市は「年度内に新たな竣工時期を示したい」としました。
総務省と市債返済計画の「協議」資料作成の締め切りが年度内なのかもしれませんが、きちんと議論する時間は果たしてあるのでしょうか。
そもそもこの木造復元事業は実現可能なのでしょうか。
天守台石垣修復が遅れ、実施設計完成のめどもたたないまま、木材だけは着々と市債を発行して購入し続けています。
2020年5月には木材保管期限が切れ、年間1億円の保管料が別途かかってきます。
一体どうすべきか。関係者が一堂に会して話し合う場所はいまだにありません。
名古屋城木造化 木曽ヒノキ伐採イベント詳細入手
名古屋市民オンブズマンは、19/11/4に中津川市で開催された、名古屋城天守木造復元事業に使う予定の木曽ヒノキ伐採イベントに河村市長他が出席した際の詳細を情報公開請求して入手しました。
・決定書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191223-1.pdf
・復命書等
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191223-2.pdf
・支出命令書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191223-3.pdf
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現天守閣解体のめども、復元のめども全くたっていない現在、名古屋市は木だけを着々と入手しています。
2020年6月に竹中工務店と契約している保管期間が切れるため、その後は追加の保管料が発生する可能性があります。
全ての木材を保管するには最大年間1億円かかると竹中工務店は説明していると、19/6/22名古屋市議会本会議で名古屋市は答弁しています。
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今後の予定
・19/12/26(木)午前10時〜 天守閣部会(名古屋能楽堂 会議室)
・19/12/27(金)午前10時〜 石垣部会(名古屋能楽堂 会議室)
・20/1/25(土)13時〜 講演会とシンポ 名古屋城木造天守復元事業は一体どうなるの?
〜名古屋城木造復元事業とバリアフリーの行方〜(北区役所)
https://www.facebook.com/events/2181282442174601/
・20/2/6(木)13時30分〜 文化庁訪問記録情報公開訴訟 (名古屋地裁1102号法廷)
・20/2/26(水)15時〜 基本設計住民訴訟 (名古屋地裁1102号法廷)
19/12/7(土)名古屋城木造化市民説明会 一級建築士「2022年12月の竣工期限を延ばすと、基本協定すなわち請負契約が無効となる」
19/12/7に、名古屋市公会堂大ホールにて名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
録画、写真撮影は許可が無いと出来ないと言われました。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-1.pdf
(会場からの質疑についてはもうしばらくお待ちください。
文字起こしボランティア大募集中です。
office@ombudsman.jp )
その中で、会場から一級建築士が質問しました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191207-1.pdf
質問:2022年12月の竣工期限を延ばすと、基本協定すなわち請負契約が無効となる。
竹中工務店が竣工日が守れないなら、名古屋市は50億円の損害賠償請求を求めないのか?
竹中工務店は名古屋市に損害賠償請求しないのか?請負契約を廃棄しないのか?
→竹中工務店「日程については今後有識者、文化庁、竹中が協議してやっていく。契約は変更協議を行う。
質問:名古屋市は竹中工務店が提案した安全のための付加設備をすべてやめたので裏金を作った。癒着を尋ねている。
→竹中工務店「一つ一つ設計をしながら、設計の内容に対して見積をしてコストを価格交渉をして契約をしていく」
質問:松雄観光文化交流局長は人の命の大切さを知らない
→松雄局長「国民の生命と財産を守るのが私ども公務員しての最大の使命。人の命を軽視する、あるいは人権をないがしろにする、それは絶対に認めないといったような姿勢」
質問:国交省住宅局建築指導課に、名古屋市の建築基準法3条の法適用除外の考えを確認したか?平成29年3月25日建築指導課から法3条適用除外の通達が出ている。「文化庁の歴史的建造物は現代につくるレプリカであるので法適用除外にはならない。」この事を確認したか?
→名古屋市「国土交通省住宅局建築指導課に直接確認をしているわけではない。ただし建築基準法三条1項4号については、特定行政庁が認定する。担当部局である名古屋市住宅都市局建築指導課に相談はしている。
建築指導課からは、文化財保護法の手続きを踏み、再現がやむを得ないと判断されれば3条の適用は可能と考えていると聞いている。
今後さらに詳細について名古屋市の建築指導課と協議を行っていく予定。
復元の基準というのは文化庁から示されている。文化財保護法に基づく基準は当然文化財保護法をもとにして文化庁から示されている基準に従って復元をするという形で現状変更許可申請を取得しようとしているところ。
質問:木造天守の消火設備は、スプリンクラー、屋内消火栓で良いという、総務大臣の消火設備緩和認定を得たか?
消防法、名古屋市火災予防条例には、違法建築の木造天守に相当する消火設備がなく、コンペ要項要求水準書に名古屋市は総務大臣の緩和認定を取得しなさいというふうに書かれている。
なお、私は消防庁、日本建築センターに聞きましたが、「名古屋城木造天守は受け付けていない」ということだ。これは事実か。
→名古屋市:木造復元を消防法に適合させるため、名古屋市消防局と協議を重ねてきている。その上で消防設備については基本的に消防法において設置が必要な消防設備について設置することとしている。
ただ避難器具については建物の形状から設置が困難ということなので、消防法施行令第32条基準の特例の適用を受けるため一般財団法人日本消防設備安全センターによる評価を取得し設置を免除する計画としている。
なおこの評価につきましてはすでに一般財団法人日本消火設備安全センターに申請をしており現在審議中。
→竹中工務店「いわゆる消火設備で消防を総務省の緩和の許可をとるようなお話だったと思うが、いわゆる技術的に新しいその消火設備とか、そういったものを考案して設定していこうという場合は、いわゆる性能値がきちっとその現行の認定品の消防設備以上かどうかっていうことも、チェックしていただいて許可を取っていくことになるが、今回は基本的には先ほど名古屋市から説明があったように消防が認定されている一般的な消防設備で全ての消火設備を構成していく」
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当初は2020年12月竣工で技術提案・交渉方式でのプロポーザルを募集したにもかかわらず、2022年12月竣工で基本協定を締結し、しかもその竣工時期も延ばし、いまだに時期が定まっていません。
基本協定13条に基づき完成時期について協議することになります。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/170509-1.pdf
しかし、松雄局長は19/10/3名古屋市議会経済水道委員会で「前回の委員会で、名古屋城天守閣木造化について、新たな竣工時期として2027年を目指すとは言っていない。基本協定の有効性が保持出来る期間として概ね5年程度ではないかと弁護士から言われたと言った。」としました。
しかし、これでは、プロポーザルに参加しなかった・できなかった企業から「話が違う」という指摘が出るのではないでしょうか。
なお、基本協定書18条では、『発注者に責めを帰すべき事由で中止になった場合、相手方に損害賠償できる』とあります。
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今回の市民説明会全8回で参加者は448名でした。
令和元年度開催 名古屋城天守閣木造復元 市民向け説明会(市の職員に確認済)
11/28(木) 41人
11/29(金) 73人
11/30(土) 59人
12/2(月) 46人
12/3(火) 46人
12/4(水) 56人
12/5(木) 70人
12/7(土) 57人
市民に関心を持たせないような名古屋市のやり方は問題視したいです。
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なお、最終日は19/3/22にリニューアルされた名古屋市公会堂大ホールで行われました。
1930/9/30竣工の市公会堂は、耐震補強と設備機器の更新を行い生まれ変わりました。
https://nagoyashi-kokaido.hall-info.jp/about/afterrepairwork.html
名古屋市公会堂は、1989年11月に名古屋市都市景観重要建築物に指定されています。
http://www.city.nagoya.jp/kankou/category/358-1-0-0-0-0-0-0-0-0.html
なぜ、市公会堂より29年も後、1959年10月1日に竣工した名古屋城現天守閣を解体しようとするのか、非常に理解に苦しみます。
会場の質問の中でも、「名古屋城天守閣はいつになったら入れるのか」という声が多数聞かれました。
河村市長は「市民の多くは『できるのなら木造天守閣を見たい』と言っている」と繰り返しますが、木造天守閣の実現自体危ぶまれているのが現状です。
木造復元の目処どころか、現天守閣解体すら目処がたっていない現在、現天守閣の耐震補強・長寿命化した場合の試算と効果を真剣に検討した後、木造天守復元に今後も突き進むのか、それとも耐震補強・長寿命化をするのかを再度市民に問うべきではないでしょうか。
名古屋城木造化 名古屋市職員が文化庁訪問時復命書・添付資料 内容ほぼ全面不開示
名古屋城天守閣木造化の件で、2019/6-2019/9に名古屋市職員が文化庁を訪問した際の復命書・添付資料を情報公開請求しましたが、内容はほぼ全面不開示でした。
・名古屋市職員が名古屋城の件で文化庁を訪問した際の復命書等 決定書(2019/6-2019/9)
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-6.pdf
・名古屋市職員が名古屋城の件で文化庁を訪問した際の復命書等(2019/6-2019/9)
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-7.pdf
・「名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項に対する回答」
(R1.6.12時点案) 【注意】案です。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-8.pdf
・「名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項に対する回答」
(R1.6.17時点案) 【注意】案です。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-9.pdf
参考
・19/6/19 「名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項に対する回答」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190723.pdf
名古屋市からは「開示に際し、全部黒塗りの場合は費用は頂かないが、少しでも記載があれば(『別添資料1』など)、1枚10円頂くとのことで、2340円支払いました。
名古屋市からは「R1.6.12時点案、R1.6.17時点案は『案である』ことを強調してネットで掲載して欲しい」と言われました。
しかし、19/6/19に提出した「名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項に対する回答」の情報公開請求結果を見ても、すべて内容が黒塗りなので、どこがどう変わったのかはさっぱりわかりません。
復命書をよくよくよくよく読むと、19/6/12、19/6/17、19/6/19、19/8/21については、内容はほぼ黒塗りですが、19/9/24文化庁訪問時の復命書の内容(現天守閣解体の現状変更許可申請に対する本市への指摘事項)については、若干記載されています。
よほど、19/5/29「文化庁から現状変更許可申請に対する確認事項」、19/6/19「確認事項回答書」の内容を市民に知られるのがいやなようです。
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今後も12/7(土)説明会があります。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000122500.html
市民からのいろんな意見や質問が聞けます。
ぜひご参加下さい。
・質問案(ご自由にお使い下さい)
1)「2022年12月に間に合わなければ切腹」市長発言について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-4.pdf
2)文化庁「確認事項」の情報公開について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-3.pdf
3)市債返済計画について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-5.pdf
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名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/goten/index.htm
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※情報公開請求・各種訴訟・ニュースレター発行等活動するにもお金が必要です。
今回開示を受けるのにコピー代が2340円かかりました。
名古屋市民オンブズマンは会費とカンパのみで運営していますので、ぜひともカンパのご協力をお願いいたします。
《郵便振替口座》
口座番号 00870−9−105687
加入者名 名古屋市民オンブズマンタイアップグループ
http://www.ombnagoya.gr.jp/kannpa.htm
19/12/5(木)名古屋城木造化 「市長が『金が余っている』というのなら、なぜ給食費を月額600円値上げする?」
19/12/5に、日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールにて名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
録画、写真撮影は許可が無いと出来ないと言われました。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-1.pdf
(会場からの質疑についてはもうしばらくお待ちください。
文字起こしボランティア大募集中です。
office@ombudsman.jp )
その中で、費用についての質問がありました。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/191205.pdf
質問:市長は毎回「世間には金が余っている」と言っているが、そうであればどうして今日の報道「給食費を月額600円値上げ」するのか?
