地域手当問題


24/6/7(金)井上名誉教授 「『地域手当』は一部国家公務員だけの問題ではない!?」

市民オンブズマンいわて代表の井上博夫・岩手大学名誉教授(財政学)は、24/6/7に「『地域手当』は一部国家公務員だけの問題ではない!?」を発表しました。
本人の了解を得たので掲載します。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/takeuchi/inouechiiki.pdf


竹内浩史裁判官(津地裁民事部総括)は「国家公務員に支給される『地域手当』はあまりにも不均衡で違憲」だとして2024年7月にも国を提訴する予定です。
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/takeuchi/index.htm#240529

・国家公務員の地域手当に係る級地区分
 https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/dl/youkou_besshi01.pdf

井上名誉教授は「2004年から2009年にかけて、地域間格差が拡大したのは、2005年に『地域手当』が導入され、国家公務員だけでなく地方公務員給与、地方交付税、準公定賃金、地域最低賃金にも影響を及ぼしたため。『地域手当』が官製地域経済格差をもたらしている」と述べています。

具体的に東京都、宮城県、岩手県の地域別最低賃金の推移をみると、2006年から地域家草が広がっていることがわかります。
また、地域別最低賃金と各地域の大卒初任給・高卒初任給の強い相関があることが確認されました。
また、最低賃金が低い地域は、人手不足が他の地域より厳しくなっています。

参考になれば幸いです。

資料
・平成17年人事院勧告 勧告日 8月15日(月)
 https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku/archive/h17/h17_top.html
・平成17年人事院勧告 給与勧告の骨子
 https://www.jinji.go.jp/content/900031301.pdf
・平成17年8月 人事院
 給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント
 https://www.jinji.go.jp/content/900031286.pdf
・平成17年人事院勧告 勧告(本文)
 https://www.jinji.go.jp/content/900031307.pdf


24/5/29(水)竹内浩史裁判官が「『裁判官の良心』とはなにか」を出版 「地域手当」訴訟へ

竹内浩史裁判官(津地裁民事部総括)の著書『「裁判官の良心」とはなにか』が24/5/29に無事出版され、無事手元に届きました。
https://amazon.co.jp/dp/4904497554
竹内裁判官は元名古屋市民オンブズマン所属の弁護士でした。
2003年に弁護士任官されました。
現役裁判官で3人しかいないブログを書いている人の1人です。
・弁護士任官どどいつ集
 https://blog.goo.ne.jp/gootest32
2023/11/22には、仙台高裁の岡口基一裁判官(当時職務停止中)の弾劾裁判の弁護側証人として出廷しました。
https://blog.goo.ne.jp/gootest32/e/dc5c00054c04f7f20fb3a64e80584864

現役裁判官の立場から、忖度抜きに裁判所の現状について提示しており大変面白いです。ぜひお読み下さい。

なお、著書にも記載がありますが、国家公務員に支給される「地域手当」があまりにも不均衡だとして、竹内裁判官が原告となって、2024年6月中〜下旬にも訴訟を行う予定です。

名古屋市民オンブズマンとして、上記訴訟に協力すること、ならびに情報発信することを決めました。

全国市民オンブズマン連絡会議としても弁護団を呼びかけること、24/8/31(土)9/1(日)第31回全国市民オンブズマン大阪大会で地域手当問題を発表することを決めました。

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国家公務員の地域手当とは、当該地域における民間の賃金水準を基礎とし、当該地域における物価等を考慮して人事院規則で決めています。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/dl/youkou_besshi01.pdf
 しかしながら、物価水準等はほとんど考慮されず、県内の自治体を比較すると大変不合理となっています
【人事院規則九―四九(地域手当)別表第一】。

例:愛知県内
2級地(16%) 刈谷市 豊田市
3級地(15%) 名古屋市 豊明市
5級地(10%) 西尾市 知多市 みよし市
6級地(6%) 岡崎市 瀬戸市 春日井市 豊川市 津島市 碧南市 安城市 犬山市 江南市 田原市 弥富市 西春日井郡豊山町7級地(3%) 豊橋市 一宮市 半田市 常滑市 小牧市 海部郡飛島村

例:三重県内
4級地(12%):鈴鹿市
5級地(10%):四日市市
6級地(6%):津市 桑名市 亀山市
7級地(3%):名張市 伊賀市


一部自治体で地域手当が高いのは、中央官僚が一時的に地方に出ても、なるべく減俸されないように「統計不正」があるのでは疑いを持つ人もいます。
さらに、中央官僚が地域手当を人事の支配道具として使っているのではないかという疑いも持っている人もいます。

また、地方公務員の地域手当も国に準じており、低賃金となる地方の看護師・保育士等の確保困難の最大の原因となっているとのこと。多くの自治体が、地域手当の見直しを国に要望しています。
https://www.city.hamura.tokyo.jp/0000017141.html

たまたま2024年が地域手当を見直す年になっています。
・地方公務員の給与制度の総合的見直しに関する検討会(第1回 平成26年5月1日)
 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/kyuyo_minaoshi/index.html
・社会の変革に対応した地方公務員制度のあり方に関する検討会(第1回 令和5年10月17日)
 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/shakainohenkaku/index.html

竹内裁判官原告の訴訟が、地域手当見直しによい影響を与えることを期待しますし、合理的な地域手当設定に資することを願います。

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参考:弁護士三輪記子のYouTubeチャンネル 「裁判官の良心」とはなにか 
  著者の現役裁判官、竹内浩史さんがゲストです!(1:15:34〜)
  https://youtu.be/hB-9cdEhCLw?si=Bo4v5xYleHWrOxo-&t=4533

白井康彦YouTube 物価偽装解説シリーズ342「いのちのとりで裁判の勝敗は
『裁判官の良心の度合い』と『ヒラメ裁判官の度合い』で決まる?」
https://www.youtube.com/watch?v=_6_Odg6Uw7I


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