減税・予算編成過程の公開


名古屋市令和6年度予算要求財政局査定 名古屋城木造復元約4億円「市長査定で対応を検討」

名古屋市は24/1/10に「令和6年度予算要求に対する財政局査定内容の公開」を行うとともに、予算要求(追加及び変更分)の内容についてのご意見募集を24/1/10(水)-24/1/22(月)まで行うと発表しました。
https://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000170935.html


各局からの要求に対する財政局案の考え方は以下の通りです。
@所管局の要求(見積り)通り
A事業内容、積算内容を精査のうえ計上
B経常経費の範囲内で対応を検討
C現段階では未計上
D市長査定で対応を検討

それによれば、観光文化交流局関係予算では、名古屋城天守閣の整備(天守閣の整備に係る設計監理等支援業務委託、実施設計、木工事及び石垣保存対策等)4億600万円の要求を追加して行いましたが、「市長査定で対応を検討」(D)としました。

これでは内訳が分からないため、名古屋城総合事務所に24/1/12に電話で確認しました。
・設計監理等支援業務委託  400万円
・石垣保存対策支援業務委託 200万円
・事務費等 1254万8千円
・実施設計 800万円
・木材製材 9998万5千円
・石垣保存対策 2億7910万円
合計4億563万3千円

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名古屋城天守閣木造復元事業については、竹中工務店との2022年12月末までに完成させるという基本協定期限が切れ、「暫定的に」実施設計、木材製材等の期限が延長されています。
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/240105-1.pdf
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/240105-2.pdf
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/240105-3.pdf

いまだにいつ完成するのかは不明です。
どうして完成する目処も立っていない中、木材を先に買ってしまい、保管料として年間約1億円も支出し続けるのか全く理解できません。
しかも後述の通り、順調にいっても着工まで約5年半かかるとしたら、さらに約5.5億円も税金が投入されることになります。

また、名古屋城木造天守閣昇降技術開発について、履行期間は2027/3/19であることが契約書の情報公開請求で判明しました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/240105-4.pdf
履行期間後、文化庁復元検討委員会で検討(2年-2年半)、工事(6年半)だとすると、順調にいっても完成するのは今から約12年後の2036年度ではないか、と名古屋市民オンブズマンは試算しました。

障害者団体は「今回公募で決まった小型昇降技術は人権侵害であり承服できない。
市民を分断し、差別を助長する名古屋城木造天守復元事業を即時中止すること」と述べています。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/221207.pdf
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/230613.pdf
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/230613-1.pdf

日弁連も22/10/24に名古屋市に対し、「あえて大型エレベーターを設置しないのは差別でかつ憲法・条約・法律等に違反し、最上階までの大型エレベーターを設置するよう」要望しています。
https://www.nichibenren.or.jp/document/complaint/year/2022/221024.html

このような「差別の城」に税金を投入し続けてよいのか、令和6年能登半島地震からの復興や、将来起こるとされている南海トラフ地震への備えが優先するのではないか、市民の良識が問われています。

ぜひ24/1/22(月)まで、予算財政局案に意見を言いましょう。
https://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000170935.html

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・22/9/22 全国市民オンブズマン連絡会議
 「予算編成過程・住民参加状況調査結果」
・概要 http://www.ombudsman.jp/taikai/2022yosan-2.pdf
・詳細 http://www.ombudsman.jp/taikai/2022yosan-1.pdf

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・予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例
 https://www1.g-reiki.net/city.nagoya/reiki_honbun/i502RG00001216.html
・予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例施行細則
 https://www1.g-reiki.net/city.nagoya/reiki_honbun/i502RG00001217.html
 
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名古屋市予算編成過程 財政局査定後も市民意見募集

名古屋市は23/1/10に「令和5年度予算要求に対する財政局査定内容の公開」を行うとともに、予算要求(追加及び変更分)の内容についてのご意見募集を23/1/10(火)-23/1/20(金)まで行うと発表しました。
https://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000159790.html

一般的に、自治体の予算編成過程は以下のように行います。

 予算編成方針
 ↓
 各部局の予算要求
 ↓
 財政部局査定
 ↓
 首長査定
 ☆予算案
 ↓
 議会審議、決定
 ↓
 執行
 
多くの自治体では、予算案が議会に提出されるまでは行政内部においてのみ予算編成権が行使されてきており、このプロセスに市民が関与するための具体的手段はほとんど制度化されてきませんでした。
そんな中、予算の編成や執行の過程に住民が参加する「参加型予算」の取り組みが一部自治体において見られるようになり、参加型民主主義の一つの方向として注目されています。

全国市民オンブズマン連絡会議では、2022年9月に「参加型予算」の一つである予算編成過程の公開度・住民参加状況を調査しました。
20政令市中、予算編成過程中に市民が意見を言える制度があるのは、名古屋市と北九州市のみでした。名古屋市は100点満点中83点で、政令市でトップでした。
・22/9/22 全国市民オンブズマン連絡会議
 予算編成過程・住民参加状況調査結果概要
 http://www.ombudsman.jp/taikai/2022yosan-2.pdf
 詳細
 http://www.ombudsman.jp/taikai/2022yosan-1.pdf

名古屋市は、「予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例」に基づき、当初予算の各部局の予算要求や財政部局査定、首長査定を公開するとともに、各部局の予算要求時に市民意見を募集し、予算案が確定した後に「市民意見の内容及び市の考え方」を公表してきました。
https://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-0-0-0-0-0-0-0.html
・予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例
 https://www1.g-reiki.net/city.nagoya/reiki_honbun/i502RG00001216.html
・予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例施行細則
 https://www1.g-reiki.net/city.nagoya/reiki_honbun/i502RG00001217.html
 
調べたところ、令和3年度当初予算案からは、各部局の予算要求時だけでなく、財政部局査定後も市民意見を募集していたことが判明しました。

経緯を名古屋市財政局財政課に質問したところ、「財政局査定時点で当初の予算要求時より一定数の追加、変更が毎年度発生していた。
条例の趣旨からして、財政局査定時点でも市民から意見を求めるべきではないかという意見が財政課ででたため、追加変更についても2回目の意見募集をするべきとなった。
なお、要綱等の変更はなかった。」とのこと。

せっかくの市民が予算編成過程に意見を言える機会です。
公開された資料を読んで、ぜひ意見を言いましょう。
https://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000159790.html

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・22/9/24 名古屋市民オンブズマン 内田隆 発表動画 
 予算編成過程公開実情報告(名古屋市)
 https://youtu.be/nIPHwFJgxKY
・22/9/24 名古屋市民オンブズマン発表資料
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/nagoya-yosan2022-1.pdf
・22/9/24 名古屋市民オンブズマン発表パワーポイント
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/nagoya-yosan2022.pdf
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・第29回全国市民オンブズ米子大会2022
 https://www.ombudsman.jp/taikai_category/no29


名古屋市令和5年度予算要求財政局査定 名古屋城木造天守閣昇降技術開発費用「市長査定で対応を検討」

名古屋市は23/1/10に「令和5年度予算要求に対する財政局査定内容の公開」を行うとともに、予算要求(追加及び変更分)の内容についてのご意見募集を23/1/10(火)-23/1/20(金)まで行うと発表しました。
https://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000159790.html
[#IMAGE|d0011701_21343878.png|202301/10/01/|mid|490|275#]

各局からの要求に対する財政局案の考え方は以下の通りです。
@所管局の要求(見積り)通り
A事業内容、積算内容を精査のうえ計上
B経常経費の範囲内で対応を検討
C現段階では未計上
D市長査定で対応を検討

それによれば、観光文化交流局関係予算では、名古屋城天守閣の整備(天守閣の整備に係る設計監理等支援業務委託、実施設計、木工事及び石垣保存対策等)は1億9700万円の要求全額を財政局は認めました(@)。
一方、名古屋城木造天守閣昇降技術開発(木造天守閣に導入する昇降技術の開発 債務負担行為 名古屋城木造天守閣昇降技術開発業務委託 期間 6〜8年度 限度額64百万円)は、1600万円の予算要求に対し、「市長査定で対応を検討」(D)としました。

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名古屋城天守閣木造復元事業については、竹中工務店との2022年12月末までに完成させるという基本協定期限が切れ、「暫定的に」実施設計、木材製材等の期限が延長されています。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/211214.pdf
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/220628.pdf
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/220422-1.pdf

いまだにいつ完成するのかは不明です。
そもそも以下バリアフリーの問題をはじめ、基礎構造、石垣保存方針など解決できるのか分かりません。
木材保管費用だけで年間1億円かけています。

また、名古屋城木造天守閣昇降技術開発について、名古屋市は22/12/5に公募の結果を発表し、「車いす1台、介助者1名」もしくは乗員4人の小型昇降設備を導入する方針を示しました。
https://www.castle-challenge.city.nagoya.jp/
しかしながら、日弁連は22/10/24に「小型」「最上階まで行けない」場合、憲法や条約、障害者基本法やバリアフリー新法等に違反する」と要望しました。
https://www.nichibenren.or.jp/document/complaint/year/2022/221024.html
河村たかし名古屋市長は22/12/5に「昇降技術の設置は、1階もしくは2階までとし、3階以上は設置しない、これが合理的配慮」と発言しました。
https://www.city.nagoya.jp/mayor/page/0000158911.html
22/12/7に愛知障害フォーラム(ADF)と名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会は、名古屋城木造天守昇降技術および市長発言の撤回要求と抗議を行いました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/221207.pdf