全回名古屋城にいくら税金を使ったのか質問したが回答がなかった。
今の名古屋城はみんなが寄附して3分の1の工費をまかなった。
内部はどうなるのか。
→市:総事業費505億円のうち、平成30年度末までで約40.7億円支払った。それ以外は約1.8億円支払った。
内部は史実に忠実に復元するが、構造補強、安全確保、防災、避難、バリアフリーを確保を目指す。文化庁が定める「史跡等における歴史的建造物の復元に関する基準」に適合するようしたい →竹中:実施設計図書の図面が出来てから見積もりが妥当か価格交渉して工事金額が決定していく
→河村市長:市長:お金のことについてはね、ほんとに日本はこれでアメリカなんかに抜かれましたね。お金がないないということで、嘘なんですよ。これ。今の日本どうなっているかというと借りる人がいないでしょお金を。借りること人がいないということになると一社ならいんですけどみんなが借りないようになると物凄い不景気になるわけです。河村さんの言うことは信用ならんというというだったらリチャードクーさんの本を読んでいただくのがわかります。実は法人が会社がとにかく金を借りんから、大変な状況になっています。だで金利が低いんです。そのお金をちゃんと使って投資してちゃんと都市の力というか経済の力を保つことが福祉を強くするということになると。
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今回の給食費値上げの報道で、名古屋市の市立小学校の給食の質素さが全世界に知れ渡りました。
10年前と比べると価格の高いおかずの品数が少なくなったとのこと。
名古屋市はどこを向いてなにをやっているのか。
しかも、市長の説明で納得できる人がどれくらいいるのか。
「子どもの貧困」が問題視される中、給食費を値上げしておきながら、全く見通しの立たない名古屋城に約42.5億円もつぎ込んでいるのが名古屋市の現状です。
今後も12/7(土)説明会があります。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000122500.html
市民からのいろんな意見や質問が聞けます。
ぜひご参加下さい。
・質問案(ご自由にお使い下さい)
1)「2022年12月に間に合わなければ切腹」市長発言について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-4.pdf
2)文化庁「確認事項」の情報公開について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-3.pdf
3)市債返済計画について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-5.pdf
19/12/4(水)名古屋城木造化 市民向け説明会「保存活用計画は文化庁に了承されているのか?」
19/12/4に、昭和区役所講堂にて名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
録画、写真撮影は許可が無いと出来ないと言われました。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-1.pdf
(会場からの質疑についてはもうしばらくお待ちください。
文字起こしボランティア大募集中です。
office@ombudsman.jp )
その中で、名古屋城保存活用計画についての質問がありました。
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-10.pdf
質問:策定した名古屋城保存活用計画は文化庁が了承しているのか。
石垣部会の千田先生は『保存活用計画は文化庁は了承していない』と言っている。
・19/7/20 名古屋城石垣部会千田教授「文化庁が求める手順を踏まないと1ミリも木造復元進まない」
https://ombuds.exblog.jp/27697638/
名古屋城全体の整備計画の中で、天守閣を位置づける必要があるし、天守閣以外が薄いのではないか
→市「全体整備検討会議は文化庁もオブザーバーとして参加している。
文化庁も認定いただいたと認識している。」
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名古屋城木造化については、竣工時期を2022年12月と決めていたために、きちんとした手順や議論を踏まずに進めてきました。
文化庁からも様々な指摘や疑問が出ていますが、名古屋市はきちんと市民に公開して説明していません。
市民に対しても疑問をきちんと回答していません。
今後も12/5(木)、12/7(土)と説明会があります。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000122500.html
市民からのいろんな意見や質問が聞けます。
ぜひご参加下さい。
・質問案(ご自由にお使い下さい)
1)「2022年12月に間に合わなければ切腹」市長発言について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-4.pdf
2)文化庁「確認事項」の情報公開について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-3.pdf
3)市債返済計画について
19/12/3(火)名古屋城木造化 市民向け説明会「他会場で質問していない方を優先に質問を」
19/12/3に、中川文化小劇場にて名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
録画、写真撮影は許可が無いと出来ないと言われました。
会場からの質問を受け付ける前、司会から「なるべく多くの方にご質問いただきたいので、他会場で質問していない方を優先にあてたい」旨連絡がありました。
会場からは、毎回同じような質問があり、市や竹中工務店は同じような回答を行います。
どうして、これまでの質問の要旨と回答を文字にして配付し、「過去にない質問をお願いします」ということを言わないのでしょうか。
45分間の質問・回答時間の内、質問者は3分以内と決められているのに、会場からの質問より長い河村市長の回答。
質問に関係の無いことを話すことも多数です。
だからといって、質問時間を延ばすこともしません。
「アリバイづくり」と言われてもしょうがないのではないでしょうか。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-1.pdf
(会場からの質疑についてはもうしばらくお待ちください。
文字起こしボランティア大募集中です。
office@ombudsman.jp )
今後も12/4(水)、12/5(木)、12/7(土)と説明会があります。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000122500.html
市民からのいろんな意見や質問が聞けます。
ぜひご参加下さい。
・質問案(ご自由にお使い下さい)
1)「2022年12月に間に合わなければ切腹」市長発言について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-4.pdf
2)文化庁「確認事項」の情報公開について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191204-3.pdf
3)市債返済計画について
19/12/2(月)名古屋城木造化 竹中工務店「基礎構造は500年持つコンクリートを使用する予定」
19/12/2に、守山区役所にて名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
録画、写真撮影は許可が無いと出来ないと言われました。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-1.pdf
(会場からの質疑についてはもうしばらくお待ちください。
文字起こしボランティア大募集中です。
office@ombudsman.jp )
河村市長は、会場から「どうして現天守閣を耐震補強しないのか」という質問に対し、「コンクリートの建物の寿命は平均50年と言われている」と言い続けています。
そこで、名古屋市民オンブズマンが会場から基礎構造のコンクリートについて竹中工務店に質問しました。
奈良 平城京大極殿復原に竹中工務店が使った、「500年持つコンクリート」というのは、この木造復元の天守閣の基礎構造(はね出し工法)でも使うご予定か。
→使う予定
・2点目
仮に上記500年コンクリートを使って現天守閣を長寿命化させることは可能か
→耐震の専門ではないのでわからないが、耐震補強要素だけ500年持たせても、残っているコンクリートの性能は評価に値しない。
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河村市長の「コンクリートの建物は平均50年しか持たない」は、竹中工務店によって明確に否定されました。
一方、竹中工務店も、長寿命化については、耐震補強要素だけの長寿命化のみを言うだけで、全体の長寿命化については何も答えませんでした。
木造天守閣が仮に1000年持つとしても、コンクリート基礎構造は500年しか持ちません。
そうであれば、現在のコンクリート天守閣を耐震化した上で500年長寿命化させることはできないか、ということを真剣に考えてはどうかと思います。
参考:平成26年1月8日 文部科学省
「学校施設の長寿命化改修の手引〜学校のリニューアルで子供と地域を元気に!〜」の公表について
・質問案(ご自由にお使い下さい)
1)「2022年12月に間に合わなければ切腹」市長発言について
2)文化庁「確認事項」の情報公開について
3)市債返済計画について
19/11/30(土)名古屋城木造化 竹中工務店「文化庁とのやり取りは名古屋市から見せていただいた」
19/11/30に、天白区役所にて名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
録画、写真撮影は許可が無いと出来ないと言われました。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-1.pdf
(会場からの質疑についてはもうしばらくお待ちください。
文字起こしボランティア大募集中です。
office@ombudsman.jp )
19/1/17に開催された市民向け説明会で、竹中工務店は、「名古屋市が文化庁訪問時に作成した議事録は確認していない」ことを認めました。
市民に公開していないだけでなく、一緒に事業を行っているはずの竹中工務店にも公開していないという回答には会場全員が驚愕しました。
市民が情報公開請求しても、文化庁とのやり取りは内容が真っ黒塗り。
文化庁からの確認事項も内容すべて非公開です。
そこで、名古屋市民オンブズマンが会場から情報公開について
竹中工務店と名古屋市に質問しました。
・19/11/30名古屋市民オンブズマンによる質問と、竹中工務店、名古屋市からの回答文字起こし
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191130.pdf
竹中工務店
・1点目 名古屋市が文化庁を訪問した際に作成した議事録・打合せメモは中身を確認しましたか。確認したとしたらいつですか
→竹中工務店「一緒になって進めるべきということで、竹中に関する部分は文書で頂いたり、全体については口頭で説明いただいた。
・2点目 5/29文化庁からの「確認事項」、6/19「回答」は中身を確認しましたか。確認したとしたらいつですか
→竹中工務店「日にちは明確にお答えできない。」
・3点目 上記議事録・打合せメモ、「確認事項」「回答」を確認した場合、感想はどうですか。
→竹中工務店「名古屋市と情報共有しながら進めていきたい」
名古屋市
・竹中工務店には、議事録・打合せメモ、「確認事項」「回答」を見せたのかどうか。
見せたとしたらいつか。見せていないのなら理由はなにか
→市「決まっていない段階は実質非公開。進捗は決定したら情報公開する。
竹中には文化庁との打合せの直後に伝えた。」
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ようやく、名古屋市と竹中工務店は文化庁とのやり取りを情報共有はじめたようです。
しかし、市民には全く公開していません。
石垣部会にも、5/29文化庁からの「確認事項」、6/19「回答」を公開したのか、するつもりなのかはわかりません。
今後も12/2(月)、12/3(火)、12/4(水)、12/5(木)、12/7(土)と説明会があります。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000122500.html
市民からのいろんな意見や質問が聞けます。
ぜひご参加下さい。
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19/11/29(金)名古屋城木造化 竹中工務店「はね出し工法について、石垣部会と『目線合わせ』をしたい」
19/11/28に、今池ガスホールにて名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
録画、写真撮影は許可が無いと出来ないと言われました。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-1.pdf
(会場からの質疑についてはもうしばらくお待ちください。
文字起こしボランティア大募集中です。
office@ombudsman.jp )
19/11/28名古屋市議会本会議において、浅井正仁市議は木造天守の基礎構造である「はね出し工法」によって遺構を壊すことになり、本末転倒ではないかと指摘しました。
また、松雄観光文化交流局長は「石垣部会から、石垣の一部の毀損を前提とした基礎構造は認められないと、当初から指摘されている。文化庁からは、穴蔵石垣に遺構が残っている可能性を前提に基礎構造を検討するよう助言されている。」としています。
石垣部会の千田嘉博・奈良大学教授は19/11/28の記者会見ではね出し工法について「今は結論を出せない。石垣調査に基づき議論して、どの程度学術的価値があるのか、痛んでいるかを評価し、解体修理が必要か、はね出し工法が成り立つか明らかになる」としました。
そこで、名古屋市民オンブズマンが会場から「はね出し工法」について竹中工務店に3点質問しました。
・19/11/29名古屋市民オンブズマンによる質問と、竹中工務店からの回答文字起こし
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191129-1.pdf
1点目 実施設計は現在の石垣の調査と評価が終わるまで終了しないと考えてよいか。
→竹中「今後石垣部会の先生とじっくり協議させていただきながら、石垣の保全に向けてどういった目線合わせをしていくかというところを協議を進めていきたい」
2点目 実施設計契約は2020/5/29までだが、契約の変更(期限と金額)はあるのか。今後仮に期限が延びた際、金額はどうなるか
→竹中「今の契約期間で出来るかを、名古屋市と協議していこうという段階。設計期間の変更手続も、場合によっては必要になると考える」
3点目 19/1/23市民説明会の際、竹中工務店は「耐震性と史跡の保護を両立させた案は可能と考える」 と述べたが、その後の進捗状況は。
はね出し工法以外の工法が、現時点で提案できているか
→竹中「有識者と目線合わせをしながら整理していく。いろんなアイディアは出させていただく」
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結局、竹中工務店は「目線合わせ」という言葉でしかモノを語っていません。
はね出し工法以外の手法についても、具体的には述べていません。
今後も11/30(土)、12/2(月)、12/3(火)、12/4(水)、12/5(木)、12/7(土)と説明会があります。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000122500.html
市民からのいろんな意見や質問が聞けます。
ぜひご参加下さい。
19/11/28(木)名古屋城木造化 千田教授「はね出し工法については、今は結論を出せない」
19/11/28に、中村文化小劇場にて名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会が開催されました。
録画、写真撮影は許可が無いと出来ないと言われました。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-1.pdf
・会場からの質疑
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-6.pdf
会場には、石垣部会の千田嘉博・奈良大学教授も個人で来ており、舞台上で挨拶しました。
説明会終了後、河村たかし名古屋市長と千田嘉博氏の共同ぶら下がり会見がありました。
・19/11/28 名古屋城天守閣木造復元 市民向け説明会終了後
河村たかし名古屋市長と千田嘉博氏の共同ぶら下がり会見
(名古屋市民オンブズマンによる、半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-2.pdf
千田教授は記者からはね出し工法について聞かれ、「今は結論を出せない。基礎的な調査に基づいて、しっかりと学術的な議論をする中で、今の大天守・小天守の石垣がどのような学術的な価値を持っているかを評価することになる。
どの程度痛んでいるかも評価を下すことになる。
その結果次第で、穴蔵階の解体修理が必要となるのか、そうでないかがはっきりしてくる。
特別史跡や史跡の整備の基本原則は、本質的な価値を持ってるものを壊して何か作ることは原則として認められない。
はね出し工法が成り立つのか。難しいということになってくるのか。それも明らかになってくる」としました。
一方、河村市長は「石垣部会と完全に一致した」と述べるだけで、印象操作を行っているとしか思えません。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128-3.pdf
丁寧に見る必要があると思います。
19/11/28(木)浅井市議「名古屋城木造化『はね出し工法』で慶長期の史跡を壊すのは本末転倒ではないか」
19/11/28 名古屋市本会議で、浅井正仁市議が名古屋城天守閣木造復元事業について質問しました。
19/11/28 名古屋市本会議議案外質問(名古屋城関連部分)
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリに基づく文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191128.pdf
浅井市議は、19/10/31に沖縄の首里城火災に触れ、現名古屋城天守閣、本丸御殿にスプリンクラーが付いていない、本丸御殿にスプリンクラーを付ける気が無いか質問しました。
同様に、現在名古屋市が復元検討している木造天守閣について具体的な取り組み内容を質問しました。
次に、観光文化交流局長が「石垣部会の皆さんと対話し、歴史的な合意をした」と印象を持ったようだが、具体的な内容を質問しました。
特に、天守閣の基礎となるコンクリートを設置する「はね出し工法」というコンクリートを流し込む手法は、穴蔵石垣を撤去し、慶長期からある可能性が非常に高い根石や土といった遺構を壊しすことになり、本末転倒ではないか、と指摘しました。
これまではね出し工法について石垣部会から了承が得られていないが、石垣部会の先生と合意が出来たのか質問しました。
松雄観光文化交流局長は、本丸御殿についてはスプリンクラーなどを早急に検討すると述べました。
また、木造天守閣についても、およそ800個のスプリンクラーを設置する予定としました。
工法については、文化庁からの指摘事項について、今後情報提供をしながら一つ一つ丁寧に石垣部会のご助言を受けながら進めていくことを確認したとしました。
市長と石垣部会構成員が直接話し合い、お互いの考えを確認出来て大変有意義だったと感じているとしました。
石垣調査と保全方針策定期間については、まず石垣カルテを整理すること、調査結果を整理分析が必要と意見を頂いたとしました。
また、はね出し工法について、石垣の一部の毀損を前提としている基礎構造は認められないと、当初から指摘しているという意見も頂いた音しました。
天守閣木造復元について、特に議論は行われなかったが、文化庁から最終的に解体から復元までを1回で申請すべきと指摘されていることもあり、石垣部会としても全体整備検討会議との関係の中で議論に加わっていくことになる。とのご意見もいただいたとしました。
浅井市議は、「スプリンクラーに勝るものはない」としました。
また、石垣部会の合意について、観光文化交流局長の言葉を信じ、「今年度まだ4か月も有るのに、実施設計が完了しないというのは、実施設計に必要なケーソン下のボーリング調査の現状許可申請が文化庁に提出できなかったからと聞いた。
石垣部会との合意が出来た今なら年度内に実施設計が終えられるのではないか。次回石垣部会で話題や情報提供できないか」としました。
松雄観光文化交流局長は「基礎構造について、文化庁から穴蔵石垣に遺構が残っている可能性を前提に検討するようご助言を頂いている。できるだけ早く全体整備検討会議や石垣部会にご相談をし、ご意見を頂戴したい」としました。
浅井市議は市長に、石垣部会ではね出し工法を話題にしてもらえないかと言いました。
河村市長は「石垣部会の皆さんとは、よく相談してちゃんとやっていこうというふうに合意をした。そういうふうにやっていきたい」としました。
浅井市議は「2月議会までに、はね出し工法が文化庁や石垣部会で了承を得られなかったら、実施設計は予定通り完了することができず、竣工時期がさらに先になることは間違いないでしょう。
文化庁の方は、『何もないところに建てた本丸御殿は、調査を始めて15年かかった。特別史跡の石垣がある木造天守を建てるにはもっとかかるでしょう』と言われた。
名古屋市は木造天守閣のためにすでに木材を買ってしまったが、全く使える見込みが立っていない。
首里城の方が早く再建できるかもしれない。
だったら、何も予定がない買ってしまった木材を、一旦首里城に使っていただいてみてはどうか。名古屋市民は誰も市長をとがめることはないと思います。絶賛されるのではないか」としました。
河村市長は「首里城の関係者から連絡があって、どうだろうかと話があった。具体的にはまだきまっていない。
関係者が『協力できることは協力したい。当事者とも相談して連絡する。文化庁等に伝えて欲しい』という話しがあった。
返事は頂いていない。心は届いていると思う。
専門家の意見を聞いて、皆さんのご意向でやらないと無責任なことは申し上げられない」としました。
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松雄観光文化交流局長の「歴史的な合意をした」という印象は、どこで思ったのかわかりませんが、答弁を読む限り、歴史的な合意とはとても思えません。
【松雄局長が述べた石垣部会との対話内容】
・市は、文化庁からの指摘事項を石垣部会に情報提供する
・市は、文化庁からの指摘事項について、石垣部会の助言を受けて進める
・石垣調査と保全方針策定期間については、まず石垣カルテを整理すること、調査結果を整理分析が必要と石垣部会・はね出し工法について、石垣の一部の毀損を前提としている基礎構造は認められないと、石垣部会は当初から指摘している
・天守閣木造復元について、文化庁から最終的に解体から復元までを1回で申請すべきと指摘されていることもあり、石垣部会としても全体整備検討会議との関係の中で議論に加わっていくことになるという意見
(19/11/4石垣部会との対話の内容は「不存在」です)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191121-1.pdf
しかも、はね出し工法については全く解決していませんし、解決する見込みもでていません。
しかも、松雄局長は「基礎構造について、文化庁から穴蔵石垣に遺構が残っている可能性を前提に検討するようご助言を頂いている。」としており、石垣部会がはね出し工法について議論する際は、文化庁も穴蔵石垣の遺構が残っている可能性を注視していると述べています。
・ケーソン下のボーリングが出来ていない
・はね出し工法について、石垣部会は認められないと言っている
上記を踏まえると、実施設計が完了することは相当後になるのではないでしょうか。
解体許可も出ず、復元案も提出できず、しかも契約には文化庁の許可が必要ない実施設計すら完了できない。にもかかわらず、木材は今後も継続して購入する予定です。
以下名古屋城関係の市債発行額です。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191105-1.pdf
2017年度(決算額) 8億4600万円
2018年度(決算額)26億6800万円
(繰越額) 2億6400万円
2019年度(予算額)32億5800万円
これが名古屋市の現状です。
・横井利明名古屋市議ブログ
http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2463577.html
名古屋城木造化 石垣部会と市長との懇談 内容記録せず
名古屋市民オンブズマンは、19/11/4に行われた、特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議石垣部会構成員と名古屋市長、観光文化交流局長、名古屋城総合事務所長、
名古屋城調査研究センター副所長との懇談について、内容がわかる物を情報公開請求しましたが、出席者と式次第、配付資料が公開されただけで、内容は全くわかりませんでした。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191121-1.pdf
式次第によれば、朝10時から午後4時まで各種打合せをしていたことがわかります。
市長との懇談は午後2時から3時まで1時間です。
にもかかわらず、何を話していたのか全くわかりません。
19/9/24に文化庁から出された、「現天守閣解体の現状変更許可申請に対する本市への指摘事項」をまとめたものが資料として添付されています。
(情報公開請求中 延長決定)
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しかし、19/5/29文化庁からの確認事項はいまだに全面不開示です。名古屋市の回答も全面不開示です。
・19/5/29 名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190617-2.pdf
・19/6/19 「名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項に対する回答」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190723.pdf
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その後、19/11/20河村市長は市議会本会議で「石垣部会の皆さんも復元まで含めた議論を進め、天守閣部会の皆様とも、一緒に邁進してまいりたいと考えております。」と述べたものの、「石垣部会が復元まで含めた議論を進め、一緒に邁進したいと言った」とは述べておらず、市長の一方的な願望をあらわしただけです。
具体的な石垣部会の指摘をオープンにせず、市長の一方的な願望のみを一方的に喧伝する市長のやり方のため、数十億円もの損害が発生する可能性が高いです。
19/6/22講演で、石垣部会の赤羽一郎氏は「名古屋市は見えない暗礁ではなく、目の前に見えている問題にぶつかっていった」と表現しました。
問題点はすでに何度も以前から指摘されています。
名古屋市は、具体的になにが問題とされており、どう回答したのか。市民にすべて公開しなければ何も始まりません。
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また、同日19/11/4に河村市長や特別秘書、名古屋城総合事務所職員が中津川市に行った、名古屋城木造天守閣のための木を切るイベントに関する復命書も情報公開請求しましたが、内容は全く記載されていませんでした。
19/11/20(水)〜 河村市長 市議会本会議で名古屋城天守閣木造復元の新たな竣工時期を明言せず
19/11/20に名古屋市議会本会議で河村市長が市長提案理由説明を行いましたが、新たな竣工時期については「竹中工務店、文化庁、地元の有識者との協議をさらに進めてまいります」としか述べませんでした。
19/11/20名古屋市本会議文字起こし(名古屋城部分)
名古屋市民オンブズマンによる、半自動文字起こしアプリによる文字起こし
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191120.pdf
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河村市長は「先日石垣部会の構成員の皆様と直接話し合い、お互いの考えを確認することができ大変有意義なものであったと考えております。」と述べたものの、石垣部会が何と考えているのかは述べていません。
19/11/4の面談の際の情報公開請求をしても出てきませんでした。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191121-1.pdf
河村市長は「石垣部会の皆さんも復元まで含めた議論を進め、天守閣部会の皆様とも、一緒に邁進してまいりたいと考えております。」と述べたものの、「石垣部会が復元まで含めた議論を進め、一緒に邁進したいと言った」とは述べておらず、市長の一方的な願望をあらわしただけです。
河村市長は一事が万事、このようなありさまです。
情報を公開せず、ごまかしごまかしやってきたため、2022年12月竣工は断念せざるをえなくなっただけでなく、2018年度末で市債を35億1400万円借り、木造復元ができる見込みもたってないだけでなく、返済する見込みもたっていません。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191105-1.pdf
2017年度(決算額) 8億4600万円
2018年度(決算額)26億6800万円
(繰越額) 2億6400万円
2019年度(予算額)32億5800万円
今後、市議会本会議、委員会や市民説明会が行われます。
事実に基づいておかしいことを質問して追及しましょう。
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今後の予定
11/28(木)13:20- 名古屋城情報公開訴訟(名古屋地裁)
11/28(木)19:00- 名古屋城市民説明会(中村文化小劇場)
11/29(金)10:05- 財政福祉委員会 付議議案審査[質疑(病院局、財政局関係)]
10:10- 経済水道委員会 付議議案審査[質疑(観光文化交流局関係)]
19:30- 名古屋城市民説明会(今池ガスホール)
11/30(土)13:30- 名古屋城市民説明会(天白区役所講堂)
12/2(月) 10:30- 経済水道委員会 付議議案審査[総括質疑(観光文化交流局関係)]
19:00- 名古屋城市民説明会(守山区役所講堂)
12/3(火) 10:30- 財政福祉委員会 付議議案審査[総括質疑(病院局、財政局関係)]
19:00- 名古屋城市民説明会(中川文化小劇場)
12/4(水)19:00- 名古屋城市民説明会(昭和区役所講堂)
12/5(木)10:30- 付議議案審査[意思決定(観光文化交流局関係)]
11:00- 財政福祉委員会 付議議案審査[意思決定(3局一括)]
15:00- 名古屋城住民訴訟(名古屋地裁)
19:00- 名古屋城市民説明会(日本特殊陶業市民会館)
12/7(土)19:00- 名古屋城市民説明会(名古屋市公会堂)
19/11/28(木)〜 名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会に参加を
名古屋市は、19/11/20に市内8カ所で名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会を行うと発表しました。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000122500.html
19/11/20 15:00 市観光文化交流局 名古屋城総合事務所に確認したところ、「竹中工務店は、説明時には参加せず、壇上は名古屋市職員のみあがるが、質疑には竹中工務店が参加する」とのこと。
現在、木造復元はおろか、現天守閣解体の目処すらたっていません。
しかしながら、文化庁からいかなる質問・指摘が来たのか、それに対してどのような回答を行ったのかすら名古屋市は明らかにしていません。
ぜひ多くの人が参加して、様々な質問を名古屋市と竹中工務店にぶつけましょう。
以下質問案を考えました。質問案はご自由にお使い下さい。
他にあれば office@ombudsman.jp にください。
【名古屋市への質問案】
・なぜ事業が遅れているか、文化庁からの資料・議事録を示した上で説明してもらいたい
・19/6/19名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項に対する回答を文化庁に提出したが、全く中身がわからない。
これで市民説明会をする意味があるのか?
・2020年度予算要求に名古屋城木造復元予算がないがどういうつもりか
特に、木材の製材について、2020年度債務負担行為の支払限度額が20億5800万円になっているがどうするのか
・2020年度予算要求では、2019年度寄附見込み2億円から、8000万円に減額されているが
・19/8/29河村たかし名古屋市長の「2022年末復元を断念する」発表後、木材製材について竹中工務店に購入を指示したのか。金を振り込んだのか。
それはどのような理由か
・2022年12月末に竣工するとして、市の起債を昨年度末までにすでに35億1400万円借りた。本年度予算額は32億5800万円借りる予定。
今後どのように返済する気か。
特に市財政局とのやりとり、ならびに総務省との「協議」の状況はどうなっているか。
また、公募地方債説明会の際にどのように説明したか
【竹中工務店への質問案】
・今のお気持ちは
・現時点で、現天守閣直下のボーリングの目処がたっていないがボーリングなしで実施設計は完了するか
・19/1/17市民説明会の際、名古屋市が文化庁と協議した議事録を確認していないと話したが、その後確認したか
・石垣部会が「史跡を破壊するはね出し架構は断じて認めないし、一般論として文化庁も認めないだろう」と発言した件に関し、19/1/23市民説明会の際、竹中工務店は「耐震性と史跡の保護を両立させた案は可能と考える」 と述べたが、その後の進捗状況は
・19/6/19名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項に対する回答を文化庁に提出したが、中身を竹中工務店として確認したか
・実施設計業務委託は20/5/29までの契約だが、現時点で履行期間内に完了する予定はあるか
・すでに名古屋市と契約した木材について、木材の製材契約に関し、契約書上、竹中工務店の保管の契約期間はいつまでか。
その後契約書上、木材はどうなるのか
・建設業法17条、19条によれば、「竣工日のない契約は請負契約とはならない」とあるが、現状の基本協定・実施設計業務委託等は有効と考えるか。一級建築士に回答を求めたい
・名古屋市と竹中工務店は、基本協定13条などに基づき完成時期について協議しているのか
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「市民向け説明会」の開催
名古屋市が進めている名古屋城天守閣木造復元事業についてご説明します。
・市長あいさつ
・名古屋市からの説明
・質疑応答
※各日とも内容は同じです。ご都合の良い日にご参加ください。
※予約不要・入場無料です。手話通訳・要約筆記があります。
令和元年11月28日(木曜日)会場は、中村文化小劇場です
開催時間は、午後7時から午後8時30分まで(開場は午後6時30分)
当日先着300人
令和元年11月29日(金曜日)会場は、今池ガスホールです(今池ガスビル9階)
開催時間は、午後7時30分から午後9時まで(開場は午後7時)
当日先着300人
令和元年11月30日(土曜日) 会場は、天白区役所講堂です
開催時間は、午後1時30分から午後3時まで(開場は午後1時)
当日先着150人
令和元年12月2日(月曜日) 会場は、守山区役所講堂です
開催時間は、午後7時から午後8時30分まで(開場は午後6時30分)
当日先着200人
令和元年12月3日(火曜日) 会場は、中川文化小劇場です
開催時間は、午後7時から午後8時30分まで(開場は午後6時30分)
当日先着400人
令和元年12月4日(水曜日) 会場は、昭和区役所講堂です
開催時間は、午後7時から午後8時30分まで(開場は午後6時30分)
当日先着250人
令和元年12月5日(木曜日) 会場は、日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールです
開催時間は、午後7時から午後8時30分まで(開場は午後6時30分)
当日先着1,000人
令和元年12月7日(土曜日) 会場は、名古屋市公会堂 大ホールです
開催時間は、午後7時から午後8時30分まで(開場は午後6時30分)
当日先着1,400人
問合せ:観光文化交流局 名古屋城総合事務所
電話番号: 052-231-1700
ファックス番号: 052-201-3646
電子メールアドレス: a2311700@kankobunkakoryu.city.nagoya.lg.jp
19/11/20 名古屋市 2020年度予算要求に名古屋城木造復元関係予算計上せず
名古屋市は19/11/20に「予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例」に基づき「令和2年度予算要求内容の公開」を行いました。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000122696.html
19/11/20(水)から19/12/20(木)まで意見募集中です。
名古屋城関係の予算要求は以下です。( )書きは一般財源額
・名古屋城を核とした魅力向上推進事業 2300万円(2300万円)
名古屋城と四間道、文化のみち、大須、熱田、有松・桶狭間、名古屋駅・ささしま、栄、港エリアを結ぶ魅力を創出・発信
・武将観光の推進 1億8400万円 (1億8400万円)
名古屋城、名古屋おもてなし武将隊、桶狭間の戦い及び大高地区等の名古屋の歴史的な魅力を活かした観光PRを実施
・天守閣閉館中の魅力向上事業 1億5000万円(5100万円)
天守閣閉館中の魅力向上に資する民間事業者と連携した催事、ユニークべニューとしての活用等の実施
・名古屋城関連資料のデジタル画像の作成 300万円(300万円)
効率的な調査研究を行うため、名古屋城関連資料のデジタル撮影、既存フィルムのデジタルデータ化等を実施
・名古屋城石垣の基礎的研究及び普及事業 2000万円(2000万円)
名古屋城石垣の特徴や価値を明らかにするため、石垣の基礎的研究や石垣を活用した普及事業を実施
・名古屋城正門トイレ改修 4500万円(1200万円)
国内外からの来場者を受け入れる環境整備として、名古屋城正門トイレの洋式化等
・名古屋城内外景観の改善 7300万円(7300万円)
名古屋城内外の景観を美しく保ち、来場者を名古屋城に気持ちよく迎え入れられるよう除草やせん定、清掃等を強化
・名古屋城二之丸庭園の保存整備 1億1100万円(1100万円)
名勝名古屋城二之丸庭園の保存整備のための発掘・測量、設計及び修復整備等
債務負担行為 期間 3〜4年度 限度額 2700万円
・名古屋城二之丸地区整備基本調査 2100万円(1800万円)
二之丸地区全体の価値・魅力を高めるため、二之丸地区の整備に向けた基本調査
・重要文化財表二之門等の大規模修理に向けた調査 400万円(400万円)
重要文化財表二之門等の大規模修理に向けた保存修理方針の策定
・金シャチ横丁第二期整備 2800万円(2800万円)
金シャチ横丁構想のさらなる推進のため、第二期整備の具体的な整備に向けた検討及び調査を実施
・名古屋城天守閣木造復元に向けた機運醸成 3800万円(3800万円)
名古屋城天守閣木造復元に向けた市民の機運醸成を図り、寄附金を募集するための方策を実施
・名古屋城天守閣積立基金の積立 8000万円(-)
名古屋城天守閣木造復元のための寄附金を積立
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2019年6月議会に提案した名古屋城天守閣木造化木材保管庫予算400万円(債務負担行為 3億1300万円)(その後取り下げ)、6月議会に提出予定だった解体工事予算約20億円(見送り)も、計上されませんでした。