市財政局として、日弁連が「違憲・条約違反・違法」と指摘する小型昇降設備の導入に対し、財政局査定では認めませんでした。
市長査定で市長がどのように判断するのか注目したいです。

過去数年間、名古屋城木造復元関係の予算は市長査定ではじめて公開され、いずれも計上されていました。
平成30年度予算要求に対する財政局査定内容の公開で、実施設計等予算要求10億4100万円を財政局は未計上としたものの、市長査定で32億7700万円計上した以来の財政局査定です。

23/1/21(土)鯱城ホールで行われる名古屋城天守閣木造復元市民向け説明会で質問できます。
https://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/page/0000158537.html
また23/1/20(金)まで、予算財政局案に意見を言いましょう。
https://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000159790.html

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なお、名古屋市は令和3年度以降、「財政局査定内容の公開」も市民意見を募集するようになりました。
経緯を名古屋市財政局財政課に質問したところ、「財政局査定時点で当初の予算要求時より一定数の追加、変更が毎年度発生していた。
条例の趣旨からして、財政局査定時点でも市民から意見を求めるべきではないかという意見が財政課ででたため、追加変更についても2回目の意見募集をするべきとなった。
なお、要綱等の変更はなかった。」とのこと。

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・22/9/22 全国市民オンブズマン連絡会議
 「予算編成過程・住民参加状況調査結果」
・概要 http://www.ombudsman.jp/taikai/2022yosan-2.pdf
・詳細 http://www.ombudsman.jp/taikai/2022yosan-1.pdf

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・予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例
 https://www1.g-reiki.net/city.nagoya/reiki_honbun/i502RG00001216.html
・予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例施行細則
 https://www1.g-reiki.net/city.nagoya/reiki_honbun/i502RG00001217.html
 
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名古屋市令和5年度当初予算要求に名古屋城木造復元関係計上せず

名古屋市は22/11/18に「予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例」に基づき「令和4年度予算要求内容の公開」を行いました。
https://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000157902.html
22/11/18(金)から22/12/19(月)まで意見募集中です。

令和5年度当初予算要求にも名古屋城木造復元関係予算は計上していません。
令和2.3.4年度も意見募集時には計上していませんでしたが、当初予算が公表された際にいきなり名古屋城木材保管費1億円などが計上されていました。
https://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-0-0-0-0-0-0-0.html

制度の裏を突いて、市民の意見をまともに聞かない名古屋市。
例年12月-1月に市民説明会がありますが、市民への予算計上を公表しない以上、市民からの意見も出ることはなく、回答もしなくてよいことになります。

竹中工務店との2022年12月基本協定期限が切れ、「暫定的に」実施設計、木材製材等が延長されています。
また、障害者団体が同意するとはとても思えない、バリアフリー国際コンペも2022年12月には最優秀者を決定する予定です。
https://www.castle-challenge.city.nagoya.jp/
現天守解体についても、名古屋城大小天守閣穴蔵石垣周辺で近世石列等遺構が多数確認されました。
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/goten/index.htm#220522
「穴蔵石垣はすべて昭和再建時に取り外した」という当初の想定が崩れ、木造復元に欠かせない新たな基礎構造の検討に大きな支障が出ています。

天守閣完成期限のメドもなく、完成するかどうか極めて怪しい名古屋城天守閣木造復元事業。
市民の意見を聞かずに強引に予算計上するのか、それとも。
どうなろうが名古屋市の傷は極めて大きいです。
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22/9/24 名古屋市民オンブズマン 内田隆 発表動画 
 予算編成過程公開実情報告(名古屋市)
 https://youtu.be/nIPHwFJgxKY

・22/9/24 名古屋市民オンブズマン発表資料
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/nagoya-yosan2022-1.pdf
・22/9/24 名古屋市民オンブズマン発表パワーポイント
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/nagoya-yosan2022.pdf
 
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・22/9/22 全国市民オンブズマン連絡会議
 「予算編成過程・住民参加状況調査結果」
・概要 http://www.ombudsman.jp/taikai/2022yosan-2.pdf
・詳細 http://www.ombudsman.jp/taikai/2022yosan-1.pdf



名古屋市の「予算編成過程の公開条例」は「欠陥条例」!

22/9/24-25に開催された第29回全国市民オンブズ・米子大会2022で、名古屋市民オンブズマンの内田隆は、名古屋市の予算編成過程公開の現状報告を行い、「欠陥条例のため、名古屋城など市民の意見が分かれる問題については事実上意見が言えない」と述べました。
・22/9/24 名古屋市民オンブズマン 内田隆 発表動画 
 予算編成過程公開実情報告(名古屋市)
 https://youtu.be/nIPHwFJgxKY

・22/9/24 名古屋市民オンブズマン発表資料
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/nagoya-yosan2022-1.pdf
・22/9/24 名古屋市民オンブズマン発表パワーポイント
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/nagoya-yosan2022.pdf
 
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・22/9/22 全国市民オンブズマン連絡会議
 「予算編成過程・住民参加状況調査結果」
・概要 http://www.ombudsman.jp/taikai/2022yosan-2.pdf
・詳細 http://www.ombudsman.jp/taikai/2022yosan-1.pdf

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名古屋市 令和4年度当初予算概要は22/2/10まで市民に見せず

22/2/4に、名古屋市は「令和4年度予算の概要(草案)」について、市政記者クラブ所属報道機関並びに議会に対して説明を行ったと、横井利明前前名古屋市会議員のブログに記載があった。
http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2527633.html

21/11/30に名古屋市総務局総務課に電話で確認したところ、「議員に予算案を送付した日に、総務局から市政情報センターと市会図書館に議案を送り、その日から閲覧可能。
議員から市民に予算案を見せるのは問題ない」という回答を得た。

あらためて22/2/7に名古屋市総務局総務課に電話で確認したところ、「22/2/4に『草案』の説明会を市議と市政記者クラブに対して行った。『草案』の説明資料はあるが、市民に公開していないし、配架もされない
『議案』は予算関連外議案と予算関連議案があり、
・予算関連外議案 2/10に送付 市民に公開
・予算関連議案 2/15に送付 市民に公開
『草案』の『案』が取れたものの報道解禁は2/10。」

結局、「令和4年度予算の概要」は22/2/10まで市民は見ることが出来ないことが判明した。
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名古屋市 令和4年度当初予算
https://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-19-1-0-0-0-0-0.html


18/2/19 名古屋市 法人市民税減税廃止へ 「河村市長就任後 市への寄附が低迷」を認める

河村たかし名古屋市長は2018年2月19日に名古屋市会本会議において市長提案説明を行いました。

今回、河村市長の目玉政策である市民税減税のうち、法人市民税の5%減税をやめるための条例改正案を出し、理由を述べています。

名古屋市市民税減税の一部改正について
http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/180219-1.pdf

名古屋市への寄付の状況など
http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/180219-2.pdf

市長提案説明(概要)
http://www.city.nagoya.jp/shikai/category/324-2-0-0-0-0-0-0-0-0.html
最後に、私の一丁目一番地の政策であります市民税減税のうち、「法人市民税の5%減税」につきましては、本市が先導した法人所得課税の減税政策を国が追随し、平成23年度に39.54%であった法人実効税率が平成30年度には29.74%にまで引き下げられたため、実効税率で見ますと、この間、本市の5%減税の80倍以上の規模に相当する減税が国によって実施されたことになります。また企業収益も平成21年度と比較すると倍増している現状も踏まえますと、減税条例に目的として掲げた「地域経済の活性化」という点については、その役割を十分に果たしたものと考えております。一方、同じく減税の意義としてきた「寄附文化の醸成」という点については、昨年11月に庁内のプロジェクトチームが取りまとめた5%減税の検証報告書にアンケート調査の結果が記載されておりますが、減税分を寄附に回した企業は0.5%と極めて少なく、まだまだ広がりが十分ではない現状でございます。こうした現状を総合的に鑑み寄附文化の醸成を一層図るため、新たに企業の寄附に対するインセンティブを与える仕組みを導入いたします。具体的には、企業が本市や本市が指定するNPOなどに5千円以上の寄附を行った場合、その寄附額に応じて一定額を法人市民税から減免する制度を設けるものとし、減税額(平成30年度当初予算ベースで約34億円)の半分をこの特例税制に充てることといたします。また、残り半分については、子どもと親の総合支援など重点政策をさらに推進していくための財源として活用するものとし、このような2つの方向に発展的に組み替えることといたします。関係条例の改正を行い、平成31年4月1日以後に終了する事業年度、すなわち最も早い企業であれば本年4月2日以後に開始する事業年度から2年間の時限措置として順次適用してまいります。これにより日本では定着が難しいとされてきた寄附文化をここナゴヤにおいて着実に根付かせ、重点政策に対して確実に手が行き届き、助け合いの輪が広がるナゴヤを実現してまいります。
名古屋市は、平成22年度〜28年度で個人市民税・法人市民税を合計763億円も減税しています。
 H22 161億円
 H23 61億円
 H24 78億円
 H25 113億円
 H26 118億円
 H27 116億円
 H28 116億円
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-7-2-4-12-0-0-0-0-0.html