19/11/19中日新聞によれば、河村市長は「予定していた仮の展示・収蔵施設の建設を、財政局の助言を受けて取りやめ、7億円の節約につながった“財政局のファインプレー”も評価した」といいます。
平成30年度、31年度当初予算は、予算要求時にはなかった名古屋城木造復元関連の予算がいきなり計上され、市民は条例に基づく意見を言うことが出来ませんでした。
・平成31年度当初予算の概要
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-16-1-1-2-0-0-0.html
・平成30年度予算案(草案)
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000102118.html
今回はどうなるかわかりませんが、このようなことを繰り返すのであれば条例の趣旨を著しく逸脱します。
これまで、名古屋市観光文化交流局が名古屋城木造復元に関して予算要求してきたものに対し、財政局は予算を認めてこなかったことが多かったです。
そのような市内部の議論も、「いきなり予算計上」ではわかりません。
名古屋市長は何を考えているのか。
財政局、観光文化交流局は何を考えているのか。
市民に対する資料に基づいた十分な説明が必要です。
19/11/12 浅井名古屋市議「来年度愛知県予算要望書に名古屋城が入っていないが諦めたのか?」
19/11/12 名古屋市議会大都市制度・広域連携促進特別委員会が開催されました。
・19/11/12 名古屋市議会 大都市制度・広域連携促進特別委員会資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191112.pdf
・19/11/12 名古屋市議会大都市制度・広域連携促進特別委員会(名古屋城部分)
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191112-1.pdf
資料として、令和2年度名古屋市の行財政に対する県費補助及び県の施策等に関する要望(案)が提出されました。
浅井正仁市議(自民・中川区)は「毎年、愛知県に対する予算要望に、名古屋城が入っているが、今回入っていない。諦めたのか?」と質問しました。
名古屋市の財源対策主幹は「来年度実施する事業内容が未確定なので、現時点では来年度要望するタイミングではないと判断した。内容が明らかになって固まってくれば、その都度適宜に要望は再開するということになろうかと考える」としました。
浅井市議は、「今年要望がなくなったのは、財政の査定が甘かったからではないか」としましたが、財源担当主幹は「都度都度、最善のというか、できる限りの判断をしていると考えている」としました。
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18/11/13愛知県議会一般会計・特別会計決算特別委員会で、高木ひろし県議(新政あいち県議団)が名古屋城本丸御殿と名古屋城天守閣復元事業について質問したところ、愛知県は「本丸御殿には県として9.6億円補助を行ったが、名古屋城天守閣木造化は入場料収入等で事業費をまかなうとあり、補助実施は考えていない」と述べました。
【高木ひろし委員】
名古屋市は、本丸御殿の完成に続いて、木造天守閣の整備も始めようとしている。名古屋市は昨年度及び本年度で90億円に近い予算を可決しており、総予算額は500億円とも600億円ともいわれているが、この事業に対して本丸御殿と同様に助成する考えはあるのか。
【観光振興課主幹(企画・観光振興)】
現在の名古屋市の再建計画では、入場料収入等で事業費を賄うこととなっており、収支の中に県の補助金は見込まれていない。また、名古屋市は現時点では税金の投入を想定しておらず、県としても補助の実施は考えていない。しかし、名古屋市の担当者からは、国・県に補助金を要望したいとの話もある。名古屋市の計画を注視しながら、今後の推移を見守っていきたい。
【高木ひろし委員】
この問題は、名古屋市民の中でも大きな意見の相違がある。本丸御殿復元時に民間主導の運動が先行した状況とは大きく違うものであり、慎重に推移を見守ってほしい。名古屋市は税金を投入しない再建構想を考えているため、名古屋市から要請があったとしても慎重に対応すべきと考える。
・名古屋市 来年度事業未確定 収支見通し未確定
・愛知県 「名古屋市は入場料収入で事業費を賄うとなっている。補助実施は考えていない」
名古屋市は、愛知県の上記答弁を説明していません。
名古屋市は本当にどうするつもりなのでしょうか。
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・2019年11月12日 横井利明ブログ
県に対する補助金要望を断念 名古屋城天守閣木造復元事業
http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2462448.html
19/11/13 名古屋市 2019年度11月補正に名古屋城関係予算計上せず
名古屋市は19/11/13に令和元年度11月補正予算を公表しました。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-16-4-0-0-0-0-0.html
そこには、2019年6月議会に提案した名古屋城天守閣木造化木材保管庫予算400万円(債務負担行為 3億1300万円)(その後取り下げ)、6月議会に提出予定だった解体工事予算約20億円(見送り)も、計上されませんでした。
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名古屋城木造復元については、現天守閣解体すら目処が立っていません。復元の目処は全く立っていません。
関係予算も市議会に提案できず、このままずるずると完成期限を決めないつもりなのでしょうか。
しかしながら、木材製材契約94億5540万円はそのままで、現在も名古屋市は木材を購入し続ける計画とのこと。
木材保管には1年間に約1億円かかるとのことです。
名古屋市は、木造名古屋城天守を作るために、既に2018年度末で35億1400万円市債を発行して特別会計に入れています(詳細は以下)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191105-1.pdf
2017年度(決算額) 8億4600万円
2018年度(決算額)26億6800万円
(繰越額) 2億6400万円
2019年度(予算額)32億5800万円
2022年12月以降、入場料収入で返済する計画でしたが、2019年8月、河村市長が2022年12月の竣工断念を発表し、いまだに目処がたっていません。
法律が変更になり、地方債は総務省の許可制から協議制になっています。
しかし、「起債の届け出」が必要のようです。
・過去の「起債の届け出」を変更する必要があるのか
・今年度新たな「起債の届け出」を作成せずに、新規起債が可能なのか
・来年度以降、新規起債が可能なのか
事業が破綻後の起債について、調べることが出来ませんでした。
詳しい人、お教えいただけますと幸いです。
office@ombudsman.jp
また、情報公開請求した方がよい書類があればお教え下さい。
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・名古屋市 全国型公募債のご案内
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-5-2-0-0-0-0-0-0-0.html
・平成30年度名古屋城天守閣特別会計に関する財務諸表を公表します
https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/tenshu_blog/uploads/32381c5b98e3524d6bfcfa01ea426b8b.pdf
・総務省 地方債証券のあらまし
http://www.soumu.go.jp/main_content/000587959.pdf
・埼玉県企画財政部市町村課 公営企業担当
地方債マニュアル 2019.4
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0107/koueitantou/documents/h31tihousaimanyuarukouei.pdf
仮に協議したならば同意が認められない場合に、その旨が通知される。
・平成 31 年4月1日 消防庁
平成 31 年度地方債についての質疑応答集
https://www.fdma.go.jp/about/others/items/chihouqa.pdf?fbclid=IwAR35j_uL7aRCIOmau2KPQ3wRX1A8yvnBg0Ki5tkuVAL0SlAjlxf34VXkNXM
Q1-8 事業計画においては、詳細な点検・調査等を実施した翌年度に建設事業を実施する予定としていましたが、点検・調査等の結果、特殊な工法が必要となることが判明し、建設事業を 1 年遅らせることとなりました。こういう場合、当該点検・調査等に要する経費は適債経費には該当しなくなるのですか。
A1-8 建設事業の実施時期を遅らせる合理的な理由があり、実施時期が各種計画に明記されているなど、当該点検・調査等に基づいて事業を実施することが確実と見込まれる場合には、建設事業を中止する場合と異なり、設問の点検・調査等に要する経費は引き続き適債経費に該当するものと解されます。なお、建設事業の実施時期変更に当たっては、総務大臣又は都道府県知事に対し、変更の理由及び変更後の実施時期等について説明しておくことが望ましいと考えます。
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19/11/11 河村市長「『名古屋城木造天守を2つ作る』のは意外と合理的」
19/11/11に河村たかし名古屋市長は定例記者会見を行いました。
19/11/11河村たかし名古屋市長定例記者会見(名古屋城部分)
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/191111.pdf
名古屋城木造復元天守の昇降に関する国際コンペに関して記者から質問された河村市長は、「市民集会である人が、『天守閣を二つ作ればよい』と言ったが、意外と合理的だ」と述べました。
発言の趣旨の理解に非常に苦しみますが、私は以下理解しました。
・1こは、現天守閣の場所に、エレベーターなしで木造天守を作る
・もう1こ、別の場所に、5階の高さのところにエレベーターを付けた5階を復元し、車椅子の人に見てもらう
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市民集会で、上記発言をした人は、会場全員から失笑されていました。河村市長が理解を示す、というのは、全く理解できません。
・そもそも現天守の場所に木造天守が出来るかどうかというのは、はね出し架構、地下ボーリングの問題があり、非常に困難であると私は理解しています。
・上記をクリアしたとしても、耐震・耐火・避難問題は解決していません。
・さらにバリアフリーの問題の解決の目処がたっていません。
(障害者団体は、現状の内部エレベーター2基(定員23人)より後退することは許されないと言っています)
・竹中工務店との契約では、2022年12月末までに、現天守閣の場所に木造天守を復元する、というものです。
追加の場所に、追加の建物を建てることは、契約には含まれていません。
万が一そのようなことを行うのなら、新たな契約を行う必要がありますし、費用もさらにかかります。
ただでさえ、「入場料だけで505億円返済する」という見込みが甘すぎると指摘されているのに、追加費用がかかればさらに返済の見込みが立たなくなります。
・別の場所を何処に想定しているのかわかりませんが、眺望は変わりますし、同じ内装を2つ作る必要はあるのでしょうか。
・もしそうであれば、復元の目処がたっていない木造天守復元事業を中断し、現天守に最上階までエレベーターを付けた上で、最上階を木造風に改装する方がよほど合理的ではないでしょうか。
・そんなことより、返済の目処が全くたっていない起債をいかに返すかを議論した方がよいと思います。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191105-1.pdf
2017年度(決算額) 8億4600万円
2018年度(決算額)26億6800万円
(繰越額) 2億6400万円
2019年度(予算額)32億5800万円
19/11/6 名古屋市 名古屋城に関する総務省との起債協議資料開示
名古屋市が、名古屋城に関して総務省に市債発行の協議をした際の復命書を情報公開請求して公開されました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191105-1.pdf
19/10/25 名古屋市財政局財政部財政課に電話で確認しました。
名古屋城天守閣特別会計の財源である地方債は、市全体の市債の一部を充てている。名古屋市の市債については、平成28年4月地方交付税法等の一部を改正する法律施行により、総務省への届け出制となった。
・平成31年2月5日(火)自治財政局地方債課長 伊藤 正志
地方債制度等について 地方債制度の変遷
http://www.soumu.go.jp/main_content/000604089.pdf
・平成31年度名古屋市各特別会計予算に関する説明書
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000114/114729/31tokkaimeisai.pdf
・19/9/25 名古屋市観光文化交流局長 松雄俊憲
平成30年度名古屋城天守閣特別会計に関する財務諸表を公表します
https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/tenshu_blog/uploads/32381c5b98e3524d6bfcfa01ea426b8b.pdf
木造名古屋城は運営費等を含めると979億円もかける予定です。
名古屋市は市債と入場料でまかなう予定です。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000083/83234/1-4men.PDF
当初、2022年12月に完成予定だったため、2022年12月から入場料収入が入る予定でした。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180627zenbun.pdf
しかしながら、19/8/29に市長コメントで「2022年12月の竣工を断念した」と発表し、現時点では木造復元はおろか、現天守閣解体も目処が立っていません。
今回、19/9/6の総務省と名古屋市の面談で、「竣工時期の延期により、収支計画が変更になる」「全体経費について調整を行っている」「今年度の起債の届け出は、今後も適宜情報提供をしつつ相談していきたい」と名古屋市が総務省に伝えていたことが判明しました。
その結果「名古屋城天守閣整備事業には、観光その他事業債が充てられていることから、今年度分の起債申請にあたり、状況については適宜情報提供を行うとともに、起債申請に必要な収支計画等については出来る限り早い時期に調整していくこととなった」としました。
19/10/9の総務省と名古屋市の面談で、「工事事業者と協議中」「文化庁からの指摘事項について、今後必要な調査及び検討を行っていく」「今年度の起債の届け出にあたって必要な具体的な手続について今後調整していきたい」と名古屋市が総務省に伝えていたことが判明しました。
総務省からは「起債の届け出にあたって、まずは工期及び事業費を定めることが重要であるとの考えを示された」としました。
総務省に提出した資料によれば、起債額は以下です。
2017年度(決算額)
基本設計 8億4600万円
2018年度(決算額)
実施設計部分払い 5億9400万円
史跡内仮設工事完了 8600万円
木材の製材部分払い 19億8800万円
合計 26億6800万円
(繰越額)
実施設計 2億6400万円
2019年度(予算額)
実施設計部分払い 6億9400万円
木材の製材部分払い 15億1300万円
構台等仮設工事部分払い 9億6100万円
大型階段模型及び 9000万円
展示施設工事完了
合計 32億5800万円
2018年度までにすでに35億1400万円の起債をしています。
2019年度末までにさらに35億2200万円の起債を予定しています。
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地方債を総務省の許可制から協議制になったのは、「地方公共団体の責任と判断のもと、地方債の発行条件の改善を図る」ためとのこと。
・一般財団法人地方債協会
許可制から協議制へ
http://www.chihousai.or.jp/07/01_03.html
上記資料からは、今年度(2019年度)の起債の届け出にも、収支計画、工期及び事業費を定めて提出する必要があると読めます。
来年度(2020年度)の起債も同様でしょう。
資料がきちんと提出できないまま起債をするのは「地方公共団体の責任と判断」という法の趣旨から反するのではないでしょうか。
市民、市議会やマスコミがもっと疑問を呈してはどうかと思います。
19/11/5 河村市長「名古屋城木造化の件で石垣部会に申し訳ないと言い、納得していただいたと思う」
19/11/5河村たかし名古屋市長定例記者会見がありました。
19/11/5河村たかし名古屋市長定例記者会見(名古屋城部分)
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191105.pdf
河村市長は19/11/4に石垣部会と懇談会をしたことを明らかにしました。
河村市長は「石垣部会には、木造天守復元を一緒に考えていこうと言った。ちょっと相談しながらやっていこうとなった。これからは連絡を密にしてやっていきましょう。木造復元も入れてやっていこうとなった。みなさんそうだとなった」といいました。
その後、河村市長は「意思疎通がうまくいかないことがあって申し訳なかったと思っておりますと言いました。納得して頂いたと思いますけど」と言いました。
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毎回ですが、河村市長が非公開の場で「○○は○○と言った」と言っているだけです。
同席した市職員は記録をとっているのかわかりませんが、情報公開請求をしてみます。
19/11/2 名古屋城木造階段模型「ステップなごや」見学初日に100人弱
名古屋城木造天守の実物大階段模型「ステップなごや」の一般公開が19/11/2にはじまりました。
https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/learn/tenshu/stepnagoya/
配付資料(日本語のみ)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191102.pdf
木造天守の1階から2階への階段を模したものといいます。費用は9050万円(税込)。竹中工務店が随意契約で作成しました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190510-3.pdf
一般公開初日の2019/11/2 午後4時半ごろに訪問しました。当日の訪問数は92番目でした。
建物の看板に「名古屋木造天守閣 階段体験館」と書いてあるだけで、外からぱっと見ても何のための建物かは不明です。
右手に説明、左手に木の階段があります。スリッパを履いて登ります。
この模型には、靴箱がありましたが、毎時間2500人の来客を想定している木造天守はどうするのでしょうか。
(1時間2500人、1日当たり20000人を最大来城者の計算としている)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180806-1.pdf
天井には鉄骨が見えます。名古屋城整備室は「天井を抜いて、床を上下させることは、柱や梁を切らないため『史実に忠実』」と言ってますが、どうなることやら。
踊り場から右に曲がります。手すりがあります。勾配は思ったほど急ではありません。
最後の段はちょっと段が高いよう。
2階に登りました。
また同じ階段を降ります。
降りるのはスリッパだとちょっと怖いです。
この施設には電灯もついてます。
「木造天守」には照明はどうなるのでしょうか?
階段の天井は結構低いです。背の高い人は頭をぶつけるかも。
登りと下りを同時に行うとどうなるのでしょうか。今回私は実験はしませんでした。
「木造天守」での導線はどうなるのでしょうか。
ふと、「階段を登り切ったところに、移動式フタがあった」と天守閣部会が言っていたことを思い出しました。説明の人に聞いたら「よく知ってますね。特に説明していませんが、動かせます」と言いました。
スーッと動きます。
階段のフタが閉まりました。天守閣部会では、このフタを防火に使っては、と提案がありましたが、、、
終わってから「フタはあまり触れるなと言われてる」と言われました。
フタをあけてもう一回、2階に登りました。
木造階段の横には、鉄骨製の階段がありました。建築基準法上の「2方向避難」ができるようになってます。
施設の奥にはVR体験施設がありました。
つけましたが、なぜか私には動きません。機械を変えましたが、最後までうまく動きません。少し動いたのは素晴らしかったです。(以前、名古屋城内でVR体験をしたものと同じとのこと)
エアコン完備。
展示もあります。
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木造天守は、地下1階、地上5階の巨大木造建築物です。
緊急時、避難はどうするのでしょうか。
現天守閣東側地面から天守台石垣の上まで約12メートル、そこから約36メートルの建物が建つ予定です。
現在の鉄筋コンクリート製の天守閣には、外側にエレベーターと階段があり、2方向避難が可能です。
ステップなごやには、消火器(3つ)や熱感知器もしくは煙感知器、換気扇や排煙設備がありました。
(お詫び スプリンクラーがあると誤認しておりました)
木造天守には、多くのスプリンクラーをつける計画のようです。
ただ、どこに消化用水を用意するのか。
エレベーターなし、エアコンなしで、11階建て相当の建物に階段で登って降りるのは、通常でもきついのに、全国でも有数の暑さの名古屋の夏では、相当きついのではないでしょうか。
「ステップなごや」は、障害者向けに「新技術」開発のテスト場になると言います。
しかし、それだけに留まらず、実際に木造天守を作ったらどうなるか、想像する場になればと思います。
19/10/24 名古屋城木造化 バリアフリー検討会議で「床は改変してもよい」
19/10/24に特別史跡名古屋城跡バリアフリー検討会議が開催されました。
・19/10/24特別史跡名古屋城跡バリアフリー検討会議(第3回)配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191024.pdf
・19/10/24特別史跡名古屋城跡バリアフリー検討会議(第3回)
(名古屋市民オンブズマンによるメモ)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191024-1.pdf
午前10時から開催されるとホームページに告知していましたが、何の説明もなく「午前10時半から開始」と会場で言われました。
検討会議委員が、階段模型「ステップなごや」の視察に行っていたからだと後でわかりました。
名古屋市からは、昨年18/12/28以降の経緯の説明がありました。
19/8/2に「名古屋城木造天守閣の昇降に関する新技術の公募の考え方」を作成し、それを「障害者団体連絡会」に見せた上で、19/8/20-21に、昇降新技術公募に関する審査基準作成のワークショップを開催したが、2日間で6名しか参加がなかったとしました。
ワークショップは、「障害者団体連絡会」(全12団体出席)で参加を呼びかけ、その他障害者団体及び団体に属さない障害者も参加できるようにした。建設的な意見を全員から十分頂いたと思うとしました。
一方、19/8/29に市長コメントで「2022年12月の竣工を断念した」とし、今後の見通しが全く立っていないにもかかわらず、昇降に関する新技術の公募は本年度内に行うとしました。
山田陽滋委員(名古屋大学大学院教授)からは、「参加した6名とは誰か」と聞かれ、「12団体を窓口にし、参加したのはその人達」としました。
山田教授からは「事実誤認を招く可能性がある。障害者連絡会の総意ととられかねない」という指摘があり、名古屋市は「自由に来た人の意見」だとしました。
また、名古屋市は、障害者団体の意見のみならず、高齢者、子育て世代の人たちの意見を聞きたい。
当事者である方が審査したり、審査基準作成に間口を広げたいとしました。
小浜芳朗委員(名古屋市市立大学名誉教授)から、「障害者団体は、審査基準に反対ではないのか?」と質問があり、名古屋市は、「一言では言いにくい。バリアフリーにはエレベーターが最高だという思いは根強い。木造故に技術的に入らないと説明し、ワークショップをすることには賛同してくれた」としました。
小浜名誉教授から、「シャフト型のエレベーター、全通型はできない。柱・梁を切断するのはできない。障害者団体の意見を聞いていると、必ずしも全通型を望んでいる
わけではないようだ。同等なら納得いくのでは?」と質問があり、名古屋市は「4つの部門分けをした。垂直昇降装置として、シャフト型ではないが、安心して電動車椅子が入るものとして丁寧に説明した。」としました。
三浦正幸委員(広島大学名誉教授)から、「ワークショップは12団体に呼びかけ、たった6人。周知方法が悪いのか、意義を見出していないのか」と質問があり、名古屋市は、「『名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会』と、名古屋市障害者団体連絡会(12団体)が同期しているらしく、同一人物がおり、調整が難しかった。
説明した結果、ワークショップに自由参加として日程調整して開催に同意した」としました。
三浦名誉教授は、「エレベーターは、地震など非常時に使えない。緊急避難にはエレベーターが使えないため対策が必要となる」としました。
中嶋秀朗委員(和歌山大学教授)は、「どこまで設備が決まっているのかの話をしないとダメ。安全面など広いアイディアが必要」としました。
山田教授は「1年目は門前払いだったが、障害者団体の歩み寄りを実感している。垂直昇降装置はこれで十分なのか。彼らの権利を守れるのに値するのか。
慎重にやるなら3日くらいかけて合意形成すべき」としました。
小野徹郎委員(名古屋工業大学名誉教授)は、「できるだけ『史実に忠実』と同じように、できるだけ『バリアフリー』と、修飾語がかかっているはず。それぞれの立場で具体化する必要がある。6人参加でどの程度話し合いが出来たか不明だが、『できるだけ』の範囲を示して合意形成に持っていってほしい」としました。
矢野和雄委員(弁護士)は「「史実に忠実」と「バリアフリー」のバランスをどうとるか。市民参加型は大事だと思っている。今回のワークショップの結果がペーパーで出てきたがニュアンスがわからない。背景に何かあるのか?『前提ありき』のワークショップにはでないのか?」としました。
その後、ステップなごやの活用について委員は意見を聞かれました。
小浜名誉教授は「階段を利用したものを考えろ、ということのようだったが、垂直昇降装置用の吹き抜けもあった。観覧者に認識してもらえるかどうか」としました。
渡辺崇史委員(日本福祉大学教授)は、「技術指向ではなく、ユーザー指向でないといけない。付けたが使えない設備ではダメ」としました。
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終了後、名古屋市の担当者はマスコミに対して以下答えました。
「柱や梁を外すようなシャフト型エレベーターはダメ。しかし、床を取り外して、床の部分だけ上下に移動するような垂直昇降装置であれば『史実に忠実』といえるのではないか。しかし、自由なアイディアを募集するため、現段階で名古屋市から『これ』ということは控えたい」としました。
マスコミから「床はいいのか?」と確認があり、「構造計算に影響が出る柱や梁はだめ。床ならよいと考える。では壁はどうなのか、という議論がある」と名古屋市は答え、一部マスコミは「名古屋城が壊れていく」とつぶやきました。
名古屋市民オンブズマンは「第1回ワークショップは参加者をどのように公募したのか」と聞いたところ、「名古屋市障害者団体連絡会(12団体)を通じて、それ以外の団体、団体に所属していない団体も参加可能とした。第2回ワークショップも同様にする」と答えました。
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名古屋市と「障害者団体連絡会」が非公開で話している以上、どのようなやり取りがあったのかわかりませんが、少なくとも所属する12団体に呼びかけて2日間で6名しかワークショップに参加しないというのは、ワークショップに意義を見出していないとしか思えません。
しかも、12団体以外にも呼びかけるとしましたが、「障害者団体連絡会」経由で呼びかけていては、他の団体に所属する障害者は、そもそもワークショップの存在すら知り得ません。
名古屋市は早急に公開の場で「障害者団体連絡会」と話し合い、団体が何を問題にしているのか明らかにすべきです。
そもそも木造復元どころか、現天守解体の目処が全くたっていない現在、新技術公募は本年度中に行う必要があるのか?
柱や梁がだめで床を抜くのはOKの理由は?壁はいいのか?その他どこまでがよくてどこまでがだめかはっきりさせない限り、新技術公募しても無駄になるどころか、より混乱を招きます。
新技術公募という既成事実づくりのために業者を振り回すのはもうやめましょう。
19/10/21 市民が開催する「名古屋城天守復元60周年祭」
19/10/21(月)「名古屋城天守の有形文化財登録を求める会」が 「名古屋城天守復元60周年祭」を開催しました。
・配付資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191021-1.pdf
会場であるKKR ホテル名古屋 4階 菊の間からは名古屋城天守が見え、60年間立ち続けてきた名古屋城天守閣に感謝を捧げました。
次に、古城の替え歌で鯱城をみんなで歌いました。
続いて、主催者の森晃さんから、現在の名古屋城天守閣をめぐる状況と住民訴訟について説明がありました。
名古屋市は現天守先行解体申請を文化庁に行ったが、結論はわからない。現在、私たちは基本設計が成立していないとして、お金を返還を求める住民訴訟を行っている。名古屋市はプロポーザルや要綱で求めたことについて『あれはスケジュール感』として条件でなく、基本設計は完成したと主張している。
私たちは、天守閣の本質的は見た目だと考えている。江戸時代、木造天守に実際に入った人は数百人に過ぎないのではないか。現在の天守は見た目が復元されており、有形文化財登録の条件は備えている。
その町、地域の住民が親しみながら守って時の積み重ねが文化である。
ぜひ現天守を心ゆくまで堪能を
その後、会場から質問がたくさん出ました。
・有形登録文化財とは何か?
名古屋テレビ塔、名古屋大学豊田講堂、布池教会などがある
・裁判はどんな状況?
契約書で要求したものと、竹中工務店の提出物が食い違っている。
名古屋市は勝手に減らした。欠品は名古屋市は認めている。
続いて、名古屋市民オンブズマンの内田隆が、情報公開訴訟について説明しました。
・19/10/21 「名古屋城天守復元60周年祭」名古屋市民オンブズマン 内田隆発言
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191021-2.pdf
名古屋市は、「名古屋市と文化庁とのやりとりは、文化庁分はほとんど非公開にしている。それだけでなく、文化庁から出された『現状変更にかかる名古屋市への確認事項』への回答も内容は全部非公開にした。タイトルすら真っ黒。これが木造名古屋城の実態だ。
次に、高橋和生・一級建築士が、基本設計はいまだに着手すらできない状況だと説明しました。
2016/3/25に竹中工務店が名古屋市に提出した技術提案書29ページによれば、現在は基本設計に着手するまえの0フェーズである。
・平成28年3月25日 株式会社 竹中工務店 名古屋支店
名古屋城天守閣整備事業 技術提案書
市の名古屋城復元PTで復元方針が決まり、消防局と方針合意が出来、建築審査会と方針合意が出来、有識者等の復元検討会で復元方針が決まり、受注者が復元方針・基本計画が出来、構造の安全性について有識者との事前協議が出来、防災上の安全性について有識者との事前協議が出来てはじめて、第1フェーズの基本設計・積算に移れる。
しかし、基本計画が出来ていない以上、基本設計に入れない。
しかし、すでに基本設計は完了したとしてお金を払い、実施設計まで進んでいる。木材も21億9600万円購入してしまった。
そもそも木造天守閣に楽しんで見に行くか?恐怖感はないか?京都アニメでは36名が火災で亡くなった。木造天守で火事があれば2000人死んでしまう。危険な違法建築だ。
市が、市議会が、マスコミが指摘しないといけない。設計方針として、@400年前 史実に忠実に建設するA法同等の安全を確保すること の2つがあった。しかし、Aがほとんど言われていない。この設計工程表は極めて重要だ。
その後、赤羽一郎氏が話しました。
・19/10/21 「名古屋城天守復元60周年祭」名古屋市民オンブズマン 赤羽一郎氏発言
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191021-3.pdf
名古屋城の本質的な価値は縄張りと石垣。そのために4つ名古屋市に言い続けている
1)石垣の現状を把握する「石垣カルテ」を作ること
2)特に大事な天守台石垣の現状を把握すること
3)搦手馬出の石垣を早く積み上げること
4)考古学の学芸員を増やすこと
しかし、名古屋市は上記4つが進んでいない。
それどころか、名古屋市は復元の前に解体を、という禁じ手を行い、私は復元計画が「漂流している」と表現している。
現在、名古屋城の解体の現状変更申請は諮問すらされておらず、答申もされていない。
いまだに「文化審議会において確認を要する点があり、追加情報提供を要請している、それを踏まえ引き続き調査を行うことが適当」としている。
名古屋市の局長クラスが6月に「石垣部会は全員首だ」と言った。
8月に「石垣以外は埋蔵文化財部会を作ろう」と提案があり、
石垣部会は「許されない」と言ったが、文化庁も「埋蔵文化財部会を作るのはまかりならん」と言われた。
文化庁はトリエンナーレの問題を抱えており、名古屋城のことはおいておこう、ということだと思う。
今こそ、この会の活動を勢いよくすべき。
会場からは「本日は名古屋城の60周年のお祝いに来たのに、あまりお祝いの雰囲気がなかった。
名古屋市として全員が木造天守閣をつくるために向かっているのに、お祝いの気持ちの質問がなかった。
竹中工務店が詳しい情報を出さない。市民のためのお城はぜひ作って欲しい」という声もありました。
19/10/21 河村市長「名古屋城木造階段 リニア新技術で車椅子を浮かせるのは理論的に出来ると言ってた」
19/10/21河村たかし名古屋市長定例記者会見で、名古屋城木造天守復元の昇降新技術実験のための階段について話をしました。
・19/10/21 河村たかし名古屋市長定例記者会見
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191021.pdf
名古屋市は、竹中工務店と9050万円かけて随意契約で「名古屋城木造天守閣実物大階段模型及び展示施設建設工事」を結びました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190510-3.pdf
市長は新技術募集開始を来年早々からはじめたいと話しましたが、市職員は「まだ正確には決まっていない。今月中に有識者会議をやって、そこで募集要項とかスケジュール意見をお伺います」と言いました。
記者は、「名古屋城木造天守閣の新たな完成時期が見通せていない中、コンペだけ先にやるのはどういう理由か」聞きました。
市長は「世界中の身体の不自由な人に階段を上がっていける光明を作ることだ。ものすごく世界の人に喜ばれると思う。
災害時にも、普通の家の段差を克服できればよい。パワースーツは有力。
例えばリニア新技術なんかで、リニアの学会の会場に留守電のやりとりで聞いたが、理論的には出来る。車椅子を浮かせてスーッと磁力で上がっていく。しかしだいぶ何年かかかると言っていた。
ドローンだって人間を運ぶヤツをやっていると言っていた。
エレベーターを付けるという人はいかに冷たいか。11人乗りを作るには、柱や梁を取らないといけず、中を鉄骨で作らないといけない。車椅子の人たちは未来永劫400年前の本物に接するチャンスがなくなる。これがバリアフリーか。」と答えました。
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木造天守閣の完成時期はおろか、現天守閣解体の目処も立っていない現在、どうして無理に今年度中にバリアフリーの新技術募集を開始しようとするのかわかりません。
また、河村市長は「エレベーターを付けると障害者に冷たい」と繰り返していますが、障害者自身は「エレベーターを付けろ」と何回も要望しています。
https://ja-jp.facebook.com/nagoya.jitsugensurukai/