しかし、市への寄付は同じく平成22年度〜28年度までで23億8879万7000円に過ぎません。平成20年度には1年間に17億1865万7000円もあったにも関わらずです。
アンケート調査では、5%減税分を寄付に回した企業は0. 5%だったとのこと。
別の市の調査では、減税をしない方が経済的効果が高いという結果も出ています。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000099733.html

一体この市民税減税とは何だったのか、名古屋市民がきちんと考えるべきだと考えます。

今後、法人市民税減税がなくなった後、さらに寄付が増えるのでしょうか。これまでうまくいかなかったことが、今後うまくいく保証はありません。

また、7年間で24億円弱しか集まらなかった名古屋市への寄付ですが、今後名古屋城を木造化するために100億円の寄附を目標にするということの非現実性もわかります。

市議会での真摯な議論を望みます。

17/12/22 河村市長「法人市民税減税を縮小も」と日経新聞報道

17/12/22日本経済新聞で、河村たかし名古屋市長が「市民税5%減税の法人向けについて縮小するかどうか考えている」と明らかにしたとインタビュー記事がありました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2492944021122017CN8000/

名古屋市は17/11/15に「市民税5%減税しない方が、市内総生産や民間最終消費支出、企業所得が伸びる」というレポートを発表しました。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000099733.html

名古屋市は、平成22年度〜29年度で個人市民税・法人市民税を合計880億円も減税しています。
 H22 161億円
 H23 61億円
 H24 78億円
 H25 113億円
 H26 118億円
 H27 116億円
 H28 116億円
 H29予算 117億円
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-7-2-4-12-0-0-0-0-0.html

法人市民税減税分は年間約33億円とのことですが、「どうして市民税をこれまで減税してきたのか」、「法人市民税だけ見直せばよいのか、今後も個人市民税は減税を続けるのか」、「結局市民税減税とは何だったのか」をきちんと反省しないと、また同じことを繰り返してしまいます。

・徴収された年貢は領主の私財
・近代法における「税」は公共財

減税によって失われた880億円があれば何が出来たのか。代償は余りにも大きいです。


17/11/15 名古屋市「市民税5%減税しない方が市内総生産等伸びる」報告書

17/11/15名古屋市財政福祉委員会で、名古屋市は「市民税5%減税の検証について」を報告しました。

・平成29年11月15日 財政福祉委員会説明資料 市民税5%減税の検証について
 http://nagoya.ombudsman.jp/data/171115.pdf
・平成29年11月 市民税5%減税検証報告書 市民税5%減税検証プロジェクトチーム
 http://nagoya.ombudsman.jp/data/171115-1.pdf

マクロ計量モデルによる経済的影響のシミュレーション分析によれば、「市民税5%減税しない方が、市内総生産や民間最終消費支出、企業所得が伸びる」というものです。
理由としては、「実際の財政運営にあたっては、減税による減収分を投資的経費に充当する場合、税収のみではなく、国庫支出金などの特定財源も活用することが一般的であることから、今回はその点も考慮に入れて、一定の仮定を置いた前提のもとで特定財源を活用する場合のシミュレーションを行った」ためです。

上記は、例えば地下鉄にホームドアを設置する場合、国から35%の補助が出ます。
http://www.mlit.go.jp/common/001156621.pdf
その他、耐震対策などほとんどの事業で、名古屋市が事業を行えば国から補助金が出ます。
減税しなければその分投資的経費に回せ、国からも補助金が出て、市内総生産等が伸びるという意味です。

名古屋市は平成23年度予算編成から「予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に関する条例」に基づき、各課から予算要求があった事業に対する財政局査定、市長査定を公開しています。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-0-0-0-0-0-0-0.html
どの事業が予算要求しても財政局・市長によって通らなかったかがわかります。

名古屋市は、平成22年度〜29年度で個人市民税・法人市民税を合計880億円も減税しています。
 H22 161億円
 H23 61億円
 H24 78億円
 H25 113億円
 H26 118億円
 H27 116億円
 H28 116億円
 H29予算 117億円
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-7-2-4-12-0-0-0-0-0.html

今後も個人市民税・法人市民税を5%減税すると、年間120億円程度減収となる見込みです。
 H30見込み 119億円
 H31見込み 121億円
 H32見込み 117億円
 H33見込み 116億円
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000073/73922/30-33zaiseishuusi.pdf

そもそも、名古屋市民約230万人のうち、個人市民税納税義務者数は約110万人で、約半分は個人市民税を納めておらず、直接の減税の対象にはなっていません。
その上、市内総生産等が市民税減税をすると伸びない、とすれば、何のための市民税減税なのかまったくわかりません。

名古屋市が今後も5%減税を続けるとしたら、市民にきちんとした説明をすべきです。
また、過去880億円の減税の効果を説明せずに減税し続けるのは怠慢です。

名古屋市は市民・法人からアンケートを回収しています。悲鳴にも似た意見がたくさん掲載されています。市民の間で減税を巡る議論がきちんとなされることを望みます。


17/5/9 名古屋市市民税5%減税検証 今回もマクロ計量モデル分析のみ

17/5/9に名古屋市は「市民税5%減税検証プロジェクトチーム 平成29年度第1回会議」を開催しました。
・配付資料
 
http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/170509-1.pdf
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/170509-2.pdf
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/170509-3.pdf
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/170509-4.pdf
・プロジェクトチーム構成員
 座長  副市長
 副座長 総務局長 財政局長
 委員  財政局税務監 総務局行政改革推進部長 総務局職員部長 財政局財政部長 財政局税務部長
・有識者 中京大学経済学部経済学科教授   山田光男
     名古屋大学大学院経済学研究科教授 根本二郎
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/170501.pdf

座長は副市長(都合により欠席)、副座長・委員は、局長級と部長級7名と身内のみで、有識者として、マクロ計量分析を専門としている大学教授2名のみでした。
質問する人は総務局職員部長のみで、それに大学教授が答えるという形式で、40分で終了しました。

市民税5%減税は平成24年度分から適用されており、平成29年度までで市民税は合計661.3億円の減収(見込み)となっております。
どうして財政への影響をきちんと分析しないのか非常に疑問です。
また、減税しなければできたであろう市の政策・各種予算の取りやめ具合も、「予算編成過程の公開」で明らかになっています。この分析もなぜしないのか疑問です。

職員部長は、「マクロ計量モデル分析以外の分析は検討したのか」と質問しましたが、市当局も大学教授も「マクロ計量モデル分析以外では産業連関表が考えられるが、時系列分析には不向きなのと、名古屋市単独では作っていないため困難である」という回答しかありませんでした。

平成22年3月16日名古屋市議会財政福祉委員会で、田辺市議は「杉並区のように財政収支モデルシミュレーションを名古屋市がしないのは不思議だ」としましたが、市当局は「まず民間の調査機関を使いまして調査を行った。財政の全体の収支を見通すことが困難。杉並区のように長いスパンをかけた計画ではない」としたのみです。

平成26年11月11日に発表した名古屋市「市民税5%減税検証報告書」の個人自由意見欄によれば、「5%では減税されている実感がない」「身近な市民サービスが低下した」「個人に還元するより市全体に目を向けてほしい」などの意見がありました。
また、法人自由意見欄では「名古屋市だけ税率が違うのは会計処理が面倒でやめてほしい」「河村市長になって新規地下鉄工事が全然ありません。名古屋市発展の為、こんなことでよいのでしょうか」「数千円の減税額ではあまり意味がないといわざるを得ない」などの意見がありました。
同じようなアンケートを配布しても、同様の回答が来るだけでしょう。

同じ17/5/9、名古屋市は名古屋城天守閣木造化に向けて、竹中工務店と基本協定を結びました。
市民税5%減税をしながら、建設費用だけで最大505億円かかるとされている名古屋城天守閣木造化を行うことに、名古屋市としてどのように整合性を取っているのでしょうか。

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・平成26年11月11日 名古屋市 市民税5%減税検証報告書
 http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000075348.html

・平成21 年12 月 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
 市民税10%減税の導入に伴う経済的影響等について
 (名古屋市マクロ計量モデルに基づくシミュレーション分析)試算結果
 http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000075/75298/houkokusho.pdf

・名古屋市 予算編成過程の公開
 http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-0-0-0-0-0-0-0.html


17/1/11 名古屋市平成29年度予算財政局査定 名古屋城関係はほとんど計上されず

2017年1月10日に名古屋市は「平成29年度予算要求に対する財政局査定内容の公開」を行いました。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000089408.html

臨時・政策経費の名古屋城関係の予算を拾いました。
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財政局案(単位:100万円)
・名古屋城を核とした魅力向上推進事業   13→0 局配分財源で検討
・特別史跡名古屋城跡石垣の整備      160→0 局配分財源で検討
・名古屋城本丸御殿長期維持管理計画の策定  8→0 未計上
・名古屋城文化財建造物の修理に向けた調査 15→0 未計上
・名古屋城二之丸地区整備基本構想の策定  12→0 未計上
・金シャチ横丁構想の推進         12→0 局配分財源で検討
・名古屋城魅力向上推進事業        124→0 未計上

・名古屋城本丸御殿観覧環境の整備    105→74 精査のうえ計上
・名古屋城二之丸庭園の保存整備      43→40 精査のうえ計上
・名古屋城重要文化財等展示収蔵施設の整備 99→99 精査のうえ計上

@ 所管局の要求(見積り)通り
A 事業内容、積算内容を精査のうえ計上
B 局配分財源で対応を検討
C 現段階では未計上

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財政局としては、名古屋城関係の予算はほとんど付けないという方針のようです。
(なお、名古屋城天守閣木造化については、平成28年6月補正予算のため、今回の財政局案には載りません)

臨時・政策経費の1011億700万円の各課からの予算要求のうち、918億1200万円が財政局案として付けられました。
災害関係、医療関係、子ども関係の予算要求も軒並み通っていません。
今回、70億円の一般財源額を確保したうちの48.4億円を財政局案として計上し、今後残りの21.6億円を市長査定で付ける予定です。

なお、平成29年度の5%減税額に伴う減収見込み額は114億円にのぼります。
差し引き収支見通しは71億円の赤字ですが、行財政改革を継続して推し進めて対応するとのこと。

今後の収支見通し(平成28年9月作成)に名古屋城天守閣木造化について計上されているか、名古屋市財政局財政部財政課予算第一係に確認したところ、「そもそも名古屋城天守閣木造化は特別会計で建設される予定なので、上記収支見通しには含まれない。ただし、特別会計に繰り出す金があり、それは収支見通しに含まれている。平成28年9月作成の収支見通しには、名古屋城に関する特別会計への繰り出し金は見込んでいない」という話でした。(特別会計の今後の収支見通しはないとのこと)

今後、市長査定を経て予算案が2月議会に提出されます。

名古屋市は、全国的に見ても予算編成過程の透明度は極めて高いです。
市民がもっと関心を持って分析することを望みます。


16/11/29 名古屋市H29年度予算案 114億円減税で何ができなくなるか

名古屋市は2016/11/18に、平成29年度予算編成過程を公開しました。 16/12/19まで意見を募集しています。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000088225.html

各自治体で予算案を作成して議会に提案するのですが、これまでは 予算案の作成過程はブラックボックスに包まれてきました。
予算は、各課が財政局に予算要求し、財政局が査定した後、 再度財政局に要望し、市長判断を経て予算案が作られます。

名古屋市では全国的に見ても早い平成23年度予算から予算案の作成過程を公開しだし、 市民からの意見を募っています(しかし、市民からの意見はほとんど反映されません)

特に名古屋市では現在市民税5%減税を行っており、名古屋市議会で 5%減税の効果について議論を行っております。
名古屋市の試算では、5%減税で以下のように市税が減少する予定です。
・平成22年度   161億円(10%)
 平成23年度    61億円
 平成24年度    78億円
 平成25年度   113億円
 平成26年度   118億円
 平成27年度   116億円
 平成28年度予算 116億円 (現在までに763億円減収)
 平成29年度見込 114億円
 平成30年度見込 116億円
 平成31年度見込 118億円
 平成32年度見込 115億円
 
それにより、各課が予算要求しても、実際には予算がつかない事例が多発しています。 また、補助金が減少したり、市民の負担が増える事例があります。
これらが予算編成過程を公開し、査定結果が事後的にわかることで具体的に指摘ができます。

自治体の予算には、行政サービスの内容と市民の負担が明確に 現れています。
これまでは予算を編成する際に市民の意見を言う場がほとんど ありませんでしたが、近年は少なくない自治体で予算編成過程を 公開し、市民の意見を募集しています。

名古屋市は、ネットで予算要求を公開しており、全国的に見ても先進的です。
ぜひ予算要求内容を読み、自治体に意見を出しましょう。
そして、その後、市民の意見がどのように反映されたか、 また予算は最終的にどうなったかをチェックしましょう。

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名古屋市 平成28年度予算のあらまし
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-7-2-4-11-0-0-0-0-0.html

平成26年11月11日 名古屋市
市民税5%減税の検証について
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000075348.html

平成21 年12 月 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
市民税10%減税に伴う経済的影響等について(試算結果)
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000075298.html

13/4/11 名古屋市 H25行財政改革 歳出27億減 歳入40億増と公表

名古屋市は13/4/8に「平成25年度行財政改革の取り組み (修正後)」を 公表しました。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000046507.html

大変見にくい資料なので、名古屋市財政局財政課に問い合わせた上で、 簡単にまとめてみました。

・一般財源ベース
 歳出見直し 26億9194万2千円
 歳入確保  39億8879万0千円
 合計    66億8073万2千円

歳出見直し内訳(一般財源ベース)
1 内部管理事務等の見直し 20億2437万6千円
2 事務事業の見直し     2億4834万8千円
3 公の施設等の見直し     4160万6千円
4 外郭団体に関する見直し  1億3495万2千円
  人件費見直し       2億4266万0千円

歳入の確保内訳(一般財源ベース)
  不要土地の売却 29億2322万9千円
その他の歳入      10億6556万1千円

それとは別に、公営企業の取り組み一覧も記載があります。
 ・病院局  86億7272万1千円
 ・上下水道局   4738万2千円
 ・交通局   7億3193万5千円

病院局の見直し額は全額が守山市民病院の民間譲渡に関するものですが、 単に平成24年度予算の支出額合計が記載されているだけでした。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000033/33078/kakukaikeiketugou_merged.pdf
  平成24年度守山市民病院予算
   収入合計 69億6457万5千円
   支出合計 86億7272万1千円
   差額    17億0814万6千円

単に支出額を記載しても、行財政改革の見直し額とは言えないのではないかと思い、 名古屋市病院局管理部経理課に問い合わせてみました。
「今回の行財政改革の取り組みについては、市長部局が歳出額で  記載されている。今回守山市民病院会計自体がなくなるため、  平成24年度予算支出額を記載した。
 歳入との差額という視点でいえば、平成23年度の  純損益は7億8586万2936円だ。
 http://www.byoin.city.nagoya.jp/keikaku/pdf/kessan/23/23sonneki.pdf
 平成24年度の決算は5月に会計を締めるので、その後公表する」

とのことでした。
参考になれば幸いです。



13/4/4 名古屋市 市民税減税300億円で何ができたか

13/4/21投開票の名古屋市長選挙を迎えるに当たり、有権者としては市民税減税について 復習すべきではないでしょうか。


そもそも、「税金」と「年貢」は概念が全く異なります。
http://kenuchka.paslog.jp/article/1014693.html
 ・徴収された年貢は領主の私財
 ・近代法における「税」は公共財(公共インフラや社会福祉)を提供するためであり、 所得の再分配(富者から貧者へ)を図るため
上記を踏まえた上で、「税金を取られる」のではなく、「税金を納める」のだという 共通理解が重要です。

河村たかし・名古屋市長が就任後、市民税減税によって300億円の減収となっております
(平成22年度〜24年度)。
 名古屋市 市民税減税での減収分(当初予算ベース)
  平成22年度 161億円(10%減税)
  平成23年度  61億円(10%減税)
  平成24年度  78億円(5%減税)
  平成25年度 107億円(5%減税)(見込み)
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-0-0-0-0-0-0-0.html

平成25年度は107億円減税ですが、予算編成過程の公開資料を分析してみると、 以下の事業が各局から提案されるも、合計44.15億円分がまったく未計上になりました。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-10-1-5-0-0-0-0.html
その他、予算要望が一部しか通らなかったものも多数あります。

今後毎年107億円程度減収になる名古屋市市民税5%減税の是非は、 下記のような具体的な事実に基づいて議論すべきではないでしょうか。
(なお小中学校エアコンは、平成24年度2月補正予算で計上されました)
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-9-5-0-0-0-0-0.html

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名古屋市 平成25年度当初予算で最終的に予算化されなかった事業一覧
                 (当初予算要求と市長査定の差額)
                           (単位:百万円)
  市役所庁舎の応急保全工事215
議会報告会の開催(市会事務局)5
市会だよりの例月化(市会事務局)32
区役所等における議会広報番組の放送(市会事務局)4
市会図書室でのインターネット中継の閲覧とDVDの貸出し(市会事務局)3
市会図書室の改修(市会事務局)5
緑市民病院の不良債務解消に要する経費59
ボランティア活動の促進10
市民活動団体の自立発展のための環境づくり5
中小企業の人材確保を支援する企業研究発信事業8
公会堂の応急保全工事80
原ターミナル(天白文化小劇場)修繕工事10
環境に配慮したコミュニティセンターの計画的な設備更新33
区役所庁舎の応急保全工事117
中村区役所移転改築基本調査2
女性のあきないチャレンジ応援事業10
東海地域ナノテクものづくり事業化支援事業7
主体性のある消費者育成事業11
中小企業振興会館の応急保全工事50
名古屋城重要文化財等展示収蔵施設整備20
工業研究所中間実験工場耐震改修設計2
工業研究所の応急保全工事44
工業研究所の試作支援機能整備調査5
工業研究所の重点研究緊急対応備品整備9
中央卸売市場本場耐震改修設計1
南部と畜場食肉加工設備補修工事53
公会堂改修の設計0
市民御岳休暇村改修の設計13
区役所・支所の非常用発電設備更新の設計22
小規模企業者研究開発推進事業8
環境科学調査センターの応急保全工事76
民間鉄道駅舎へのエレベーター等設置補助80
国民健康保険料の減額基準拡充に伴うシステム改修7
ネットワーク環境の変更に係るシステムへの影響調査18
総合社会福祉会館の応急保全工事54
軽費老人ホーム安田荘の応急保全工事14
福祉会館の応急保全工事46
総合リハビリテーションセンターの応急保全工事67
障害者スポーツセンターの応急保全工事3
八事斎場の応急保全工事25
認可外保育施設における短時間就労向け一時保育事業12
ひとり親家庭への学習支援17
にじが丘荘の応急保全工事24
青少年宿泊センターの応急保全工事21
とだがわこどもランドの応急保全工事41
児童館の応急保全工事56
市有財産を活用したグループ実施型家庭保育室の設置76
街路灯の省エネ化642
港防災センターの設備改修27
天白消防署の外壁改修36
港防災センターの機能充実20
消防ヘリコプターの購入1120
防災ヘルメットの配備19
学校給食費の公会計化66
稲武野外教育センターの応急保全工事19
外壁改修工事54
トイレの改修106
万代塀の改修159
埋設ガス管改修115
中学校体育館天井改修工事10
子どもの読書活動の推進13
千種図書館整備手法の調査7
図書館の耐震改修11
芸術と科学の杜15
鶴舞中央図書館の応急保全工事62
避難所施設の窓ガラス飛散防止対策71
生涯学習センターの大規模改修143
博物館の大規模改修19
美術館収蔵庫改造工事12
美術館の大規模改修16
緊急地震速報の導入173
休日保育利用料(値下げ)見送り
合計4415