しかも、市長は「リニアの新技術は何年かかかる」と認めておきながら、「今年度中に技術募集を開始する」というのだから、支離滅裂です。
19/10/24(木)午前10時から、第3回特別史跡名古屋城跡バリアフリー検討会議が、名古屋市役所東庁舎5階大会議室で開催されます。傍聴可能。
http://www.city.nagoya.jp/templates/kaigioshirase_2019/kankobunkakoryu/0000121671.html
19/10/4 名古屋城天守閣解体「副申書」 市議「市教育委員会は国宝を壊す気か?」
19/10/4 名古屋市会教育こども委員会が開催され、名古屋市長が現天守閣解体の現状変更許可申請を文化庁に提出した際の、名古屋市教育委員会が意見を付した「副申書」について集中的に議論になりました。
令和元年10月4日 名古屋市会教育こども委員会
平成30年度決算説明資料 教育委員会
29 名古屋市文化財調査委員会について
<参考>特別史跡名古屋城跡の現状変更(天守閣解体)に係る副申について
・19/10/4 名古屋市議会教育子ども委員会 名古屋城部分
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
河村たかし名古屋市長は、19/8/29に「名古屋城天守閣木造化について、2022年末復元を断念」と発表しました。
しかしながら、当初計画していた「先行して現天守閣解体の現状変更許可申請をし、その後木造天守復元の現状変更許可申請を行う」というのがどうなったのか、名古屋市観光文化交流局の答弁を聞いてもいまいちよくわかりません。
解体と復元を一体化する場合、現在の解体申請を取り下げるのかどうかもはっきりしていません。
今回、19/4/18に名古屋市教育委員長名で文化庁に意見を付した、天守閣解体についての副申書が、ほぼ中身黒塗りで市議に提出されました。
しかし、今回の委員会では、教育長の判断で、教育委員会として要約して提出しています。
岩本たかひろ市議(自民)は、以下質問しました。
「石垣部会は、現天守解体に際し、『考古学的な観点からの調査が足りず、議論の条件が整っておらず承服しかねる』と19/3/29全体整備検討会議に書類を提出している。
石垣に100%影響がないとも言えない。
教育委員会文化財保護室は、文化財を守っていくという観点が抜けている。どうして天守閣を解体する副申書が書けるのか。
また、市長が9/18に解体と復元と一体でと発言し、その後名古屋市は文化庁から呼び出しがあったのではないか。いつ行って誰が行ったのか。内容は教育庁はいつ知ったのか。
教育庁も方針が変わったのか。観光文化交流局長と話したのか。木造復元となったら現状変更許可は出し直すのか。
また、名古屋市文化財調査委員会の委員だった赤羽一郎氏は、平成28-29年度は委員だったが、平成30年度は委員から外れている」
教育委員会の片岡室長は以下述べました。
「貴重な文化財が毀損されることはあってはならないので、事前の調査をしっかりして、毀損されることがないような計画を策定する必要がある。
文化庁から説明をしたいことがあるので上京して欲しいという依頼があり、9/24に上京した。
しかし、市長の発言を受けてではなく、その前の週に開かれた文化審議会の議論を踏まえて伝えたいことがあるという趣旨だった。
鈴木教育長は以下述べました。
「9/24当日に報告があった。内容は本日の資料に近いこと。教育委員会として方針を変えたとは思っていない。観光文化交流局で答弁があったことは承知している。
天守閣木造復元については、材木調達が始まっているのは承知している。木造復元が将来的にないとは思っていない。
観光文化交流局長とは、9月の意見を頂戴してから話し合ったことはない。
今回のものに限らず現状変更許可を出す場合は、教育委員会として副申書を付けることになる。
木造、天守の復元と言うことになれば、今回同様あるいはそれ以上の協議が必要。教育委員会としても出せる、あるいは文化庁にも受け取っていただけるであろうという見込みが立った場合には副申書を付けて申達することになる」
伊神邦彦市議(自民)は、以下質問しました。
「副申書には石垣部会の意見を入れなくていいのか?石垣部会の皆さんは、副申書の内容について承服しかねると意見を述べ、それを付けて文化庁に出した。
副申書の2番目、『穴蔵石垣の現況を性格に把握するには現天守閣の解体が必要になる』とあるが、僕が聞いたところによれば、石垣部会の皆さんは、解体しなくても、外側から見れば輪郭は確認出来る、床を剥がせば調査できると言っている。こういうことを書かずに『承服しかねる』だけ付けて出したのか。
石垣は国宝だからね。もしあったら石垣を壊すんだよ。だから石垣部会は心配している。あったらいかん。誰が担保するの。国宝を壊しちゃうんだわ。そんなもの副申書と言えるか。何も止めろと言っていない。専門家の意見をきちんと聞いて、皆さんが『これなら大丈夫』というお墨付きをもらって。全然やらずに専門家が『承服しかねる』といったことを進めていくのか。国宝を壊す気か。
今年5/21参議院文化科学委員会で、文化庁次長が発言した4つのうち3つも石垣について述べた。専門家が承服しかねると言った言葉を付けて文化庁に申請するか?順番が逆だ。許可が出るわけないだろ。
文化庁の専門家が判断すれば許可がでるということは、『石垣部会の先生より文化庁の先生が偉いから、お前らの意見は聞かなくても許可が出る』。石垣部会との話し合いはこれでおしまいだ。
文化庁から追加資料を求められるということは、石垣保全がきちっとできると副申書で読めないから。調査が、石垣部会との話し合いがいい加減だったかということ。こんなの副申書として通らない。前代未聞。」
教育委員会の片岡室長は以下述べました。
「石垣部会が付した意見は、市長名の申請書に対する意見であって、教育委員会の副申に対する意見ではない。
ただ、申請書の中に『承服しかねる』という意見を入れたのは事実。もともとの計画も、壊すという趣旨の計画ではない。
しっかりとした計画を作る、しっかり事前調査を行う、という計画の意見。」
鈴木教育長は以下述べました。
「繰り返しになるが、壊れてもやるという考えではない。観光文化交流局と石垣部会が天守閣解体、木造復元についての議論がある意味硬直状態になっていると認識している。
そんな中で、石垣部会の意見を付け、申請の内容についても必要な修正を加えてなんとか受け取っていただけるという見通しになった者だから出させていただいた。
この段階で許可されるはずがないと言うことは私どもは思っていない。申請をしたことで、必要なことが明確になっていると考える。
石垣部会との調整が、これで終わったとは考えていない。考古学的な視点も入れて調査し、必要な追加資料を提出を求められた。石垣部会との再度の調整が必要。
戦後鉄筋コンクリートで立て直した天守閣を建て直そうとすること自体、私どもにとっても、日本国にとっても先例のないこと。
私どもも文化庁も協議を重ねて、間違いの無いように進めたい。」
19/9/26 名古屋城文化庁訪問時復命書情報公開訴訟 裁判所「市の主張は紋切り型」
名古屋城木造化をめぐり、名古屋市が文化庁訪問時の復命書等の情報を非公開にしたのはおかしいとして、名古屋市民オンブズマンが公開を求めた情報公開訴訟の第3回弁論が19/9/26に名古屋地裁1102号法廷で行われました。
非公開文書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190531-1-1.pdf
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190531-2-1.pdf
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190531-3-1.pdf
名古屋市は、非公開にしたどの部分を公開するとどのような弊害がおこるのか、一覧表にしました。
弊害の具体的内容
・本箇所には「文化庁職員と名古屋市職員が意見交換を行った内容」について記載されており、非公開の場であることを前提とした率直な意見交換が実施されているにもかかわらず、そのような情報が公開されると、4号 Aの弊害が生じる。
・本箇所には「文化庁職員と名古屋市職員が意見交換を行った内容」について記載されており、名古屋市による意思決定は、非公開の場であることを前提とした率直な意見交換を基に適切になされるものであるにもかかわらず、そのような情報が公開されると、4号 Bの弊害が生じる。
・本箇所には「文化庁職員と名古屋市職員が意見交換を行った内容」について記載されているところ、それらは天守閣整備事業に関する中間的な検討・意見公開の内容であり、当該部分については未確定な情報であるため、そのような情報が公開されると、4 号 Cの弊害が生じる。
名古屋市情報公開条例第7条第1項第4号該当性
4号A:当該情報について公開されることが前提となると、当該議論・検討の意見交換に加わる者が、いわれなき非難を避けようとしたり、各々の立場等に拘束されたりすることで、多様かつ自由な意見が現れなくなり、円滑な議論・検討が損なわれるおそれがある
4号B:名古屋市による意思決定においては、文化庁との率直な意見の交換が必要であるところ、当該情報が公開された場合、中間的な議論・検討の段階において、外部からの干渉、圧力等を受けることにより、適切な意思決定ができなくなるおそれがある。
4号C:当該情報が公開されると、現時点では未確定の段階の情報が、市民の間で認知されることで、意思決定されていない未確定な情報が、確定したものとして誤解されるおそれがある。
原告の名古屋市民オンブズマンの代理人の新海聡弁護士は「『関連法規チェックリスト』など、非公開にする必要が無いものまで非公開になっている。
また、市長がすでにしゃべっていることもあるのではないか。裁判によらず、名古屋市は公開してはどうか」としました。
裁判長は「名古屋市は4号該当性について説明しているが、あまりにも紋切り型ではないか?意思形成過程について、当てはめが薄い。土地開発公社の情報なら、『買い占めが起こる』など情報を落とし込んでほしい。事業内容や、折衝の目的、途中経過など、開示したら何が起こるかあてはめてほしい。裁判所は名古屋城に関して報道の限り把握しているが、詳しくは知らない。どういう経緯でどうなっているのか説明して欲しい。市民からの反発や、紛争経緯の経緯など。」としました。
新海弁護士は「かつて、万博をやめたらいくらかかるかについて情報公開訴訟をした。BIE(国際博覧会協会)との話しについてBIEに調査嘱託を行い、経済産業省職員の尋問も行った。その中で『BIEから、内容を表に出さないように言われた』とされた。
また、官官接待の飲食店名非開示をめぐる訴訟では『マスコミが押しかける、女中を買収して情報をとる、盗聴の可能性』など愛知県が主張してきた。確率的可能性ではダメだ。愛知県は100ページくらい書面を提出してきた。
国の秘密保護法の法令協議でも、課長補佐会議の議事録などが開示されてきた。」としました。
裁判所も「私が個人的に考えていることではなく、条例の4号、法律の5号について、各種裁判例をみて、判決のイメージを考えている」としました。
今後、原告は1.2.3号について反論し、4号について被告が追加で主張する予定です。
次回19/11/28(木)13:20- 名古屋地裁1102号法廷で弁論を行います。
19/7/30 名古屋市長他が名古屋城の件で文化庁を訪問した際の文化庁発言 非公開
19/7/30に名古屋市長他が名古屋城の件で文化庁を訪問した際の復命書、支出命令書、配付資料を情報公開請求したところ、文化庁職員が発言した部分が全面非公開でした。
名古屋市は一体何を隠したいのでしょうか。
■請求書記載の「19/7/30 名古屋城の件で文化庁を訪問した際の復命書、支出命令書」のうち復命書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190918-1.pdf
■19/7/30 名古屋城の件で文化庁を訪問した際の復命書として
@復命書(令和元年7月30日午前分・観光文化交流局長以下3名)
A復命書(令和元年7月30日分・総務課庶務係長1名)
■名古屋城総合事務所職員が午後に名古屋城の件で文化庁を訪問した際の配付資料として
B特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議 石垣部会(第32回)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190918-2.pdf
行政文書の一部を公開しない理由:名古屋市情報公開条例第7条第1項第4号に該当するため、非公開とする。
非公開箇所には、名古屋城天守閣木造復元事業に関する文化庁職員と本市職員の中間的な議論・検討、未成熟な意見に係る情報が記載されている。
当該情報について公開されることが前提となると、当該議論・検討の意見交換に加わるものが、いわれなき非難を避けようとしたり、
各々の立場等に拘束されたりすることで、多様かつ自由な意見が現れなくなり、円滑な議論・検討が損なわれるおそれがある。
したがって、当該情報は、市及び国の相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、市及び国の率直な意見の交換が不当に損なわれるおそれがあるため。
また、名古屋市による意思決定においては、文化庁との率直な意見の交換が必要であるところ、当該情報が公開された場合、中間的な議論・検討の段階において、外部からの干渉、圧力等を受けることにより、適切な意思決定ができなくなるおそれがある。
したがって、当該情報は、市及び国の相互間における審議・検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるため非公開とする。
名古屋城木造化 竣工期限2022年12月延期検討の際の竹中工務店との協議資料 不存在
名古屋市民オンブズマンは、名古屋市に対して「名古屋城天守閣木造復元事業の件で、名古屋市と竹中工務店が「2022年12月の竣工を目指すこと」について議論・協議をした際の内容がわかるもの(2018年4月以降)」「同配付資料」を情報公開請求しましたが、「内容がわかるもの」は19/8/29市長コメント1枚のみ、配付資料は「不存在」でした。
・市長コメント
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190913-2.pdf
・名古屋城天守閣木造復元事業の件で、名古屋市と竹中工務店が「2022年12月の竣工を目指すこと」について議論・協議をした際の配付資料(2018年4月以降)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190913-1.pdf
公開しない理由:現天守閣解体に係る現状変更許可が取得できていないことにより、工事の着手に遅れが生じる可能性があったことから、2022年12月竣工が現実的に厳しいことの確認を名古屋市と竹中工務店の間で行ったものであるため、請求のあった行政文書は不存在であり、非公開とします。
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上記では、名古屋市と竹中工務店が2022年12月の竣工に関して、何が話し合われたか全くわかりません。
名古屋市は市民に全く情報を隠したまま、それでも強引に事業を進めようとしています。
19/10/21(月)18時〜 市民が開催する「名古屋城天守復元60周年祭」
19/10/21(月)18時〜 名古屋城天守の有形文化財登録を求める会が 市民が開催する「名古屋城天守復元60周年祭」 を行います。
赤羽一郎氏(前名古屋市文化財調査委員会委員長・元愛知淑徳大学講師)もスピーチ予定です。
名古屋市民オンブズマンの内田隆も、情報公開訴訟の現状や最新の情報公開請求結果を報告する予定です。
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10/21(月)18時〜 市民が開催する「名古屋城天守復元60周年祭」
本年、令和元年(西暦2019年)は、現在の名古屋城天守が昭和34年(西暦1959年)に再建されてから、60周年となります。人間で言えば「還暦」に当たります。
平成30年5月に、耐震性への危惧として現天守を閉鎖してから、すでに一年五ヶ月が経とうとしております。
名古屋市は2022年竣工予定の木造天守のために、「現天守の先行解体」を文化庁に申請いたしましたが、有識者会議「石垣部会」の反対に遭い、また文化庁から求められた条件を満足させられなかったことから、許可は得られませんでした。(詳しい事情については、情報開示されておらず不明です。市民に事情の説明は有りません)
こうした状況の中で、現名古屋城天守は還暦を迎えるのですが、名古屋市としては市議の指摘を受けて、一応名古屋城秋祭りで「天守閣再建60周年記念」と銘打つようです。しかし、名古屋の街を60年の永きにわたって見守り続けている名古屋のシンボル、名古屋城天守に対して、市民が何らかの行事を執り行い、その歴史に対して敬意を表するべきであると考えます。そこで・・・!