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2011年 03月 01日 市民オンブズマン事務局日誌
名古屋市H23予算案発表 浮いた減税分112億を予算化
http://ombuds.exblog.jp/13037471/

13/2/6 名古屋市 市民税5%減税か小中学校エアコンか 

平成25年度名古屋市の予算編成過程の公開で、 市内中学校93校に冷房を設置する予算要求(H25年度 72.2億円)が 教育委員会から出されましたが、13/1/10に公表された財政局案では 「義務的性格や継続性・優先度などの観点から現段階では未計上」と なっていることについて、各方面で話題になっております。
  なお、上記予算要求の詳細について知るため、 平成25年度から平成42年度までの費用の見積もりについて、 情報公開請求して一部開示されました。
 
http://nagoya.ombudsman.jp/data/nagoyaaircon.pdf
 
  今回、市長が記者会見で「エアコンの一教室370万円は高い」と発言して おりますが、問題の本質は、仮に半額になったとしても 名古屋市にはつける予算がなく、エアコン設置ができないことでは ないでしょうか。
 
  名古屋市の平成25年度予算財政局案を見ると、 数多くの予算要求が未計上となっております。 しかも、市長査定部分は17億円にすぎません。 その理由としては、市民税5%減税の影響で、 107億円の減収見込みとなっているからです。
  http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-10-1-4-0-0-0-0.html
 
  一方、普通教室の冷房化については、平成24年度から平成42年度までで 予算規模は約262億円、一般財源は約207億円、債務負担行為が 189億8200万円となっております。
 
  2013/1/22中日新聞によれば、市財政局は「もし全小中学校に 設置したら180億円となり、減税一年分でも足りない」と再考を 求めている、とのこと。
  逆に言えば、5%減税2年分で小中学校のエアコン設置ができるという計算です。
  河村市長が就任後、市民税減税によって300億円の 減収となっております(平成22年度〜24年度)。
   名古屋市 市民税減税での減収分(当初予算ベース)
    平成22年度 161億円(10%減税)
    平成23年度  61億円(10%減税)
    平成24年度  78億円(5%減税)
    平成25年度 107億円(5%減税)(見込み)
  http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-0-0-0-0-0-0-0.html
 
  市民税減税の賛否については人それぞれだとは思いますが、 具体的な事実として小中学校のエアコンがつかない、ということを 踏まえた上で、減税の賛否を考えてはどうかと思います。
 
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  なお、本質ではないかもしれませんが、小中学校のエアコン設置には 単に授業中暑くない、というだけでなく、災害時のエネルギー供給という 側面も考えられるのではないでしょうか。
 
  河村市長のいう、電気屋で購入できるエアコンというものの 詳細は不明ですが、福島原発事故後、電気駆動のエアコンを 導入するのは、市長の主張である「脱原発」に逆行します。 ガスエアコン(GHP)は、電気エアコン(EHP)に比べて 電気代が1/10-1/100とのこと。総コストも安いです。
  名古屋市教育委員会総務部学校整備課整備係に問い合わせたところ、 予算要求でガスエアコンを要求しているのは、電気と比べて 費用面からコスト削減になるとのこと。
  なお、市内小中学校には都市ガスが引かれているため、都市ガス駆動を 考えており、プロパンガス駆動は考えていないとのこと。
  (中学校で直接発注、小学校でリースの計画をしているのは、  早く導入するには直接発注が早いことがわかった、  小学校は学校数が多く費用もかかるので、リースで費用の平準化を  はかるためとのこと)
 
  東日本大震災後、電力削減のためにGHP導入が相次いでいます。 しかも、大震災時、プロパンガスで駆動するGHPで暖房や炊き出しが できた事例もあります。
   ・日本LPガス協会 「災害対応型LPガスバルク供給システム」
    http://www.j-lpgas.gr.jp/kiki/balk.html
   ・学校法人郡山開成学園
    http://www.j-lpgas.gr.jp/kiki/data/koriyama.pdf
 
   近年では、停電時も起動可能で電気も供給できるGHPも販売されました。
  http://eee.tokyo-gas.co.jp/product/ghp/index.html
 
  予想される東海・東南海・南海大地震や、直下型地震などで いつ何時巨大災害が起こるかわかりません。
  そのような防災対策という視点が決定的に欠けているところも、 今回の騒動から見えてくるのではないでしょうか。


名古屋市 予算編成過程公開 13/1/8まで意見募集

名古屋市は12/12/11に平成25年度当初予算の予算要求内容の 公開を行いました。
13/1/8(火)まで意見を募集しています。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/68-6-2-10-1-3-0-0-0-0.html

名古屋市は「予算編成の透明性の確保と市民意見の予算への反映に 関する条例」に基づき毎年11月18日頃公開していましたが、 今年は大幅に遅れ、市議会終了後の12/11までずれ込みました。 その理由は不明ですが、名古屋市議の斎藤まこと氏は、12/11/28の 名古屋市会本会議で「河村たかし市長が国政にうつつを抜かしていたことの 証明だ」と強く非難しています。
http://www.nagoya-city.stream.jfit.co.jp/days_list.php?GIKAIID=13121

自治体の予算には、行政サービスの内容と市民の負担が明確に 現れています。 これまでは予算を編成する際に市民の意見を言う場がほとんど ありませんでしたが、近年は少なくない自治体で予算編成過程を 公開し、市民の意見を募集しています。

ぜひ予算要求内容を読み、自治体に意見を出しましょう。 そして、その後、市民の意見がどのように反映されたか、 また予算は最終的にどうなったかをチェックしましょう。

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全国市民オンブズマン連絡会議調査
・2012/8/18発表
 予算編成過程の透明度調査(47都道府県、20政令市)
 http://www.ombudsman.jp/taikai/2012yosan.pdf
・2010/9/3発表
 予算編成過程の透明度調査(47都道府県、18政令市)
 http://www.ombudsman.jp/taikai/17th.html  

 

名古屋市 H22年度予算のあらまし パンフ発行せずwebで公開

名古屋市が財政状況を説明するのに作成していた「なごやしの台所事情」という パンフをH22年度分は作成していなかった件について、名古屋市民オンブズマンが 名古屋市財政局財政部財政課に10/7/7に問い合わせたところ、 「印刷物は財政難のため発行しないが、web上で公開することにした。  名古屋市民オンブズマンに連絡していなかったのは失礼した」と説明を受けました。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/zei/zaisei/jyokyo/zaisei_jijyo/h22aramashi/

平成22年度、名古屋市財政の収支不足は合計482億円が見込まれています。
 ・市民税減税     161億円
 ・通常の収支不足  321億円
それに対し、どのように対応したのかが詳細に記載されています。
 ・行財政改革     185億円
 ・職員給与改定     66億円
  (人事委員会勧告分)
 ・財源対策       231億円
  臨時財政対策債   80億円
  行政改革推進債   50億円
  財政調整基金取崩  30億円
未利用土地売却等  71億円

また、主な使用料などの改定などもわかりやすく記載されています。

最後に、「平成22年度予算を家計に例えてみると」ということで、 市税など自主財源を年収500万円として家計に例えて算出しています。
http://www.city.nagoya.jp/_res/usr/c/081/483/22kakeinitatoete.pdf

名古屋市が作成した財政の資料としては、もっともわかりやすいものだと思います。 市民が広く財政状況を知り、市民税10%減税で今後もやっていけるのか、 市民へのサービス低下はないのかどうかをそれぞれが判断する必要が あると思います。
財政難を理由に、財政状況を広報するパンフレットを発行しないのは 本末転倒ではないでしょうか。

H22年度名古屋市予算案 市民意見反映は2件のみ

名古屋市は,10/2/19づけで「「平成22年度予算(平成22年 1月12日現在)」に対する市民意見の内容及び市の考え方」と 「平成22年度予算 パブリックヒアリングにおける市民意見の 内容及び市の考え方」を発表しました。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/zei/yosan/yosang/h22/tosho/