「名古屋城天守復元60周年祭」
日時 : 10月21日(月曜日) 午後6時より
場所 : KKR ホテル名古屋 4階 菊の間
(名古屋市中区三の丸1丁目5-1 電話:052-201-3326)
会費 : 無料(カンパは大歓迎です)
参加資格:名古屋城天守の60周年を祝いたい心
ゲスト:赤羽一郎氏(前名古屋市文化財調査委員会委員長・元愛知淑徳大学講師)
内容は、名古屋城天守の歴史や、現在の木造化事業についてのお話や、ご参加いただいた方々のフリースピーチになる予定ですが、何よりきれいに名古屋城天守が見られる部屋から、その威容に触れ、60年の感謝を捧げたいと思います。お気軽にご参加ください。
19/10/3 名古屋市「名古屋城天守閣木造化は2027年を目指すとは言っていない」
19/10/3に名古屋市議会経済水道委員会が開催されました。
名古屋市は「名古屋城天守閣木造化について、新たな竣工時期として2027年を目指すとは言っていない」と明言しました。
・19/10/3 名古屋市議会経済水道委員会
名古屋市観光文化交流局 決算説明資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191003.pdf
・19/10/3 名古屋市議会経済水道委員会 名古屋城部分
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191003-1.pdf
浅井正仁市議は「前回の委員会で、市は弁護士の見解を述べ、支持者から2027年に変わったと言われたがどうなっているのか。」と聞きました。
松雄局長は「前回の委員会で、名古屋城天守閣木造化について、新たな竣工時期として2027年を目指すとは言っていない。基本協定の有効性が保持出来る期間として概ね5年程度ではないかと弁護士から言われたと言った。
実際の工期については、石垣部会と協議を行うことが必要だし、文化庁、竹中工務店とも一致をさせ、次の竣工時期をどうするか決めたい」としました。
中川貴元市議(自民)は、竹中工務店との話し合いはどうなっているのか聞きました。
松雄局長は「竹中工務店は、11か月くらい遅れている中でさらに追加調査をやらなくてはいけないとなると、2022年12月は出来ないということなので、市長コメントになった。石垣部会との調整、調査、どう石垣の保全策をつくるかを協議して、それを踏まえて竹中と技術的に本当に出来るか調整を図り、スケジュールを検討する順番だと思う。」としました。
中川市議は「石垣の調査を2年で進めると言っていたが」と質問し、松雄局長は「これまで2年くらい調査してきた。これからも2年くらいかかるのではないかとして答弁した。現実には掘ってもいないしやってもいないため、石垣部会と詰めていきたい」としました。
浅井市議は、「文化庁から、現状変更を必要とする理由について『耐震対策のみなのか、木造天守復元のためなのかが整理なされていない』と質問されている。現時点ではどうなのか」と質問しました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190925.pdf
村木副所長は「現天守閣の耐震補強と木造復元を比較したところ、木造復元の方が優位性が高いと、文化庁に丁寧に説明していく」としました。
また、浅井市議は「文化庁から宿題と出された5項目は増えることはあるのか」と聞き、村木副所長は「例示として5項目いただいた。まずはしっかりこなすことが必要。石垣部会等有識者と協議をしながら、必要な調査があれば対応していくことになる」としました。
浅井市議は「荒製材状態で保管されている材木はずっと持つのか。」と質問し、荒井主幹は「適切な環境で保管することによって、強度や品質が保たれると思っている。」としました。
浅井市議は「実施設計は、今年度終わるのか」と質問し、荒井主幹は「復元の現状変更許可申請作成、地盤調査についても、現状変更許可の状況によってはできるできないとなってくる。一旦繰り越した予算が執行できないとなると、一旦不要という取扱いになると思うが、適切に処理していきたい」としました。
また、浅井市議は「石垣部会は『はね出し架構は石垣の復元として史実に不忠実』としている。実施設計にも入っているし、竹中の技術提案方式。どうするのか」と質問し、荒井主幹は「本質的価値を有する石垣は表面だけじゃなくて中身も含めて石垣だというところに、そういった構造体を入れることに対しては簡単にいいよという話しではない。我々としては調査をし、区別をしっかりして検討する必要があると思っている」としました。
浅井市議は「はね出しが絶対ダメだったら、実施設計最初からやり直さないといけない。さっさと調査をしっかりやっていただきたい」としました。
浅井市議は「石垣保全計画は、天守台石垣を対象とするのか名古屋城全体を対象にしているのか」と質問し、村木副所長は「天守台と周辺の石垣を対象として保存方針を検討している。一方、全体の石垣の中で天守台石垣を位置づける必要があると指摘を有識者から受けている。現在数年計画で全体の石垣カルテを作成している。天守台石垣を中心ではあるが、全体の保全方針についても同時並行で進めていきたい」としました。
浅井市議は、505億円以外に支援業務に4000万円ずつくらいあるが、2022年には505億円以外にいくら使うのか聞いても、はっきり答えませんでした。
佐治所長は、「平成28年度公報なごやでは総経費で979億円(505億円を含む)」としました。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000083234.html
また、浅井市議は「名古屋城木造復元をする際の市債発行には国とどう調整したのか」としたところ、伊藤総務課長は「市債申請時に収支計画を含めて説明を行った」としました。
浅井市議は「竣工期限の延期を表明後、国にあらためて説明が必要だと思うが」としたところ、伊藤課長は「総務省の方にも国の方にも出向いて、経緯を含め説明をした。今後も説明・情報提供をしたい」としました。
浅井市議は「2022年からの入場料収入の目処がたっていないことは、特別会計の意義に反しており、地方自治法違反であるようにも聞こえるが」としたところ、伊藤課長は「違法とは認識していない」としました。
江上博之市議(共産)は、「石垣部会では、はね出し架構の議論はほとんど無かった。復元という話しになると、大きな問題になると理解しているが」としたところ、荒井主幹は「大変大事な問題だと認識している」としました。
江上市議は「石垣調査をやらなければ、実施設計できないと思うが」としたところ、荒井主幹は認めました。
江上市議は「今後50年間340-350万人ずっと入るという試算は机上の計算だ。観覧料でやっていくことを見直す必要がある。民間委託や指定管理者制度を導入することを言っていたか」とし、服部主幹は「平成29年度実施した調査で、2071年までの総収支をみると45億円ほどのプラスと出た。誘客イベントもしくは民間活力の導入が必要という調査結果が出ている」としました。
https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/downloads/29chousakekka.pdf
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2022年12月竣工時期を見直し、目処が立っていないことで、これまで指摘してきた問題が一気に噴出しました。
市の答弁も、はっきりとしたことをいいません。いったいどうなるのでしょうか。まったくわかりません。
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今後の予定
・19/10/9(水)14時〜 名古屋城木造化基本設計住民訴訟弁論 (名古屋地裁1102号法廷)
・19/10/21(月)18時〜 市民が開催する「名古屋城天守復元60周年祭」(KKRホテル)
http://bit.do/Ncastle
・19/10/24(木)10時〜 第3回特別史跡名古屋城跡バリアフリー検討会議(名古屋市役所東庁舎5階)
http://www.city.nagoya.jp/templates/kaigioshirase_2019/kankobunkakoryu/0000121671.html
・19/11/28(木)13時20分〜 名古屋城文化庁訪問時面談記録情報公開訴訟弁論(名古屋地裁1102号法廷)
・19/12/5(木)15時〜 名古屋城木造化基本設計住民訴訟弁論 (名古屋地裁1102号法廷)
19/10/1 浅井市議「名古屋城木造化 505億円を2022年から入場料で返済するフレームは崩れた」
19/10/1に名古屋市議会経済水道委員会が開催されました。
・19/10/1 名古屋市議会経済水道委員会 名古屋城部分
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/191001.pdf
浅井正仁市議(自民)は、現在購入した木材の現状を質問したところ、荒井主幹は「昨年度末現在で725本支払い済み。製材を済ませて木材倉庫に保管してある。」としました。
また、実施設計についても浅井市議は質問したところ、荒井主幹は「8億6000万円の予算の内、決算としては5億9400万円。構造解析、現状変更許可申請書類の作成、建築基準法3条適用に伴う書類作成、地盤調査、石垣調査、有害物質調査について2億6400万円繰り越ししている」としました。
浅井市議は、「天守閣特別会計に国、県からの補助金が計上されていないのはなぜか」と聞いたところ、伊藤税務課長は「国・県に財源措置要望を行っているが、市税を投入しない特別会計に対して、現状の補助制度ではなじまないと返答があった」としました。
浅井市議は「2022年からの入場料でまかないフレームが崩れた。どうなっているか資料を要求する」としました。
江上博之市議(共産)は「契約上、木材は何本購入するのか」と質問したところ、荒井主幹は「契約上は2323本。竹中工務店の協力会社が超茶津しているので、どの本数が調達終わっているかは詳細は我々もつかめていない」と答えました。
江上市議は消防法について聞いたところ、荒井主幹は「消防と継続して協議をしている」としました。
中川貴元市議(自民)は「報道で、新技術の国際コンペの時期を見直すことがわかったとあった。平成30年度の1400万円は無駄になるのか」と聞いたところ、佐治所長は「19/8/29に市長が竣工時期の延期を公表し、全体スキームの見直しを踏まえて慎重に検討すると議論していた。9/14障害者団体でのシンポで発言したことが報道につながったと考える。引き続き公募に向けて準備している。」としました。
中川市議の「採用した技術が陳腐化することなどを懸念と表現があるが」と聞いたところ、佐治所長は「技術の進歩化は考えていない」としました。
19/9/25 名古屋市「名古屋城天守閣木造化 5年延ばすのがMAXと弁護士が言った」
19/9/25に名古屋市議会経済水道委員会が開催されました。
・19/9/25 名古屋市観光文化交流局
経済水道委員会説明資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190925.pdf
・19/9/25 名古屋市議会経済水道委員会 午前 名古屋城部分
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190925-1.pdf
・19/9/25 名古屋市議会経済水道委員会 午後 名古屋城部分
(名古屋市民オンブズマンによる半自動文字起こしアプリによる文字起こし)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190925-2.pdf
名古屋市観光文化交流局は、文化庁から現天守閣解体の現状変更許可申請に対する指摘事項の詳細を述べました。
ア)内堀の地下意向の把握、御深井丸側内堀石垣の現況及び安定性を確認するための追加発掘調査
イ)御深井丸の地下遺構把握のための発掘調査
ウ)大天守台北面石垣の孕み出しについての調査・検討
エ)天守台石垣背面等の空隙についての調査
中川貴元市議(自民)は、「文化庁から再調査を求められている4項目、どの程度日数がかかるのか」と質問したところ、松雄局長は「技術提案交渉方式は2022年12月という期限がある。どれくらい延ばすことができれば、技術提案交渉方式の範囲内で収まるのかは難しい問題。弁護士からは『10年は長すぎる。MAXでも5年のなかというスケジュール感を持っている」としました。
その後、文化庁から再調査を求められている4項目について名古屋市は詳細について説明しました。
ア)は許可いただけたものと理解している。
イ)ウ)エ)は石垣部会に諮ってから現状変更許可申請したいと考えている。
浅井正仁市議(自民)は、「石垣部会の先生から散々言われていたことが書かれている。今まで無視していたと言っても過言ではない。市長が木造復元一体化というのがマスコミに出されたから、文化庁に今回呼ばれたのではないか」としました。
佐治所長は「解体申請についてはいくつか課題があるので、必要な調査を聞き出しながら石垣部会の合意をえながらこなしていくことが必要。その上で天守復元についてもしかるべきタイミングで合意を得ながら石垣保存方針策定することが大事だと考える」としました。
渡辺義郎市議(自民)は、石垣部会とこれまでいいことなかったのに急にうまくなるか、どのように修復される気かと聞きました。
松雄局長は「私の不穏当な発言もあり、希望通りにいくということはまいらんだろうと考える。私も含めて謝罪をさせて頂き、関係を一から構築する以外にないと考える。市長トップに関係を修復したい」としました。
田辺雄一市議(公明)は、「国にここまで言わせてしまった名古屋市の行政はほぼ信頼がゼロになった。名古屋市民の信頼もゼロになった。ほっとして前にむかっとる場合じゃない。全ての責任は市長にある。また、弁護士の意見の表明があったが、最初の段階で、『順番が逆なので出来ません』と言った業者がいた。袋小路だ。」としました。
うかい春美議員(民主)は「いつ市民に説明をするのか」という問いに対し、佐治所長は「年内に市民説明会を実施したい」としました。
19/9/20 河村市長「文化庁の責任ある方から、解体と天守復元を同時にやられてはどうかと言われた」
19/9/20に名古屋市議会経済水道委員会が開催され、河村たかし名古屋市長の3枚舌に対して市議が直接質問しました。
・19/9/20 名古屋市観光文化交流局 経済水道委員会説明資料
名古屋市総合計画2023における観光文化交流局関連施策・事業について
あいかわらず、河村市長の一方的な要望しか書いていません。
気になったのは、「名古屋城天守閣木造復元の意義を国としても改めて認識いただき」と記載してあったことです。
「現在は国は復元の意義を認識していない」と読めます。
また、「文化庁の体制の強化と予算の大幅な拡充を図り、財源確保を実現すること」と、自分の都合のよい要望ばかり繰り返しています。
石垣部会の千田嘉博教授は「文化庁は『来年度は何をする、次は何をする』と、予算を向こう50年間くらい予定している。
文化庁も計画が立てられる。あまり強い役所ではないので、心づもりで予算編成する。文化庁が指導・了解した保存活用計画に書かれているものはできる、書かれていないことはできない。許可されない。首長の思いつきではできない」としています。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190720.pdf
文化庁が定めた「保存活用計画を作った上で、発掘調査をした後復元を行う」というルールを河村市長はいまだに理解していません。
これらルールは文化庁も名古屋市職員も理解していますが、どのようなやり取りがあったのかは全く内容がわかりません。
・19/5/29 文化庁「名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190617-2.pdf
・19/6/19 名古屋市「名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項に対する回答」
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190723.pdf
名古屋市は、19/7/30の文化庁とのやり取りを即公開すべきです。
やり取りを公開しなければ1ミリも進みません。
19/8/6 大村知事「名古屋城現天守解体許可出る見込みない」発言の根拠開示
名古屋城天守閣木造復元に先立ち、現天守閣の解体に関する現状変更許可申請を名古屋市が文化庁に提出している件で、大村知事は「現天守閣の解体の許可がでる見込みもない」と発言を繰り返しています。
発言の根拠について、愛知県教育委員会に情報公開請求したところ、以下書類が開示されました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190806.pdf
書類としては、文化庁から19/2/26に示された「現状変更許可申請提出にあたっての留意事項」(県教育委員会はインターネット上で入手)、文化庁が名古屋市に19/5/29に交付した「名古屋城の現状変更許可申請に係る名古屋市への確認事項」(県教育委員会担当者が19/6/26名古屋市議会経済水道委員会を傍聴した際に入手した配付資料)です。
「名古屋市への確認事項」は、元から黒塗りされているので、愛知県教育委員会としては全面開示とのこと。
担当者に聞いたところ、「文化財保護法188条では、政令市は都道府県教育委員会を経由せずに直接文化庁に書類を提出する。
名古屋城の件は、名古屋市の書類は愛知県教育委員会は保有していない」としました。
文化財保護法 第百八十八条(書類等の経由)
この法律の規定により文化財に関し文部科学大臣又は文化庁長官に提出すべき届書その他の書類及び物件の提出は、都道府県の教育委員会(当該文化財が指定都市の区域内に存する場合にあつては、当該指定都市の教育委員会。以下この条において同じ。)を経由すべきものとする。
2 都道府県の教育委員会は、前項に規定する書類及び物件を受理したときは、意見を具してこれを文部科学大臣又は文化庁長官に送付しなければならない。