10/1/12〜10/1/21に合計706件の市民の意見が集まり, 10/1/17にパブリックヒアリングとして21人が発言しましたが, 名古屋市財政課に確認したところ,結局市民の意見が反映されたのは 2件のみでした。
(成年後見支援センター、障害福祉サービスの自己負担金)

同様に市民の意見を募集して、市の考え方を公表した北九州市は、
 ・意見が予算案に反映されているもの   53件
 ・平成22年度予算案に反映していないもの 20件
 ・予算措置とは関係ないもの       32件
と分類しています。(あくまでも北九州市の分類です!)
http://www.city.kitakyushu.jp/file/17010100/koukai/22/sinokanngaekata.pdf

札幌市でも市の考え方を公表しており,現在札幌市に対して 何件反映したかを問い合わせています。
http://www.city.sapporo.jp/zaisei/kohyo/yosan-kessan/h22/hensei/iken.pdf

名古屋市の予算案に市民の意見がほとんど反映されなかった理由として
・意見募集の期間が短すぎた
・財政局長査定後で,予算案はほとんど決まっていた
・資料は事業名と3行程度の説明のみで,事業の目的と今後の工程、  前年度までの事業評価、事業ごとの財源内訳(国庫支出金・  使用料、手数料収入・寄付金・分担金、負担金・起債・財産収入・  一般財源・その他)、前年度の比較などがないなど、市民に  詳細な資料が公開されず,意見を言いにくいものであった
・名古屋市側に本当に市民の意見を聞く気があったのか疑問
などが挙げられると思います。

とはいえ、市民からの多数の意見に対して、市の考え方を 示していること自体は評価すべきではないかと思います。
市民の多種多様な予算に対する意見が広く市民に公開されている こと自体,とても興味深いものです。

今後の改善を期待したいと思います。

名古屋市予算ヒアリング 「聞いただけ」にするな!

10/1/17に、名古屋市矢場町のナディアパークにて、名古屋市 「平成22年度予算 パブリックヒアリング」が行われ、 市長・副市長・財政局長らに市民の意見を直接ぶつけました。

会場は公募した市民約250人でいっぱいでしたが、質問と 市長の回答の実質時間は2時間、市民の発言者は22名でした。 しかも、資料は各事業2〜3行しか説明がなされておらず、 市民が意見を出しても、「このように決まったのでご理解して ほしい」という市長の意見がほとんどでした。

市民の発言の中には、時間の関係上か、議会改革のものがなく、 また、行財政改革の取り組みについても、「個別事業を 廃止するな」というもののみで全体を見渡すものは ありませんでした。

多くの市民が、コンパクトにかつ中身のある意見を述べた後、 名古屋市民オンブズマン 事務局の内田隆が、会場発言で 「市民の意見に対し、他政令市のように1件ずつ市の考えを 示すのか。そもそもこの市の予算案はほとんど 決まっているのではないか」と問いただしたのに対し、 市財政局長は「1件1件に対して回答するかは今後検討する。 ほとんど決まっているのではないかという意見に対しては、 今後市民の意見を踏まえて市長査定を行い、各会派の要望を受け、 総合的に勘案していきたい」と、市民の意見をきちんと受け止めて 予算案を策定する、とは明言しませんでした。

意見募集は1/20(水)までです。
乏しい資料で、時間もほとんどありませんし、市長がきちんと 意見を受け止める確証もありませんが、自分たちの市の予算案を きちんと見て、どのような市を望むかを考えるよい機会だと 思います。

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政令市予算編成過程 情報公開リンク(全国オンブズ調べ 10/1/18現在)

・札幌市 11月20日 市民意見を募集
 
http://www.city.sapporo.jp/zaisei/kohyo/yosan-kessan/h22/hensei/index.html
・千葉市 12月28日
 http://www.city.chiba.jp/zaiseikyoku/zaisei/zaisei/yosan.html
・名古屋市 1月12日 市民意見を募集
 http://www.city.nagoya.jp/shisei/zei/yosan/yosang/h22/nagoya00076148.html  
・大阪市 1月13日
 http://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000052949.html
・堺市 1月7日
 http://www.city.sakai.lg.jp/city/_zaisei/h22_yosankatei.html
・北九州市 11月17日 市民意見を募集
 http://www.city.kitakyushu.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=27133

各局要求総額のみ公開
・さいたま市 12月14日
 http://www.city.saitama.jp/www/contents/1260855596137/index.html
・福岡市 1月15日
 http://www.city.fukuoka.lg.jp/shisei/zaisei-shisai-koubai/zaisei-yosan/yosan-h22.html
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以下、簡単な議事録(内田作成)

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2010/1/17 名古屋市「平成22年度予算 パブリックヒアリング」
 午後1時〜午後4時 ナディアパーク 3階デザインホール
 
司会:財政課主査 後藤氏
   ぜひ意見を書面で出してほしい。
   また、今後の参考にするため、アンケートの提出をお願いしたい。

河村たかし市長:今回初めての取り組みを行う。
  予算は自分の金の使い道のこと。
  何なりと言ってほしい。

壇上の紹介
 河村たかし:名古屋市長
 住田代一 :名古屋市副市長
       今回は、1/12現在で事務方がまとめた予算資料を公開している。
       今後1ヶ月間で市長査定を行うが、その過程も含めて公開した最新の形です。
 柴田達男 :名古屋市財政局長
 水野隆昭 :名古屋市財政局理事
 杉山 勝 :名古屋市財政部長
 
コーディネーターは井澤 知旦氏((株)都市研究所スペーシア代表取締役)
井澤:これまで中期戦略ビジョンのとりまとめを行ったことはあるが、予算について市民の意見を聞くのは初めて。

財政課長の石川氏が、今回の1/12現在の予算案・行財政改革の取り組み・ 市民税減税について説明(40分間)
 主に新規施策について説明
 ほとんど資料をかいつまんで読み上げるだけ
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井澤:まず今日の進行について、大きく分けて、予算の使い道と、  行財政改革についての意見を聞くことにしたい。
 時間配分を検討するため、発言希望者は挙手を。
  予算の使い道  健康関係 16人
          その他  16人
  行財政改革など 10数人
 では、予算の使い道で30分、その他で30分、行財政改革などで  30分の時間配分にしたい。
 また、なるべく多くの人に意見を言ってもらうのがいいか、  何人か発言したら市長のコメントをもらうのがいいか、拍手で決めたい
  ・多くの人に意見を言ってもらう 拍手
  ・市長のコメントをもらう    拍手
 同じ程度の拍手があった。→両方やれ、との声が上がる
 では、長くても1人3分で発言していただき、何人か発言の後に  市長のコメントをいただきたいと思います。
 発言したい人は挙手を

  西区・ヨコイ
 クオリティライフ21 ワークショップ 市民の会を行ってます。
 陽子線治療施設に関して予算がついて一安心しています。
 しかし、健康増進の支援施設の予定はどうなっているか。
 また、交流広場もどうなっているか聞きたい

中川区・フクイ 
 クオリティライフについて発言します。
 重症心身障害者の親です。重症心身障害者自身は訴えることが出来ません。
 親が介護できなくなったとき、無事に過ごしてほしいと思うが、  施設がないため、県外にたくさん行っている。

天白区・タムラ
 留守家庭児童健全育成事業助成(学童保育)について。
 助成金の額が減額されている。
 私は30年学童保育を続けてきた。
 みんな寄付を募り運営してきたが、ますます厳しくなる。
 さらに助成額が削られると、親が子どもを預けにくくなる。
 なんとか額を確保してほしい。

守山区・キクチ
 医療経済研究者です。
 名古屋市独自の子ども支援手当てがあったが、国の子ども手当てが  創設されるからといって廃止するのはおかしい。上乗せすべき。
 さらに、陽子線施設については赤字が出るのがわかっている。
 交通費を補助したほうがコストベネフィットが高い。
 また、例え施設が出来ても、年間400人利用し、救える命は100人程度。
 小児科や救急に同じお金を投資すれば、年間100人程度ではない。
 今後リニアモーターカーが出来るとすれば、東京でできること、
 名古屋で出来ること、大阪で出来ることなど日本全体で分担するのがよい。

瑞穂区・アンドウ
 36歳の娘が重症心身障害者です。
 今後が心配です。

  市長
 ヨコイさんの健康増進施設の件ですが、なるべく地域にやってほしいと   いうのが持論。センターに集中させるべきではない。
  交流広場も同じ。
 フクイさんの重度心身障害者も充実させたいが、施設から地域へ、と考えている。
 タムラさんの学童に関しては当局から説明させたい。
 キクチさんの子ども手当については、名古屋市としては国がやってない新たな   チャレンジをしたいという思いがある。
  陽子線施設については、ほとんど作ってしまっているという現実がある。
  機械を作っている日立製作所から、撤退すると50億払えといわれている。
  本当にこの施設でしか治療が出来ないのか、第三者で検討する   仕組みを作る。これは日本で初。このように決断した。
  大きな赤字が出たらどうするか、というのは、議会でも予算審議で決めること。
  ただ、何も得られないのに50億円税金で支払う、というのは   市民に理解されないのではないか。

財政局長
 留守児童(学童保育)について 基準額を減らしたが、補助が70万円を  上回るところは、2年間は緩和措置をとった

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港区・バンノ
 障害者自立支援法違憲訴訟の原告。
 10/1に提訴した。
 福祉の予算を減らすのはおかしい。要望書を持ってきたので手渡す。

北区・イケオ
 重度障害者の親。
 市民病院に行ったら、重度だからといって断られた。
 どこにも行くところがない。
 市長が「地域で」と発言するのを聞くのが本当につらかった。
 重度障害者はヘルパーと生活が出来ない

熱田区・トミタ 78歳
 福祉会館の件で発言する。
 熱田区の福祉会館 六番町の建物をやめて、プレハブにした。
 高年大学などで使っているが、仮設になって7年目。
 今年も予算が下りないのか。

市長
 バンノさんの意見に対して
  障害者自立支援法というのは、介護保険の仕組みを取り入れようとした。
  補助金増やして、というのはわかるが、減税が160億円ある。
  地域の社会活動に寄付をしてほしい。
 イケオさんの意見に対して、地域委員会で問題を議論して   対応する、という挑戦をしてもらいたい。
 トミタさんの意見に対して、年寄りビックバンではないが、   寄付してほしい。
  お年寄りが大いに社会活動してほしい。
  減税額は1小学校区で約8000万円にも上る

財政局長 熱田区福祉会館については、青年の家について地元とも  合意している。
 市として、1区1館の方針を立てているが、古い建物をどうするかという  ことを考え、40年で立替方針を80年に延ばそうとしている。
 
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瑞穂区・タナセ
 保育園に勤めている。
 保育料の第3子以降の減免廃止について、どうしてこうなったのか、  三人目子ども産むの見直そうかという声が相次いでいる。
 また、長時間保育料を値上げするというが、働いているから長い時間  子どもを預けるのであって、それでより負担があるのはやめてほしい。
 その他、分娩料が値上げになったり、所得が少ない人には恩恵が少ない。
 低所得者に厚く、金持ちに薄くしてほしい。
 
瑞穂区・クラチ
 まちかどアンサンブルというほは、音楽部門に特化しているのか。
 数多くの文化がある中、1部門だけはいかがなものか。

千種区・ツヅキ
 守山養護学校の産業化の設置準備の中止を求める。
 何回も要望したが、「市の決定事項」として教育委員会は受け付けない。
 タウンミーティングでも述べた。
 教室がなく、150人も増やせないのではということについて説明がない。
 そもそも養護学校の学生は生活自立を目指すべきであり、産業科は不要。
 市長は現場を見にきて。
   
天白区・ニシ
 今回の予算に計上されているのか確認したい。
 住基ネット維持費はH22年度いくら計上しているのか。
 徳山ダム導水路事業負担費は、H21年度支払ったのか。
 H22年度予算は計上したのか、計上したらいくらか。

守山区・ハヤセ
 名古屋市の農業自給率はカロリーベースで1%
 米は7日分、野菜は17日分。
 市予算の農政費の占める割合は0.18%。
 これは農業はいらない、といっているようなもの。
 改善してほしいし、長久手町では田園バレー事業をやっている。

市長
 今回、税金を減らすという初めての取り組みを行った。
  麻生元首相は給付金だからまったく別。
  H19から法律が変わって、税金を減らすことが出来るようになった。
  基本税率を変えないといけない。
  税金を払ってない人は、水道料値下げやワクチンなどで恩恵がある。
  今の税法を変えないと、金持ちは多く税金を取る、というのは出来ない。
 保育料については財政局長に答えてもらう。
 まちかどアンサンブルについて、音楽のほうが楽しいでしょう?
  →オーディションをしてはどうか、と会場から発言あり
  とりあえず方法はまた考えたい。
  市内に3つ音大があり、自主運営したいといっている。
 守山養護学校については、部屋が空いている?

  千種区・ツヅキ
 現在部屋は空いているが、中学部58名が高等部に行くための  先行投資をした。

  守山養護学校に勤務しているスズキ
 現状を説明します。
 更衣室を3箇所改装して教室数がようやく足りる
 もともと小・中学部で設立され、そこに高等部ができた。
 さらに産業科を置くとなるとキャパオーバー。
 給食が全員分作れなく、弁当を持ってきてもらうという計画になっている
 調理実習室も足りなく、産業科は正直な話し無理。
 ほとんどの職員が無理といっている。
 高等部学年主任連名の要望書を持ってきた。
 
市長 
 住基ネットについては、現在検討中
  導水路については、内容を精査している。
  新しい建設は払わないが、これまで作ったものは払わないといけない。
  H22はまだ計上していない。保留。
 農業について、南陽に350ヘクタールある。
  1学区1ヘクタールずつ割り当て、名古屋田植え祭りをしてはどうか。
  市民農園のでかいやつ。
  水の里山、という考えもある。
  守山養護学校については再調査する

財政局長
 これまで名古屋市独自で行ってきた子育て支援手当て月2万円は、  国がH22に月1.3万、H23に月2.6万出すことから、段階的に廃止する。
 保育料についてはトータルで0.9%増とした。

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千種区・ナカガワ
 まず、市長は寄付をしてくれ、というが、周りの人に聞いても誰もしないという。
 どのような教育論をお持ちか聞きたい。
 また、どこへ寄付を持っていけばいい?受け入れ先は?
 市長は現場へ出かける、というイメージがあるが、  話を聞いていると職員が現場に行っていないのではないか。
 本日は阪神・淡路大震災の日。
 耐震事業の実績はどうか。
 また、消防団詰め所の予算は、消防局が予算要望したのか?
 防災倉庫整備について、小学校の空き教室を使っているのではないか。

名東区・ヒラシタ
 広報名古屋のサイズを変えてほしい
 現在はB4で、行事は先のこともある。
 周辺地域はA4で、自分で穴もあけられる。

市長
 日本人が寄付しない、とは思っていない。歴史的に寄付で出来た建物が多くある。
  ・寄付する場所
  ・目的別寄付
  を考えている。
  ATMのところがいいと思うが、銀行がうんと言うか。
  まず減税ありきだ。
  職員が現場に出てほしい、というのはそのとおり。
 耐震については、後で事務局から。
 消防団については、天白のほうで自転車を買って乗っている。
  りっぱな自転車でびっくりした。
 広報名古屋については、A4を採用したい。
  1面、わしが書いてるから、生かして使いたい。

財政局長
 無料耐震について、3000件の実績があり、200件を見込んでいる。
 消防団については、詰所がないところもまだあり、消防団の要望でつくる。
 また、14台の車も配備する。

副市長
 間違いがあると大変だからいっておくが、住基ネットについては  現在の積算には予算計上している。
 市長の指示があれば今後変更する。

(休憩)
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市長 広報課の課長と話しをしたが、市民アンケートだと現在のB4で  8割の人がよいとのこと。
 政令市となると、情報量が多く、A4だと印刷費もばかにならない、とのこと
 
南区・タナカ
 自動車図書館について意見を言いたい。
 バスに本をいっぱい積んで巡回する図書館を楽しみにしていた。
 新聞で廃止の方針だと知った。
 南図書館のバスは2台で120箇所回っている。
 年配の人は廃止すると困るのではないか。
 市民サービスを低下させない、というのを第一に考えてほしい。

北区・ヤマウチ
 中津川キャンプ場廃止について。
 子ども会で毎年キャンプに行っている。存続を願う。
 今の子どもはマッチをすることも出来ないし、缶詰もあけられない。

天白区・ニキ
 障害者支援センターについて
 第三者後見について、NPOの支援が必要。
 また、徳重支所を南区に作ったが、守山区にも支所を作って

東区・ウチダ  パブリックヒアリング自体に対して意見を言いたい。
 今回「初めて」と言っているが何が初めてか。名古屋市では予算編成過程の  情報公開は確かにはじめて。ところで他政令市・都道府県を調べたところ、  市長が市民の意見を聞く、というのは他ではなくて確かにはじめて。
 しかし、5市(札幌・さいたま・千葉・堺・北九州)で予算編成過程を  公開しており、名古屋市が6番目ではないか。
 しかも、他5市は予算要求段階の情報から公開している。
 4点質問する。
 ・今回、名古屋市が 「予算要求段階」「財政課長査定」   「財政局長査定」終了後1/12になって公開した理由は何か
 ・札幌・北九州は1ヶ月意見募集をし、1件ずつ文書にて   市の考えを公表している。本日市民の意見は20人程度。
  文書で意見を募っているが、どう使われるかは不明である。
  市民の意見に対し、他政令市のように1件ずつ市の考えを   示すつもりはあるか。
 ・予算案が完成した際には、事業ごと1ページの書類が公表される。
  堺市では1ページの資料も公開されているが、今回   事業ごとの1ページ資料を公開しなかった理由は何か
 ・そもそもこの市の予算案はほとんど決まっているのではないか。
  「検討中」以外もひっくり返ることがあるのか
  
ハセガワ
 市立病院について
 城西病院が廃止の方針とのこと。その理由は総合病院があるから、  というが、値段が高い。
 コストを安く、ばかりではだめではないか。

緑区・ハットリ
 4時以降の保育料を高くする、というのは、生活を守るための労働が  より負担を重くすることにつながる。
 私は低所得者なので、減税分は1万円を切り、寄付といわれても困る。
 市民サービスを重点におけば、10%減税自体を見直すべきではないか。
 また、公務員も名古屋市民なので、公務員給料カットだけではどうか。

市長
 自動車図書館については、利用者が減っているため廃止する。
 キャンプ場については、市がハードを持つ、ということをやめる。
  助成はもっと多く出す。
 ニキさんについては当局から返事させる。
 予算編成過程の公開が政令市で6番目ではないか、という点は、   他市の取り組みがどうしているかはよく承知していないが、   市民税10%減税の問題があり、デリケートな配慮があったため。
  ご勘弁ください。
 病院については、民間は本当に競争している。
  ・寄付ですること
  ・市ですること 
  みんなでやることは寄付金でお願いしたい。

井澤
 本日発言した人は22名。女性9名。男性13名
 意見をコンパクトにまとめていただきありがとう。
 
財政局長
 減税の規模が160億円になり、途中段階で公開することが難しかった。
 事業ごとの詳しい資料を公開していないのは、1ページの分量が多いため。
 市民の意見1件ごとに回答するかは、また後日検討して回答したい。
 この予算案がほとんど決まっているのではないか、という意見については、  今後市民の意見を踏まえて市長査定を行い、各会派の要望を受け、  総合的に勘案していきたい。

---------------------------------------------
市長
 議会改革については別のチャンスに話をしたい。
 寄付金については、窓口をどうするか検討したいが、強制ではない。
 税金だけではない仕組みを作りたい。

以上
−−

名古屋市 なんのための予算編成過程の公開?