3 この法律の規定により文化財に関し文部科学大臣又は文化庁長官が発する命令、勧告、指示その他の処分の告知は、都道府県の教育委員会を経由すべきものとする。ただし、特に緊急な場合は、この限りでない。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=325AC1000000214&openerCode=1#853
愛知県教育委員会担当者に「黒塗りの『確認事項』を知事は見たのか」と聞いたところ、「特に知事に報告していない」としました。
愛知県教育委員会担当者から「文化庁に上記資料を情報公開請求したのか」と質問がありましたが「今回の資料はまだ情報公開請求していないが、基本的に全面非公開。黒塗りすらでない」と回答しました。
なお、「19/7/2知事定例記者会見で発言した、『19/7/1知事と石井啓一国土交通大臣と菅官房長官が話した内容』がわかるもの」は「不存在」でした。
県政策企画局政策調整課の担当者は「19/7/1には公務がなく、県として発言を承知していない」としました。
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今回の情報公開で、愛知県も「名古屋城の現状変更許可申請に係る名古屋市への確認事項」の中身を知らないことがわかりました。
どこまで名古屋市は秘密主義なのでしょうか。
19/8/5 名古屋城石垣部会「『天守台石垣の保存方針』に穴蔵石垣記載は認めない」
19/8/5に特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議石垣部会(第32回)が開催されました。
名古屋市が文化庁へ提出した現状変更許可申請書も、文化庁からの確認事項も、名古屋市の回答も石垣部会に提示されないまま審議を求められた石垣部会は反発しました。
また、名古屋市は新たに埋蔵文化財部会を設立する方針を出し、石垣部会は「余計混乱する」と批判しました。
さらに、名古屋市はいきなり「天守台石垣の保存方針」具体化の手順に穴蔵石垣調査を記載し、「天守台外部石垣の保存と穴蔵石垣調査はどのように関係するのか」として、穴蔵石垣記載を認めないとしました。
・配付資料
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/190805.pdf
・名古屋市民オンブズマンによるメモ(午前)
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/190805-1.pdf・名古屋市民オンブズマンによるメモ(午後)
http://nagoya.ombudsman.jp/castle/190805-2.pdf
挨拶をした服部英雄・名古屋城調査研究センター所長は「名古屋市を助けて欲しい。許されるのなら私は人柱になりたい」とするものの、過去の石垣部会の議論を踏まえない発言を繰り返し、さらに「議事録を読まないと理解できないのは問題ではないか」「石垣部会は危険を煽りすぎている」「『絶対安全』とは言えない」などと発言し、石垣部会が反発しました。
名古屋市は、名古屋市が文化庁へ提出した現天守閣解体のための現状変更許可申請書も、それに対する文化庁からの確認事項も、名古屋市の回答も石垣部会に提示しませんでした。
しかも、石垣部会が求めた、天守解体の構台・仮設桟橋の足場が置かれる計画の御深井丸の発掘調査について、どこにトレンチを入れるのかのおおよその範囲を示すだけ(資料2)で、具体的なトレンチを入れる場所を示さず、すでに現状変更許可申請を文化庁に出したとしました。
石垣部会構成員の千田嘉博・奈良大学教授は「石垣部会は名古屋市と敵対しているわけではない。どういうことが文化庁から投げられていて、どうすればよいのか部会に示されないと力の発揮しようがない。文化庁とのやり取りを秘匿される、どう現状変更申請したか委員に知らされないのは他にしらない」としました。
石垣部会構成員の宮武正登・佐賀大学教授は「トレンチ案について、石垣部会に示さずに現状変更許可申請をした。仮に現状変更許可がおりたら、石垣部会で名古屋市と文化庁で決めたことをひっくり返せるのか。次のもめ事を招きかねないので、文化庁に説明しないとおかしいのではないか」としました。
名古屋市は「現在文化庁に現状変更許可申請をしており、審議中なので」という理由で非公開にしたとするのみ。
服部所長は「文化庁から理由を聞いているが、それは言えない。ここは公開の場だから。みなさんも文化庁の秘密主義は知っているでしょう」としました。
オブザーバーの洲嵜和宏・愛知県教育委員会生涯学習課文化財保護室室長補佐は「基本的には委員会でもんで頂いてから提出する」としました。
また、名古屋市は御深井丸の地下遺構や内堀底について、別途埋蔵文化財部会を立ち上げてそこで検討したいと発表しました。
千田教授は「石垣の取り合いのところについて、さらに埋蔵文化財部会と石垣部会との調整が複雑になるので、『埋蔵文化財・石垣部会』を合わせてやらないとだめだ」としました。
さらに、名古屋市は「『天守台石垣の保存方針』具体化の手順」を示しました。
名古屋城総合事務所名古屋城調査研究センターの村木副所長は「天守台石垣の保存方針は、全てが天守閣整備のためではない。天守閣復元と切り離して考える」としながら、「現天守解体許可が出た場合、天守台石垣の保存方針を具体化し策定する」「この目的は天守のために穴蔵を復元するためです」としました。
宮武教授は、「天守台外部石垣がはらんで危ない、ということと、穴蔵石垣調査とはどのように関係があるのか。天守閣復元ありきではないのか」としました。
石垣部会の赤羽一郎副座長は「穴蔵石垣について、石垣部会では全く論議していない。石垣部会が了解したと理解されるのは心外」としました。
松雄俊憲・観光文化交流局長は「名古屋市は木造復元をやりたい。穴蔵調査を最終的にやりたい。ご理解頂けないか」としましたが、千田教授は「穴蔵調査は木造天守閣が耐えられるか調査するために必要。でも文化庁に別のうその理由で発掘調査を申請するのは認められない。名古屋市の方針はわかるが、文化庁の現状変更許可を取ってから、大いに議論をする。村木副所長の説明が典型的だが、『この目的は天守のために穴蔵を復元するためです』と言ってはいけないことを言っちゃった。天守台の保存方針だけを立ててもだめで、内堀底とか対岸とかもどう保存するかといった一体とした保全方針を立てないとだめ」としました。
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石垣部会と名古屋市のコミュニケーション不足は相変わらずです。
名古屋市は石垣部会の了承もせずに文化庁に現状変更申請し、情報も石垣部会にも公開しません。
文化庁も了承している石垣部会の了解を得ず、どうして現状変更許可申請が通ると思うのでしょうか。
既に2022年12月末までの木造天守復元の工期の遅れが決定的になっていますが、次回9月の文化審議会の結論を見ないと名古屋市は方針転換しないつもりなのでしょうか。
19/8/4 愛知県新体育館 名城公園北園移転に反対・疑問の声多数
名古屋市は19/8/4に「タウンミーティング 〜名城公園北園と新たな公園施設について〜」を行いましたが、参加者からは「どのように機能確保をするのか、名古屋市としての意見をはっきりさせてから行うべきだ」「名城プールを廃止するのは反対」「緑を残せ」という声が多数でました。
・名古屋市総務局総合調整部総合調整室調整担当
タウンミーティング(名城公園北園と新たな公園施設について)を開催します
http://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000119159.html
・当日配布資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/asia/190804.pdf
・名古屋市民オンブズマンによるメモ
http://www.nagoya.ombudsman.jp/asia/190804-1.pdf
事前の案内文を読んでも、配付された資料を読んでも趣旨が判然としませんでしたが、市の説明を聞いて以下理解しました。
・愛知県体育館の老朽化が問題となっていた。
・2017年に、愛知県と名古屋市が相談して、新体育館を愛知県が名城公園北園でつくることに合意した
・2019/6/11に愛知県は愛知県新体育館基本計画(概要)を公表した
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kokyokenchiku/shintaiikukan-kihonkeikaku.html
令和元年6月11日 臨時知事記者会見
https://www.youtube.com/watch?v=UCW_toloSA0&
・新体育館の候補地には野球場、ランニングコース、名城プール、子どもの広場、サイクリングコース、四季の園、樹木があり影響があるため、名古屋市としてタウンミーティングをする
・ただし、愛知県新体育館については、名古屋市として責任を持って説明できない
・方針としては、名城プールは廃止。他はできる限り機能を確保したい
・2026年アジア競技大会で利用できるよう、2025年4月新体育館供用開始予定。
会場からは多数の疑問・反対意見が出ました。
・野球場は土日稼働率90%を超えているが、代わるものを作るつもりか
・ランニングコースを存続させるのか 1.3キロはちょうどよい
・地下鉄名城公園の出口は2つしかないが、さばけるか
・「これはこう考えている」と市の意見を出してもらえれば意見が深まる
・緑を破壊するのでは?
・体育館の設置はスポーツを破壊するのでは?
・タウンミーティングをつい最近知った。こんなものなのか。経過もわかるように説明して。
・貴重な緑を切っていいか
・冷水プールを無くすと、遠くなる 子ども切り捨てか?
・新体育館が建った後の敷地の管理、周囲の管理は?
・防災拠点としてどうするつもりか
・ランニングコースはウォーキングを楽しんでいる人もいる
・スポーツ会館はどうなるのか
名古屋市は「できる限り機能を確保したい」とするだけで、明確なことは発言しませんでした。
また、愛知県の担当者は同席せず、新体育館の詳細は不明でした。
配付資料にはごく簡単にしか記載がありませんでした。
このようなことで進めていくのでしょうか。
愛知県はタウンミーティングをしないのでしょうか。
・名古屋市民オンブズマン アジア大会ページ
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/asia/index.htm
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なお、愛知県現体育館跡地利用についてはまったく説明がなかったのですが、会場から質問したところ、以下回答がありました。
・190804名城公園タウンミーティング 愛知県現体育館跡地部分
(名古屋市民オンブズマンによるメモ)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/asia/190804-1.pdf
現体育館はどうなるのか。土地の所有は誰か。現状変更は必要か。所管はどこか
→現体育館は撤去する予定。
名古屋城の特別史跡内にあるので、文化庁と調整が必要。
現体育館の敷地は市が管理している。いったん緑政土木局が所管すると思う。
今後敷地は特別史跡名古屋城保存活用計画で整備する予定。
具体的には今後検討。
(現建物は県が所有し、土地は市が国から借りて管理している)
・名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ
名古屋城木造復元 実施設計業務委託に5億9400万円支出済が判明
名古屋城天守閣木造化事業に関し、実施設計業務委託として竹中工務店に対してすでに5億9400万円支出済であることが判明しました。
・19/7/31 情報提供文書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190731.pdf
今回、既に名古屋市が竹中工務店に支出した木材の製材代、実施設計委託料がわかるものを情報公開請求したところ、上記文書を情報提供して頂きました。
実施設計については15億6182万1480円(税込み)ですが、各年度分割して払うことになっています。
・決定書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190510.pdf
・名古屋城天守閣整備事業実施設計業務委託契約書(平成31年度分)として
名古屋城天守閣整備事業実施設計業務委託契約書(H30.4.9)
名古屋城天守閣整備事業実施設計業務委託契約書(変更契約 H31.2.26)
名古屋城天守閣整備事業実施設計業務委託契約書(変更契約 H31.3.19)
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190510-1.pdf
・(情報提供)名古屋城天守閣整備事業実施設計業務委託 変更概要書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190510-2.pdf
今回情報提供頂いた支出命令書でも、契約通り
5億9400万円支出済であることが判明しています。
また、木材の製材94億5540万円については21億9600万円支出済でした。
基本設計8億4693万6000円と実施設計と木材の製材をあわせると現時点で36億3693万6000円支出していました。
契約としては、合計118億6415万7480円になります。
名古屋城現天守解体の現状変更許可の見通しはたっておらず、ましてや木造復元のめどはまったくたっておりません。
名古屋市は本当にどうするつもりなのでしょうか。
19/7/30 河村市長は文化庁に何を話しに行ったのか?
各種報道によれば、河村たかし名古屋市長は19/7/30に文化庁を訪問して、文化庁次長に40分間、現在の名古屋城天守の解体許可を早期に出してもらうように要望したとのことです。
19/6/21の文化庁文化審議会で現天守解体が議題にならず、2022年12月末までの木造天守復元の工期の遅れが決定的になってから初めての文化庁訪問です。
しかし、市長が話したのは定例記者会見ではないので、録画が市のホームページに載っておらず、詳細がわかりません。
報道されている内容も、「河村市長が『文化庁はこう言った』」とするだけで、本当に文化庁が言ったのか、他になにか話したことがあったのかわかりません。
市職員が出張する際は「復命書」を作成します。
当然今回の文化庁出張も「復命書」を作成し、そこに名古屋市と文化庁とのやりとりが記載されます。
過去の「復命書」を情報公開請求したところ、内容はほぼ非公開でした。
現在名古屋市民オンブズマンが情報公開訴訟中です。
上記やりとりの中身は全く市民にも議会にも有識者会議にも示されていません。
19/6/26市議会で、渡辺義郎市議(自民)は「これは個人情報ではない。黒塗りの中には、『文化庁から2022年12月はダメだ』と言われたとはっきり書いてあると聞いた。だから出せないのではないか」としました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190626-2.pdf
名古屋市民オンブズマンは、上記「復命書」ができ次第情報公開請求する予定です。
仮に『文化庁から2022年12月はダメだ』といわれていたにも関わらず、それを隠して木材を購入したり市民や議会をに説明していたのであれば、名古屋市政史上最大の問題です。
名古屋城が「市民の城」になるかどうかは、復命書を公開するかどうかで決まります。
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今後の予定
19/8/5(月)10時〜 第32回特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議石垣部会 (KKRホテル名古屋 4階 福寿の間)
http://www.city.nagoya.jp/templates/kaigioshirase_2019/kankobunkakoryu/0000119545.html
19/8/10(土)15時〜 名古屋都市研究会第1回「名古屋人はなぜお城の話ばかりするのか」(サンサロ*サロン)
https://nagonya.exblog.jp/28485187/
19/8/12(月)13時半〜 「名古屋城の有形文化財登録を求める会」定例学習会(北生涯学習センター)
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
19/8/22(木)14時〜 〜 名古屋城基本設計住民訴訟(名古屋地裁1102号法廷)
https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
19/9/26(木)10時15分〜 名古屋城文化庁訪問時面談記録情報公開訴訟弁論(名古屋地裁1102号法廷)
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19/7/23 名古屋城木造復元 文化庁からの質問への回答 中身ほぼ非公開
名古屋市は名古屋城天守閣木造復元のため、まず現天守閣解体の許可申請をしましたが、19/6/21に開催された文化庁文化審議会で議題になりませんでした。
それに先立ち、名古屋が文化庁からの質問に対して19/6/19に行った回答を名古屋市民オンブズマンが情報公開請求したところ、中身はほぼ非公開でした。
・19/6/19 名古屋市
名古屋城跡の現状変更申請に係る名古屋市への確認事項に対する回答
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190723.pdf
文化庁は、19/2/26に「現状変更許可申請提出にあたっての留意事項」5項目を名古屋市に示しました。文化庁は「現天守は2億円寄付を得て再建し、文化財としての価値がある」と述べている。ということは、文化庁は現天守を文化財指定する意思を持つと言うこと。単なる鉄筋の建物ではない。
知事は19/6/28 G20大阪サミット夕食会における安倍首相の「大阪城天守閣にエレベーターを付けたのは大きなミス」発言は不適切で取り消された方がよいと、19/7/2定例記者会見で述べています。
今回もそのように述べるとともに「救済申し立てはしっかり受け止めさせていただいて、関係部局においてしっかり精査をし適切に対応していきたい」と述べました。