名古屋市が、平成22年1月12日に平成22年度予算(平成22年1月12日現在)を 公表しました。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/zei/yosan/yosang/h22/nagoya00076148.html

1/17(日)の予算パブリックヒアリングへの応募は、定員250人で、応募が170名 ちょっとだったとのこと。
資料を見ましたが、各事業、2ー3行程度しか説明されておらず、これでは 意見の言いようがありません。市民の関心が乏しいわけです。
(パブリックヒアリングへの締切は1/8で、資料公開前に締め切っています) 先進事例と比べると名古屋市は見劣りがします。
名古屋市レベルの公開度の自治体は、平成22年度予算では18政令市中6市、 都道府県では19都府県もあり、特に画期的とはとても言えません。
http://nagoya.ombudsman.jp/data/H22yosanweb.pdf

・政令市では予算要求段階での資料公開をしているのがすでに札幌・北九州であり、  1ヶ月間意見募集をしている。
 しかも、各意見に対して「市の考え方」と予算に反映されたかどうかを  公表している。
 http://www.city.sapporo.jp/zaisei/kohyo/yosan-kessan/
http://www.city.kitakyushu.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=24369

・堺市では、重点事業ごとに1ページ使って詳しい説明資料を公開している
http://www.city.sakai.lg.jp/city/_zaisei/h22_kakuzyuyoukyu.html
・先進事例は鳥取県。予算要求段階の資料から詳細を全部ネットで公開している。
 わざわざ下記のように記し、なんのための公開かをはっきりさせている。
 ○予算編成過程の透明化
  予算要求段階から、予算編成過程を公開するので、事業名も含め県民への   わかりやすさを第一義的に考えて要求書を作成することとし、特に文言に   ついては、いわゆる行政用語を用いないよう注意すること。
 http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=121362
・市長が予算編成途中で市民を集めて説明する、というのは都道府県・政令市  レベルでははじめてのよう。
・名古屋市財政課に確認したところ、事業ごとに1ページで説明する資料(予算案が  正式に出された際、マスコミに配布される資料)は、現段階ではないとのこと。
・今回の予算ヒアリングを行う「根拠」は、と聞いたところ、「市長マニフェスト」  という回答。市にはパブリックコメント制度要綱があるが、全く関係がない。 
 http://www.city.nagoya.jp/shisei/pub/seidoyoukou/
 パブコメであれば、1ヶ月意見募集を行い、市の考え方を公表する。
 今回、市民の意見に対してどのように回答するか、現在検討中とのこと。
・名古屋市は、ほとんど予算案が固まった局長査定後で、しかも1事業あたり  2−3行しか説明がなされず、これでは意見を言いようがない。
 しかも、ヒアリングを締め切った後に資料公表する、というのは  何を考えているのかさっぱりわからない。
・しかも、公表されたのは事業ごとの縦割り予算であり、例えば「天下りした人の  人件費の合計額」など、横に見た費用については何も語っていない。
・1兆円の予算を3時間で説明・議論することなど到底不可能。
 (1分間で55億円!)
 国の事業仕分けは1事業あたり数十〜数百億円を1時間かけて議論していた。
 http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/shiryo.html
・1週間の意見募集で、しかも170人程度の市民の前で乏しい資料で説明する  だけなら、「市民の意見を聞いた」というパフォーマンスだけに終わる  おそれが強い。逆に、「市民の意見を聞いた予算をどうして議会で反論するんだ」  という政治的なメッセージを出すためのアリバイ作りに使われる可能性も  あり、注意が必要。

1/17のヒアリングでは、上記のことについて意見を言えたら言いたいと思います。
よろしくお願いします。

名古屋市予算ヒアリング(1/17(日))は"市民参加”アリバイ作りか?

名古屋市が、予算編成についてヒアリングを行うとのことです。
 
http://www.city.nagoya.jp/kurashi/event/event/nagoya00075435.html

そもそも予算編成というのは、以下のようなスケジュールで行います。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/zei/yosan/yosang/h22/nagoya00075246.html

・10月中旬 予算編成方針作成
・11月上旬 予算要求書の提出
・(12月末頃  財政課長査定)
・1月中旬  財政局長査定
・1月中旬から下旬 市長査定
・2月中旬  市議会で審議

予算編成過程の透明化をはじめた鳥取県では、予算要求段階から予算編成過程を 公開しており、広く市民の意見を聞ける体制を取っています。
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=121360

18政令市の平成22年度予算編成過程の公開について調査してみました(10/1/7現在)。
札幌市、北九州市は、予算要求段階で資料を公表し、市民に1ヶ月間意見を聞いています。
・札幌市
http://www.city.sapporo.jp/zaisei/kohyo/yosan-kessan/h22/hensei/index.html
・北九州市
http://www.city.kitakyushu.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=24369

さいたま市・千葉市・堺市でも、予算要求の概要を公開しています。
・さいたま市 (款・局別金額のみ)
http://www.city.saitama.jp/www/contents/1260855596137/index.html
・千葉市
http://www.city.chiba.jp/zaiseikyoku/zaisei/zaisei/yosan.html
・堺市(重点施策のみ詳細あり)
http://www.city.sakai.lg.jp/city/_zaisei/h22_yosankatei.html

今回の名古屋市は、予算要求段階、財政課長査定、財政局長査定を終えた段階での 意見募集です。しかも募集はたったの250名で3時間。
さらに、10/1/5段階で、ホームページに資料は掲載されておりません。
またもや、ごく一部の「市民」を集めて、「意見を聞いた」ふりをするイベントに 思えてしょうがありません。

  財政課に問い合わせたところ、「局長査定が終わった段階で、   市長査定に入る前に市民の意見を聞く。市長査定で局長査定を   ひっくり返すことは可能。市長査定の金額の“枠”というのはない」   とのことでした。
  また、「予算案(局長査定)は年明け、なるべく早くホームページに   掲載する」とのことでした。
  「そもそもこんなヒアリングで“市民の意見を聞いた”と言うな」と申し入れを   検討したいところです。
  また、予算編成過程の情報公開をマニフェストでうたっておきながら、   予算編成がほとんど終わった局長査定後の資料しか公開しないのは   羊頭狗肉であるとおもいます
。    http://takashi-kawamura.com/pdf/nagoya/20090404.pdf
   @行政資料公開
    最終結果としての公文書はもちろん、会議や予算編成過程の関係資料などの     施策決定プロセスに関する資料、施策の執行プロセスなどの資料も公開する。

以下、名古屋市ホームページより
--
 「平成22年度予算 パブリック ヒアリング」の参加者を募集します
http://www.city.nagoya.jp/kurashi/event/event/nagoya00075435.html

 名古屋市では、来年度の予算編成作業を進めており、編成途上段階  ですが、市民税減税をはじめとした新たな施策や、行財政改革の  取り組みについて公表し、あわせて、予算編成の参考とするため、  市長が直接市民の皆様のご意見をお聴きします。
  開催日時及び場所
   1.日時 平成22年1月17日(日)
  午後1時から午後4時 (受付: 午後0時30分から)
  終了時間を午後2時30分から午後4時に延長しました!
   2.場所
デザインホール(ナディアパーク・デザインセンタービル3階)
 (地下鉄名城線「矢場町」駅下車 徒歩5分)
  募集内容
   1.定員 250名(名古屋市在住・在勤・在学の方)
   手話通訳・要約筆記あり
   2.応募方法
往復はがきに、 1.郵便番号・住所 2.氏名(ふりがな)
   3.電話番号 4.在勤(在学)の方は勤務先名・住所(学校名・住所)    を記入し、返信あて先を明記して郵送で応募
    ※1枚につき1名のみ応募可能。1名で複数の応募は無効
   3.応募先(住所記入不要) 〒460-8508
   名古屋市財政局財政部財政課 パブリック ヒアリング担当
   4.締め切り 平成22年1月8日(金)必着(応募者多数の場合は抽選)
  こちらからチラシをダウンロードできます。
 http://www.city.nagoya.jp/_res/usr/c/075/291/wRwWwSwiwBwpw3wQZJm0fMwR.pdf
  
以上

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